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Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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NEXT GENERATION MATCH 2012 U-18Jリーグ選抜×日本高校サッカー選抜 @国立競技場
 12月にJユースカップで優勝を飾ったことに伴い、名古屋U18からは高田監督以下のスタッフ4名と、ニッキ、北川、森の三選手が招集された今年のNEXT GENERATION MATCH。一方の日本高校サッカー選抜ではもちろん中京大中京の宮市剛が注目プレーヤー。世の中的には、ハーフナー・マイクの弟 VS 宮市亮の弟 という煽りになるのかもしれないが、名古屋ファンからすれば、かつて名古屋U-15時代に高田監督の元でアタッカーのポジションを争っていた北川、森、宮市のライバル対決は見逃せない。ここに来年は金や石川や伊藤といったユース組のほか、高校選抜でも石田(市船)や加藤(山梨学院)や濱田・児玉(星稜)、直江(前橋育英)あたりが絡んで来てくれたら・・・と考えると楽しみは尽きない。

 試合の方は、北川と森が2トップを組むのかと思いきや、森が左サイドへと押しやられて、いつもの森のポジションにはC大阪ユースの南野が入った。この南野が凄かった。背筋をピンと伸ばし胸を大きく張っているように見える南野はまさしくピッチの王様。技術はもちろんのこと視野が広くて状況判断も良い。序盤、北川と並んで中盤から出てくるボールを待ちながら北川にポジションニングを指示しているようなシーンもあったりして、北川はこれまで年代別の代表で南野と一緒にプレーしたこともあるとは思うが、そのプレーは北川にとってはもちろん同じポジションの森にとっても大いに得るものがあったに違いない。

 森も北川もボールを受けて1対1の勝負となればおそらくこのエリートを集めたチームの中でもトップクラスの強さを発揮するに違いない。実際、森はこの試合でもピッチ中央で相手DF二人に囲まれた状態でクサビのボールを受けた後、鮮やかなターンで一瞬のうちに彼らを置き去りにしてしまったようなシーンもあったし、前半のロスタイムにボックスの左角あたりで野津田からのパスを受け、目の前のマーカーをかわして右足でファーポストを狙って放ったシュート(シュートが少し浮いて惜しくもバーに当たったんだと思っていたら、後でVTRを見たらGKが指先で触ってポストの上部を直撃していた)などは、ボールを受けてからシュートまでのイメージも完璧だった。しかしシンプルに周りの選手を使っていればもっとチャンスが広がっていたような場面で、周りの選手達の自分を呼ぶ声を遮断してまずは自分がドリブルで持ち出すことを優先してしまって判断が遅れ、結局チームとして攻撃が詰まってフィニッシュまで辿り着けないといった場面も何度かあった。上で書いた鮮やかなターンでマーク二人をはがしたシーンの後もそうだ。もちろん時と場合によってはこうしたプレーが有効なことはあるし、ひょっとしたら本人も自分にマークを引き付けることで周りをフリーにしようとしているのかもしれないが、状況判断や周り選手達の使い方といった部分ではまだ伸びシロは大きい。
 同じことは北川についても言える。FWとして当然フィニッシュに絡む仕事を求められている北川は、3分に左サイドからのクロスボールに対して上手くDFとDFの間にスペースを見つけて飛び込みダイビングヘッドでシュートを狙った場面(シュートは惜しくもゴール左に外れる)や24分にボックス内へと飛び込もうとする野津田に完璧なリターン(ワンツー)を戻して決定的なシュートを打たせた場面(GKが好セーブ)など、局面局面ではFWとしての仕事をハイレベルにこなしているが、それらのプレーだけではまだ北川のポテンシャルを十分に引き出しているとは言えない。北川より二回りくらい小柄な南野の方がボディコンタクトも強いし、南野のようにピッチ全体を俯瞰で見渡せるまでには至っていないようにも感じる。極端なことを言えば自分でずっとボールを持っていなくてもピッチを牛耳れるぐらいの存在感はまだ北川にはない。北川にはトップチームそして世界で活躍するプレーヤーとなるためにもまだまだ大きく成長して欲しい。

 思い返せば一昨年のNEXT GENERATION MATCHでは、追加招集された高原が後半途中から出場して不慣れな左サイドハーフを任され、(特にディフェンス面で)かなり戸惑いながらプレーしていたのが印象に残っている。そしてそれから二年後、トップ昇格を見据えた高田監督によって自らのチームで左サイドハーフにコンバートされた高原は、そのポジションでのタスクと高田監督から課せられたゴール前での仕事を両立してチームのJユースカップ制覇に貢献した。北川や森はトップチームへの昇格を検討される頃、どれぐらい成長した姿を見せてくれるだろうか。

