Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第17回FマリノスカップU-12 @マリノスタウン
 全少での初優勝から一週間。名古屋の“新・黄金世代”が再び関東の地に降り立った。昨年は年の瀬も押し迫った12/23~25に行われていたマリノスカップU-12が、今年はお盆真っ只中の8/14~16に開催されているからだ。全少が終わってから一週間経っていないというハードスケジュールもさることながら、TVなどのメディアで大きく扱われていた影響もあって他チームやその父兄を中心とした観客からも大きな注目度を集めている中で試合をするのは想像以上に負担が大きいだろう。周りのチームはチャンピオンを負かそうと最大級のモチベーションで挑んでくる。それがいかに難しい状況かは、一週間前に全少の準決勝で戦った川崎や同じく決勝トーナメントに進出していた大宮がグループリーグで撃沈(川崎は連敗!スタート、大宮も二試合を戦って未だ勝ち星なし)ぶりを見ても一目瞭然だ。ただ名古屋からしてみれば、この大会に参加しているチームをざっと見渡しても、昨年のこの大会の決勝で敗れた横浜F・マリノスプライマリー、同グループリーグで敗れたヴェルディ、春先のダノンネーションズカップ2009で3-0と完敗を喫した柏、同グループリーグで敗れ先日の全少でも同居したグループリーグで1-1とリベンジに失敗した仙台、全少で二年連続PK戦と未だ完全決着を付けられていない川崎と、いつにも増して勝利欲を掻き立てられるような相手が揃っていることも確か。挑戦を受ける立場と挑戦する立場の両方の気持ち楽しみながら、この大会でも全少のような素晴らしい試合を見せてもらいたいところ。

 今日から明日の午前中にかけて行われるグループリーグでグループCに振り分けられた名古屋は横須賀選抜、バディSC、そして昨年同様ヴェルディと同組。この大会の観戦は今日だけの予定なので、どうせならヴェルディとのリベンジマッチを観てみたかったが、そのヴェルディとの試合が第三戦(明日)に予定されていては仕方ない。追浜も含めれば8つのJ下部が参加しているこの大会では、J下部は2チームづつ各グループに割り振られているので、名古屋にはこのヴェルディ戦もさることながらひとつでも多く勝ち進んでもらって決勝トーナメントで他のJ下部など強いチームとの対戦を通してさらなる経験を積んで欲しい。

 第一試合となる横須賀選抜戦での名古屋のスタメンはこんな感じ↓。チーム全員で戦うというコンセプトのもとまたチームそして選手個人での更なる成長を考え、全少の準決勝や決勝とは少しメンバーも変わっている。

      森   杉森

佐藤  加藤   池庭  犬塚

吹ヶ  住田涼  柴田  福山

        岩本

 全少で優勝したことによる自信からか、名古屋の選手達は試合前のアップからとてもリラックスしていたように見えた。そしてすんなりと試合に馴染みペースを握った名古屋においてその攻撃の中心となったのはサイドだった。DFラインを押し上げてコンパクトな陣形を保ち中央を固めている横須賀選抜に対し、名古屋は佐藤に吹ヶが絡んだ攻撃で何度も左サイドを破ってセンタリングをゴール前へと送り込むようなシーンが目立った。一方で密集にさらされてなかなかゴールに持ち込めない2トップに対してはベンチから厳しい指示が飛ぶ。二人ともドリブルを得意とする突破型のタイプで、チームとしてももともとあまりこういったサイド攻撃(サイドからのクロスという形)を見せることがなかった部分はあるが、クロスボールに対するゴール前でのポジション取りという部分ではまだまだ改善点も見受けられる。
 そして試合は左サイド佐藤のクロスをゴール前で杉森がシュートしたこぼれ球を拾った犬塚が冷静にコースを狙ってシュートを流し込み先制。さらには浅い相手DFラインの裏に中央から出たボールに対して、杉森と譲り合うような形で飛び出した森がボックスまで持ち込んで追加点。前半のうちに幸先良く2点のリードを奪うことに成功した。

