Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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高円宮杯(U-18) 三菱養和ユース×名古屋U18 @西が丘サッカー場
 一週間前に炎天下の中福岡U18を2-1と下して勝ち点3を獲得した名古屋U18は、今週も同じ西が丘サッカー場で三菱養和ユースと対戦する。なお気温は先週よりは若干下がったもののそれでも30度を越えており、第一試合ではやはり福岡のGKが足を攣っていた。
 対戦相手の三菱養和は初戦の横浜FMユース戦で1-5とまさかの大敗を喫していることもあり、名古屋としてはこの試合で勝利して最終節の横浜との試合を前にグループリーグ突破を決めてしまいたいところ。ただ昨年のこの大会でベスト4に入っている三菱養和もグラウンドのある巣鴨から都営三田線で5駅というほとんどホームみたいな西が丘でむざむざとグループリーグ敗退を決めるわけにはいかないだろうし、初戦はベンチスタートだった怪我明けの田中輝希をスタメンから起用してきたこの試合は必勝を期して臨んで来るはずで、名古屋にとって決して楽な試合にはならないことも十分予想できる。

 そして名古屋ファンにとってこの試合が特別なのは、来シーズンから名古屋加入が決まっている田中輝希が相手チームである三菱養和でキャプテンマークを巻き10番を背負ってプレーしていること。怪我明けでまだ万全の状態とは言えないかもしれないが、田中輝希が名古屋の下部組織を相手にどんなプレーを見せるのかは、名古屋ユースと同じぐらい楽しみな要素でもある。

 名古屋のスタメンはGKを除けばベンチ入りメンバーまで含めて先週の福岡戦と同じ。福岡戦で足を攣って交代した古川は単なる痙攣にしてはその試合が終了した後もまだ歩くのが困難な感じだったし、負傷が意外と深刻なんだろうか。それともこの時期にありがちな「高校生ならでは」の事情だろうか。

    川村  藤田

小幡  近藤  水野  加藤翼

都竹  川本  奥山  金編

      伊藤

 試合はキックオフから三菱養和のペース。過去の対戦(2005年のクラ選同年9月の高円宮杯期間に行われたBチームのトレーニングマッチ)の時と同じくプレッシャーがキツイ上に球際が激しい三菱養和に対して名古屋は縦にボールを蹴るのが精一杯。全くリズムを生み出すことが出来ない。そんな流れの中、試合開始から10分ほどで早くも先制点を奪ったのもやはり三菱養和で、左サイドから上げられたクロスを8番の選手が合わせたシュートは一度はバーに当たったものの、その跳ね返りを再度8番の選手に頭でプッシュされてしまった。

 その後も三菱養和のペースは続く。三菱養和は先発メンバーのうち1人だけFW登録だった田中輝希が4-4-2の左SHに収まって、個人的にはプリンス関東の序盤によく見られたらしい田中の1トップ起用の方が(観てみたかった半面)名古屋ユースにとって嫌だなと思っていたのでちょっと安心していたのだが、これが全くの読み違いで、強さの9番とスピードの8番というキャラクターのハッキリした三菱養和の2トップが予想以上に強力で名古屋のDFはギリギリの対応を迫られていた。
 対する名古屋の攻撃はと言えば、中盤もそうだが前線でもなかなか仕事をさせてもらえない。三菱養和のDFはクサビを受けようとするFWの背後からガツンと当たってみたり、ハイボールの競り合いで(レフェリーには見えないように)後からユニフォームの襟首を掴んで引き倒してみたりと少々ラフな傾向もあるものの、彼等は名古屋に何もさせない気概に満ちていた。

 時間の針が30分を過ぎた頃になると、小幡と川村がポジションを入れ替えたり等色々と試行錯誤を繰り返していた名古屋もようやく三菱養和のペースに慣れて来たのか相手陣内に入ってのショートパスが回り始めた。しかし好事魔多しとはまさにこのことで、パスを回しながらも相手の最終ラインを突破出来ないでいると、ボールを失い三菱養和のカウンターを浴びてしまう。左サイドから一気に自陣へとボールを持ち込まれた名古屋は、中へとカットインしてシュートを狙う相手の突破は素早く帰陣した川本と奥山のCBコンビがなんとか喰い止めたものの、そのこぼれ球(公式記録によれば切れ込んで来た7番の選手のパス)を田中輝希に決められ痛恨の追加点を喫してしまった。
 ボックスの外でボールを拾った田中輝希がゴール右隅に狙いを定めて右足で擦るようにカーブを掛けたシュートは、右側のポストに当たりサイドネットへと吸い込まれる溜息の出るようなゴール。この後、後半にはPKも決めてこの試合二得点を記録することになる田中輝希はそれでもまだ本調子とは程遠いが、このゴールはその価値の一端を垣間見せるような一撃だった。

