Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリ
最新の記事
以前の記事
J1 2009 第26節 大宮×名古屋 @NACK5スタジアム
 前節(柏戦)の敗戦を受け、夏のマーケットで獲得した三都主とブルザノビッチをスタメンから外し、昨シーズンから慣れ親しんだ4-4-2へとフォーメーションを変更した名古屋は、原点回帰と言えば聞こえはいいが、言い方を変えれば振り出しに戻ってしまったような印象。このやり方(戦術やフォーメーション)を用いればある程度の結果が残せることは昨シーズン既に証明しているが、同時に相手からも研究され尽くしたこのやり方では限界があることも分かっていて、それを踏まえた上でピクシーも進化のための補強(シーズンオフにはダヴィ、夏のマーケットではブルザノビッチ)に動いたわけだが、結局その進化形を探る道のりはいづれも暗中模索のまま道半ばにして一時退散を余儀なくされた形だ。
 この試合について言えばラッキーだったのはここ数試合を3‐5‐2で戦って来た名古屋に対して大宮がそれ用の準備を行っていたことで、大宮にとって名古屋の4-4-2は(特に前半は)ほとんど初物と同様の効果を持っていたかもしれない。しかしこの後対戦する川崎や鹿島に対して同じ効果はもはや期待出来ない。そこではありのままのチーム力が試されることになり、まさしくその川崎や鹿島のようなチームと対等に戦い(昨シーズンの)大分のようなチームに勝ち切るために求められた進化を成し遂げないまま再び彼等に立ち向かわなければならない今の名古屋には(大宮に2-0と勝利したとは言え)やはり拭い切れない不安が残る。頼るべきものがあるとすればヨンセンよりも若く汎用性が高そうなケネディと(怪我の具合はともかく)調子自体は良さそうな玉田の2トップだろうか。

 大宮戦に話を戻せば、大宮が名古屋の4-4-2への回帰を想定していなかったことは、石原のSH起用や後半開始早々でのメンバーチェンジ(その石原をFWに上げてSHにパクを投入)を見ても明らかだった。そしてそんな影響もあってか大宮がやや慎重に(自陣深くに)守備ブロックを作っていたため、名古屋はボールを支配してはいるもののDFラインで横に動かすようなシーンが目立った。さらに名古屋は久々の4-4-2ということもあってか所々で選手の動きが被るシーンが頻出しており、いくら慣れ親しんだ(そして何人かの選手にとっては待望の)システムの復活とは言っても、すんなり三つ子の魂百まで…とはいかなかったようだ。
 そして最終ラインでボールを動かすシーンが多い名古屋に対して大宮は2トップと両SHが猛然とプレッシャーを掛けて来ていた。一見すると深い位置でブロックを作る守備陣との間にギャップが生じそうな行為だが、名古屋が組み立てでボランチを使って来ることはない(そのギャップを使ってくることはない)と確信していたのだろう。あとは前線(の特にケネディ目掛けて)に放り込んでくるボールをマトを中心としたDFラインとWボランチで挟み込んで回収すればいいという割り切りだろうか。
 そんなこんなで窮屈な組み立てを強いられていた名古屋は時折ミスからボールを失って速攻に持ち込まれるシーンがあり、危険な場面での絞りなどが安定しているSBも含めた最終ラインがなんとかこれに耐えていたが、これが川崎相手だったら即失点につながっていたのではないかと思えるようなシーンも実際何度かあった。川崎や鹿島相手に不用意なミスは命取りになるし、相変わらず前に行きたがるWボランチと後ろに残りたがるCBの間で宙ぶらりんになっているバイタルエリアのケアもハッキリさせる必要があるだろう。

 次第に攻撃が手詰まりになっていった名古屋では、小川が(昨シーズンまで玉田がやっていたように)最終ラインの近くまで引いて来てボールを引き出したり、ケネディが下がって来てボールを受けようとするなどの工夫も見られたが、そうすることによって小川は昨シーズン二桁得点とブレークのキッカケになった前線での仕事が出来なくなっていたし、ケネディもサイドからクロスが上がった時にボックス内にいなかったりと、これ等は必ずしも効果的とは言い切れなかった。そしてそんな名古屋がようやく攻撃に可能性を見出せるようになったのは、前半のうちにセットプレーから先制し、後半になって大宮が前に出てきたことで後ろにスペースが空き、中距離のパス一発で前線にポイントを作れるようになってからのことだった。追加点となった小川のゴールがマギヌンが中盤の深い位置から出した一発のパスによって生まれたことなどはそれを象徴している。このような攻撃で名古屋は昨シーズンの大分のようなチームに対してもしっかり勝ち切れるだろうか。

 この試合でのピクシーの采配に対して注文をつけるならば、今日の大宮であれば2-0はほぼ安全圏だっただけに、二階席から見ていても分かるぐらい「足痛い(交代したい)」オーラ出していた玉田をもっと早く代えてあげたかったところと、ベンチ入りメンバーにボランチの選手を入れておいて欲しかったところ。特にロスタイム間際になってボランチに突っ込まれた三都主とその後のチームのパフォーマンスはほとんどコントだった。ぐるっとローテーションするように、ブルザノビッチ:左SH→FW、三都主:ボランチ→左SH、小川:右SH→ボランチ、杉本:FW→右SHとポジションを変更してからは落ち着いたが、三都主がボランチの位置で実現出来ることを花井が出来ないとは思えないし、そうでなくても消耗の激しいボランチのスペアとして、明らかに持て余し気味なFWを削ってでも福島をベンチ入りさせておきたい。個人的にはFWとSHを掛け持ち出来るベンチ要員は津田か杉本のどちらかでいいような気がするが。

 最後に、残り僅かな時間となったところでの投入となったにも関わらず、オンザボールでの確かな技術を披露し決定的なチャンスも作りだしたブルザノビッチ。まだまだ周りの選手とフィットしているとは言い切れず、チームの中で(組織の一員として)どこまでプレー出来るのかは未知数な部分が多いが、多少なりともその良さを発揮出来た今日の試合が日本でのプレーにおけるひとつのターニングになってくれれば良いなと思う。
b0036243_583095.jpg

[PR]
by tknr0326g8 | 2009-09-19 23:59 | Game Review
<< Fリーグ 2009 第5節 町... J1 2009 第25節 名古... >>