 名古屋関連以外で印象に残ったシーンとしては、高田監督によって組織された急造チームはセットプレーのディフェンスでも名古屋方式のゾーンディフェンス(ゴールエリアの横のラインに沿って4人の長身選手が等間隔で並び、ゴールマウスにはニアとファーの両ポストに一人づつ、さらにペナルティスポットを挟むような感じで二人が前方のスペースをカバー)を採用していたこと。選手の並び順がトップチームの旧型(2008-2009年モデル※)だったとは言え、196.5cmのニッキや186cmの岩波がゴール前にそびえ立つゾーンディフェンスは要塞のようだった。そしてそれ以上に興味深く感心したのは、高校サッカー選抜がそのプロ顔負けの高さを誇るゾーンディフェンスを破る工夫をして実際に惜しいシーンを作り出していたことだった。

※2008-2009年は、コーナーキックが右サイドからなのか左サイドからなのかによってゴールエリアに並ぶ4人がニアから決まった順番で並んでいたが、2010年以降は、どちらのサイドからのコーナーであっても中央の二人(闘莉王と増川の両CB)が通常のDFラインと同じく右に闘莉王左に増川となっている。この試合でのJユース選抜は、ニアサイドからニッキ→岩波の順番を崩さなかった。

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# by tknr0326g8 | 2012-03-03 23:59 | Youth
ジャパンユースサッカースーパーリーグ2012 名古屋U18×富山第一 @トヨスポ
 昨日に引き続きJYSSL。今日の対戦相手はプレミアリーグWESTに名を連ねる富山第一ということで、昨日の大垣工戦よりは均衡した試合内容が予想される。
 名古屋のスタメンはこんな↓感じ。中盤から前は昨年の高円宮杯U-15優勝メンバーそのままだ。この二日間の先発メンバーを見る限り、高田監督の中では、最終ラインのニッキ、大谷、樫尾、そして2トップの北川と森の起用がほぼ固まっていて、それ以外のポジションをどうしていこうか考えている感じだろうか。金の評価も高そうだ。

         北川

          森
伊藤                桜井

       金     石川

樫尾   ニッキ   大谷   富田

          板倉

 スタメンを見る限り、前線はこのメンバーで試合をするのが一年ぶりとは言えさすがにコンビネーションに問題はないだろうし、最終ラインも富田の右SB起用というのは確か昨年のプレミアリーグでも実績があったはずで、これなら富山第一が相手でもスムーズにゲームを進められるのではないかという楽観的な予測がよぎる。

 しかしいざ試合が始まってみると、そんな俺の淡い期待とは裏腹に、昨日と同様名古屋はなかなかリズムを掴むことが出来ない。まだチーム作りは始まったばかりなので、現時点でその機能性について云々する段階ではないが、どうにも選手の組み合わせがハマっていない感じがする。
 具体的にはどちらも同じような動き(プレー)をしている2トップとボランチの組み合わせだ。2トップに関して言えば、二人とも足元でボールを受けて、相手DFに囲まれてもキープ力を生かして自分の周りにスペースを作りしてドリブルで突破を仕掛けていくようなシーンが目立つ。しかしいくら個々の能力が高い2トップと言えどもこれだけで相手チームを崩すのは簡単ではない。Wボランチについても、どちらも攻撃面でその能力を発揮する比較的タイプの似ている二人なだけに、(さすがにどちらかが上がった時はどちらかが残るようにしてはいたが)いざ守備に回った時には二人でボールに行ってしまってバイタルエリアを空けてしまう場面も少なくなかった。富山第一が繰り出すカウンターがバイタルエリアを素通りして一気に名古屋DFラインへと到達していたのはそのためだ。

 そんな名古屋は21分に森が豪快にフカした初シュートを号砲代わりに少しづつ攻撃に人数を掛けてフィニッシュまで持ち込めるようになっていった。そしてその中で地味に良い仕事をしていたのが左SHの伊藤。U-15の頃のようにサイドをドリブルで切り裂いてチャンスメイクというところまでは行けていないが、前半に名古屋が獲得したコーナーキックは、ほとんどが左サイドでの伊藤のドリブルでの仕掛けによって生み出されたものだった。

