Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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全国高校サッカー選手権 準々決勝 中京大中京×四中工 @駒沢陸上競技場
 名古屋でスクールのコーチをしていた“ミスター・グランパス”こと岡山哲也が母校・中京大中京でサッカー部の監督を務めるのは今シーズンから。名古屋にチーム創設時から在籍し、ベンゲル、カルロス・ケイロス、ジョアン・カルロス、ズデンコ・ベルデニック、ネルシーニョと名だたる名将の元でプレーした経験を持つだけでなく、海外(シンガポール)でもプレー経験がある彼が高校生相手にどういった指導を行うのか、そして一体どういったチームを作りあげるのか興味は尽きない。

 そしてこのチームについて語る時に欠かせないのがルーキー(一年生)の宮市剛。アーセナルに所属する宮市亮の弟であることはもはや万人の知るところとなったが、名古屋のU-15に所属していた昨年までは、高いポテンシャルを持ちながらも北川、森、伊藤、曽雌といったタレントに囲まれて出場機会が限られていただけに、同じ様な境遇にあった石田(→市立船橋)、児玉(→星稜)、加藤(→山梨学院)といった選手達とともに高校サッカーの舞台でどうその成長したプレーぶりを見せてくれるのも楽しみだ。
 ちなみに名古屋U-15時代の宮市は、周りの選手が自慢のテクニックやスピードを前面に押し出してプレーする中で、まだまだ身体的にも発展途上かむしろアジリティにはやや欠けているような印象もあった。しかし、他のプレーヤー達が一度ボールを持つとなかなか離さずひたすらゴールを目指すチームの中にあって、宮市は周囲の状況がよく見えていて周りの選手を使うのも上手いというちょっと周りとは違ったタイプで、ハイボールの競り合いにも強かったので、あのチームでプレーを続けるのならむしろ人手不足のCBにチャレンジした方がチームにとっても宮市自身にとっても良いのではないかと個人的には思っていたぐらいだった。(2009年6月のボルケーノ・磐田戦(U-14)
 (宮市が)中2の冬の高円宮杯U-15で途中出場した試合を観た時には身体もかなり大きくなり、そのドリブル突破にも兄を彷彿とさせる「迫力」が備わりつつある印象を受けたが、中学最終学年となった昨年はレギュラーに定着するまでには至らず、高円宮杯U-15全国大会への出場権を賭けた東海大会・三位決定戦での2ゴールを置き土産として宮市は中京大中京へと進んだ。正直なところ、それからほんの一年後に彼が中京大中京の中心選手として選手権でこれほどの活躍することになろうとは当時全く想像が及ばなかったが、彼は肉体的にもプレー的にもまだまだ発展途上。来年以降の成長がますます楽しみだ。

 そんな宮市を早くも囲い込みに来たわけではないだろうが、メインスタンドでは久米さんもピッチに熱視線を送る中、試合はキックオフ。そして試合は宮市による観客の度肝を抜く一撃で動く。四中工のDFが一瞬フィードに迷ったのを見逃さず上手く身体を入れてボールを奪うと、躊躇うことなく右足を一閃。凄まじい衝撃音を残したシュートはGKの指先をかすめてゴールへと突き刺さった。そのシュートのインパクトがいかに大きかったかは、ゴールの後スタンドが沸くまでに一瞬の静寂がスタジアムを覆っていたことでも分かる。

 中京大中京のサッカーはロングボールによる攻撃の組み立てがメインだ。最初は準々決勝ということもあって選手達も硬くなったり大事に(セーフティーに)行こうとし過ぎているのかなぁなどと思いながら、ロングボールに対して空中で一瞬静止したかのような滞空時間の長さとボディバランスを誇る宮市のヘディングに見惚れていたのだが、中京大中京のロングボールを軸とした組み立ては一向に収まる気配がない。昨今は高校サッカーにおいてもショートパスをつないで攻撃を組み立てるようなスタイルがもてはやされる中で、ロングボールから前線の個の力を活かす戦い方はややノスタルジックな印象も受ける。そして昨年と比べると随分と整備されたというディフェンスで時折良いインターセプトが決まりそのまま持ち上がっていくような場面でも、その先のアイデアについてはやや窮しているような印象だ。

 対する四中工は序盤こそ中京大中京のロングボールに対して押し込まれている印象だったが、中京大中京の攻撃が単調だったこともあって次第に慣れてくると、サイドへとボールを運んでそこからドリブルや壁パスでスピード溢れる突破を繰り出すスタイルがハマりだす。会場からも感嘆のため息が漏れた四中工のエースナンバー「17」を背負う國吉から逆サイドの裏を狙った正確なパスから獲得したPKこそ國吉が自ら蹴って止められてしまったが、その直後には右サイドを崩してGKとDFの間に送り込んだパスに対して9番田村がファーサイドで詰めてあっさりと同点とした。

 1-1で折り返した後半も試合を内容的にコントロールしていたのは四中工。ゴールにこそ結びつかなかったが、サイドでのドリブル突破からゴール前で何度も決定機を作る。それに対してロングボールが完全に読まれている中京大中京は宮市も次第に影が薄くなり、トップ下に入っている藤橋が良いアクセントとなって孤軍奮闘していた。そんな藤橋は久米さんにも間違いなく好印象を残しているに違いない。
 そして押されている展開ながらもゴール前で獲得したFKのチャンスで名古屋U-15出身の河合弾が左足で放った強烈なFKがサイドネットへと突き刺さり中京大中京が再度勝ち越しにと成功する。ディフェンス面では最初のPKのシーンを含め四中工のスピード溢れる突破に手を焼いていた河合だったがまさしく起死回生の一撃だった。

 後半の30分前には競技場を出ないとインカレのキックオフには間に合わないので、2-1から中京大中京がこのリードを守り切れるかというせめぎ合いの中、残念ながら駒澤を後に。その時点での感想(予測)としは、中京大中京にはあまり攻め手がないし、一方再びリードを奪われたものの四中工イレブンには気落ちした様子もなければ相変わらず良い感じで攻めているので、終了のホイッスルが鳴る時にはどちらが勝者になっていてもおかしくないように思えた。

 そして家に帰った後に録画をチェックしたら、案の定四中工が同点に追い付いており、決着はPK戦の末に四中工が準決勝へと駒を進めていた。ロスタイムのほとんどラストプレーでの同点というのは劇的すぎるシナリオだが、全体的に見れば内容相応の結果に落ち着いたというのが正解だろう。
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by tknr0326g8 | 2012-01-05 23:58 | Other Games
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