 全少でも準決勝・決勝ではMVP級の活躍をした森は、その準決勝・川崎戦でも同じような形から先制ゴールを決めたように、こうした1対1でも自らのスピードとシュートの勢いを殺さず確実にゴールを陥れることが出来る。GKのタイミングを外すのが上手いというか自分の中に独特なリズムを持っていてそれに乗ってプレーするのが上手いというか。
 そう言えば、この試合とは全く関係ない話だが、全少の決勝で森が左サイドからカットインして豪快に撃ち抜いたゴールは、あの後TVの録画でメインスタンド側からの映像を観たら、俺がピクシーの名古屋でのベストゴールのひとつと思っている95年に瑞穂での鹿島戦で決めたゴールとドリブルの位置取りやステップそしてシュートの弾道に至るまでビックリするぐらい瓜二つだった。そしてさらに驚くのが、そんなゴールを決めた森を始めとしてこのチームの選手達が当時まだ生まれていなかった!という事実だ。1997年生まれの彼等は名古屋の黄金時代を知らない。二度目の天皇杯制覇が記憶に引っ掛かるか引っ掛からないかだと思うが、当然その頃にはまだサッカーを始めていなかったはずで、彼等は“万年中位”の名古屋しか知らない世代なのだ。

 とかなり話が横道に逸れたが、後半の名古屋はCBを中心としてごっそりとメンバーを入れ替え(右SBの辻は前半途中から出場)。そして後半途中には吹ヶに代えて住田祐を投入したり、点差がさらに拡がった後では加藤と辻のポジションを入れ替えたりもしていた。

      森   杉森

浅井  加藤   池庭  梅村

吹ヶ   藤川   萩原   辻

        岩本

 横須賀選抜はハーフタイムにDFラインについての指示があったのか、後半になるとDFラインをさらに高く保つようになり、これに対して名古屋は何度もオフサイドを取られていた。おそらく横須賀選抜の監督は、前半を見ながら杉森のスピードを警戒して中途半端にDFラインを下げてしてまっていたあたりを修正ポイントとして選手達に提示したのだろう。しかし名古屋からしてみれば(横浜Jrユースの選手達が務めていた「疑わしきは罰する」副審も含めて)オフサイドトラップに苦しんだこともまた良い経験。こうした中から名古屋の選手達はオフサイドへの対処法を学んだに違いない。
 そして右サイドから森が持ち込んだボールが中央で梅村を経由して杉森へと渡り杉森がドリブルで左に抜けながら目の前のDFを抜き去って左足で逆サイドネットに決めたシュートを皮切りに、中央で池庭→加藤と渡り(逆サイドのパスコースが消されていたので)DFを背負った森に入れたボールを森がターンしながら豪快に右足で蹴り込んだシュート、さらには同じく相手DFラインの前でボールを受けた森が強引な突破を試みて相手GKとDFの間にこぼれたボールを見逃さず風のようにさらった杉森が鋭いドライブを決めてGKを交わしてゴールに流し込んだシュートと、名古屋は後半更に3点を追加することに成功。ディフェンスも集中してボールへの反応で常に相手を上回って先に触ることで危ないシーンを作らせなかった。だが名古屋からしたら「もっと出来た」というのが正直な感想ではないだろうか。

 横須賀選抜からしてみたら後半はDFラインも高く保って頑張っていたものの、ともに160近くあろうかという長身のCBコンビに対する依存度がやや高く、サイドのスペースを名古屋に使われしまったのが致命傷となった。

 約4時間のインターバルを挟んで行われた今日二試合の相手はバディSC。運動量と当たりの激しさが特徴のチームだ。試合前のシュート練習なんかを見ていてもフィジカル面でも強いのかもしれない。
 そんな中スタメンでは不動のWボランチを崩しているのが注目点。第一試合では右SBとして先発出場したものの前半途中で代えられてしまった福山もボランチでどういったプレーを見せるのか楽しみだ。華麗なボールコントロールを持ち独特なステップで相手を幻惑する彼はU-18の加藤凱とタイプが似ている。また決してスピードがあるわけではないが相手の逆を取るのが非常に上手い小柄なレフティーの犬塚をこれまでの右ではなく左に使っているのも地味に興味深い。メッシに憧れ、左利きながら右サイドから切れ込むプレーを得意とする彼が左サイドでどういったプレーを見せるのか。