 0-0で折り返した後半、ピッチに向かう選手達の中から2トップを呼びとめ高田監督が入念な指示を送る。ゼスチャーを見ると二人の動き方を指示しているようだ。高田監督はこの後試合中にも珍しく前に出て来て進行中のゲームをよそに森を呼び出して何やら指示を与えていたので、監督としても2トップに関してはコンビとしての機能不全を感じているのだろう。

 後半に先制点を奪ったのは富山第一。13分、富山第一ボールでのスローインを前に富山第一が選手交代を行って一瞬集中が切れてしまったのだろうか、名古屋はあっさりとゴール前までボールを入れさせてしまい、一度は後半から出場のGK小島がシュートを防いだものの、そのこぼれ球を再度プッシュされてしまった。

 先制点を奪われた名古屋は、22分に左右のMFを交代(桜井→曽雌、伊藤→青山)。さらに25分には石川に代えて真柄を投入、真柄を右SBに回し右SBの富田をボランチに配置換えした。真柄は昨日の試合でも右SBで出場していたが、個人的にはSBよりもボランチで見たい選手。富田はもとより、金や石川のような選手と組ませたとしても、危機察知能力が高く激しい守備で相手からボールを奪取出来る真柄なら彼等の攻撃的なセンスを存分に引き出してくれると思う。そして何より真柄とニッキ、大谷で形成するトライアングルにより名古屋の守備はより盤石なものになるに違いない。まあ昨日も書いたようにここはユースならではの難しさもあるんだろうが。

 そんな名古屋が同点ゴールを奪ったのは32分のこと。樫尾のスルーパスに抜け出した北川の折り返しは相手DFにクリアされてしまったが、これを拾った富田が今度は森を走らせるスルーパス。これを受けた森は軽やかなステップで相手DFとGKのタイミングを外し、左足で豪快にネットへと突き刺した。この辺りは個人能力の高さを誇るこの2トップの真骨頂。来週のゼロックス・スーパーカップの前座として行われるNEXT GENERATION MATCHでも大観衆を前にどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

 ゲーム終盤の名古屋は2トップがシンプルにプレーし始めたことでチーム全体に攻撃のリズムが生まれ始めていたが、結局追加点は奪えないまま1-1の引き分けで試合は終了。富山第一との決着はプレミアリーグまで持ち越された。

 その後B戦も頭だけ観戦したが、2トップを青山貴と青山景のW青山が務めていたり、伊藤が左SBに入っていたりといったこと以上に、真柄がボランチとして石川とコンビを組んで伸び伸びとプレーしていたのが印象に残った。そして青山貴が自ら倒されて得たPKを豪快に蹴り込んだところで今日は第二グランウンドを撤退。真柄にしても青山貴にしても、もちろんこの先本来のポジションでレギュラーを獲得する可能性は十分あると思うし、昨日今日といずれもBチームで左右のSBを務めていた中根とともに、一年間の長いリーグ戦を戦って行く中では必ず彼等の力が必要とされる時が来るだろう。
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# by tknr0326g8 | 2012-02-26 23:59 | Youth
ジャパンユースサッカースーパーリーグ2012 名古屋U18×大垣工 @トヨスポ
 Jユースカップで優勝し文字通り「有終の美」を飾ったチームから主力の三年生が卒業し、新チームとしてのスタートを切った名古屋U-18。新チームでの参加が恒例となったこのジャパンユースサッカースーパーリーグ(以下JYSSL)はこれまであまり出場機会に恵まれてこなかった選手達にとっても貴重な実戦経験の場となるに違いない。

 一応Aチームに分類されている第一試合の注目のスタメンは↓のような感じ。

        北川

         森
伊藤              青山貴

     富田     金

樫尾  ニッキ   大谷  真柄

         渕上

 どうやら昨年のトップチームのトレーニンングマッチ用のユニフォームをお下がりで譲り受けているらしい選手達の胸には「TOYOTA」そして左腕には「中部電力」のスポンサーロゴが輝いている。そして何より新鮮なのは彼等が黒いユニフォームを身にまとって試合をしているということかもしれない。

 試合の方はと言えば、まだまだチームとしては選手の組み合わせやポジションのコンバートなど様々なことを試している段階ということもあってか、力的にはやや落ちる大垣工に対してなかなか思い通りの試合展開に持ち込めない。そしてしっかりと自陣にブロックを作って名古屋の攻撃を受け止める大垣工に対してその攻略に手間取っていると、8分、カウンターからペナルティエリア内へとドリブルで持ち込まれて、その折り返しを中央でオフサイドポジションにいた選手のさらに大外から走り込んだ選手(こちらは完全なオンサイド)に合わせられ先制を許してしまった。

