Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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プレミアカップ 愛知県予選 @トヨタスポーツセンター・サッカー場
 今回の名古屋遠征の目的は言うまでもなく明日トヨタスタジアムで行われる名古屋と岐阜のプレシーズンマッチだが、そのついでに見ておきたかったのがプレミアカップ・愛知県予選を兼ねた愛知県ユース(U-13)サッカー選手権大会。この大会に出場している名古屋U-13(新年度のU-14)は、昨夏のクラブユースを制した黄金世代(U-15)に勝るとも劣らない原石達を擁すると噂のチームで、言うなれば名古屋版“プラチナ世代”。この先彼等が順調に育ってくれることを期待しつつ現段階でチェックしておいても決して損はないだろう。

 というわけで、名古屋の試合は第一試合が13:15、第二試合が15:45のキックオフだったので、まずは12時から第一グラウンドでセカンドチームのトレーニングマッチ(vs愛知学院大)を前半だけ観戦。東京にいると普段はなかなか観ることが出来ない選手(特にユース出身の選手)をたっぷり観られるのは有り難いが、ここはあくまでもセカンドチームであり、またこの試合でフル出場でもしようものなら明日の試合では出番がないと思った方が良いと考えると複雑な心境でもある。そしてそんな俺の有り難くない期待通りユース出身の面々がメンバーに名を連ねる中、現役のユースから矢田と岸(さらにベンチには三浦俊、近藤)の名前があることが目を引く。確かにユースの新チームで10番を背負う矢田は指宿キャンプにも参加していたのでこのメンバーに入っていても不思議ではないし、三浦俊や二年生の岸、近藤といった選手も能力的にその資格は十分ある。昨今のチームの言動から考えると今後はこうしたトップチームとユースの交流は増えて行くのかもしれない。

 試合は観戦日和の天候同様穏やかな展開で進んだ。後ろからゆっくりとワイドにボールを動かしながら前線では個々の能力による局面の打開(チャンスメイク)を志向するチームの戦い方からは、この試合がチームとしての戦術やコンビネーションの確認というよりは、出場機会に恵まれない選手達が実戦を通して調整をする場であることを強く感じさせる。そんな中でも存在感を際立たせていたのは、卓越した技巧と正確な長短のパスを駆使してゲームメイクを行っていた花井聖で、そのプレーぶりはこのレベルでは少し抜けていることを印象付けた。個人的にはそんな花井とCHでコンビを組んだ矢田にも注目していたのだが、中盤では花井の存在感が強烈過ぎてむしろ矢田は所在なさげプレーしているように感じられるぐらい。あとはもう一人触れるとすれば慣れない右SBというポジションを任されていた田口。当然のことながら周りとのコンビネーションや判断のタイミングなども悪く悪戦苦闘しながら新たなポジションにチャレンジしていた印象。この経験がいつか彼のためになる日が来ることを願いたい。

 本当はこんなところでプレーしていてはいけない津田の2ゴールと花井の鮮やかな直接FKで3-0とリードしたまま前半が終わると第二グラウンドへと移動しジャパンユースサッカースーパーリーグ(vs神戸ユース)の先発メンバーを確認。スタメンは下に書いた通りだが、セカンドチームに何人か選手が狩り出されているのを除けば上級生を中心にメンバーが少しづつ固まって来ているのではないだろうか。奥村と高原による2トップは誰の目から見てももはや鉄板で、いかにコンビとしてのポテンシャルを引き出し向上させていくかというフェーズに入っていると俺は思っている。

    21   11

14   9   28   3

7   19    5   2

       16

 キックオフから5分ほど見てU-13の試合会場であるサッカー場へと移動する最中にふと考えたことは、神戸ユースはまだ安達亮が監督をやっているのだろうかということ。もしまだ安達亮が監督をやっていたとすれば、今シーズンから名古屋の監督に就任した小川誠一とは市船の同窓生対決になっていたはずだ。学年こそ一つ違うが、布啓一郎率いる市船に最初の黄金時代をもたらした主力メンバーが安達や小川や野口(元平塚、名古屋)だった。日本の育成現場のトップにいる布啓一郎の愛弟子である小川誠一率いる名古屋からは今後年代別の代表選手も増えてくるかもしれない。

