Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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J1 2010 第13節 大宮×名古屋 @NACK5スタジアム
 W杯による中断期間を経て二ヶ月ぶりに再開したJリーグ。名古屋にとって不安要素があるとすれば、W杯組のコンディション以上に、チーム自体がこうした長期中断後のゲームに弱いということで、試合勘の鈍ったまま臨んだ試合で醜態を曝け出したことはこれまで一度や二度ではない。さらに間の悪いことに、今週のミッドウィークにはACL出場組の未消化試合が他チームに先駆けて開催されており、今日の対戦相手となる大宮は等々力で川崎の相手をしている。初夏の中二日とは言え、長い中断後の二試合目でいきなり大宮に疲労が出ているとは思えないし、仮にあったとしてもむしろ真剣勝負を一試合こなしたことによる試合勘のリカバリーがそれを補って余りあるようにも感じる。名古屋にとってことの試合はいつにもまして難しいものになるであろうことは想像に難くなかった。

 名古屋はケネディを中央に、右に金崎、左にマギヌンという3トップ。インサイドハーフには中村とブルザノビッチといういずれもシュート力に秀でた選手がいてアンカーにダニルソンが入った。DFラインは右から田中隼麿、闘莉王、増川、阿部、そしてGKが楢﨑という布陣だ。三日前に帰省先のブラジルから帰国したばかりの闘莉王を先発起用してきたことは大きな驚きだったが、まあピクシーならやりかねない選手起用だ。一方でこれまで寵愛してきた玉田や小川をベンチに置いてチーム全体のバランスを優先しているあたりは、ナビスコカップを含む中断前の数試合やキャンプを通して一定の整理が出来たということだろうか。欲を言えば、ベンチに一人ぐらい生え抜きの若手を入れておいて欲しいところだが、特に今シーズンのピクシーにそれを望むのは酷かもしれない。

 試合でキックオフからペースを掴んだのは名古屋だった。高速のサイドチェンジがビシビシとピッチを左右に飛び交い、それに合わせて選手達も連動した動きを見せている。そこでは冒頭で書いたような試合勘の不安は完全に消え去り、むしろそれどころかキャンプを通して集中的に作り上げて来た良いプレーイメージをそのままこのピッチに持ち込んでいるような印象だった。
 よくよく考えてみればピクシーが監督になってからの名古屋は開幕に滅法強い。そしてそれはキャンプでチームとしてのしっかりとした方向付けが出来ていた証でもあった。今シーズンの名古屋は元旦まで天皇杯の決勝を戦ったおかげで、その後新シーズンに向けて急ピッチでの仕上げを強いられた上に、ワールドカップイヤーということもあってキャンプには金崎などの「候補」も含む代表組(しかも金崎や闘莉王は今シーズンの新戦力)が合流できないまま本番(開幕)を迎えなければならなかった。そういう意味では、今回も代表組がいなかったとは言え、実質的にはこれが新チームとしてキャンプを経て迎える「開幕戦」であるのかもしれない。

 そんな名古屋の様子を伺っていた大宮に対して名古屋が思うように試合を進められなくなり始めたのが15分過ぎ。名古屋の場合、流れが悪い方に傾きつつある中でしばしば行われるアクションとして左右のポジションチェンジがある。そして金崎とマギヌンが左右のポジションの入れ替わったのもほぼこのタイミングだった。しかしその後も名古屋は完全にはペースを奪い返すことが出来ず、むしろ時間の経過とともに選手達の足取りが重くなってきて、前線でケネディが孤立していたり、攻撃は前の3人に任せっきり守備では戻り(切り替え)が遅いという前後分断傾向が顕著になって来ていた。そして前半も終了しようかというタイミングで名古屋にとって最悪のアクシデントが起きる。
 前半の比較的早い時間でイエローカードをもらっていた段階で「ひょっとしたら危険かもしれない」とは思っていたが、前半42分にブルザノビッチが2枚目のイエローカードをもらい退場。一枚目は苦手な(決して上手くない)守備に奔走した上での空回りした前のめりなファール、二枚目は何も考えずにやってしまった感じのいかにも軽率なファールとブルザノビッチらしい退場劇だったが、残されたチームは残りの45分余りを10人で戦うハンディを負ってしまった。
 この試合の主審は運動量が少なくボール(現場)から遠い場所でのジャッジが目立っていた。そして選手(やベンチ)のリアクションを見ながらカードを含む判定を行っている節が伺えただけに、ブルザノビッチとしては気を付けなければいけなかったのだが、このプレーはあまりにもインテリジェンスに欠け軽率だと言わざるを得ない。

 後半になると試合は前半とは打って変わり、大宮がボールをポゼッションしながらピッチを広く使ってボールを動かし、名古屋がしっかりとブロックを作ったディフェンスからカウンターを狙う形になった。ここで名古屋にとって良かったことは、ブルザノビッチが退場になった後から中村が一列下がってダニルソンとWボランチを組むようなフォーメーションに変更していたことで、これによって試合の立ち上がりに鈴木や藤本といった大宮のサイドハーフの選手に面白いように使われていたダニルソンの両脇のスペースを多少は埋められるようになった。名古屋が危ないシーンを迎えるとすれば、共にボールへの喰い付きがいいダニルソンと中村が二人揃って出て行った末に振り切られた時ぐらいだろうか。あとは強いて挙げるとすれば、名古屋DFのセンターは強いのでサイドからいくらクロスボールを上げられても大抵は安心して見ていられるが、これだけ左右に振られると試合終盤まで体力が持つのかどうかという不安だけだ。

 時々ボールを引っ掛けて繰り出すカウンターによって一人少ないながらも攻撃を繰り出していた名古屋が11人の大宮に対して先制ゴールを奪ったのは後半31分。セットプレーからの二次攻撃でボールをキープした闘莉王が右サイドをエグッてGKとDFラインの間に入れた低くて速いクロスボールにケネディが飛び込むという名古屋としては仙台戦のリプレーを見るかのようなコンビネーション。今シーズンの名古屋にはセットプレーとともにこれがある。

 その後、名古屋は試合終了間際に中央での跳ね返し&シュートブロック要員の補強として千代反田を投入して試合をクローズしにかかる。千代反田の代わりに中村を下げてしまったことで、せっかく跳ね返しても大宮の二次攻撃に対するDFラインの前でのフィルターがなくなってしまって思わぬピンチを招いていた名古屋だったが、なんとかこれを凌ぎ切って苦しい試合で勝ち点3を死守することに成功した。千代反田を入れるという発想は悪くないにしても、あそこで代えるなら心を鬼にして(後半途中出場)玉田だろうと言いたいところだが、スタープレーヤーへの配慮も含めたピクシーの判断なのだろう。兎にも角にも勝ち点3を獲得出来てよかったし、これをこの後の清水との上位対決や苦手としている東京との対戦に向けた景気付けとして欲しい。
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by tknr0326g8 | 2010-07-18 02:33 | Game Review
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