 その後、前半終了までの間に、コーナーキックからファーサイドでニッキが頭で落としたボールを大谷が右足で押し込んだゴールと、相手のミスを突いた北川のゴールによって、難なく逆転に成功した名古屋ではあったが、その攻撃はどうにもしっくり来ない展開が続いていた。一番の問題は北川と森の2トップを上手く使えていなかったことだろうか。ブロックを作って守備を固めている大垣工に対して、名古屋はカウンターのリスクを回避するためかタテにボールを入れるのではなくサイドへとボールを運ぶことが多かったが、相手の守備ブロックのバランスが崩れていない以上、ボールを運んだサイドでも突破どころか気が付けば逆に数的不利な状況に追い込まれているといった事態も少なくはなく、またそこでの中とのコンビネーションも希薄だった。

 後半の開始に当たって名古屋は一気に三人を選手交代。
 渕上→板倉、青山→曽雌、真柄→大森。全て同ポジションでの交代だ。

        北川

         森
伊藤              曽雌

     富田     金

樫尾  ニッキ   大谷  大森

         板倉

 前半のうちに逆転を果たして少し気が楽になったのかチームは活気を取り戻していた。そしてハーフタイムにベンチからの戦術的な修正もあったのだろうか、名古屋は2トップにボールをつけるシーンが増え始めた。しかし2トップにボールを入れても、そこから先のコンビネーションプレーなどはあまり見られず、逆に2トップもボールを持ち過ぎたりといったシーンが目立ち、ゴール前までは行けるもののシュートを打てないような時間帯が続く。

 そんなチームとしての閉塞感を打ち破ったのは金だった。前半から時折鋭いスルーパスやタテパスで攻撃に変化をつけていた金は、後半18分に右サイドのボックス手前あたりでボールを持つと、ドリブルで左へと流れながら2トップにスルーパスを出すような雰囲気を漂わせる。そして2トップ(とそこにマークに付く相手DF)をやり過ごして目の前の視界が開けたところでコントロールされた左足ミドルをゴールへと流し込んだのだった。これで3-1。

 その後試合は後半30分を過ぎる頃にはすっかり相手のプレッシャーも弱まり、Wボランチが好きなようにプレーし始めると名古屋が完全にゲームをコントロールしワンサイドな展開になって行った。後半30分、伊藤に代わって途中出場し右サイドに入っていた(曽雌が左サイドへ)桜井がタテパスに抜け出して相手DFを押さえながら右足でゴールへとねじ込むと、38分には直前のプレーでカウンターから独走するチャンスを得ながらシュートにまで持ち込めなかった北川が金のスルーパスからボックス内でDFとGKを翻弄するドリブルから得点、さらにはその1分後にクロスボールのはね返りを拾った途中出場(32分に富田と交代)の石川が豪快にミドルを突き刺して、10分間で3得点。6-1とリードを広げて試合を締め括った。

 この時点で少し予定時間は押していたが、トップチームのTM(松本山雅戦)まではまだ2時間以上あるので引き続きB戦を観戦。B戦のスタメンはこんな↓感じ。新一年生が4名と、A戦の後半途中から入って来た選手を含めてかなり新鮮な顔触れだ。

        青山景

        桜井
曽雌             青山貴

     真柄    石川

中根  大森    中島   高尾

         小島

 この試合は、相手の中盤のプレッシャーが弱かったことに加えて引き気味のトップの位置にボールが収まる桜井が入ったことで中央でのボールの動きが円滑となり、またクサビを受けて基点になれる桜井とスピードを活かして裏を狙うのが得意な青山景という2トップの噛み合わせが良いことなどもあって、名古屋が終始ゲームを支配し、第一試合終盤の流れを引き継いだ得点ラッシュとなった。

 コーナーキックからのこぼれ球を左足で蹴り込んだ青山景のゴールに始まり、石川→桜井とタテにボールがつながり→桜井のスルーパスから青山景が抜け出した2点目、石川のコーナーキックから中根がファーサイドでダイレクトボレーで蹴り込んだ3点目、真柄からのスルーパスを曽雌が逆サイドに決めた4点目と名古屋が4-0とリードして前半を折り返す。

