Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第13節 対大宮 1-1 (得点:古賀) @スカパー
 ひと言で言って後味の悪い試合だった。それが試合開催日から遅れること三日、テレビで初めてこの試合観戦した俺の感想。

 試合開始から10分ぐらいが経った頃だろうか、名古屋の右SB角田が、この日キレのある動きを見せていた(どこかで見覚えのある)相手チームの11番のワンツーを狙った抜け出しをファールで止める。プロフェッショナルファール。その接触プレーで足を痛めた11番はそれから約10分後に交代を余儀なくされた。そう言えば、昔当たりの強さやスタミナ等のフィジカルに難があってネルシーニョに使われなくなった11番が名古屋にもいたっけ・・・。
 大宮はその11番に代えて同じポジションに16番久永を投入する。そしてそれから数分後、交代で入った久永は、ボールを持つ角田の左足に狙いを定めて露骨に狙ったカニ挟みタックルを敢行。明らかな報復。その悪質なタックルを見て俺が思い出したのは、アトランタ五輪の一次予選でタイの選手が小倉に仕掛けたタックルや、シドニー五輪の一次予選でフィリピンの選手が小野に仕掛けたタックル。左の足首(以前痛めた膝じゃなくてまだ良かった?)を押さえて倒れ込んだままの角田を尻目にカードを出す気配すらない主審に対し、TVのモニターの前で憤然としていると、カメラが突如大宮のベンチを抜いた。絶妙なスイッチング。ニヤニヤしながら「OK!OK!」とピッチに向って何度も親指を立てる知らない奴(選手)と、その隣でガッツポーズするさっきピッチから退いた11番。
 というわけで、俺の不快モードはピッチ上の選手達のパフォーマンスとは裏腹に最高潮に達していた。三日後に試合結果を知った上で、TVで観てる俺がそんななんだから、いくらプロとは言え、最も間近(ピッチ上)で現場に遭遇していた選手達―特に若い選手達―が冷静さを保ちきれるはずはなく、試合は当然の成り行きとして荒れた。俺がこの試合の主審に点数を付けるとしたらかなり低いスコアになるだろう。
 まあおかげで、三日遅れにも関わらずLIVEで観てるように熱くなれたわけだけど。(笑)


 というわけで、熱くなってたので半分ウロ覚えだけど、試合。
 試合直前にクライトンが人身事故を起こし出場を自粛したことで、名古屋は中村をボランチに下げ、ワールドユースから戻ってきた本田と中断期間中に磐田から加入した藤田で攻撃的な中盤を形成している。つまりこんな↓感じ。

    中山  杉本

 本田        藤田

    吉村  中村

中谷 増川  古賀  角田

       楢崎

 ボランチは懐かしのムラムラ・コンビだ。普段のクライトンの仕事をそのまま再現するのなら本田を下げた方がいいかなとも思ったが、これはこれで興味深い。というのも俺は「中村の適正はボランチ(セントラルMF)にある」と言い続けている人間だから。「中村なら日本のランパードになれる」と。しかしこれが思いの他機能しない。「バランス」に気を遣いすぎているのだろうか、俺が中村のボランチ起用を推す最大の理由である「前へ出る力」と「シュート力」という中村の持つ長所が全く発揮できていない。そして感じるのは「クライトンの不在」
 いつもは中盤でタメを作り、潰しに来る相手をひとりふたりと交わし、時には跳ね返しながら、前にボールを運び、前線の際どいポイントへそして両サイドへとパスを供給するクライトンがいないことで、SBを含めた全体のラインが押し上げられない。そしてボールは大宮のディフェンスを前にしてなかなか前に進まない。中盤は間延びし、前線は孤立。結果として生じるのはサイドから後ろへ、ボランチから後ろへというバックパスのオンパレード。そうしてDFラインでチンタラボールを回していても、ボールが1m動けばキレイに442に並んだ大宮の選手達も1mづつズレるといった感じで、大宮の組織が崩れる気配は全くない。当然そんな状態から焦れて前線にロングボールを入れても大宮の選手達にやすやすと拾われてしまう。
 誰かがチャレンジすることもなければ、(ハッキリ言って)「格下」の大宮のペースに合わせたサッカーをしてしまうのは、名古屋のいつものお決まりのパターン。

 そうこうしている間に試合は大宮に先制点を奪われる。右サイド(名古屋にとっての左サイド)を抜かれたと思ったら、間に人を経由してつながれ、こともあろうに自陣ペナルティエリアの目の前をボールが横断。左サイドに渡ったボールを久永が角田を交わしてクロス、ボックスの中ド・フリーのクリスティアンがヘディングでゴールを決めた。ボックスの中には増川も古賀も吉村もいたのに、そして大宮の選手はクリスティアンしかいなかった(ちなみにファーサイドでは中谷が絞ってトゥットに対応していた)のに、なぜあそこでクリスティアンがフリーになっていたのかは、俺の理解を超えたところにあるとしか言いようがない。
 そして吉村。彼のアンカーとしてのポジショニングの勘(感覚)は限界なのだろうか。速攻を喰らったわけでもないのに、なぜ自陣のペナルティエリアの目の前を右から左へとノープレッシャーでキレイにつながれボールが移動するのか。ずっと書いてることだけど、吉村はよく「守備の人」と紹介されるが、ポジショニングの勘が良くない(危険な所を察知する能力に欠ける)し、決して人にも強いわけではない(特にテクニシャン系には滅法弱い)。しかし彼には高い機動性とスタミナ、そして誰も指摘しないが攻撃時に(前に)スペースを見つける能力に長けている。そろそろ誰かが彼に正しいポジションを与えるべきではないのか。

