Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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ダノンネーションズカップ 2009 inジャパン @よみうりランド
 中スポ「ユースニュース」の中で取り上げられていたように優勝チームには世界大会出場というビッグプレゼントが用意されているこの大会。一昨年そして昨年と好成績を残している名古屋はその知名度も徐々に上がりつつあり、今年もそれに違わぬ活躍が期待される。
 昨年までとは大会方式が大きく変更となった今年は、4チームで構成するグループリーグの上位2チームによって決勝トーナメントが行われるサッカーファンには馴染み深い形式となり、途中敗退してしまったチームにも順位決定トーナメントやフレンドリーマッチなどの試合機会が用意されている。そしてグループEに組み込まれた名古屋はベガルタ仙台ジュニア、東京第4ブロック選抜(杉並)、東京第12ブロック選抜(八王子、日野)と同居することになった。

 名古屋の中心選手は今年1月のバーモントカップで6年生に混じってメンバー入りを果たしていた三人のFP(杉森、犬塚、森)とGK(岩本)になるだろう。そして実際に試合が始まると、「攻撃サッカー」を標榜するチームにあってそのFP三人が3トップを形成して前線に張り付き、GKの岩本がゲームキャプテンを務めるという予想通りな展開になった。
 名古屋のフォーメーションは下↓のような感じ。4と6はタテの関係のようにも見えた。なおこの大会のルールは、FIFA公認の9人制を採用し、ハーフコートで子ども用ゴールを使用、試合時間はグループリーグが20分一本、決勝トーナメントが15分ハーフとなっている。

       10
 9             7

     6     4

  11    8    5

       12

 このグループで第一シード的な位置付けにある名古屋は当然グループ首位通過を期待されるが、初戦の相手となった仙台はよくまとまった好チームだった。グループリーグはもっと楽に試合を進められると思っていただけにその強さはハッキリ言って想像以上。そしてそんな相手に対して名古屋は楽に試合を進めるどころかむしろ押し込まれるようなシーンが目立っていた。パスをつなぎながら1トップにボールを入れてそこでのキープを基点として全体が押し上げて来る仙台は、ボールを奪った後もやることがハッキリしている分迷いがなく球際の競り合いにも強い。そしてよく整備されたディフェンスはロングボール中心で前線のアタッカーの能力に依存し過ぎているようにも見える名古屋に決定機を作らせなかった。
 試合は15分過ぎにハーフウェーライン手前からの直接FKをGKの頭越しに決められて先制を許した名古屋が、終盤に向けてサイドからチャンスを作り始めクロスボールを放り込んだものの、どうにも付け焼き刃的な印象が拭えず、中央で落ち着いて弾き返す仙台デイフェンスを崩すには至らないまま0-1で終了。名古屋にとってはよもやの敗戦で失点も事故のようなゴールだったが、内容を見ればこれは妥当な結果だろう。

 30分の間を置いて(間に別のグループの試合を挟んで)行われた第二試合の相手は東京第4ブロック選抜。相手がこうした選抜チームでチームとしての体をなしていなければ名古屋の個人技が生きる。そして第一試合の不甲斐ないパフォーマンスによって監督からお灸が据えられた効果もあってか、この試合での名古屋はタテパスからアグレッシブな仕掛けを見せるようになっていた。なおスタメンはこんな↓感じ。

       10
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       4

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 しかし守備に人数を割く相手に対して名古屋はなかなか相手ゴールに迫ることが出来ない。昨日の「ユースニュース」に書いてあった「相手を抜く」ことによって「11対11を11対10にする」という理屈は理解できるが、実際には11人全員が自陣に戻ることもよくあるディフェンスに対して攻撃側の11人全員が相手陣内へと入ることはよほどのスクランブルでもない限り有り得ない。とすれば、この試合のように周りには相手DFがたくさんいる状況ではこの前提に立つこと自体に無理がある。アタッキングサードでの1対1でそうした攻撃を行うにしても、中盤を飛ばしてタテ一本で攻撃を組み立てていたのではなかなか攻撃の精度を上げられないし、むしろ中盤をしっかりと作ればもっと前線のタレントも生きるような気がするのだが、「パスで逃げるな」というだけあって名古屋の選手達はパスのつなぎ方(ボールの動かし方)を知らないし、サポートに入ったり数的優位を作ったりという戦術的な動きもない。そんな状態だからボールを後ろに戻すなんてことはその発想すらない感じの選手達は、自陣で相手にロングボール(タテパス)のコースを切られると大抵そのまま相手に詰められボールを明け渡してしまうことが多かった。
 最終的には相手のDFラインとGKの間にこぼれたボールをGKの鼻先でさらった7がそのままGKを交わしてゴールし、さらに終了間際にはドリブル突破から得たFKをボックス左外の位置から10が直接蹴り込んで2-0で勝利した名古屋だったが、チームとしてのポテンシャルはこんなものではないというのが正直な感想だった。

 第三試合の相手となる東京第12ブロック選抜はグループの中でも最も守備の緩い(寄せが甘い)相手だった。そしてそんな相手に対して右ウイングに配置された7のドリブルが冴え渡る。

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 10             7

     6     8

  18    3    5

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 キックオフからドリブルでボックス内に侵入しライン際までエグるプレーを立て続けに何度か見せていた7を相手チームはは全く止められない。去年の全少やバーモントカップでも上級生に混じってジョーカー的に使われていた7の存在はこのチームにあってもことのほか頼もしい。そしてチーム全体も局面での1対1の仕掛けからシュートで終わる良いリズムが続いていた中、右サイドからボックス内を深くエグった7のマイナスの折り返しをゴール正面で10が決めて先制すると、またしても7がタテにエグってからの折り返しを中央で受けた9が上手くターンして冷静に蹴り込み追加点。そして目を離した隙に7自身が決めて3点目と7の独壇場であっという間に試合を決めてしまった。最初の二つのアシストについては、その前までに散々右サイド(ボックス内)をエグった状態から自分でシュートを打っていたことが効いたのかもしれない。
 その後は7が自分で獲得したPKの失敗などもありつつ、次々と選手交代を行ったこともあって試合は落ち着いていたが、途中出場の11が終了間際にセンターサークルあたりから左足でスーパーな直接FKを決めて試合を締め括るとともに仙台戦の(事故のようなゴールの)悪夢を振り払った。

 結局仙台がその後いずれも接戦の末にグループリーグ三連勝を飾ったようなので決勝トーナメント初戦の相手は柏になるだろう。午前中のグループリーグで圧倒的な強さを見せていた柏は疑いのない「全国レベル」で、個人技主体の名古屋のサッカーがどこまで通用するかを試すには絶好の相手。もしそれで柏を打ち破ることが出来れば素晴らしいが、全国のレベルを肌で感じ、また森川監督が言うような「いつもトライして、自分にできることとできないことを明確にする」ことが出来たならばこの大会の収穫は十分にあったと言えるだろう。
 まあ色々書いたが俺はもちろん育成のプロではないので、森川監督やその他のスタッフが思い描く育成プラン(今は個人技を優先してJrユース、ユースと上がっていく中で戦術やパスワークを身に付けて行くこと)が上手くいくことを願っているし、その結果が出るのは残念ながらもう少し先まで待たなければならないだろう。ただその意図を説明していた「ユースニュース」などの前触れなしにいきなりこの試合を目撃していたら俺はおそらく面喰っていたに違いない。
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by tknr0326g8 | 2009-03-20 21:31 | Youth
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