 高尾と青山貴のポジションが入れ替わってさらにテスト色が強くなった後半も、第一試合同様に30分を過ぎたあたりからゴールラッシュがスタート。石川のノールック気味のスルーパスに抜け出した青山景のハットトリックとなる5点目を皮切りに、中盤でボールを奪い返した真柄から高尾へとパスがつながり高尾の折り返しを桜井が決めて6点目、締め括りは右サイドで高尾から外を回った青山貴にパスが出ると青山貴がサイドをえぐって折り返したボールを中央で青山景、桜井がつぶれて最後は大外から曽雌が蹴り込んで7点目と、得点数は第一試合を超えた。

 このチームには優秀なセントラルMFの人材が定数を上回っている代わりに、右SBを任せるべき人材が今のところ定まっていない。セントラルMFということで言えば、真柄&富田というU-15時代からのコンビはハードワークをこなせるいかにも名古屋っぽいWボランチだ。一方で上でも触れた金とメニコンカップMVPの石川という攻撃面でその特徴を発揮する二年生コンビ、新一年生でもおそらく笹沼が上がってくるに違いない。彼らをどう組み合わせて使っていくのか、高田監督の腕の見せ所でもある。ただチームとして機能することと同時にトップチームに人材を排出していくこともその役割として担っているユースではそのバランスを取ることも重要になる。
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 B戦が終わったところでトップチームのTM開始までおよそ30分。満を持して第一グラウンドに向かうと・・・黒山の人だかりがフェンスの周囲を幾重にも囲んでいた。天気予報も良くなかったし(「そんなに人は来ないだろう」と)完全にナメて掛かっていたが、こんなことならA戦の始まる10時前から席取りをしておけば良かった。というわけで、4バックに戻ったレギュラー組の様子を15~20分ほど遠巻きに観察し、「いつも通り」であることを確認すると、第二グラウンドにUターン。14時30分からトレーニングマッチを行う予定のU-15の試合を観戦することにした。トップのフルメンバーの試合なら開幕すればいつでもテレビで見られるし、それよりは来たるべくシーズンに中学最終学年を迎えるU-15が気になる。来月にはJFAプレミアカップの予選が始まる彼等は名古屋が全少で初優勝を果たした世代だ。

 予定時間を少し早めてキックオフしていた試合は、俺が第二グラウンドに到着した時ちょうどファーストゴールが決まったところだった。その後も得点経過などをメモっていないので詳しい経過は割愛するが、先日のU-15日本代表候補キャンプに三人を送り込んでいるチームは、U-18で10番を背負う兄と同様にこのチームでの10番候補の森が欠けている中でも十分に個性的なチームだった。
 まず成長期だけあって前回見た時から二年半ほどで多くの選手達(特に杉森、池庭、福山、住田あたり)の身長が大幅に伸びていることに驚いたが、それぞれがその身体の成長に見合った技術やプレーを身に付けているのが印象的だ。身長がかなり伸びた杉森はそのスピードにしなやかさが備わりそうした動作の中での細かいボールコントロールの上手さはそのままに、周りを使うプレーが上手くなっている。これは身長が伸びても背筋が伸びた状態(すなわち周りが良く見えた状態)でプレー出来ていることと無関係ではないだろう。森川監督から再三指摘を受けていたように、「声」を含めてもっとボールを呼び込むようなプレーが出来るようになれば更に成長するだろう。池庭と高橋のWボランチもそれぞれの特徴が上手く組み合わさった良いコンビだ。昨年一学年上のU-15ですでにレギュラーを掴みU-15日本代表候補にもなった高橋はそれほど身体が大きいわけではないが運動量が多く守備でも潰しが効くタイプで、池庭は小学生の頃から変わらずこのチームの司令塔として中盤でリズムを作れるタイプ。高橋とともに三重・四日市JFCからやって来たFWの上田はまだその身体能力を生かし切れているとは言い難いがゴール前での得点感覚が光り、この試合でもボックス内のこぼれ球につめてゴールを量産していた。またこの試合ではタイミングの良いオーバラップから好機を演出していた左SBの太田のプレーも際立っていた。
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 U-15の試合を二本目まで見て第一グラウンドの方に戻ると、キックオフから二時間を過ぎているのにまだ観客の歓声とボールを蹴る音が響いている。スロープを駆け上がると、ピッチでは控え組み中心の三本目が始まっていた。昨日はまだ大阪にいた磯村も精力的にプレーしている。
 しかし試合の方は停滞気味で、むしろ山雅のカウンターにしばしばゴールを脅かされているような状態。ようやく観客が盛り上がったのは、選手交代で高原や佐藤が入ってしばらくした後、それまでCFにいた田中輝が高原と入れ替わって左サイドへと移ってからで、左サイドからドリブルでカットインして右足で強烈なシュートを放つという田中輝の得意な形が見られるようになってからだった。ただこれをもって田中輝のパフォーマンスが良かったとするのは早計で、これぐらいのプレーは昨年から(もっと言えば高校生の時から)出来ていたプレーヤーなので、今更これぐらいで騒ぐほどでもない。今シーズンの田中輝には是非JリーグやACLといったレベルの高い公式戦の中でこうしたプレーを多く見せて欲しい。あとやはりこのチームとしては田鍋が起爆剤になるだろう。この試合は負傷により欠場していたが、この試合では田口と石櫃で組んでいた右サイドでの迫力不足を補えるプレーヤーであることは間違いない。
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# by tknr0326g8 | 2012-02-25 23:54 | Youth
キリンチャレンジカップ2012 日本×アイスランド @長居スタジアム
 試合中ピッチサイドから大きな声で指示を出すでもなくただ選手達を見守っているザッケローニが、コーチングスタッフに向かって不満の意を表したり、後半にベンチの目の前のポジションにやってきた田中順也に動き方(ポジショニング)を指示していたのはすべてサイドのスペースの使い方だった。
 この傾向はピクシー率いる名古屋とはいささか異質だ。そしてそれが原因かどうかは分からないが、右のサイドハーフで先発した藤本は試合序盤珍しくミスからのボールロストを連発するなどらしくないパフォーマンスを見せていた。まあこれは戦術的な問題とともに、たまに動きが被ってしまっていた隣の柏木を含め慣れていない周りのプレーヤーとの連携不足にも問題があったのかもしれない。
 しかし30分を過ぎる頃にはリズムを掴み始めようやくらしいプレーを見せ始めるようになった藤本は、後半に中村憲剛のパスからDFラインの裏に抜け出すと、得意の左足ループシュートでゴールを陥れ海外組不在の試合でその存在をザッケローニに示したのだった。この後一度クラブに戻るのだろうが、昨シーズン後半からそのパフォーマンスが高水準で安定している藤本には2/29の豊田凱旋試合も楽しみにしたい。

