Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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トレーニングマッチ 湘南ユース×名古屋U-18 @産能大グラウンド
 既に新一年生(現中3)を加えた新チームが始動し、一週間前には準公式戦とも言えるジャパンユースサッカースーパーリーグ(以下ジャパンユース)も開幕を迎えている名古屋U-18。チームとして次第に力をつけ少しづつ結果を残せるようになってきた昨シーズンからの主力が多く残っている今シーズンは、このカテゴリーではクラブ史上初となる三大タイトル(クラ選、高円宮杯、Jユースカップ)獲得を目標に一層の強化に取り組んでもらいたいところ。そしてそのためには折を見て今回のような関東遠征を行って強豪チームと手合わせしていく必要もあるかもしれない。今日の対戦相手である湘南ユースは、今シーズンからプリンス関東1部に昇格する力のあるチームという意味では自分達の力を知る格好の相手であり、またかつてアーセン・ベンゲル率いる名古屋で小川誠一(現名古屋U-18監督)や石川研(現名古屋U-18・GKコーチ)とチームメートだった浅野哲也が昨シーズンまで率いていたチームという意味では名古屋のオールドファンにとっても非常に興味深い対戦だ。

 45分×4本で行われた試合は、最初の90分が昨年末に行われたGO FOR 2014 CUPで見事優勝を飾った時のメンバーを中心としたチーム、後の90分が各ポジションに新一年生を取り込んだチームで、ポジションごとのバランスを考えた面はあるだろうが、前者の方が現時点でよりレギュラーに近い位置にいるといった感じだろうか。

     高原   大西

小幡   近藤   水野   加藤翼

都竹   奥山    岸   三鬼

        古川

 試合は立ち上がりから湘南によるアグレッシブなディフェンスが目立つ。前線からの速い寄せとDFラインを押し上げたコンパクトなディフェンス組織、そしてバックチャージも厭わない球際の激しさ。さすがにバックチャージに対しては湘南ベンチから諌める声が飛んでいたが、トレーニングマッチとは思えない気持ちの入り方だ。
 だがそんな湘南に対して名古屋はピッチを広く使った大きな展開でプレスを外し、サイドでポイントを作ってそこから湘南DFラインの裏を狙うチャレンジを繰り返していた。そして5分ほどが経過した頃、名古屋は右サイドの加藤翼にパスが渡ると、加藤翼が素晴らしい加速のドリブルで対面のDFを置き去りにし、ゴールライン際までエグッてから中にボールを折り返す。これをニアサイドに走り込んだ高原がヒールで後ろに流し、最後はゴール正面に詰めた大西がプッシュして先制に成功する。そしてその後もサイドへの揺さぶりから2トップや両SHそしてボランチの近藤が湘南DFの裏を突くような動きで何度となくチャンスを作り出していた名古屋は、前半終了間際にDFラインの裏に抜け出した高原がGKに倒されて得たPKを自ら決めて2-0とリードを広げて前半を終了した。
 対する湘南はハイプレスでボールを奪ってからのシンプルな速攻を狙っていたようだったが、名古屋はCB二人とGKが盤石のカバーリングを敷いていて前半はボックス近辺で危ないシーンはほとんどなかった。

 この前半に名古屋で目立っていた選手を挙げるとすれば右SBの三鬼とCBの岸だろうか。相手の寄せに遭っても絶妙なターンを駆使してボールを失わない三鬼と、同じく相手のプレッシャーの間合いを外して軽くドライブの掛かった美しい弾道のサイドチェンジを決めていた岸は、前半に湘南の狙っていたであろうサッカーを崩す上では特に重要なファクターだったように思える。
 そして前線では、相手の守備が薄くなったゾーンでドリブル突破を仕掛ける高原や小幡、加藤翼といったアタッカーに加え、前にスペースを見つけて後ろから飛び出してくる近藤の存在が新鮮だった。名古屋のセンターハーフコンビは、攻撃面では近藤がこうした前線への飛び出しや2トップのサポート、そして水野が低い位置でパスを散らして攻撃を組み立てるというような役割分担を行っているようだ。この試合では前半に水野にボールが渡った所を湘南に狙われて何度かピンチになりかけたように、お互いのサポートという面では改善の余地がありそうだが、それぞれの特徴を生かしたこの役割分担がハマれば面白いかもしれない。

