Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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国体 サッカー少年男子 一回戦 愛知×青森 @ビッグスワン
 昨年12月の高円宮杯(U-15)と同じように試合後ピッチに倒れ込んだまま起き上がれない愛知(名古屋)の選手達を見ながら、選手達が本気で優勝を狙い自分達の力を証明しようという高いモチベーションを持ってこの大会に臨んでいたのであろうことを改めて感じさせられた。昨年ジュニアユース(U-15)で夏のクラブユース選手権を制しユース(U-18)へと大量昇格を果たしたものの、ユースの中ではなかなか(公式戦の)試合機会に恵まれない選手達にとって、この大会は自分達が主役となってまた慣れ親しんだ仲間達と一緒に戦える楽しみな舞台だったに違いない。しかし結果は一方的に攻め込みながらも守備を固めた相手からゴールを割れず一発のカウンターで沈むというまさしく昨年の高円宮杯(U-15)新潟戦を思い起こさせるような敗戦で、はからずもそれは彼等の時計が昨年の12月から止まったままであることを示したような形になった。

 まるで夢の中のような出来事が起こった鹿島スタジアムを後にし、バスを乗り継ぐこと8時間。やって来たのは今年3月のJリーグ(U-16)チャレンジリーグ以来となる新潟。目的は26日から新潟で開催されているトキめき国体にサッカー少年男子の種目で出場している愛知県代表だ。少年男子のサッカーは1993年の1月1日以降に生まれた選手(すなわち高2の早生まれ以降)に出場資格があり、各地域予選を勝ち抜いたU-16各県代表24チームによるトーナメント戦(一部シードあり)になる。愛知県は登録メンバー16人中実に14人が名古屋U-18のメンバーで占められており、東海地区(四県)予選を全勝で突破、当然その視野には優勝が入っていることだろう。組み合わせの結果一・二回戦のヴェニューもビッグスワンに決定し一回戦を勝ち上がれば二回戦で地元・新潟と当たる可能性もある。こちらは16人中10人が新潟ジュニアユース出身と奇しくも相手の地元で昨年12月のリベンジを果たすにはもってこいの環境が整った。

 そんな愛知の一回戦の相手は青森代表。こちらは16人中13人が青森山田高校の選手。エンジベースでミズノ社製のユニフォームを着ている愛知代表と比べると色が違うだけで(青森山田と同じく)ナイキ社製のユニフォームを着ている青森代表はやはりどことなくしっくり来ている気がするのは気のせいだろうか。
 愛知の先発は11人全員が名古屋ユースのメンバー。トップチーム同様にオーソドックスな4-4-2を採用していて、足立と高原が並ぶ2トップはどことなくケネディと玉田が並ぶトップチームを連想させる。右SBに入っている三鬼がプレーしている姿を観るのも2月以来。おそらく怪我だったと思われるが、この大会に照準を合わせて調整してきたのだろうか。彼のプレーも楽しみだ。

      高原   足立

佐藤   都竹   水野   加藤

渡辺   川本   奥山   三鬼

         伊藤

 試合は序盤からボールをポゼッションしながら様々な仕掛けを見せる愛知に対して青森は自陣深くにブロックを作りロングボール一本で2トップを走らせ愛知DFの裏を狙う作戦。監督も高体連の先生が務める青森はある意味でトーナメント慣れした戦い方と言えるのかもしれない。第一試合でも圧倒的に試合を支配し相手より良いサッカーを見せていた北海道代表が地元のバックアップを受けた(判定面でも若干のラッキーがあった)新潟代表に1-3と敗れる波乱があり、負ければ終わりの一発勝負では必ずしも強いチームが優勝するとは限らないし、それに適した戦い方があるのも事実だ。

