Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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J1 2010 第27節 神戸×名古屋 @ホームズスタジアム
 今回の関西遠征は、堺のナショナルトレーニングセンターで、三年前の名古屋ユースのキャプテン・西山洋平が出場する関西学生リーグと、C大阪西とトレーニングマッチを行う名古屋U15を観戦した後、神戸のホームズスタジアムに移動してトップチームの試合を観戦するスケジュール。

■関西学生サッカーリーグ後期 立命館×関西大
 今年の4月にオープンした堺にあるNTC・メインフィールドで11:30KOの関西学生サッカーリーグ・立命館×関西大は観戦無料と観客に優しい大会。そんな中、最近試合に出ているらしい関西大学三年生・西山洋平はこの試合も無事先発出場を果たしていた。背番号20を背負い、ボランチの一角ながらもより守備の比重が高いアンカー的なポジションでプレーしている西山は、守備のバランスを気にしながら、ボールを受けるとシンプルなつなぎに徹している。高校(ユース)時代の彼は、敵味方構わず怒号を轟かせる闘莉王ばりの派手なリアクションと、当時「小さい吉田麻也みたい」と書いた記憶があるようなプレースタイルが売りだったが、大学に進んで随分とそのプレーが大人びたような印象を受けた。4年生になる来年はその野性味が再び解放されるのだろうか。

 試合は前半のうちに立命館の伊藤了(中京大中京出身で伊藤翔の弟)が負傷退場してしまったこともあり、両チームともに得点の雰囲気がなかなか漂ってこない。名古屋U15のトレーニングマッチと時間が重なったので前半終了とともに会場を後にしたが、夜に試合結果をチェックしたらやはりトータルでも0-0のスコアレスドローという予想通りの展開だったようだ。

 あと個人的に気になったのは、関東大学リーグではFC東京の流れを組む応援(歌)が多いが、関西ではやはりG大阪のそれが多かったことだろうか。
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■トレーニングマッチ C大阪西U15×名古屋U15
 関西学生リーグを前半終了とともに切り上げ、名古屋U15がトレーニングマッチを行う人工芝フィールドに移動する途中、二つ隣の人工芝ピッチに入って行く広島ジュニアユース監督・沢田謙太郎の姿を発見。どうやらC大阪の本体と試合をするようだ。どうせなら30分ごとに区切って対戦相手を変えて試合をすれば良かったのに…というのが、名古屋U15がC大阪西との試合を終えた後での率直な感想だったりもする。

 名古屋は先週行われたU15東海リーグで磐田に0-3の完敗。試合を観ていないので内容については何とも言えないが、数字的にはこれでU15東海リーグは優勝どころか3位転落の可能性も出て来た。これによって東海地区に4枠与えられている12月開幕の高円宮杯(U15)出場の芽が潰えてしまうわけではもちろんないが、メンタル的にもまだ不安定な年頃だけに、このタイミングで遠征に出てJ下部の強豪チームと試合を組むのは、気持ちの切り替えという意味でも良い試みかもしれない。

 U16日本代表に選出された北川柊斗を欠く名古屋は、森が1トップに入り、普段その森が入っているトップ下に石田が入る。Wボランチには石川&金というテクニカルなコンビ。比較的似たタイプの二人だが、自分達でボールを保持してゲームをコントロールしていこうという意図ならこのコンビは適任だ。

 試合は立ち上がりこそリズムを掴むのに少し時間を要したものの、カウンターから右SB若園のクロスが抜けて来たところをゴール前で待ち構えていた森がトラップから冷静にゴールに流し込んで先制するとあとは名古屋のゴールショー。寄せの甘いC大阪西に対して個々の能力に秀でる名古屋は余裕を持って次のプレーを選択出来ている。そして石田のスルーパスに抜け出した森が追加点を奪うと、相手が一人痛んでいる間に、この試合キレキレだった左SHの伊藤が得意のドリブルでゴールライン際まで切れ込んでその折り返しをゴール正面で曽雌がプッシュし3点目。さらにはセットプレーから短くつないで石川がゴール前に入れた柔らかいクロスがはね返ったところを伊藤が決めて4-0で一本目を終了した。
 そのスピーディーで滑らかなスラロームもさることながら、タイミング良く相手の前に身体を滑り込ませるのが上手い伊藤のドリブルは、1対1(の守備)に自信を持った選手でない限り初対面でいきなり止めるのは至難の業。この試合でもほとんど左サイドは無双状態だった。伊藤にとっては自分のパターンを熟知している相手や、今後対峙していくことになるであろう全国レベルの相手と向かい合った時にどこまでその持ち味を安定して発揮できるかが、真価を問われる時になるはずだ。