 本人を含む万人を驚かせたに違いない代表候補初選出となった磯村の代表初キャップはやはりお預け。昨シーズンの先発デビューから三試合連続ゴールというプチブレークが折しもW杯アジア三次予選の予備登録の時期に重なったという幸運もあり、そのリストに名前が載っていたことは周知の事実だが、その後も名古屋でレギュラーを掴めていない磯村がこのタイミングでフル代表に招集されるなどとは思ってもいなかった。確かに磯村はJ屈指の強豪となった名古屋にとっても期待の若手には違いないが、チーム内でのポジション争いでも中村直志を押し退けたとは言い難いし、同年代との比較で見てもU-23日本代表の扇原の方が遥かに経験を積んでいる。磯村の再招集そして代表デビューの日がいつになるかは分からないが、来るべくその日のためにこの経験を糧にして今シーズン名古屋で本当のブレークを果たして欲しい。

 阿部のデビューが期待された三年前の熊本に引き続き、またしても名古屋生え抜きプレーヤーの代表デビューに遭遇するチャンスを逃してしまったが、それはまたの楽しみということで。
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# by tknr0326g8 | 2012-02-24 23:59 | Other Games
トレーニングマッチ vs福岡大学 @実相寺サッカー競技場
 キャンプも10日目を迎え、今日は二度目の実戦となる福岡大学とのトレーニングマッチが組まれている。四日前の高校生との試合に始まり、今日は大学生、キャンプ最終日にはJ2の大分と相手のレベルも上がっていく計画だ。

 アップでピッチに姿を現した名古屋イレブンには、闘莉王、増川、ダニエルと三人のCBが揃い踏み。これはいよいよ3バックを試すのだなということが推察出来た。ピクシーが昨シーズン終盤から腹案として持っていたと言われる3バックは、最終ラインを屈強でスピードも兼ね備える3人のCBで守り、中盤より前に人数を割く攻撃的なオプションだ。ピクシー自らが名指しで要望を出したというダニエルの獲得に成功したことで、今シーズンはいよいよその適用が現実味を帯びてきた。攻撃的なオプションである3バックを使ってピクシーがどういうサッカーを見せてくれるのか。

