Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
カテゴリ
最新の記事
以前の記事
J1 2009 第17節 FC東京×名古屋 @味の素スタジアム 
 せっかくなので東京に帰る前にトヨスポに寄り道しセカンドチーム&ユース混成チームと東海学園大学のトレーニングマッチを観戦。“ジーザス”ケネディもJデビューをいよいよ来週に控えコンディションの仕上がり具合が気になるところだ。

 名古屋のスタメンはこんな↓感じ。

        ケネディ
久場                橋本

    矢田(Y)    中村

         田口

平木   磯村    岸(Y)  金編(Y)

         広野

 ※(Y)はユース

 先週のG大阪戦でトップチームが採用していたのと同じ4-3-3。これがケネディ加入後にピクシーが描いている青写真でもあるのだろうか。そしてこの時点で俺は18:30Kick Offの試合(FC東京戦)でトップチームも同じフォーメーションで戦うであろうことを確信した。選手達の特徴を考えれば俺はトップチームにもこっちの方が合っていると思うし、相手に研究されて硬直化してきている4-4-2に拘るよりもこっちの方がトンネルの出口は早く訪れるような気がしている。

 と呑気にそんなことを考えながら試合を眺めていた俺にとってこのセカンドチームが見せたパフォーマンスはちょっとした驚きだった。対戦相手が大学生でしかも急遽決まった(変更になった)こともありコンディション面を差し引いて考える必要はあるかもしれないが、テンポ良くボールを動かしながらゲームを完全に支配して、つなぐところと仕掛けるところ(スピードアップするところ)のメリハリの利いたサッカーは観ていてもなかなか爽快だった。
 そしてそんなリズムを作っていたのは中盤の底に入りレジスタとして抜群の存在感を発揮していた田口。U-18日本代表でも主力を張る田口はこの試合ではゲームキャプテンも務めていて、上手いだけでなく闘えるプレーヤー。ピクシーがなぜ田口を東京に連れて行かなかったのか疑問に思えたほどだ。そしてそこには4-4-2の時には決して見ることができなかったこの田口のポジションを経由して常にゲームが組み立てられる風景があった。

 またこの試合ではユース組も良いプレーを見せていた。昨日のプリンスリーグでフル出場を果たしたばかりの金編は橋本との「石川県コンビ」で右サイドから何度もオーバーラップを繰り返し尽きることないスタミナと走力を発揮していたし、ケネディのゴールをアシストした矢田は累積警告で昨日の試合を欠場していたもののこのチームで何の違和感もなくプレー出来ている。そして最も目を引いたのは右のストッパーに入っていた岸で、守備機会こそそれほどなかったが、ボールを持った時に逆(左)サイドのウイングに対して何度も正確なフィードを通しており、姿勢も良くとてもリラックスした(ように見える)状態から繰り出されるキックは軽く蹴っているように見えて質(スピードや回転)・精度ともに申し分ないものだった。ユースでもこうしたシーンがもっと見られるようになれば良いのだが。

 後半はメンバーチェンジもあって下↓のような感じにフォーメーションを変更。ケネディとユースの奥村という2トップも夢のような組み合わせだ。

     ケネディ  奥村(Y)

平木   矢田(Y)  田口   橋本

安藤(Y) 磯村   岸(Y)  金編(Y)

       長谷川

 来週の本番に向けてケネディも今日はフル出場。前線に張るだけでなく、後半はむしろ奥村を最前線に据えてトップ下のような位置でプレーする時間帯も長かった。そして追加点はまさしくそんなケネディから出たスルーパスに抜け出した奥村が冷静にGKを外して決めたものだった。

 昨日のプリンスで負傷交代した(怪我を押して出場していた?)安藤はこんなにすぐに試合に出て大丈夫だったのかだけが気になるところだが、試合自体は(後半少し足が止まってダレた場面もあったが)得点差以上に収穫のあった試合と言えるのではないだろうか。
b0036243_0223691.jpg


 というわけで、良いイメージを持ちつつ新幹線に乗り込み一路東京(味スタ)へ。俺の一番の期待はセカンドチームのトレーニングマッチに出場していなかった花井、新川、福島が試合に絡むことだ。

 キックオフ後まず注目したのは名古屋のフォーメーション。だが戦前の予想に反しなぜか名古屋はいつも通りの4-4-2のフォーメーションを敷いていた。よくよく考えてみれば、前線のプレーヤーはダヴィと玉田の2トップといい小川とマギヌンの両SHといいフルメンバーが揃っているので、変える必要がないと言えば変える必要がない。連敗中で何かしら変化を与える必要があるならまだしも、先週のG大阪戦で連敗からは一息ついており、ここは敢えてリスクを冒さず慣れ親しんだシステムで行こうという判断だろうか。

 しかしそんな悠長に構えていて止められるほど勢いに乗るFC東京そして石川直宏は甘くはなかった。キックオフから5分と経たないうちに最も警戒していたはずの石川をお約束通りバイタルエリアでフリーにして狙い澄ましたミドルシュートを決められてしまった名古屋は、早晩リスクを冒す必要性に迫られることになる。名古屋としては完全に試合の入り方を誤った形であり、もっと言うならこの一週間一体何の準備をしていたのかという話だ。