 一本目の4-0という結果は、名古屋としてはそれ以外にも多くの決定機があったことを考えれば、決めるべきところで決めておくというゴールに対する執着心と貪欲さをもっと求められる結果でもあった。また一本目~二本目にかけては、不用意にインターセプトされてカウンターを喰らうという、相手のレベルがレベルだったら結構危険なことになっていたであろうシーンがあり、今年の高円宮杯が総勢32チームによる一発勝負のトーナメント方式に戻ったことを考えれば、そこも改善していかなければならない。

 二本目も立ち上がりこそC大阪西GKの思い切り良い飛び出しに何度か決定機を阻まれていたものの、鮮やかなターンで相手を置き去りにした中央の金から左サイドへダイアゴナルなパスが通ると、これを受けた伊藤がドリブル突破からまたしてもゴールをお膳立て。最後はゴール正面でGKをかわした森がハットトリックを決めて先制すると、ゴール前の混戦から蹴り込む形と左サイドからのダイアゴナルなパスを右サイドで受けて角度のないところから逆サイドに叩き込む形で曽雌が連続ゴールを挙げる。
 このあたりから名古屋はメンバーチェンジが激しくなってきたが、その後もゴールラッシュは終わらない。石川→森とタテにつながったボールを最後は前線(森が空けたスペース)に走り込んでいた
直江が効き足ではない右で蹴り込んで追加点を挙げると、右サイドに入っていた児玉がこぼれ球を拾って左足で美しい弧を描くシュートを逆サイドに沈める。そして後方からのフィードを受けた桜井がそのまま持ち込んで右足に持ち替えてから豪快なゴールを突き刺す頃には早くもスコアは10-0になっていた。
 その後DFラインの4人中3人をU13の選手にした直後に右サイドを破られて豪快なゴールを突き刺されたものの、二本目のスコアは6-1。一本目よりもむしろアグレッシブに感じたのは、途中交代で入った控え選手達のアピール的な要素もあったのだろうか。

 選手が出たり入ったりしながら迎えた三本目。石川が復帰し桜井1トップの下にポジションを取ってゲームがスタート。そしてさっそくその石川が中央で直江からのパスを受けて得点を挙げると、桜井、児玉、濱田、伊藤がゴール前で個人技を発揮して次々と得点を重ねて5点を奪う。三本合わせてのTOTALスコアは最終的に15-1になった。

 今年に入ってCBで起用されるようになった後藤のヘディングがセットプレーで相手に脅威を与えるレベルになっていたり、少しづつ線の細さがなくなりプレーに力強さが出て来始めた金のように、選手個々で見てもまだまだ伸びシロは十分ある。この試合のゴールラッシュが清水、磐田相手に喫した連敗を払拭出来るものになったか分からないが、彼等がさらなる成長を遂げるために高円宮杯でのブレークに期待したい。と言いたいところだが、まずはその前に油断することなく東海予選をキッチリ勝ち抜いて、決勝で磐田にリベンジして欲しい。
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■J1 2010 第27節 神戸×名古屋
 前線新潟に1-4という大敗を喫した名古屋にとってこの試合は上位との直接対決以上に大きな意味を持つ。試合前にホームズスタジアムのビジョンで流れていた過去の名古屋との対戦で挙げた神戸のゴールシーンなどを見ると逆に名古屋の成長の跡を感じることが出来るが、もしここで連敗を喫するようなことがあれば、これまで順風だった流れは一気に逆風へと転化してしまうだろう。

 名古屋は前節イエローカード二枚で退場を喰らった中村の代わりに小川を先発に起用した以外はいつも通りの布陣。ただ個人的にはその「繰り上げ」で花井がベンチ入りしているのが注目点。天皇杯・札幌戦のゴールによってピクシーの頭の中に再度花井の名前がインプットされたということだろうか。

 試合は開始早々に動く。ホームにも関わらず上手く試合に入り込めていない神戸の寄せが甘いと見るや、増川がDFラインから目の覚めるようなフィードを右サイドへ通すと、そこには金崎と田中隼麿がフリーになっていた。そして前を向いてボールを拾った田中隼麿が相手DFが寄せてくる前にテンポ良くゴール前にクロスボールを供給すると、玉田にしては珍しいヘディングシュートをこれまたらしくない(ストロングヘッダーのような)打点の高さで決めて、名古屋が開始僅か4分で先制に成功したのだった。神戸はサイドから中に入ってきた玉田にマークが付き切れなかったのか、それともケネディに意識を持ってかれていたのか、玉田もまたゴール正面でポッカリとフリーになっていた。