 マルケスがいなくなってどうしていいのか分からない様子の「マルケスのベスト・パートナー」と、左足首を壊されてからずっと足を引きずっていて酷く散漫なプレーの終始した角田。ボランチが前にボールを運べない上、両翼を失った名古屋は、相手にゲームを支配されている感じこそないもののグダグダのまま前半を終了した。

 後半、ネルシーニョが動いた。本田に代え平林、そして怪我の角田に代え豊田を投入。前線を中山、豊田の2トップにし、杉本を右SBに入れる大胆な采配。

    中山  豊田

 平林        藤田

    吉村  中村

中谷 増川  古賀  杉本

       楢崎

 ハーフタイムにロッカールームでネルシーニョがテーブルを放り投げたのかどうかは定かではないが(笑)、後半になると突如積極性を増す名古屋の選手達。

 ひとつには、大宮の組織的なディフェンスを前に良い所を殆ど発揮できないでいた「スペース命」の杉本に代わり、相手を背負ってボールを受けられる豊田が再前線に入ったことで、タテにボールが入り出す。そこ(豊田)にポイントが出来たことで、サイドや中盤も押し上げられるという好循環。平林も持ち前の動きの質と量を発揮し、バイタルエリア~左サイドへと有効に動きながらスペースを突いてボールを受け、名古屋の攻撃に流れを作る。今の名古屋で藤田俊哉に一番付いて行けるのはこの男か?
 そして後半開始間もない時間帯、左サイドで平林が相手DF2人を背負いながらキープし、スタンドで観戦する往年のピクシーを思わせるようなシザースヒールでその間を抜いて中谷を走らせる。中谷のクロスを頭で合わせた豊田のシュートはGKのセーブに阻まれたが、それで得たCKで古賀が下がりながらの難しい体勢からGKの頭上を抜くドンピシャヘッドで同点に追いつく。
 流れは名古屋に傾いているし、大宮の選手達には疲れも見える。押せ押せだ。
 しかし、そこからはまた精度の悪いいつもの名古屋だった。確かに攻撃でいい流れは生み出せていたし、後半に限って言えば大宮に何もさせなかったと言ってもいい。しかし、大事なところでのキックミスやパスのズレなどで、チャンスや流れをフイにするケースが目に付いた。これでは確実に勝ち切るチームにはなれない。

 それでも、藤田を中心としていくつかいい流れを作り、そこからチャンスを作ったことはこの試合の収穫と言っていいだろう。あとは豊田と平林の存在。中山と藤田の加入により、それぞれのポジションで最も煽りを喰うだろうと俺が書いた男達だ。豊田と中山は全くの同タイプではないが、似通った(身体的)特徴を持つ中山の加入で豊田の出場機会はグッと減るだろう。平林はそのプレーヤーとしての特徴を考えた時、目指すべき道筋は藤田俊哉にあると俺は去年どこかで書いた記憶がある。その藤田は今名古屋に加わり、生きた教材であると同時に自分の出番を減らすライバルともなった。そんな、プロとしてはより厳しい立場に立たされた二人が期待に応え、チームにいい流れを引き込んだことは俺としても嬉しい限りだ。補強の意外な効能といったところか。

 サイドバックの杉本についても一言。FWで張ってた時よりも前にスペースがある分スピードという持ち味を活かせているシーンが増えたし、不慣れなポジションで自分に出来るプレーをするしかないというある種の開き直りが「前へ」というプレーに表れ、それが結果的にチームにも勢いをもたらした面はある。しかしディフェンスはもちろん、ボールの貰い方ひとつにしてもまだまだシックリ来ていない印象だったのは確かだ。相手チームが確かなスカウティングを行えば、それは十分チームの弱点ともなり得るだろう。少なくともこれが横浜や鹿島に通用するとは思えない。この問題の大部分は経験が解決するのは確かだが、とりあえず現状では俺としては、相当なスクランブルでもない限りこのギャンブルはオススメ出来ない。

 あと印象に残ったシーンで、古賀の十八番のヘディングの競り合いで相手に覆い被さるファールに対して、藤田が試合中に「それファールだからやめろ」って指摘してたこと。今まで大抵古賀がファール取られて「はぁ?」みたいな感じで両手を軽く広げてアピールしてて、それに対して誰も何も言わなかったから、永遠とそれが繰り返されてたわけだけど、「世界基準」を知る男の男の助言は名古屋を・・・そして古賀を果たして変えられるのか。藤田が「名古屋」に染まらないことを切に願う。

 あと、豊田はその調子でガンガン行け。(笑) そして早いとこゴール決めてくれ。
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by tknr0326g8 | 2005-07-06 05:01 | Game Review
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