        杉森

犬塚      森     加藤

     池庭   福山

吹ヶ  住田涼  柴田   辻

        岩本

 この試合では非常にアグレッシブな相手の勢いに対して序盤こそ押される場面もあった名古屋だったが、前半はそれをパスワークで切り抜けていくような素晴らしい試合を展開した。
 名古屋がどういったサッカーを披露したのかを最も物語るのが実は相手GKによる味方のディフェンスに対するコーチングからも読み取れる。「人数かけてんだろ」「軽いぞ」「緩いぞ」・・・etc。2人,3人と人数を掛けてボールを奪いに行っても(さすがに単独では難しいが)ワンツーなどで簡単に抜け出されてあっという間にゴール前までボールを運ばれてしまう。1対1では当たりに行っても簡単に抜かれて入れ替わられてしまう。そうして個人技とチームプレーが上手く噛み合う名古屋の攻撃を前にバディの運動量をベースとしたハードなディフェンスは次第に無力化し立ってボールを観てしまうようなシーンが増えて行ったのだった。

 先制点はこの試合でトップ下に入った森が中央で杉本が落としたボールを受け、その脇をスルスルとボックス内まで侵入して行った池庭にパス。これを池庭がシュートに行ったこぼれ球を拾った杉森が一歩外に持ち出してシュート。これが見事にネットを揺らしたのだった。
 相手GKの好セーブに遭ったりポストに嫌われる形で、この試合ややゴールから見放されていた感じの杉森だったがこういったところでキッチリと決めて結果を出すあたりはさすが。去年上級生に交じって5年生として出場した全少やバーモントカップ、そして春先のダノンネーションズカップを観ていたころはドリブルを生かしたチャンスメーカータイプの選手になるのかと思っていたが、ゴールの匂いを感じさせるゴールハンターとしてしっかりと成長を遂げていた。そして(県予選も含めて)全少で結果を残した彼からは自信に裏打ちされた余裕のようなものさえ感じることが出来る。あれだけメディアで騒がれてしまうと、これから彼が乗り越えなければならない壁もおそらく他のプレーヤーの何倍かのものになるに違いないが、才能のある選手が揃う“新・黄金世代”の中でもスター候補の筆頭にある彼が順調に成長していつか瑞穂のピッチに立ってくれることを願ってやまない。
 そしてそんな杉森と2トップを組むパートナーにして最大のライバルでもある森は、上でも書いたような独特なリズムによるパス・ドリブル・シュートもさることながら、決して重心が低いわけでもないのに非常にボディバランスが良く相手を手で押さえながら動きを封じるプレーもとても上手いので相手を背負った状態でもプレー出来るしそこから相手と競り合った状態でシュートに持ち込むことが出来る。彼の場合はこの年齢にしてサッカー選手としてはほぼ完成形を迎えている。

 後半も名古屋ペースでスタート。そして開始早々にロングボールを杉森がヘディングで後ろにスラすと、これを拾った森が一人で持ち込んでシュート。このシュートはポストに嫌われたが、猛烈なスピードで走り込んだ杉森が相手DFより先にこれを拾って鮮やかなシュート。これが決まって名古屋がリードを二点へと拡げたのだった。

 しかし点差を2点としたことで精神的に余裕を持ち過ぎたのか、それとも(相手も同じ条件ではあるが)今日二試合目の試合ということで疲れが出たのか、試合はその後バディのペースで進み、名古屋は押し込まれる場面が多くなった。名古屋は足が止まり出足も少しづつ遅くなっている。こうなると後ろに人数を掛けてなんとか凌ぐしかない。ただそうした状況にあっても「やられた」と思ったシーンは1,2度しかなく名古屋としては最後のところでなんとか守れていたし、前線にスピードがあって自分でゴールまで持ち込める選手達を揃えている名古屋だけにこうした状況からもカウンターで追加点を奪うことは可能で、(曇ってはいたが)真夏に行われる二連戦ではある意味これは現実的な戦い方だったのかもしれない。

 前半の出来を考えれば2-0というスコアにはやや不満も残るが、取りこぼすことなく勝ち点6を稼いでグループリーグ突破を決め明日の東京ヴェルディ戦に臨めるのは最低限の目標は突破出来たと言えるのではないだろうか。明日も楽しみながら一試合でも多くの試合を経験して欲しい。
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by tknr0326g8 | 2009-08-15 04:32 | Youth
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