 と、そんな他愛もないことを考えているうちにサッカー場に到着。意外と運営がしっかりしていて定刻通りにキックオフ。名古屋のスタメンはこんな↓感じ。

     18   8

11   15   14   7

20    2   3    5

        1

 レギュレーションが変わっていなければプレミアカップの全国大会に出られるのは各地区大会(名古屋の場合は東海大会)の優勝チームだけ(順番に回って来る「普及枠」が与えられた地域のみ二位チームまで)※。名古屋としては地区大会への出場権を賭けたこの愛知県大会で足踏みをしている場合ではない。しかも今回は県内各地域予選(西三河予選など)を勝ち上がってきたチームによるリーグ戦とは言えまだ決勝トーナメンにも至っていない。(※追記・・・前年優勝地区にはさらに+1されるそうなので昨年の全国大会で静岡学園が優勝している東海地区は一位チーム+1確定)
 名古屋は二年前に黄金世代が東海大会を制しプレミアカップ全国大会へと出場している。昨年は静岡学園中学にあと一歩及ばず二位。惜しむらくは、地区大会に優勝した二年前は「普及枠」が東海地区に割り当てられていて、昨年は別の地区に割り当てられていたこと。もし東海地区に「普及枠」が与えられたのが昨年だったら、名古屋は二年連続で全国大会へと歩を進めていただけに巡り合わせが悪いとしか言いようがない。

 試合は立ち上がりこそ少しバタバタした雰囲気のあった名古屋だったが先制点を奪った後は落ち着いて自分達のペースで試合を進められていた。先制点はドリブル突破が持ち味の7が右サイドから内側へと切れ込んで来て人が集中したところでファーサイドでフリーになっていた11へパスを出し、11がおそらく利き足の左で落ち着いてゴールに沈めたもの。破壊力のある7のドリブルもさることながら、完璧なファーストコントロールから流れるような一連の動作でシュートまで持って行った11の技術も光った。7も11も再三に渡ってサイドをドリブルで切り裂いていて、トップから育成まで「サイドアタック」をひとつのコンセプトにしようという流れから見てもこの両翼はなかなか面白い組み合わせだ。
 そしてこのチームの特徴はチームの骨格となるセンターラインに技術だけではなくフィジカル的にも優れたメンバーが揃っているところ。この辺りは黄金世代とも違いどちらかと言えば年末の高円宮杯(U-15)で観たヴェルディと近い。ボランチの14、FWの8はいずれもサイズがあり中盤と前線でそれぞれフィールドを支配している。そして二点目はまさしくそんな14の粘り強い突進と8の突破力が連鎖した中央突破だった。このあたりまで来るとチームにも少し余裕が出て来ていて、三点目などは左サイドへと展開されたボールを11がドリブルでタテに運んでマイナスに折り返し、これを受けた8が前方の18にスルーパスを送ってお膳立てという形で、チームとしても相手PA付近でよくパスが回ったビューティフルゴールだった。

 後半になると名古屋自身のメンバー交代や、相手チームがボールの出どころであるCHコンビ(14と15)を自由にさせないように手を打ってきた来たことで試合はやや膠着したが、そんな状況でもこのチームに欠かせないエースの8がタテパスに抜け出して一度はGKにぶつけながらも再度プッシュして4点目をもぎ取った。相手から徹底マークに遭ってたことでも分かるように名古屋のCHコンビは前後左右にパスを散らして攻撃を組み立てリズムを与えるチームにとって重要なピース。長身の14は去年のクラ選でベスト4に進んだ横浜FマリノスJrユース追浜の熊谷アンドリューとイメージが被るスケールの大きなボランチ。狙いどころが良く、まだミスもあるが難しい(相手にとって嫌な)プレーにもチャレンジする姿勢がいい。「15」という背番号は水野以降キャプテンを務めるコンダクターが付けることになったのだろうか。水野譲りのテンポ良くボールを捌くプレーを効き足の左で行う15は第二試合では左SBも務めそこからゲームを組み立てていた。そこから上述の両SHによるドリブル突破を交えながら8と18の強力2トップによるフィニッシュまで至る流れは実に強力。またDFラインでは、相手の攻撃を確実に弾き返し時にはボールを持って攻め上がる両ストッパーや、どことなく三鬼を連想させる5番の右SBもさることながら、左足で独特の間合いによるボールの持ち方をしながらしなやかな身のこなしで攻撃参加を見せる左SBの20のプレーが印象に残った。

