Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第27節 対川崎 1-4 (得点:古賀) @スカパー
 国際Aマッチデーがスケジューリングされていた関係で二週間ぶりとなったリーグ戦。この期間の名古屋は、中スポによれば二部練習連発の「地獄トレ」やらユースレベルの「スローイング特訓」を敢行し、エルゴラによれば「どこでプレスをかけるのか、どこでボールを奪うのかの徹底」という「本来はシーズン前のキャンプで行わなければならない」「守備の整備」を行っていたとのこと。(カッコ内はエルゴラの引用です)

 果たしてその成果は・・・と期待半分不安半分で試合を観たわけだが、結論から言えばこれがまたここ数年記憶にないような酷い試合だった。ホームでここまで惨めに負けるのはJリーグ創設当初~ベンゲルがやって来る前までの「暗黒時代」以来じゃないか?確かに去年のナビスコカップ準決勝で浦和に同じようなスコアで大敗したことはあったけど、それでもここまで酷くはなかったよ。試合後に「この借りはリーグ戦で返す!」ぐらいの気概が、イチブロガーの俺ですらあったからね。今回はもう戦意どころかグーの音も出ない感じ。

 名古屋のスタメンは、前節の広島戦から比べると最近好調を持続している豊田を中山に代えて先発に、そして左サイドでは中谷に代わって大森が去年の天皇杯以来となる復帰を果たした。ちなみに大阪ニッカンでは記事になっていたこの大森復帰を中スポが事前に記事にしなかったのは、御用新聞として相手チームにとって利益となるような「インサイダー情報」に注意したからだろうか、それともまた単に出し抜かれただけか。

         豊田
    藤田       中村
         クライトン
大森               杉本
         ヨンハッ

    古賀  秋田  角田

         楢﨑

 試合開始直後、名古屋はいきなり川崎に先制点を献上する。よく試合後の名古屋の選手のコメントとして「先制点を奪われてゲームプランが・・・」という言葉が発せられるが、それにしては曖昧で気の抜けた試合の入り方だ。名古屋ボールでのキックオフから無作為に相手陣内に入って行って奪われたボールをスイスイとつながれ、最後はペナルティエリア内ファーサイドにどフリーでいたマルクスがヘディングシュート、これが絶妙なコースに飛んでゴールに吸い込まれた。ハーフタイムのコメントとして中田監督の「アクシデント(みたいなゴール)」との言葉があったが、このゴールは試合全体を通しての展開を象徴しているようなゴールだった(もっとも、クロスに対してファーが空いてしまうということに限れば、それは今に始まった話ではないが)。それを「事故だから忘れよう」では、ハーフタイムを挟んだところでチームが立て直せるはずもない。

 名古屋は久野と中村(憲)のボランチコンビを自由にさせ過ぎていた。この二人に対するマークが曖昧でプレッシャーも緩いため、そこから前の三人(ジュニーニョ、我那覇、マルクス)に次々とパスが出てくる。そしてそんな状態でボールが入った前の三人に対して名古屋の3バックはほとんどなす術がない。
 川崎の「前三人」による攻撃は、前半は基本的にジュニーニョ(中央~左)、我那覇(右)の2トップに、一列下がった位置からマルクスが左サイドに出てくる形が目立った。ちょうど昨シーズンにウェズレイ(中)、マルケス(左)の2トップにトップ下の中村が右サイドに飛び出したような感じだが、この時点で名古屋の3バックは既に形勢不利だ。前でパスの出所(ボランチ)を全く抑えられていないことと、ジュニーニョを中心にスピードのある川崎の攻撃を気にする余り、ディフエンスは完全に「受け」に回ってしまっていて、古賀は得意のインターセプトを狙えず我那覇にやすやすとポストプレーを許し、よりによってジュニーニョとマッチアップすることになってしまった秋田はそのスピードにおいていかれ気味だ。そして名古屋は2トップに対して3バックが一人余るような形で対応し、マルクスはヨンハッが見るというのが一応の役割分担だったようだが、ヨンハッとしても自分の前でこれだけ自由にボールを動かされては前に出ざるを得ない。そしてヨンハッのマークが外れて左サイド中心に飛び出しを見せるマルクスを、一点目を見ても明らかなように角田がつかまえ切れない。
 抑えるべきはまず久野と中村(憲)のボランチなんだが、後半になってもこれが改善される気配は一向になかった。基本的には名古屋は守備になったらFWまでがセンターサークルの先まで下がりディフェンスの組織を整える約束になっているようだが、相手DFラインで回しているボールが左右のストッパーに入ったあたりで突然中村とかが獲物を見付けた警察犬のようにくらい付いて行ったかと思えば、空いたボランチにボールを出され後手後手の対応でボールを前の三人へと運ばれてしまう。
 一体この二週間何を準備してきたんだ?どこでプレスを掛け、どこでボールを奪うかの確認をチーム全体でしてきたんじゃないのか?それとも川崎でこれまでレギュラーボランチだった谷口の怪我により、谷口よりボールを動かすことに長ける久野が入ったことが名古屋にとっての誤算だったのか?

