Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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クラセン(U-18) 名古屋U-18×横浜ユース @Jヴィレッジ
 今年もやってきた日本クラブユース選手権(通称クラセン)。二種年代では高体連のインターハイと並ぶ夏の二大大会でもある。名古屋にとってこの大会はベスト4がひとつの壁になっていて、ここ5年間でも青山隼の代、中田健太郎の代、そして昨年の磯村亮太の代が厳しいレギュレーションのグルプリーグを勝ち抜いたもののいづれも決勝トーナメント一回戦(準々決勝)で敗れ去っており、タレントが最も充実していた吉田麻也の代に至っては森本良が怪我で不在だった影響もあってグループリーグ敗退という憂き目に遭っている。名古屋は今大会こそ(準決勝・決勝の舞台でもある)三ツ沢のピッチに立てるだろうか。
 また今年の名古屋にとってこの大会で勝ち上がることはもうひとつ特別な意味を持つ。プリンスリーグ東海で4位と高円宮杯出場に一歩及ばなかった名古屋にとってこの大会は自力で高円宮杯の出場権を獲得するラストチャンスの場になる。条件はファイナリストとなること。ユースニュースの中で小川監督もそれについて触れていたからチームとしても当然意識しているのだろう。

 そんな名古屋の「Road to 高円宮杯」(←清水の弾幕のパクリ)初戦の相手は横浜ユース。この大会こそ関東第5代表に甘んじているものの、これは予選リーグの得失点差で5~8位決定戦に回らなければならなかっただけであり、結局関東予選は無敗のまま通過。プリンス関東でもリーグダントツの35得点という圧倒的な攻撃力で3位という好成績を残している。名古屋にとってこれまで対戦した相手の中でも最高レベルの強敵であることは間違いない。

 横浜ユースに挑む名古屋のスタメンはこんな感じ↓。

      矢田   小幡

三浦俊  水野   近藤  金編

安藤    奥山   岸   岩田

        三浦天

 中盤から後ろはここのところ固定されているメンバーだが、前線に矢田と小幡という小柄なチャンスメーカータイプを並べるのはおそらく初めての組み合わせだ。ローマや日本代表を見るまでもなく最前線に純粋なFWではない選手を置くゼロトップシステムというものは確かに存在するが、こうしたタイプを2人を並べるというのは珍しい。しかもこの二人の場合ともに左利きでタイプもよく似ている。ベンチには奥村や大西や高原といった選手も控えていたのことを考えれば、ベンチは何らかの意図を持ってこの二人をピッチに送り出したのだろう。

 最初に試合の主導権を握ったのは高い集中力で試合に入れていた名古屋だった。小柄な2トップを生かす意味合いもあってかキックオフ直後の名古屋はシンプルに横浜DFラインの裏へと鋭い(低く速い)フィードを送り込み2トップを走らせる作戦に出る。そして緊張からかどことなくフワフワしていたような印象の横浜DFは明らかに後手に回っていた。

 先制攻撃によってリズムを掴んだ名古屋はその後もタテに速いハイテンポなサッカーを展開する。高い位置でボールを奪ってからのショートカウンターがハマっている名古屋は後ろから次々と選手が飛び出してくる津波のような攻撃を繰り出し、それはネルシーニョ就任当初の名古屋のサッカーを観ているようだった。当時の名古屋に照らし合わせてこのチームとの違いを表すとすれば、最前線にいるのが二人のマルケスでウェズレイがいないということだろうか。そしてこうした名古屋の流れは、横浜が押し込まれても大きく蹴り出すようなことをしないで中盤を経由して組み立てようとしたことでさらにその傾向を強めていった。
 しかし名古屋はそうした自分達の時間帯を得点につなげることが出来なかった。出来ることならこの時間帯に先制点を奪ってさらに波に乗ってしまいたいところだったが、ショートカウンターから良い形でチャンスを作っている時でも「決定的」と言えるような場面はなく、そう考えるとこれは運が悪かったとか決定力がなかったとういうことよりも、相手を崩し切るような攻撃にまで至っていなかったということも含めて「得点力がない」ということになるのではないだろうか。おそらく相手の横浜からしてみれば「なんか上手く行かないなぁ」とは思いつつも、名古屋の攻撃に対して怖くてラインを下げてしまうようなことはなかったに違いない。