 ケネディが相変わらずピッチの回りを軽くランニングしているだけの状態が続く名古屋は、金崎をトップに据えた3-4-3でキックオフを迎えた。人の配置はこう↓だ。

         金崎
   玉田         藤本

阿部  ダニルソン  磯村  田中隼

  増川   闘莉王   ダニエル

         楢崎

 試合は開始早々に動く。キックオフのホイッスルから僅か3分。最前線で相手DFからボールを奪った金崎がそのままドリブルでゴールに向かって切れ込む。最後は左から入って来た藤本にパスを出すと、ボールを受けた藤本は得意の左足でGKの頭越しに鮮やかなループシュートを沈めた。名古屋1-0。

 9分にはDFラインの裏へと抜け出した金崎が独走しGKとの1対1を迎える。金崎はこれをGKにぶつけてしまうが、これで得た左からのコーナーキックで、藤本のアウトスイングのボールに増川がヘッドで合わせて追加点。名古屋2-0。

 12分、左サイドを藤本とのワンツーで抜け出した阿部がサイドを駆け上がってのクロスにゴール前で金崎が合わせるがシュートはゴール左へと逸れる。さらにそれから2分後、今度は田中隼が右サイドからゴール前にクロス。ファーサイドで藤本がヘッドで落とし、これをゴール正面で金崎が狙うが、シュートはまたしても枠を外れた。これら二つのシーンを見るまでもなく、田中隼と阿部の両サイドがサイドラインいっぱいに開いてポジションを取りサイドバックの時よりも遥かに多くの回数でサイド突破に絡むのがこの新フォーメーションの狙いの一つ。
 そしてコーナーキックにつながった9分のシュートから三本連続で決定機を外した金崎に対しては、かつて隣町の大分トリニータでJデビューを飾りナビスコカップ優勝の時にはヤングプレーヤー賞を獲得したこともあって地元観客の期待は当然のように高いが、この頃には暖かくも落胆の交じったリアクションがお約束のようになっていた。金崎にとっては今シーズンも「決定力」がひとつの課題になりそうだ。

 そんな金崎にようやくゴールが生まれたのは24分。右サイド藤本からのクロスに低空のダイビングヘッドを叩き込んだ。この高さなら金崎もゴールを外しようがない。名古屋3-0。
 さらにそれから3分後、金崎がカウンターから持ち込んでタメを作ると最後は右サイドから駆け上がって来た田中隼が蹴り込んで名古屋4-0。

 名古屋の前半のゴールはこれで打ち止め。
 そんな名古屋で目立ったのは横へのボールの動きだ。システム上、選手達(特に中盤)が横に広くポジションを取るのは攻撃時のデフォルトで、ピッチの横幅を使いながら相手の陣形を横に拡げて中央からの突破を狙うのはひとつの狙いなのだろうが、見ていると、最終ラインと中盤がそれぞれフラットに並んでいてWボランチがボールに絡む動きも少ないので、相手のプレッシャーを受けるとボールは横にしか動かしようがない。そして増川、ダニエルからサイドの阿部、田中隼あるいはそのひとつ前にやや苦し紛れにボールを預けたりクサビのボールを当てることでボールを縦に進めることになるのだが、相手もサイドで数的優位を作るようなボールの追い込み方をしてくるので、そこでの手詰まり感は拭えなかった。このレベルの相手であればそこで囲まれてもある程度はキープ出来てしまうし場合によっては局面を打開出来てしまうので、そこでボールを失ってカウンターを喰らうこともないのだが、これが同レベルの個の力を持つ相手だったり、ボールホルダーに対してもっと厳しく当たってくる公式戦になった時にどうなのかなという疑問は残った。そして名古屋のチャンスシーンは、そんな手詰まり感を払拭するように福岡大の浅いDFラインの裏に出したボールだったり、増川から大きく田中隼までサイドチェンジをしたりといった大きくボールを動かす形が中心で、ショートパスによるポゼッションから崩すような形はほとんど見られなかった。12分の阿部と藤本のワンツーによる突破などは良い形だったが・・・。

 そんな状況に危機感を持っていたのが闘莉王。試合中からしきりに早いタイミングでサイドに預け過ぎると攻撃が詰まってしまうということや、サイドがボールを持ったら(Wボランチが)サポートに行くことを求めていた。その姿はまさしくピッチ上の監督。闘莉王がいなかったら名古屋はどうなってしまうのだろうか。