 前半は、中盤を迎える頃から名古屋も徐々にリズムをつかみ始めボールをキープする時間が長くなるが、最後のところでは川崎ディフェンスをヒヤリとさせるようなシーンは全く作れないまま終了した。

 攻撃面では、豊田の身体を張ったポストプレー、コンディションが戻ってきつつある中村の「一発」、逆に一時期に比べコンディションが落ちてきてはいるものの相変らず前線でスペース(特にボックス内)への飛び出しと惜しみないランニングを見せる藤田、杉本のスピード溢れるドリブル突破、クライトンのキープと個々に良い要素はあるのだが、それ等がチームとしてまったく噛み合っていない。レポーターの情報によればチームはこの二週間、攻撃のバリエーションを増やす練習にも取り組んだそうだが、本当になにやってたんだ?と言いたくなる。もちろん試合と言うのは相手のあるものだし、例え準備をしていたとしてもその通りにはいかないものだ。しかしこのチームとしての一体感のなさ、バラバラな感じはなんなんだ?

 ところでこの試合の前半、副審のアクシデントにより第4の審判と交代するというアクシデントがあったが、その交代だけで裕に1分ぐらいの時間はあったはずだが、ロスタイム1分とはどういうことだったんだろう。それ以外ではロスタイムなしという判断だったのか。

 後半、選手交代はなし。前半の中盤以降はボールも支配していたし、このまま行けばゴールも時間の問題と踏んだのだろうか。

 そして開始早々セットプレーから再びジュニーニョに決められて失点。失点シーンではジュニーニョにマークに付いていた豊田が一瞬のスピードで置いていかれた形だが、元を辿れば中盤での緩いプレスからジュニーニョにボールが出て、それをマークしていた古賀が振り切られ、ヨンハッがファールで止めて与えたFKだった。(後半の川崎はジュニーニョと我那覇が左右入れ替わってプレーすることが多かった)

 三失点目。DFラインで箕輪に出たボールに藤田がプレッシャーに行くが、これをアッサリとボールを引き出しに来た中村(憲)に出され、連動どころか全く後ろからの押し上げ(フォロー)がない名古屋の中盤からの守備を尻目に全くフリーな中村(憲)が狙いすまして名古屋の3バック(古賀)脇のスペースへパスを送る。そしてここに走り込んだジュニーニョがドリブルで持ち込んで中にクロス。一旦は必死でボックスまで戻った秋田がスライディングで跳ね返したものの、そのボールは再びジュニーニョの足元へ。そしてジュニーニョは目の前にいる古賀をあざ笑うかのように左足で緩いカーブを掛けて逆サイドネットに突き刺したのだった。