 愛知がコンビネーションから鮮やかな崩しを見せるのは左サイドが中心。トップチームのようにWボランチがフラットになるのではなく、水野がチームの中心(ちょうど人体で言う“へそ”に当たる部分)にポジションを取って都竹がどちらかと言えば少し前目にポジションを取る愛知は、選手の比重が少し左サイドに寄っているもののSBとWボランチそしてSHが良い感じで二つのトライアングルを形成している。そこでのパス回しから相手のマークが外れれば前半に何度か見られたように佐藤がドリブルで中に切れ込んで行って左足での強烈なミドルシュートを放ったり、逆にそこに相手が喰いついて来れば相手のSBの裏のスペースに高原が流れてドリブル突破からチャンスメークを行ったりもしていた。
 逆に右サイドでは加藤そして三鬼という個の力でボールを前に運べる選手が揃っていることもあってか、こちらには大きくスペースが空けてあるようなイメージ。もし愛知が上述のように左サイドでボールを動かす中でもう少し上手くサイドチェンジを使って右サイドの突破力を生かすことが出来ていれば、もっと得点チャンスも増えていたかもしれない。個人的には三鬼の復帰もさることながら、豊田国際ユースの頃から加藤翼に注目していて、すっかり名古屋らしいSHになった彼ならAチーム(U-18)でもきっとハイレベルなパフォーマンスを見せてくれるだろう。正直このメンバーの中からAチームに入った時に(個人としても特徴を発揮して)最もフィットするのは(ある意味既にAチームのレギュラーである水野や奥山以上に)彼なのではないかと俺は思っている。

 といったような場面は名古屋の良かった部分。逆に悪かったというわけではないが今ひとつだったのはむしろ攻撃の大部分を占めるオーソドックスな組み立ての方だった。2トップに高い選手と速い選手を組み合わせて、高い選手の方にクサビを当てて組み立てる攻撃は、良くも悪くも普遍化し過ぎていて意外性がない。すなわちこれは相手チームにとっても守備の狙いどころがハッキリしていて守りやすいということ。二人掛かりでないとボールが取れないようなスーパーなボールの受け手(ポスト役)がいるのなら話は別だが、守備を固めてカウンターを狙っている相手に対して杓子定規にこのスタイルを用いるのも考えものだ。もちろんそんなことは百も承知の選手達は、クサビを受けるために中盤に落ちてきた足立の裏のスペースにSHが走り込むような連動した動きなども時折見せてはいたが、クサビを入れられなくてDFラインで横にボールを動かすようなシーンも少なくはなく、個々の技術が高いこのチームだったら相手を喰い付かせながら後ろからパスをつないでいくようなスタイルが合っているような気がしないでもない。

 一方のディフェンスでは危険なところに顔を出してピンチの芽を摘み取る水野の潰しが効いていたが、逆にロングボールでタテ一本を放り込まれた時にDFのラインコントロールが微妙でなかなかオフサイドを取れない場面が目についた。DFラインが手を挙げてアシスタントレフェリーにオフサイドをアピールしていたものの、実際にオフサイドを取れた回数は前後半合わせてもそれぞれ一回づつぐらいしかなかったのではないだろうか。これは今シーズンAチーム(U-18)についても同じようなことを感じることが多々あったので、ひょっとしたらクラブとして敢えてそうした守り方をしているのかもしれないし、戦術として端からオフサイドを前提とした(あてにした)守り方をする必要もないが、すんなりオフサイドが取れていれば楽だったのは間違いない。
 それでもDFラインは何度かタテ一本で裏を取られながらも粘り強い対応でこれに耐えていたが、全体が前掛かりなだけにチームが自陣でボールを失うと絶対絶命とも言えるシーンを招いていた。それが前半終了間際に10番小野のスルーパスから2トップを組む11番葛西に裏に抜け出されて決定的なシュートを放たれたシーン(シュートは僅かに枠を逸れる)であり、後半にDFのクリアボールが相手に当たってこぼれたところを(後半から入った)16番石田に拾われてそのラストパスから10番小野に決められた決勝ゴールのシーンだった。いずれもシュートを打った選手はラインを抜け出してフリーになり飛び出して来たGK伊藤を冷静にドリブルで抜いてからシュートを放っていたが、2トップだけで得点にこぎつけた青森としてはまさしくしてやったりといったところだろう。

 愛知はゴール前で迎えた二度の決定機も含めチャンスも多く作ったしやるべきことはやったとも言える。あとは決めるべきところで決めておけば・・・といったサッカーではよくある話ではある。ただこのチームがユース仕様に生まれ変わりこの年代(ユース)でもジュニアユースの頃と同様素晴らしい結果を残していくためには今のままでは何かが足りないのも事実。そしてそのためには個々のプレーヤーのレベルアップもさることながら、チームとしてのサッカーの方向性と選手の特徴や個性に折り合いを付ける中で戦術や選手の起用・配置を再度考えてみる必要もあるのではないだろうか。
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by tknr0326g8 | 2009-09-28 17:45 | Youth
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