 4-0での無難な勝利を見届けて再び第二グラウンドへと舞い戻ると、ピッチでは名古屋U-18と神戸ユースによる試合がまだ続いていた。メンバーには矢田や三浦といったセカンドチームのトレーニングマッチに参加した面々が加わっている。俺同様にこのトヨスポ内でハシゴしている選手がいるのか・・・と思いつつ、空いていた椅子に座ると横からとてつもないオーラのようなものが漂って来た。なぜ金髪の女性がこの試合を見学しているのかという疑問はこのグラウンドに入った時からあったのだが、そのやや大柄な金髪女性の影に隠れるようにして向こう側に座っていたのはミスターとことストイコビッチその人だった。残念ながらこの試合にマルコは出場していなかったが、ピクシーの眼にユースの試合はどう映ったのだろうか。
 そして俺の到着からほどなくして神戸が得点を挙げ、逆に名古屋も前掛かりになっていた神戸DFラインの裏を突くようにロングフィードが次々と決まるような展開の中、抜け出した高原のシュートがこぼれたところを詰めて来た藤田がプッシュして試合を決めた。この時間帯からの再合流で2ゴールも見られた俺はラッキー以外の何ものでもない。

 まだU-13の第二試合まで時間はあったので、続いて行われたユースのトレーニングマッチも前半だけ観戦。名古屋のスタメンはこんな感じ↓。

     32   31

23   24   27   20

18   25   29   15

        36

 オール新一年生のスタメンは先週の星稜戦を思い出すようなメンバー構成で、またしても前線にボールが収まらないことが予想されるが、中盤に水野が入ったことでどういった変化が生まれるのかが俺的には注目だった。しかし残念ながらそれでも事態が好転することはなかった。水野の完璧なお膳立てからマルコに決定機が訪れた以外はこれといったチャンス(シュートシーン)が訪れなかった名古屋とは対照的に、相手チームの名経大高蔵はカウンターから何度か名古屋ゴール前まで迫りあわやというシーンを演出していた。一人一人のポテンシャルが高いことはよく分かっているが、それがグループとして形になっていないもどかしさのようなものがこのチームにはある。

 というわけで、前半終了間際まで見て一年生を中心としたU-17の状況を心配しながら再度サッカー場へ向かうと、こちらは既に選手達が整列しキックオフに備えていた。恐るべき愛知サッカー連盟の規律。スタメンはこんな感じ↓。一時間半前に終了したばかりの第一試合との兼ね合いからか選手が少し入れ替わっている。

     8    9

13   6   14   11

20   2    3   10

       16

 試合はキックオフから相手チームが前線から猛烈なプレッシャーを掛けてボールを追い回す。相手チームは第一試合を午前中に終えており体力的にも回復は十分で、奇襲攻撃にも似た先制パンチといったところだろうか。しかし名古屋は慌てることなくパスを回してこれを凌ぐと、このチームのエースである8が爆発する。この試合で2トップを組んだ9からの浮き球パスに走り込んでループ気味に決めた先制点に始まり、11と二人でペナルティエリア内で個人技を見せつけてDFの密集をくぐり抜け最後はニアサイドを抜いて追加点、さらには左サイドからのクロスに左足でダイレクトボレー、14からのタテパスをGKを背負いながらキープしてターンして右足シュートと、様々な得点パターンによる4ゴールでゲームを一方的なものにしてしまった。相手チームは少しでも長く0-0の時間帯をキープするゲームプランを組んでいたと思われ、この点差で気持ちが切れてしまったようだった。

 後半になると4ゴールを決めた8をはじめ何人かの選手が入れ替わり、こんな感じ↓のメンバーに。

    17    6

13   9   18    7

15   5    3   10

       16

 第一試合でともにアタッカー(FW)として出場していた9と18がCHでコンビを組み、CHでボールを捌いていた15が左SBへ。この年代で様々なポジションでプレー出来ることは層の厚いクラブならではの強み。昨年末の高円宮杯で一年生の中から唯一ベンチ入りを果たしていた(それだけ菅沢前監督からの期待も高かった)選手と思われる18などはいかにも「アタッカー」な感じで、14や15と比べればCHとしては球離れが悪いようなシーンも見られたが、これはこれで良い経験になるに違いない。そして15も左SBの位置からトップチームの阿部翔平さながらに前線に良いボールを配給してゲームを組み立て前半の20とはまた違った味を出していた。そして後半もコーナーキックから奪った2点を皮切りに、サイドからのクロスあり、中央突破あり、ミドル(がポストにに跳ね返ったところをプッシュ)ありと、多様な得点パターンで、9と6がそれぞれ二得点、17が一得点の計5得点でゲームを締めくくった。

 彼等の力を測るには正直今回は相手チームとの間に差があり過ぎたが、それでも彼等は「プラチナ世代」の名に違わぬ才能を随所に発揮していた。育成は結果が全てではないが、彼等原石たちにはぜひ来週の県大会(準決勝・決勝)を勝ち抜いてもらい、4月の東海大会そして全国のレベルを経験することでその才能を磨いて行って欲しいと思う。
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by tknr0326g8 | 2009-02-21 23:59 | Youth
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