 四失点目。中村がまるでFWのプレーヤーが相手の最終ラインにプレッシャーを掛ける時のような緩さで、DFラインからボールの出た中村(憲)にプレッシャーに行くが、当然のごとく軽く交わされ、そのボールをアウグスト(左)→我那覇(トップ)→そして再び中村(憲)とつながれ、バイタルエリアに入った中村(憲)からのスルーパスにジュニーニョが抜け出す。これを楢﨑がペナルティエリアの中で倒してPK献上。(PKを取るなら)レッド出されてもおかしくなかったが、その時点で0-3だし、レフェリーも気を遣ってくれたのかイエローで済んだのはラッキーだった。

 PK直前に名古屋は豊田に代えて中山を投入。三点差(四点差目前)でFWに代えてFW投入?中盤の守備のテコ入れでリズムを取り戻すためでもなく、サイドにフレッシュな選手を入れたり前にポイントを二つ作ったりして攻撃にバリエーションを持たせるでもなく、意味不明とまでは行かないが、意図が伝わりにくい交代だ。「やり方は変えないからピッチ上の自分達でなんとかしろ」ということか。

 その後名古屋は、マルクスが(余裕の)交代をし攻撃のリズムと迫力をやや減退させた川崎に対しセットプレーの流れから古賀のヘッドで1点を返すことに成功した。古賀は今シーズン5点目か・・・これだけは素直に褒めてもいいかな。

 しかしその後も名古屋は動きの落ちた杉本に代え右サイドに山口Kを入れるなど、ピッチ上もベンチも「受け」に回ったまま試合終了。去年から同じ形でチームを熟成させてきた川崎と、「ネルシーニョのベースを受け継ぐ」としながらもほぼオリジナルでチームを一から作り直そうとしている名古屋のチームとしての完成度の差が(前節に続き)出たと言えばそれまでだが、それ以上に「絶望感」が漂うような試合展開だった。

 それが来シーズンにつながるかどうかはともかくとして、ネルシーニョが監督を続けていればここまで酷い試合は見せられなくて済んだだろう。ネルシーニョならおそらく最小失点で切り抜けた前半を終えハーフタイムでクライトンを含め相手ボランチへのマークを徹底していたはずだ。そして攻撃が形にならないと見れば、少なくとも後半途中では大森に代え中谷を投入し、サイド攻撃の活性化を図っていただろう。
 久々の公式戦出場となった大森は、ハッキリ言って良くなかった。いや良くなかったというより、いるのかいないのか分からなかった。確かに対面する長橋に仕事をさせた形跡は全くないが、後半はむしろ「大森の裏」を川崎に狙われていたような気もするし、攻撃面では元々足元で欲しがるプレーヤーだけに中谷の時に見られる左サイドの「スペース」を使うような動きが全く見られなかった。これは名古屋の攻撃が停滞した、川崎のディフェンスに揺さぶりを掛けられなかった一因と言っても過言ではないだろう。10ヶ月ぶりの本番でコンディションや試合勘の問題もあるだろうし、いきなり決め付けるのはどうかと思うが、藤田俊哉のいる今、(相手の右サイドによっぽど(攻撃が)強い選手でもいない限りは)俺は左サイドとしては大森よりも中谷の方がチームとしての機能度は高いと思う。

 まあ名古屋の攻撃が停滞していたのは、大森だけが原因ではなく、解説の川本治が「孤軍奮闘」と称していた中村にしても、コンディションは上がってきてはいるものの、そのプレー振りは「劣化版・ウェズレイ」みたいな感じで、「一発」の期待は持てるがチームの歯車とは全く違う次元でプレーしていて、むしろそれが「ノッキング」の原因になっているのも事実だし、藤田俊哉の献身的なランニングが浮いて(時に滑稽に)見えてしまうほど今のチーム状態は悪い。

 残り7試合、チームはどうなっていくのか俺には見当もつかないが、フロント、スタッフ、選手を含め「良い方向に向っている過渡期」と思っているのなら、それはあまりにも暢気だと言わざるを得ない。
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by tknr0326g8 | 2005-10-16 04:28 | Game Review
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