 文字通り目の醒めるような石川のゴールによってようやく目覚めた名古屋の選手達はその後フォーメーションを4-3-3に変更して遅ればせながら反撃を開始する。特に名古屋にとって攻撃の軸となったのは左サイドで、フォーメーションの変更によって近くでプレーすることが可能となったマギヌンと小川が絡む崩しは十分に可能性を感じさせるものだった。また東京のプレッシャーは確かに激しいが、名古屋はそれに対抗するために大きなサイドチェンジを何度も織り交ぜながら攻撃を組み立てようとしていた。
 だが先制したこともあってまずは守備から入りカウンターにつなげる作戦を徹底してきた東京に対して、名古屋はフィニッシュに至る道筋を全く見出すことができない。ダヴィを生かすためのスペースが十分でないことは言うに及ばず、ダヴィにボールを収めようとしても相手もそれを読んで(警戒して)いるので上手くいかない。またサイドを崩したところで単純なクロスボールを放り込んでもダヴィに対しては効果的ではない。名古屋は結局この半年間ダヴィを加えたコンビネーション(崩しのアイデア)を完成させることが出来なかった。そしてダヴィは代理人の入れ知恵じゃないかと疑いたくなるような不用意なハンドによってイエローカードをもらい、この試合がJでのリーグ戦最後の試合となってしまった。まだ水曜日のナビスコカップは残されているがあまりにも寂しすぎるお別れだ。

 東京は連勝中ということもあってか一人一人のプレーヤーが自信を持ってプレーしていて、名古屋と比べればキックオフから遥かに気合の入った激しい当たりで名古屋の選手達に自由を許さず、レフェリーのジャッジという追い風にも乗って試合のペースを握っていった。こうしたコンパクトな守備からスピードに乗ったカウンターを繰り出すというのも実に東京らしい戦い方ではある。そして名古屋からしてみれば東京が前線に並べている大柄な2トップに蹴って来てくれればまだ楽だったのだが、平山が下がってスカスカの中盤でクサビを受けてもの凄いスピードでサイドから名古屋DFラインの裏に飛び出して来た石川にボールを出すと、名古屋は誰も(GKの楢﨑が羽生のシュートを弾いたぐらいしか)これに対応することが出来ずされるがままに追加点を与えてしまった。

 後半に入るとピクシーは中盤の吉村を削って頭から巻を投入。前節の劇的な決勝ゴールのイメージが残っているのだろうか素早い判断だった。これで名古屋はサイドからクロスボールを放り込むにもターゲットが出来、困った時には巻きの頭を目がけてボールを蹴ればいいというオプションも出来る。ただ上手く回ればいいが、(小川のCH起用はともかくとして)玉田とマギヌンのSHというのは相当後ろに負担が掛かるシステムでもある。
 そしてそれでも事態が好転しないと見るやピクシーは二枚目のカード・花井を投入する。これまでの試合での采配を観てもリードされている展開で花井が起用されることはないだろうと俺は高を括っていたのでこれは(良い意味で)予想外の起用だった。中盤の底でボールを引き出して左右に散らしてゲームを作れということだろうか。実は俺もスタンドで試合を観ながら「梶山で出来るんだったら花井でも出来るだろう」と思っていたところだったので、この花井投入はピンポイントなのだが、ただそれまで攻守両面に渡って良いパフォーマンスを見せていた山口を下げるという判断が果たして正しかったのかどうかは疑問だった。俺ならこの試合で何も見せられていなかった玉田を外して花井を投入し小川を攻撃的なポジションへと戻していただろう。
 守備もしなければ得点もアシストもしない玉田は一体何のためにプレーしているのか。ドリブルがしたいだけなら近所の公園ででも勝手にしていればいい。玉田が守備をしなくても許されるのはボールを持った時に他のプレーヤーにはない才能を発揮することが出来るからだ。それは例えば瑞穂で誰がボールを持った時の歓声が最も大きいかを見ても分かる。ただそれをアタッキングエリアで得点に絡む形で出さなければ何の意味もない。すなわち玉田はゴールとアシストによってのみピッチに立つことを許されるプレーヤーであり、たった一本のシュートすら放っていない玉田にこの試合のピッチに立ち続ける資格はなかった。

 その後最後の切り札として杉本を投入したピクシーだったが、ピッチを去ったのは玉田ではなくなんとダヴィ。俺はこの時点でこの試合の敗北を覚悟した。既に中東移籍が決まっているとはいえ、ピクシーが望んで連れて来た「リアルストライカー」抜きに名古屋はどうやって点を取るつもりなのだろう。ブルーノ・クアドロスと今野の両CBを相手に巻がどう一人で頑張っても限界はある。俺はむしろ杉本よりもゴール前で勝負できる津田を投入して欲しかったぐらいだ。そして悪いことは重なるもので、相手との接触プレーで肩を痛めた(外した?)花井が負傷退場し名古屋は10人での戦いを強いられることになってしまった。

 花井が退場する前から東京は既に余裕の逃げ切りモードに入っていた。新人の田邉を起用したりするあたりも余裕の現れかもしれない。また同じように前からプレッシャーを掛けに行くにしても連動したプレスからボールを奪ってショートカウンターを狙う東京とは対照的に、名古屋は各人の動きがバラバラでとりあえずプレッシャーには行くがチームとして一体どこでボールを奪うのかといった共通理解がほとんど感じられず、プレスの合間を縫ってFC東京に面白いようにボールを回されてしまっていた。

 ただひとつ言えるとすれば、そんな半分遊ばれているような状況にありながらも、名古屋とFC東京とのチーム力(チーム状態含む)の差は先日の鹿島との間で感じたほどの差ではないということ。中二日でまた同じ相手と戦わなければならない選手たちはフィジカル面同様に精神的にも過酷だが、選手一人一人が強い気持ちを持って戦い、また試合の入り方さえ間違えなければ少なくともこの試合のような敗戦は避けられるだろう。ドッと疲れが出るような敗戦を喫した後だけにまずは気持ちを切り替えて水曜日を迎えてもらいたい。
b0036243_2403068.jpg

[PR]
by tknr0326g8 | 2009-07-13 02:48 | Game Review
<< ナビスコカップ 準々決勝 FC... プリンスリーグ東海2009 第... >>