Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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選手紹介#1 「ミスターグランパス」 岡山哲也(21) 後編
 主力選手が次々と去り、ピクシーも引退した中で、岡山はすっかりチームの主軸たるべき年齢と存在になっていた。しかし、そのチームの主軸たる気負い、自分を使ってくれるプレーヤーの欠如が彼をさらに悪い方向へと導く。出来もしないプレーをしては相手にボールを奪われるプレーの連続。
 そしてこれと同時に「基礎技術」に次ぐ彼のもうひとつの欠点が明らかになる。「メンタルの甘さ」だ。「使われている」頃は良かった。「ただ走っていれば良い」頃は良かった。しかしすでに彼はチームを引っ張る立場にいる。プレーだけではなくチーム内外に向けてメッセージを発していかなくてならない。その責任もある。そんな中での彼の言動はあまりにもお粗末だった。「(このメンバーなら)優勝できる」と自信満々に言い放ったシーズンでチーム史上最低順位を記録したり、「三都主に(やられた)嫌な印象はない」と宣言した試合でブチ抜かれてやられ放題。さらにはチームで「簡単に飛び込まない」というディフエンス面での約束ごとを設定した試合で、簡単に飛び込んで失点に絡む。チームの柱がそんなことでチームが締まるわけがない。当然試合にも勝てない。そしてピクシー引退後のチームの本格的な再建を託されたズデンコ・ベルデニックの2シーズン目、岡山は完全に見限られ始めていた。

 そんな岡山に再びスポットライトを当てたのがネルシーニョだった。ズデンコ時代のドン引きサッカーからネルシーニョの「中盤でアグレッシブにボールを奪ってからの速攻」というベンゲル時代にも似たコンセプトの中で岡山は復活の兆しを見せる。ウェズレイとマルケスという強力2トップの「黒子」として動き回ることで岡山自身もリズムを掴んだようだった。やはり岡山にはこういう役回りが良く似合う。昨シーズンの開幕当初、その年限りでの戦力外も現実味を帯びていた男は、シーズン終了後、30歳以上としては異例の複数年契約を提示された。
 そして今シーズン開幕。中村直志の成長などで、先発の座こそ譲っているものの、岡山はベンチになくてはならない存在になっている。苦しい時に流れを変えられる存在。森山のそれを引き継ぐ「スーパーサブ」としてその存在感は絶大だ。その真価はいきなり開幕戦で発揮された。チームのリズムが出ないまま迎えた後半。投入されるや岡山は中盤のボランチと前線の間を自在に動き回る。ボールを受けても余計なことは考えずシンプルにはたいて周りを使う。そして前線への飛び出し。さらには途中出場という独特の緊張感は彼の「集中力」を研ぎ澄まし、彼のシュートをゴールマウスへと導くようになった。岡山の動きはチームの攻撃にもリズムをもたらしていたが、それは岡山自身にとってもフットボーラーとして新境地を開拓したということを示していた。
 「岡山がチームリーダーをしている限り、名古屋の優勝はない」俺がかつて発したメッセージだ。名古屋というチームを象徴するかのような不安定で緊張感に欠けるメンタルと軽率な発言。いまでもたまに自分でやりすぎようとしてリズム壊したり、集中が欠けるとトラップやキックもままならない。しかし今の岡山には、決してチームの中心にはなれないが、途中から出て来て何かをやってくれそうな、独特の風格や凄みすら漂いつつある。そんな良くも悪くもグランパスの象徴である岡山が現役生活最後の華をチームの優勝とともに咲かせてくれれば言うことはない。
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by tknr0326g8 | 2004-09-21 23:21 | Player's Profile
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