Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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天皇杯 準決勝 名古屋×清水 @NHK総合
 チームにとって10年ぶりとなる天皇杯制覇に向けてここまで順調に勝ち上がってきた名古屋。準決勝の対戦相手となる清水は、今シーズンはリーグ戦でもシーズン終盤に向けて一時期首位に立つなど安定した力を発揮している強敵だが、名古屋にとってはピクシーが監督になってから4試合負けなしと相性が良い相手でもある。12月5日にリーグ最終戦で対戦した時にはフルメンバーの揃っていなかった清水に対して0-0と勝ち切れなかった名古屋だが、個人的な感想としては、あまり負ける気がしないというのが正直なところだ。
 若手が台頭し組織的にもソリッドでよく整備されている清水は非常に良いチームであり、逆に言えばピクシーに欠けているそれらの要素を満たしている清水はアンチ・ピクシー(というものがいるとすれば)にとってはひとつの理想的な形かもしれない。だがそんな極めて日本人的で正統派という言葉がしっくりくる清水は、同じようなスタイルに見えて実は変則派でありそれゆえの強さと脆さを併せ持つ名古屋に苦杯を嘗めるのがいつものパターンだ。変則派は安定感に難があるので長いリーグ戦で見ればその結末は分からないが、正統派と変則派が相まみえれば、変則派の前に正統派が屈するのはよくある話でもある。
 名古屋にとっての不安要素はその「変則」の象徴であるマギヌンがこの試合に出られないこと。教科書通りでもある正統派の動きを予測することは難しくはないが、守備にもあまり戻らずチームが攻撃に転た時に(良い意味での)中途半端なポジショニングからそれにアクセントをつけるマギヌンの動きは清水にとって予測不能なものであるに違いないからだ。

 名古屋の中では阿部の不在も大きな要素。マギヌンとともに阿部というパートが名古屋にとって替えが効かないもの(1/11以上の存在)であることは昨シーズン来明確になっている事実だ。そんな二人が揃って不在というのはさすがに想定外だが、そのどちらの代わりとしても(同等とは言わないまでも)一定レベル以上のパフォーマンスを示せる三都主の獲得はチームにとってスマッシュ・ヒットだったと俺は思っている。

 試合はシーズン終盤から名古屋が取り組んでいる4-1-4-1が依然上手く機能している印象。本当はブルザノビッチがもう少しケネディと近いポジションでプレー出来れば名古屋の攻撃に怖さも出てくるのだろうが、4-4-2と比べても選手同士の距離や角度が内でつないで外に展開するという名古屋のサッカーに向いていているこのフォーメーションで選手達は随分とプレーしやすそうだ。
 ただ名古屋に移籍して来てから主にボランチとしてプレーしてきた三都主だけは試合開始当初なかなか効果的なプレーを繰り出すまでには至っておらず、オーバーラップのタイミングであったり、阿部がよく見せるような(そしてそれがチームにとってことのほか大きな武器でもある)アーリークロスをケネディの頭にピンポイントで合わせるプレーに対する自身の中でのリズムを掴むのに少し時間を要してしまった。

 ちなみにこのクロスボール。「ケネディがいるのだからもっとシンプルに入れてもいい」という解説の小島伸幸の理屈は名古屋のストロングポイントとウィークポイントを把握していないからこそ言える話。確かにケネディの高さは名古屋の最大と言ってもいいストロングポイントだが、名古屋のウィークポイントはいわゆる「攻め残り」による攻→守の切り替えにあり、4-1-4-1にシステムを変更してからもそれは変わっていないどころかむしろ顕著になりつつある。簡単にクロスを放り込めば格好のカウンターの餌食になる名古屋は狙い澄ましたタイミングでクロスボールを入れなければならない。

 前半に(個人的にはダニルソンよりも断然名古屋のアンカーに迎え入れたい)本田拓也の一本のフィードから岡崎に裏を取られてアッサリ先制を許した名古屋だったが、後半になるとその三都主のアーリークロスからケネディがPKを誘い名古屋は同点に追い付く。しかし頭からかなり飛ばしていた(そしてお約束でやや長めの中断期間の調整に失敗した?)名古屋の選手達は試合終了に近づくに連れてバテバテになり足が止まり出す。そんな名古屋にとって30分の延長は過酷以上のなにものでもなかったが、楢﨑の好セーブによってなんとかこれを切り抜けると、最後の交代カードとして(同じく切り札として出て来た清水の原とは駒澤大学時代は2トップを組んでいた)巻が登場した後は清水DFを慌てさせるような反撃も見せ試合終了。
 そしてPK戦までもつれ込んだ試合は名古屋の5人目のキッカーである杉本のシュートがバーに当たった後GK(山本)の背中に当たってゴールインするという劇的な結末によって名古屋が決勝進出を決めたのだった。

 元旦を国立競技場で迎えられるのは特別なことだしファイナリストの栄光は変わらないが、ここまで来たらなんとしても優勝して来シーズンのACL出場権を獲得して欲しい。
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by tknr0326g8 | 2009-12-30 17:09 | Game Review
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