 ここのところ先制される展開が続いていただけに、このゴールは名古屋にとって吉兆のようにも思われたが、そう簡単には物事は進まない。前掛かりになりがちな名古屋に対してカウンター主体の攻撃から少しづつリズムを掴んだ神戸もにわかに反撃を開始する。いくら首位相手でしかもエースの大久保を欠いているとは言え、降格危機にあるチームがホームゲームで文字通り無残な(何も残らない)試合をするわけいもいかない。
 神戸はポポとボッティの二人が名古屋DFの間をフラフラしていて、それが気になるのか名古屋のDF陣は左SH・小川慶治郎を全くつかまえ切れていないシーンが目に付く。ピクシーもコーチングエリアギリギリまで出張って、(名古屋の)小川やマギヌンに対し右手で「3」、左手で「1」を示して小川慶治郎に対する注意を喚起しているのだが、彼等は彼等で目の前にいる相手が気になってしまうのか、どうしてもそこを修正することが出来なかった。最終的には(名古屋の)小川がダニルソンとWボランチを組む形に落ち着き、DFラインの前のスペースを消して、小川慶治郎だけでなくポポやボッティにもそのスペースを使わせないようなシステムに変更した名古屋だったが、それでもまだ傾向には同じ。意気軒昂なWボランチは、自分達の仕事がDFラインの前のスペースを消すことなのか、それともボールを動かせるエジミウソンと三原のWボランチに対してプレッシャーを掛けることなのかの判断がハッキリしない様子で、飛び込んでは交わされ、自分達とDFラインとの間に出来たスペースを神戸に使われるようなシーンも目立っていた。

 そしてそんな名古屋をさらに窮地へと追い込んだのがポゼッションでのミスだった。名古屋は自らが犯したイージーなパスミスによって、何度もショートカウンターを喰らい危険なシーンを作られる。
 これについては闘莉王のパフォーマンス低下が間接的に与える影響が決して小さくないだろう。最終ラインにいながらにして、名古屋の得点源のひとつであり、長短を織り交ぜるだけでなくリズムに変化をつけられるパスによりゲームメークまで担っている闘莉王は、膝靭帯の損傷によりおそらくは踏ん張って強いフィードが蹴れない状態にある。それでも闘莉王からパスが出来ることはあるが、ほとんどがなでるようなパスでしかない。そんな状態であっても、闘莉王はこのピッチ上で最も優れた選手のうちの一人には違いないが、同時に本来の彼からは想像もできないほどピッチ上から存在感が薄れてしまっている。
 そんな闘莉王に対して、名古屋の選手達はなるべくボールを預けないようにしてその負担を減らそうという気遣いを働かせているように見えた。先制ゴールにつながった増川のフィードなどはこれが上手く回った例だが、それ以外のシーンではまるで吸い込まれるように神戸が狙っているところにパスを出して奪われてカウンターを浴びるようなシーンが目立つ。それひとつ取ってもこれまでの試合で名古屋がいかに闘莉王に依存して戦っていたかが分かるというもの。正確なフィードを蹴れるDFは増えている。しかしそのキックによって攻撃のテンポを変えられる選手まではなかなかいない。

 また闘莉王のコンディション不良は当然ディフェンス面にも大きな影響を与えており、カウンターからとは言え、サイドからのクロスに対してこれだけ不安定な名古屋を見たのは久しぶりだった。これまでであれば、サイドからいくらクロスを上げられても中に闘莉王がいれば安心して見ていられたのだが、闘莉王に好調時のようなオーラはなく、また競り合いどころかそのためのポジションに入れていないことすらあるのだからピンチを招くのも必然。またそれは当然のごとく周りの選手達にも少なからず影響を与え、自らの仕事というよりは闘莉王のカバーに備えようとする。それが結果的には後半の神戸の追撃ゴールにもつながってしまった。

 そう考えると、ちょうど4月の神戸との試合でブルザノビッチが2度も直接FKを叩き込んだように、この試合でもダニルソンがGKの頭越しに豪快なFKを蹴り込んで前半のうちにリードを二点に広げておけたのには、単純な一点以上の価値があった。そして後半に1点差とされた後も神戸が意外なほどに淡々と試合を進めていて、攻撃にあまり人数を掛けて来なかったことも、名古屋にとってはラッキーだった。一点差に迫られた後、神戸が攻撃に人数を掛けていたら名古屋ははたして守り切れただろうか。
 残り時間も僅かとなったところで、相手のコーナーキックになると同時に、杉本がひとりでフラフラと前線に上がって行き、ベンチや味方から「上がるな!」と突っ込まれていたように、名古屋には決して試合巧者とは呼べない(試合の流れを読めない)選手も少なくはない。これでは、もはやコンディション的には試合に出られる状態でない現場監督・闘莉王を外すという決断をピクシーが渋るのも仕方ない。

 負傷者が続出し、勝ち点3と引き換えに一気に台所が苦しくなって名古屋だが、コンディションに不安を持つ(それでもなおそのプレーはトップレベルの)闘莉王などは本来休息が必要だったはずだし、逆にこれを良いキッカケにして欲しいところだ。
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by tknr0326g8 | 2010-10-23 23:59 | Game Review
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