Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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J1 2009 第14節 名古屋×千葉 @瑞穂陸上競技場 
 W杯予選開催に伴う一ヵ月近くの中断を挟んで行われたJ1第14節。他のクラブはその間もナビスコカップを戦っているが、ACLに出場している鹿島、川崎、名古屋、G大阪はナビスコカップの予選リーグを免除されているのでおよそ一ヵ月ぶりの公式戦となる。名古屋はその期間にOFFを取ってリフレッシュし、さらに古川町でミニキャンプを張って万全の態勢でこの試合へと臨んでいるはずだった。不安があるとすれば昨シーズン同じように中断空けの試合で鹿島に大敗を喫してしまったような試合勘の部分だが、選手達のコメントを読む限り昨年の経験は成長の糧としてしっかり彼等の中で消化されているようにも思える。悲願のリーグ戦初優勝、そして来シーズンのACL出場権を獲得するためには同じ過ちを繰り返すことは許されない。

 しかしいざ蓋を開けて見れば試合は「落胆」の二文字でしか言い表せないような低調な内容で、そこには「美しいフットボール」は欠片すらも見出すことは困難だった。名古屋のサッカーの象徴とも言えるマギヌン(負傷)・小川(出場停止)の両サイドハーフを揃って欠く名古屋に対して試合前から不安がなかったわけではないが、それを想定してキャンプに取り組んでいたことを考えても、まさかここまで酷いとは正直想像だに出来なかった。

 名古屋のサッカーが機能しなかった理由はいくつかあるが最大の要因は選手層の偏り&薄さと明らかな人選ミスにある。全ての源泉はここに行きつく。マギヌンと小川に代わってサイドハーフで起用された杉本と津田はともに元来FWの選手だ。決して万能タイプではない彼等がサイドで基点となれない名古屋は必然的にSBの上がりが制限され、また彼等のポジショニングも前に突っ込み過ぎて4-2-4のような形になっていることが多かった。しかも(これは何度も言っていることだが)名古屋のセンターハーフの二人には攻撃を組み立てる能力がない。そうなると必然的に名古屋が迎えるチャンスはDFラインから目の醒めるようなパスが前線に通った時に限られる。巻にクサビのボールが入った時にも後ろからのサポートは遅いし、DFラインから中盤を経由してボールを前に運ぶトレーニングを積んでいたというキャンプは一体何だったのだろう。しきりに「裏を狙え」というようなゼスチャーを見せていたピクシーからすれば、巻がクサビのボールを受けに下がった裏のスペースを周りの選手に使わせたかったのかもしれないが、これが機能することもなかった。
 そして名古屋の戦いをさらに苦しくした要因は、名古屋が誇る絶対無二のゲームメーカー阿部翔平に対して一年前まで在籍していた古巣との対戦に執念を燃やすジェフの深井が激しいチャージを仕掛けて自由を与えなかったこと。これがミラーの授けた策なのか、名古屋を知り尽くす深井の自主判断(&モチベーションの高まりに応じてのプレー)なのかは分からないが、いずれにしても名古屋はボールは支配しているものの撃をオーガナイズすることが難しい状況だった。

 一方のジェフは、アレックス・ミラーが相手チームや日本のサッカーをリスペクトし過ぎているのではないかと思えることが多々あるが、この試合でも低調な名古屋相手に必要以上に慎重な試合への入り方をしていたように思えた。強引な攻撃を繰り返す名古屋の中にあって巻弟が何度かバイタルエリアから相手ボックスの中あたりでボールに絡んでいたのに対し、元日本代表のお兄ちゃんの方は前半ほとんど消えていたのがこれを象徴している。
 しかしともに決め手を欠くまま試合が後半に突入すると、先制点が入るとすれば千葉の方が可能性(確率)は高いだろうと思いながら俺は試合を見ていた。もちろん名古屋にはダヴィという飛び道具があるので予断は許さないが、千葉には工藤と谷澤という「違い」を作り出せる優れたタレントが中盤にいるからだ。こうなると俺の願いは玉田が投入されるまでの間、形はなんでもいいから千葉の攻撃を凌いで欲しいということ。中盤に下がってのゲームメーカーとしてあるいは前線で得点に絡むチャンスメーカーとして抜きん出た能力を持つ玉田が入ればゲーム展開は劇的に変わるに違いないという淡い期待が俺の中に存在していた。

 結果的には満を持して玉田が投入されてからも名古屋のサッカーは一向に良くなることがなかった。W杯最終予選に引き続き玉田自身のコンディションの良さは感じさせた――中断前ろくに試合に出ていないのだから当たり前と言えば当たり前だが――ものの、むしろ玉田が入ってからの方がチームは個々のプレーヤーがバラバラな意思を持ってプレーしているようにすら見えたほどで、これでは入るものも入らない。そして後半36分にまたしても深井にゴールを決められ、名古屋は千葉にみすみす勝ち点3を献上する羽目になってしまった。マギヌン、小川の不在に苦しんだ試合で昨シーズンの序盤名古屋ではサイドハーフの控え的な位置付けだった深井によって試合を決められてしまったのは何かの因縁だろうか。

 名古屋からしてみたら、これから小川やマギヌンも帰ってくるしオーストラリア代表のケネディも入団するかもしれないことを考えれば、この結果はそれほど悲観する必要はないのかもしれないが、少なくとも「誰が入っても同じサッカーが出来る」などというような根拠のない戯言を言えなくなることだけは確かだろう。これから続くACL水原戦、鹿島戦、新潟戦と厳しい連戦を前にこれが発奮材料となることを願いたい。
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by tknr0326g8 | 2009-06-21 00:27 | Game Review
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