 そんな中先制点を記録したのは中盤でのせめぎ合いから思い切り良くミドルシュートを放った横浜だった。弾んだボールの落ち際を叩いたシュートは打った選手もどれだけ本気で入ると思って蹴ったのか分からないようなミラクルな軌道を描いて少し前に出てポジションを取っていたGK三浦天の頭を越えゴールマウスへと吸い込まれた。名古屋にとってはアンラッキーと言えばアンラッキーな事故のようなゴールだが、横浜は名古屋と比べたら常にゴールを狙うシュート意識が勝っていたのかもしれない。決勝トーナメントに進出するためには各グループで1位になるか、2位の場合はA~Fまである6つのグループの中から成績上位2チームに入るしかない。相手が格上の横浜であることを考えると何とかして先制点を奪い悪くても引き分けに持ち込みたかった名古屋としてはあまりにも痛い失点だ。

 そしてそんな名古屋に追い打ちをかけるようにさらに横浜に追加点が転がり込む。左サイドからのCKでファーサイドの選手を完全にフリーにしてしまった名古屋はドンピシャヘッドを叩き込まれてしまった。横浜が事前に名古屋のことをスカウティングしていたのかどうかは定かではないが、トップチーム同様にゴールエリアのライン上に4人の選手が等間隔に並びゾーンで守る名古屋の弱点を横浜は的確に突いてきており、逆に名古屋は横浜のそうした狙いに対して対応出来ないまま結局試合終了までファーサイドを空け続けていた。今さらゾーンディフェンスをやめたりラインを崩したりすることは出来ないと思うので、せめてファーサイドのスペースを埋めるためにもう一人立たせるなどの対処が出来なかったのか。失点こそなかったがセットプレーからもう2,3点イカれていても全く不思議ではなかった。

 関東の雄・横浜ユースの強さを体感するような場面はほとんど無かったものの0-2という想定外の結果で前半を折り返すことになった名古屋は、後半開始早々に岩田の突破からビッグチャンスを作り出したものの、横浜が2点のリードによって落ち着いて守りから入るようになったこともあって、時間の経過とともに少しづつ手詰まりになって行った。途中矢田と三浦俊のポジションを入れ替えたり、金編に代えて高原を投入し三浦俊を右SHに戻したりといったことを試みたものの効果はなく、逆に変な形でボールを失いカウンターから完全に崩されて致命的な三失点目を喰らってしまう。数的同数でゴールに向かってドリブルを仕掛けられている状態で岸が相手を遅らせている間、味方よりも敵のフォローが先に来てしまっている状態だったので、ああなったらもう相手がミスしてくれるのを願うほかないが、チームが攻撃に移る時は2バック状態になるのがデフォルトの名古屋だけに、例え不利な状態であってもCBが1対1で潰してしまう強さを持って欲しいというと思うのは無理な相談だろうか。

 ここまでの名古屋はプリンスリーグで大切な試合を勝ち切れない頃と何ら変わっていない名古屋だった。自分達でリズムを掴んで良い感じで試合を進めつつもなかなか得点までは辿り着かず、そうこうしている間に一転してあっ気ないほど簡単に失点を喫して(重ねて)しまう。だがこの試合での名古屋は(相手の選手交代などもあったが)一点を返すことに成功している。後半途中から投入された大西と高原、そして小幡のパス交換から最後は高原がボックス内でキープしたところで相手がファールを犯して獲得したPKを矢田が決めたものだ。プリンスリーグの頃の流れであれば、負けられない試合で失点を喫すると焦りからか途端に攻撃が上手くいかなくなり、また変な方向に気持ちが行ってファール(警告)を連発してしまっていたが、この試合では最後まで気持ちを正しい方向に向けてプレーしていたところは良かったところ。ゴールが自信になったのか得点後はチーム全体から良く声も出るようになっていた。この試合の結果によりグループリーグ突破はさらに厳しい状況になったが、残り二試合ひとつでも多くのゴールを見せて欲しい。

 今日は例年と比べると思いのほか暑くなかったこともあって、その後はせっかくなので清水×柏(前半)、東京V×札幌(後半)、湘南×神戸などをハシゴしながら観戦。第三試合でなぜ関東最強のFC東京とG大阪の黄金カードではなくまた三浦スカウトも熱視線を送っていた三菱養和の試合でもなく湘南の試合を選んだのかと言えば、湘南の監督を務める浅野哲也がどういったチームを作ってどういった監督になっているのかを見てみたかったからだ。そしてそんな湘南がプリンス関西王者の神戸に対して見事な逆転勝利を飾ったのは我がチームのことのように嬉しかった。
 と、そんな他のゲームを(名古屋を比較対象にして)見ながら気になったのは、今日の試合で名古屋の選手がJヴィレッジの長い芝に足を取られて倒れ過ぎていたところ。ユースが「Jリーグのみならず世界で活躍できる選手の育成」を掲げているならば、もう少しフィジカル面についても強化していく必要があるのかもしれない。
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by tknr0326g8 | 2009-07-25 23:33 | Youth
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