 後半開始にあたり名古屋はGKを古川から石井にチェンジ。名古屋は4人いるGKを45分づつ使い廻しているようだ。
 前半を終えやや余裕の雰囲気が漂っていた名古屋だったが、しかし後半、そんな試合の流れは一変した。前半に決定機をほとんど作れなかった湘南はハーフタイムにコーチから修正が入ったのか、後半になるとマイボールの時の味方選手達の動き出しが格段に増えゾーンで守る名古屋を幻惑に掛かる。そして有機的にリンクしている一人一人の動き(例えば動き出しが被るような場面は皆無)に合わせてボールが動く攻撃は組織として非常に良くオーガナイズされ、同じ時間帯の名古屋がボールを落ち着かせられず前線のアタッカーに頼った強引な攻めを繰り返していたのとは対照的な形を具現化していた。
 名古屋の守備からしてみると最終ラインの前のスペースを上手く使われてしまっていた印象だ。例えば湘南は前線のアタッカーの一人がDFの間を裏に抜ける動きをしてDFラインを引き付けている隙に、もう一人が中盤に落ちてボールを受ける動きをすれば簡単にバイタルエリアでボールを受けることが出来ていた。ここでワンクッション入れられると名古屋のDFラインが戦術的にも苦しいのはトップチームのそれを見るまでもなく明白だ。こうした事態に陥った原因は名古屋の中盤から前の選手達の運動量が減っていて攻守の切り替えが遅くなっていたからでもあり、また最終ラインと比べると中盤ではディフェンスになった際の選手間のカバーリング(ポジショニング)が上手く機能していなかったからでもあるだろう。
 湘南は後半開始早々に右サイドからの大きなダイアゴナルパスに大外(左サイド)の選手が上手く三鬼の裏を取って走り込みそのまま持ち込んで1点を返すことに成功したが、これにしても名古屋からしてみたらDFラインの前を大きくボールが横切っており、また一発のパスで三鬼が裏を取られたのも集中力が途切れたというよりは、目前のスペースを意識したことでポジショニングが中途半端になって岸との間にギャップが出来たのかもしれない。

 試合はその後湘南の運動量が落ちてくると、押し込まれながらも名古屋のカウンターが決まり始める。そして終了間際にはサイドから絞ってディフェンスに戻った加藤翼が中央でボールを奪い、その加藤翼が空けた左サイド(後半途中から加藤と小幡が左右を入れ替わっていた)に大きく開いてポジションを取った高原にパスが通る。これを高原がドリブルで持ち込んでフワリと上げたクロスにファーサイドから詰めた小幡がヘッドで合わせて名古屋は試合を決定付けた。
 これで再びリズムをつかんだ名古屋はサイドアタックを徹底して幾度となく湘南ゴールに迫り良い流れのまま試合終了。小幡が右サイドに移った後半は三鬼のオーバーラップの回数が増えたのも印象的だった。

 その後第二試合も前半だけ観戦。

     青山   奥村

岩田   佐藤   富田   加藤凱

渡辺   ニッキ  川本   野崎翔

        伊藤

 こちらは戦術的に新一年生を慣れさせながらといった印象の試合だった。富田やニッキといった守備的なポジションの一年生達が上級生の気遣いを受けながらひとつひとつ慎重にプレーしている一方で、タテ一本に抜け出して一度はGKにぶつけながらもゴールへと流し込み先制点を挙げた青山や、左サイドを何度も突破していた岩田といった攻撃的なポジションの一年生達は前を向いてボールを持てば、そのスピードが十分にこのレベルでも通用するであろうことを感じさせた。
 試合は湘南もBチームだった影響かほとんど攻撃を組み立てられずにいたが、そんな相手に名古屋も第一試合ではほとんど見られなかったGKへのバックパスが増えていた点一つとってもチームとしての完成度という面ではまだまだといっていい内容だった。しかしながらそんな中でも名古屋は両SBを基点としてゲームを作りサイドアタックを仕掛ける意識はチーム全体に浸透しており、前半週間際に右サイドを駆け上がって野崎翔が上げたクロスボールが相手のオウンゴールを誘ったシーンなどはそれを端的に表していると言えるだろう。
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by tknr0326g8 | 2010-02-20 23:59 | Youth
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