 その後、前半ロスタイムには縦パスに相手DFが処理をミスして抜け出した藤田がGKと1対1になる決定機を迎えた名古屋だったが、藤田がGKの股の下を狙って放ったシュートがGKの足に当たってしまい得点には至らず0-2で前半を終了。縦1本で裏を狙っている試合では必ずと言っていいほど一試合に一度は現れるこうしたGKとの1対1で、その千載一遇のチャンスを決め切れなかったことは痛恨の極みであり、チームとしてそして個人としてそれを決められる力があったかなかったがこの試合の「勝敗」を分けたポイントだ。ただ試合全体を通して言うなら、三菱養和の圧力に対してなんとか前半を凌いで後半の体力が落ちる時間帯に勝負を仕掛けるしかない情勢だったので、そこで我慢し切れずに前半で二失点を喫してしまったことの方がやはり痛かった。

 「Never Give Up」が信条のチームにとって仕切り直しとなった後半は、しかし開始早々に名古屋がアクシデントに見舞われてしまう。左サイドで突破を試みた(抜け出した)相手を対応に当たっていた都竹が手で止めてしまいこの日二枚目のイエローカードで退場処分。二枚目のカードなんだからレフェリーも少しぐらいは大目に見てくれても…と思うのだが、あからさまに手で止めに行ってしまったのはどうにも印象が悪い。このシーン一つを取っても分かるように、名古屋は高さ、強さ、スピードといったフィジカル面で三菱養和に完全に後れを取っていた。

 都竹を失った名古屋は川村をベンチに下げ渡辺を左SBに入れて4-4-1のような形で陣形に変更。都竹とタイプこそ違うがサイズがあって左足で鋭く正確なフィードを蹴ることが出来る渡辺もレベル的には全く遜色ないプレーヤーだが、0-2という状況で一人少ないハンディはどうにも厳しい。
 しかしこれで絶対的な優位に立った三菱養和が開店休業状態になっていくのに対し、一人少なくなったことで逆にやることがハッキリして個々のプレーヤーの集中力も高まっていった名古屋はむしろプレーに活気がみなぎってきた。まずはしっかりと守備を固めてショートカウンターを狙う名古屋は、球際でも前半とは比べ物にならないぐらい闘えているし、ボールを奪ってからの小幡と近藤を中心とした名古屋らしいスピーディーな攻めは見応えもある。そしてこの機を逃すまいとベンチも前半から動きまわって動きの落ちた藤田に代えて大西を投入。勝負に出た。

 ただ名古屋にとって誤算があったとすれば、左サイド~中にかけては小幡が相変わらずのズバ抜けたパフォーマンスでマッチアップする相手にカードをプレゼントしていく一方で、そんな小幡とともにいつもは名古屋の攻撃の核弾頭となっている右サイドの加藤翼の突破がこの試合では相手の左SB(12番)に抑え込まれ成りを潜めてしまったこと。一瞬でトップギアに入る加藤翼のスピードと小柄ながら“パワフル”と表現するのが相応しい爆発力のあるドリブルは、三菱養和のU-17日本代表・田鍋(この試合は欠場)と比べても遜色ないレベルだと俺は思っているが、そんな加藤を完璧に止めてしまうSBがいるのだからこれは驚きだ。ひょっとすると12番の彼は普段のトレーニングから田鍋とのマッチアップでこうしたスピード系ドリブラーとの駆け引きを鍛えられているのかもしれない。

 そして名古屋が良いテンポでショートカウンターを繰り出すリズムの中、それでもなかなか奪えない得点に選手達の動きが少し落ち始めた後半30分過ぎ、相手のなんでもないロングボールを渡辺が(効き足でない右足)でクリアしようとして中に蹴り込んでしまう。これを拾った三菱養和の中盤の選手が名古屋DFの裏に抜け出した8番にパスを送ると、8番の選手のスピードに慌てたのか金編が後ろからこの8番の選手を押し倒してしまいPKを献上。致命的とも言える3点目を三菱養和に与えてしまった。

 その後も名古屋は金編から大西に当て大西の落としを拾った小幡(後半途中から右サイドに移動)がドリブルで切り込んで相手DFを引き付けて加藤凱(加藤翼に代わって後半途中から出場)にパス、加藤凱が左足で放ったシュートが僅かにゴール右に外れるといったような決定的なシーンを作るものの得点には至らず、試合は結局0-3で終了。名古屋は順位をグループ3位に落とした。

 これでグループリーグ最終節の横浜FMユース戦は名古屋にとって勝つしかなくなった(グループ3位でも可能性があるので引き分けでも可能性があるかもしれないが確実に突破するなら勝ち点3を取るしかない)。希望的観測を言えば、既にグループリーグ突破を決めている横浜FMが決勝トーナメントのRound16を見据えて主力メンバーや体力を温存してくれるかもしれないということだが、見るからに熱い松橋監督に鍛えられているであろう横浜がそうした戦い方をしてくるとも思えない。試合では大技あり小技ありの万能ぶりで、そしてとにかくよく走る横浜FMが難敵であることに疑いの余地はないが、U-15の高田監督やU-12の坂本コーチ等も動員して第一試合をスカウティングしていた名古屋は突破口を見付けられるだろうか。
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by tknr0326g8 | 2010-09-12 23:59 | Youth
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