Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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選手紹介#7 「永遠の超高校級」 古賀正紘(5) 後編
 では、古賀正紘とはどんな選手なのかというと、恵まれた身体能力で「高さ」と「速さ」を併せ持ち、一番の武器は「前への強さ」を活かしたインターセプト。そして、意外かもしれないがロングキックの精度と質はチーム一と言っていい。その弾道の美しさは古賀がサッカー選手として持って生まれた才能。他の選手が同じ質のボールを蹴ろうと思っても蹴れるものではない。さらにDFのわりに、いわゆるボール扱いも上手い。DFとしての能力は、日本のトップと評される中澤や松田と比べても決して劣っていないということだ。それどころかむしろプラスアルファすら持ち合わせている。つまり、能力だけ見ればいつ日本代表に呼ばれも、ヨーロッパに渡ってもおかしくないわけだ。
 だが古賀にはそれが出来ない、プロスポーツ選手として致命的な欠点が存在する。
 それが「メンタル」だ。
 一口に「メンタル」と言ってもそれにはいろいろな意味があり、例えば入団当初はビクビクしたプレーぶりでサポーターにも「古賀はメンタルが弱い」と批判されたことがある。しかしこれに関してはレギュラーに定着し試合の場数を踏んだことで今ではほとんど感じられないくらいになった。現在の古賀にとって一番深刻な「メンタル」の問題はいわゆる「殻を破れない」もどかしさだ。例えば、試合中に古賀がボール持った時、トップにボールを入れることを模索してルックアップするシーンが何回あるだろうか。おそらく10回に1回。甚だ自分が中心となってチャンスを作っていく気がないわけだ。それで何をするかと言えば、何も考えず秋田(スイーパー)に横パス。または背中に相手のマークを背負いながら下がってくる左のアウトサイド(今は主に中谷)の足元にパスを預ける。最近では目の前のクライトンに預けるという「レパートリー」も増えた。(苦笑) とりあえず「自分の仕事は目の前のFWを抑えること。それで近くの選手にボールを預ければ自分の仕事は終了。あとは他の人の仕事。」という空気がプンプン漂っている。しかし上で書いたように、古賀にはロングキックがあるはずだ。それをなぜ使わない?古賀からFWにいいクサビが入れば、左サイドの中谷やボランチがそれに連動して動いて押し上げられ、サイドをはじめとするチームの戦術の幅がグッと広がるはずだ。
 さらに、そんなフィードだけでなく、味方がボールを持った時のフォローの動きも極端に少ないというかない。あたかも自分のプレーエリアを「半径○メートル」と限定してそこに張り付いているようだ。駄々っ子じゃないいだから頼むよ全く。代表なんかでは当たり前に見られる、サイドが前を切られて詰まった時、3バックの左右の選手が外からそれを追い越してオーバーラップ(クロスオーバー)する光景なんて、古賀では見たことがない。クロスオーバーどころか前が詰まってもフォローにすら行かない。挙句さっきも書いたようにガチガチにマークを背負いながら下がってきたアウトサイドの選手の足元にボールを入れて後は知らんプリしてる始末。ウェズレイが守備をしないとバッシングを喰らうなら、攻撃をしない古賀は批判対象にはならないのだろうか。
 攻撃面で貢献する意識がないだけじゃない。果たして古賀はディフェンスリーダーとしてDF陣を引っ張る気があるんだろうか。ここでも「自分の目の前の相手を押さえてさえいればそれですべてOKだ」と思ってないだろうか。優勝を狙ってスタートした2ndステージ初戦。ネルシーニョは「限界を感じた」3バックを捨て、自らの理想とするサッカーが可能な4バックを試みた。4バックのセンターには、古賀と2ndステージ直前に加入した井川。結果は無残だった。対戦相手のガンバ大阪にいいようにやられ、前半だけで2失点。ネルシーニョ自らも試合後の会見でこのチームへの4バックの浸透度のなさを嘆き、3バックへの回帰を宣言してしまった。世間でも「4バックは失敗だった」との説が定説となっている。しかし果たして本当にそうだろうか。俺には別の理由があるような気がしてならない。ハッキリ言おう。3バックがダメとか4バックがダメとかそういう問題じゃないんだ。「古賀がDFリーダーとなるDFライン」がダメなんだ。後半落ち着いたのは3バックにしたからじゃない。秋田がDFリーダーを務めたから安定したんだ。もし仮に井川、古賀、深津の3バックだったら、きっと後半もボロボロにやられていただろう。スピードに難があり4バックに不向きとされる秋田が古賀の代わりに先発して井川と4バックの真ん中を組んでいたら、結果はわからないが、DFライン自体は安定していたはずだ。つまり経験もあり意識も高い秋田、海本兄、大森、角田の4人のうち、誰かがDFラインを仕切らなければ、今の名古屋ではDFラインは成立しない(井川は加入したばっかりでそれを求めるのは酷)ということだ。
 そんな古賀の負のメンタリティーは、「自分の仕事は目の前の敵を抑えること」→「攻撃はアタッカーがやること」→「自分の持ち場より外で起こる出来事は自分の責任ではない」となり、最後には「チームが勝とうが負けようが関係ない。自分は自分の仕事してたんだから。」になってやしないだろうか。そうなったら終わりだ。が、あながち、それはさすがにないとも言い切れないんじゃないか?そうじゃなきゃチームの成績が低迷してる中、平気で年末に自分ひとりだけ年俸アップを要求してゴネたりなんかしないよね、古賀君。
 「才能」と「メンタル」。今後のサッカーを見ていく上で、古賀は最高の教材であり、生きた標本だ。才能はあるがメンタルに問題を抱える選手と才能はイマイチだが抜群のメンタルを持つ選手では一体どちらがいい選手になりうるのだろうか。そしてメンタルは、フィジカルや技術同様トレーニングでどこまで改善できるのだろうか。
 それでも名古屋のサポーターは願って止まない。古賀が真の意味でその能力を開花することを。そして「永遠の超高校級」から脱皮することを。生ヌルい関係はご免だ。
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by tknr0326g8 | 2004-09-30 00:40 | Player's Profile
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