Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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2009 Jユースサンスタートニックカップ 準々決勝 FC東京U-15×名古屋U-15 @長居第2陸上競技場
 名古屋U-18の試合を見るのは8月半ばの宮城スタジアムカップ以来(一年生は新潟国体以来)ということで個人的にはとても楽しみにしていた試合。小川監督が「勝ちに拘る」と宣言して臨んだこの大会は、グループリーグではクラ選・ベスト4にしてこの世代屈指のタレントを擁する京都を抑えて堂々の首位通過。決勝トーナメント初戦でもクラ選王者のC大阪を破ってベスト8へと駒を進めてきた。中スポ・ユースニュースによれば、決定力には課題を残すものの守備には小川監督も手応えを感じているとのこと。プリンスやクラ選で観た時には、強いチームとやると大事なところで決められず、逆にそうこうしているうちに失点を重ねてしまうといった展開が多かったので、そういった意味ではチームは自分たちなりの勝ち方を覚え勝負強さが身に付いて来たのかもしれない。

 だが今日のFC東京との準々決勝では名古屋はそんな成長の跡を見せることが出来ず、それどころかほとんど良い場面を作れないまま記録的な大敗を喫してしまった。今シーズンはトップチームもFC東京にはコテンパンにやられていたし、ユースでも吉田麻也の代のチームが2006年の同じくJユースカップ(場所も同じ長居第2)で0-3と完敗を喫したのをはじめ、昨年のチームもクラ選で4-8というスコアで敗戦を喫していたりするので、もう慣れっこと言えば慣れっこなのだが、この試合について率直な感想を言うなら、この両チームが試合をした場合、10回やったら10回負けるどころか10回やったら7回ぐらいはフルボッコされるのではないかと思えるほど、両チームのパフォーマンスには厳然たる差が存在していた。
 もちろんいくらFC東京が強いチームで個々のプレーヤーの能力が高いからと言って、同じ高校生がやっていることなのだから、名古屋が彼等に勝つ術が皆無かと言ったらそんなことは全くもってないのだが、今日の名古屋にその手掛かりとなるようなものを見出すことは困難だった。この年代の頂に立つFC東京相手に個の力で敵わないのなら、戦術面やメンタル面でそれを補っていくしかないが、残念ながら今日の名古屋はFC東京に対してそれらの面も後手に回ってしまっていた。
 例えば、磐田がやっているように中盤とDFラインでしっかりとしたブロックを作ってまずは守備から入るような戦い方をしていたらこの試合はどうなっていたか。フィジカル面での差が顕著なのであれば、パスを回して相手とのボディコンタクトを避けるようなサッカーを普段から目指していたらどうなっていたか。そしてチームがせめて球際での強さをもっと全面に出していたら・・・。その時は10回に何回かは勝てるかもしれないし、この試合がその10回に何回かになったかもしれない。実際、磐田がFC東京と10回やってもおそらく負け越すだろうが、磐田は高円宮杯でFC東京相手に完勝を収めている。

 というわけで試合。名古屋のスタメンはこんな感じ↓

      矢田   高原

三浦   小幡   水野   金編

安藤   奥山    岸    岩田

         古川

 立ち上がりの名古屋はアグレッシブに映った。京都やC大阪を破って勝ち上がってきたことで得た自信だろうか、それとも東海地区のライバル磐田が目の前で準決勝進出を決めて触発されたのか、とりあえず様子を見るといったようなそぶりはなく、前に前にと人とボールを運び、FC東京相手に臆することなく自分達のスタイルで真っ向から勝負を挑んでいる感じだった。
 しかしそんな名古屋の勢いを東京は力づくで押し返してくる。裏を狙った長いタテパスで名古屋のDFラインを押し下げ、個々のマッチアップでもフィジカルの強さを生かしてガツガツ当たって来るFC東京に対して、名古屋は次第に局面での劣勢を強いられることになった。
 1対1ではほぼ勝てない名古屋は必然的に人数をかけてボールホルダーに対応に行かざるを得ない。中盤から積極的に最終ラインのサポートに入る守備意識の高さはおそらくこのチームの守備が安定してきた要因のひとつなのだろうが、人数をかけてようやくボールを奪い返してもその位置が低くては上手く攻撃につなげることが出来なかった。U-15などと同様にまずはトップにタテパスを入れてゲームを組み立てるオーソドックスなスタイルの名古屋は、このような展開になるとタテパスの距離が徐々に長くなり、裏を狙うにしろクサビを入れるにしろ前線のプレーヤーが孤立して彼等の個人技による突破に頼るしか手がない状況だった。

 均衡を破ったのは当然のごとくFC東京で、右サイドからのクロスに対して往年の森山泰行ばりに空中でやや後ろに重心を戻しながら上手く合わせた重松のヘディングシュートがGK古川の頭上を越えてゴールマウスに吸い込まれると、ここからFC東京のゴールラッシュが始まった。PK2本を含む合計で7つの失点は、そのどれもが(例えば昨年の高円宮杯(U-18)の決勝で原口や山田に決められたような)“ゴラッソ”と呼べる代物ではなかっただけが、それだからこそ逆に東京のチームとしての完成度や戦術の浸透の高さを伺わせた。名古屋としてはせめて前・後半それぞれの終盤に訪れる東京の足が止まる時間帯まで我慢できていればまた違った展開を期待できたかもしれないが、それもまた水泡に帰した。
 名古屋にとってさらに致命的だったのは二つ目のPKを献上したシーンで(斜め後方から)ボールに行ったと思われた岸のタックルがファール(PK)を取られ、おまけに一発退場を宣告されてしまったこと。その前に名古屋のDFの選手によるいくつかの小さなファールを見逃して(流して)いたレフェリーによる「合わせ一本」的なこの制裁は個々のファールを取られるよりも遥かに高い代償となってしまった。その後名古屋は10人でもよく戦っていたが、最後の2失点については集中が切れていた面があることもまた否定できない。

 この試合について収穫があるとすれば、センターラインに入った3人の一年生がそれぞれの得意分野で高校レベルでも十分に特徴を発揮出来るようになったこと。特にこのJユースカップからレギュラーに定着した高原はJrユースの時に見せていたFWとしての勝負強さのようなものをようやくこのカテゴリーも再現できるようになった。彼らには来年か再来年必ず東京にリベンジを果たして欲しいと思うし、「プリンス東海では(高円宮杯に出場した)磐田や静学との間に差がなかった」とか暢気なことを言っている場合ではなく、こういう東京のようなチームに勝つにはどうしたらいいかを考えながらトレーニングに励んで欲しいと思う。それを乗り越えなければ高校では中学の時と同じような栄光を再び掴むことは出来ない。
 またこの試合が最後の公式戦となってしまった三年生は、個々のプレーヤーレベルで見れば、U-18日本代表に選ばれている岩田や10番を背負って様々なポジションでプレーした矢田を筆頭に正直今年一年で予想以上に伸びた印象だった。トップ昇格こそならなかったが、来年は関東大学リーグなどで見られることを楽しみにしていたい。
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by tknr0326g8 | 2009-12-20 23:59 | Youth
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