 このシステムでの改善はWボランチに懸かっていると言っても過言ではない。前半の残り半分では闘莉王の指示もあって磯村やダニルソンがボールに絡む機会が増えたが、そこからの時間帯で得点がなかったことが機能不全を如実に物語っている。このシステムでは今のところ二人の役割がハッキリしていないし有効にも機能してない。それを補うように藤本や玉田が最終ラインの近くまで下がって来てボールを受けゲームを作ろうとしていたことも象徴的な出来事だ。

 今回初代表に選ばれた磯村の状態も心配だ。単純なミスこそないものの、判断の遅さが目立ち(特に攻撃面において)有効は仕事が出来ていない。昨シーズンの大宮戦や浦和戦を見ても分かるように、磯村はバイタルエリアで前を向いてボールを持った時に最もその特徴が発揮出来るプレーヤーだ。そしてそこに強力なポストプレーヤーがいればその威力は倍増する。浦和戦でのケネディとの絡みもそうだし、個人的にユース時代の磯村が一番良い(怖い)プレーを見せていたと思うのはアルベスの下でシャドーとしてプレーしていた時だ。まあとは言え、今やフル代表に選出されるほどの選手。代表選手としての自覚を自信に代えてチームを引っ張るぐらいの気持ちでプレーしてくれれば、内容は自ずと改善していくと信じている。

 後半の名古屋はメンバーを総取っ替え。若手中心のメンバーで臨む。ちなみに福岡大でも名古屋ユース出身の二年生・三浦俊希が右SBに入った(途中からCBに移動)。

        田中輝
吉田              田鍋
    水野      中村
         吉村

三都主  新井   巻   石櫃

         西村

 中盤の真ん中三人はかなり流動的で、ゲーム終盤には吉村と水野が入れ替わっていた。

 そして開始から僅か1分。中村からの鋭いサイドチェンジを受けた吉田が一瞬タメを作って三都主がオーバーラップする時間を作ると、さらに三都主に全力疾走を強いる鬼パスをタテのスペースへ。これに追い付いた三都主からの折り返しをゴール正面で田中輝がヘディングで合わせて名古屋が5点目を奪う。控え組のモチベーションの高さを示すような電光石火のゴールだった。

 その後も名古屋の猛攻は止まらない。その1分後には田中輝とのワンツーからDFラインの裏に抜けた田鍋が自慢のスピードで独走してGKとの1対1を迎えるもののシュートはGKにぶつけてしまった。ボスコに「プレーがわがままだ」と指摘されたという記事が中スポにも載っていた田鍋は、なんとなくそれが悪い方向に作用してプレーが丸くなってしまっている感じがしないでもないが、度々その爆発的なスピードでDFをぶっちぎるプレーを見せて観客を沸かせていた。

 慣れ親しんだシステムと各選手に合ったポジション配置で前半とは打って変わって攻守ともにすんなりプレー出来ている名古屋は、7分に中盤でのボール奪取から裏に出たボールに吉田が抜け出し冷静にゴールへと流し込んで6点目。

 その後オフサイドの取り損ないから福岡大に一点を返されたものの、36分にこのレベルではほとんど無双状態だった中村からのスルーパスに抜け出した田中輝がこの試合二点目を決めて7-1で試合を締め括った。

 試合を通して良かった(目に付いた)のはまず水野。一度だけ致命的なミス(ポゼッションの中で名古屋がよくやるボランチがSBの位置に入ってSBを前に押し出すプレーの時に左サイドから真ん中にいる相手に横パスしてしまった)をおかしたことを除けば、このレベルであれば何ら問題なくプレー出来ことを証明。大きな展開とショートパスを織り交ぜながら常に相手にとって危険な位置にボールを配給している様は、意味のないバックパスなどプレー(パスの選択)に全く怖さがない隣のベテラン選手とは対極にあるパフォーマンスだったと言っても過言ではない。ピクシーの目にそんな水野はどう映っただろうか。

 次が吉田。もともとフィジカルのレベルは高いものがあったが、すっかりプロ仕様の肉体を手に入れた感じのする吉田は随分と余裕を持ったプレーが出来るようになっていて、こちらも相手にとっては危険なプレーヤーに成長しつつある。それがスペインへの短期留学の成果かどうかは分からないが、少なくとも昨シーズンよりはワンランクスケールアップしていることは間違いない。

 2ゴールを決めた田中輝については、もう俺の中ではこれぐらいは出来て当たり前のプレーヤー。相手のレベルを考えてもレギュラー争いに割って入るためにはハットトリックを記録するぐらいの結果(インパクト)が必要だし、実際にそのチャンスはあったと思う。
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# by tknr0326g8 | 2012-02-19 01:04 | Game Review