Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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J1 2009 第22節 千葉×名古屋 @フクダ電子アリーナ
 ケネディ加入後チーム状態が上向いたかに思われた名古屋だったが、取れたはずの勝ち点をポロポロと取りこぼしたりしているうちに、気が付けば残留争いがすぐ背後まで迫っている。降って湧いたオイルマネーの恩恵(ダヴィの移籍金)で元日本代表の三都主やモンテネグロ代表の10番・ブルザノビッチを獲得したものの、この投資がJ1残留のために費やされることになるのだとしたら余りにも割りに合わない買い物だ。

 三都主やブルザノビッチのお披露目となったホームでの川崎戦で0-2と敗れてから中二日、この第22節で名古屋がアウェーに乗り込んで戦うのは大分や柏とともにJ2降格圏に沈んでいる千葉。6月に瑞穂で対戦した時には下位に低迷している千葉を相手に(悪い意味で)いい勝負を展開し最後は力負けを喫しているという意味でこれはリベンジマッチでもあるのだが、J1残留という現実的な目標を考えても眼下の敵である千葉はここで叩いておかなければならない。

 だが結果から言えば、この試合を通して名古屋はまだチームとして人前に出るレベルには達していないことを改めて露呈する形になったし、そんな名古屋の隙に対して川崎のように付け込む術を持ち合わせていない千葉もまた順位相応のチームであることを自ら証明してしまっていた。そんな二チームによる試合が(ピッチ状態の影響があるとはいえ)互いにミスが目立つ低調な内容になってしまったことは、至極当然の成り行きだったのかもしれない。

 試合開始から5分ぐらいまでの名古屋は、野球で言うところの「偵察メンバー」のような感じで相手の出方を伺っているのか、それとも相手を撹乱する狙いなのか、かなり歪なフォーメーションを敷いていた。

        玉田   ケネディ

          ブルゾ
                     小川
       吉村    中村

三都主   増川    吉田    バキ

           楢﨑

 従来通りの4バックは右SBにバヤリッツァ、左SBに三都主とどちらも組み立ての起点になれてボールを前に運べるタイプなのでなかなか面白いアイデアかとも思われたが、中盤では小川が従来通り右サイドに張り出している一方で、ブルザノビッチがトップ下のような位置に入っているので左サイドがポッカリ空いてしまっている。これは試合の中で玉田がそのスペースに下がったり、三都主と小川が釣瓶の動きをすることで4バックのバランスを取りながら流動的にやってくるのかなと思っていると、5分ほどが経過したころから名古屋の真のフォーメーションが姿を現しはじめる。

 この試合に向けてピクシーが用意した秘策(調整案)は3‐5‐2だった。

       玉田   ケネディ

          ブルゾ
三都主                小川
       吉村    中村

    増川    バキ    吉田

           楢﨑

 率直に言うなら、この3‐5‐2はピクシーのもとに集結した信頼出来るタレント達が最大限に個々の能力を発揮するためのフォーメーションだ。高さと速さを組み合わせた2トップ。その下で攻撃のタクトを振るう10番タイプのアタッカー。突破力のある両翼。そしてそれらを後ろで支えるのが、ひたすらピッチを走り回るハードワーカータイプのWボランチと、どんな攻撃も跳ね返してくれそうな屈強なストッパー3枚。それぞれが自分の得意な持ち場で自分の得意な仕事をこなす完全分業制による選手配置はなんだか素人が考えたような安直さを感じさせなくもない。
 そして能力の高いアタッカー達による個人技での仕掛けや即興でのコンビネーションなど華やかなサッカーが観たい人にとってはこれはこれで良いのかもしれないが、ひとまず組織よりも個を優先させたチーム作りは全くもってコレクティブではない上に、チームとしての成熟も試合を重ねる中で選手達が互いの理解を深めるのを待つしかない。これでは千葉には勝てても川崎や鹿島には勝てない。川崎とのACLまでに名古屋はどこまでそれを高められるだろうか。現時点でそれがないことは、例えばこのタレント達をしてカウンターからの3対3などですら攻め切れなかったシーンを見るまでも明らかだ。

 試合全体を観ていて感じたのはケネディの存在の大きさ。相手DFが過剰なまでにケネディを意識していることもあって、前半はブルザノビッチがDFラインと中盤の間でフリーになる場面が多かったし、後半に玉田が決めた追加点もボックス内で玉田があれだけフリーになれたのは相手DFの注意がケネディに行っていたからに他ならない。玉田には是非ともこれで味を占めて欲しいと思う。相手DFがケネディに引っ張られて出来たスペースで自由にドリブルを楽しむのではなく、ブルザノビッチとともにボックスに飛び込むことを意識して行けば今シーズンの残り試合で二桁ゴールを記録しても全く不思議ではない。

 チームとして連携していたとは言い難いが、名古屋のベンチメンバーと千葉の力を考えれば2点をリード出来ればほぼ安全圏。それにしても贅沢なベンチメンバーが揃ったものだ。前線で高さが必要なら巻、スピードが必要なら杉本、アクセント(変化)が必要なマギヌンを投入すればいい。ケネディ、玉田、ブルザノビッチの誰が欠けても似たようなタイプによって応急処置的に穴は埋められる。ハードワークが信条のボランチが疲弊すれば山口。両サイドのバックアップに至っては田中隼麿と阿部という豪華さだ。あとはフロントが出来ることと言ったら、トヨタマネーを使ってCBのスペア用にベンチ入り枠をあと一つ増やさせることぐらいしかないかもしれない。これだけの選手(オプション)が揃えばピクシーもさぞかし采配が楽だろうし、逆に言えばこれだけのメンバーを揃えておいて結果が残せなければ嘘。その時にはその手腕が批判に晒されてもなんら言い訳は出来ない。
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by tknr0326g8 | 2009-08-19 23:59 | Game Review
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