Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第16節 対千葉 3-2 (得点:ヨンセン×2、金正友) @フクアリ
 本来であればこの土日は去年に引き続きJヴィレッジまでクラ選を観に行く予定だったのだが、週末に(よりによってチームが関東遠征中のこのタイミングで)名古屋へ行かなければいけない用事が出来てしまい泣く泣くキャンセル。ただ、転んでタダで起きるのもなんなので、名古屋で用事を済ませ次第15:21の新幹線に乗って、元々行く予定のなかった千葉戦を観にフクアリへ直行しました。ユースの試合が観れなかったのは凄く残念だが、ヨンセンのデビュー戦(しかも先発濃厚との噂)が観られるなら少しは救われた気にもなるというもの。
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 東京に着くと酷く暑かった名古屋から一転秋のように涼しい。これはデビュー戦のヨンセンにも好材料だろう。

 スタジアムに入ると既に選手それぞれによるボールを使ったアップが始まっており、注目のヨンセンは大森、杉本とともに大森のフィードをヨンセンが落としてそれを杉本が拾ってシュートという形を繰り返し練習していた。そう言えば去年ルイゾンが加入した時にチームで一番早くルイゾン(のプレー)に馴染んでいたのがルイゾンに「スギーニョ」と呼ばれていた杉本だったなぁと暮れ行く空を見上げながら思わず感傷的になる。

     ヨンセン   杉本

    金正友   山口K
本田              中村
        藤田

  古賀  スピラール  大森

        楢﨑
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 試合開始とともにボールを支配しペースを握ったのは意外にも名古屋だった。前節からスタメン復帰した――ちなみに名古屋に行っていた俺は今朝のJsportsでの大宮戦の録画放送を未だ観ていない――藤田が中盤の底というかチームにとってのヘソのような中心部分で多くボールに触れながら、チームとしてもよく前にボールが出ている。悪くない出足だ。ただ気になった点があるとすれば千葉が立ち上がりから何度か連続して大森のサイドを狙ってロングボールを蹴ってきていたこと。大森の対面にはハースがポジションを取っており、このミスマッチが後々響かなければいいのだが・・・。それに千葉は大森が逆サイドからのダイアゴナルなロングフィードに対してよくカブる欠点があるということも知っているのだろうか。

 しかし千葉は本当に犬のようによく走る。そしてこのボロボロのピッチに慣れているということもあるのだろうかとにかく玉際に強い。ボールを挟んで名古屋の選手と千葉の選手がぶつかり合えばボールがこぼれるのは必ずと言っていいほど千葉の選手の方だ。千葉の選手は中盤にから後ろには小さい選手が多いが、なんだか「全員がダービッツ」みたいなそんな雰囲気すら醸し出している。そんなチームがガチンコのマンマークをしてくるのだから、名古屋は中盤の選手達が時間の経過とともに徐々に前を向けなくなってきた。名古屋が前にボールを出せるのはヨンセンへのロングボールぐらいで、たまに杉本を(右のスペースを中心に)走らせようとする場面もあるのだが、杉本に対しては水本が完璧な対応でこれを封じている。そして試合はいつの間にやらボールを支配しているのは千葉でそれを受けているのが名古屋という形勢逆転が起こっていた。

 迎え撃つ名古屋の守備はと言えば千葉の流動的な人の動きに付いて行くのが精一杯で、中盤では人が集まってボールに寄っては行くのだがチームとしてボールを奪うというアクションにはなっていないのが実情。ボールを回収するのはいつも最終ラインの役目だ。そんな名古屋のディフェンスを見透かしたように、囲まれそうになってもワンタッチプレーでつなぎシュートチャンスを演出する千葉。名古屋は千葉のワンタッチプレーの「ブレ」(そしてそれはピッチの悪さによって幅を大きくさせていた)によって最終ラインでなんとか事なきを得ているような状況だった。

 千葉がワンタッチプレーのぎこちなさの中からも何本かのシュートに辿り着いたのに対し、名古屋は前半早い時間帯でセットプレーからこぼれて来たボールをヨンセンがオーバーへッドでシュートして以来シュートを打てていない。そんな時間が続く。「これは前半はなんとか凌ぎ切って、千葉の動きが落ちる後半ラスト15分ぐらいで勝負を掛けるしかないな。」と勝手に俺が考えていると、前半残り10分を切ったあたりから突然千葉の選手達の足と勢いが止まりだした。千葉の選手が引いて守りだしたことで、名古屋は二列目がボールを受けられるようになり両サイドも前を向いてボールを運べるようになってきた。
 そして迎えたロスタイム、名古屋に先制点が生まれる。左サイドへとポジションを移していた杉本にパスが渡るとペナルティエリアの角のあたりでそれまで1対1で全く勝てなかった水本をフェイント一発でタテに振り切りまさかの「左」足でクロス、これをヨンセンがボックス中央で豪快にヘッディングで突き刺した。静まり返る千葉ゴール裏。そしてここで前半終了。
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 後半、メンバー交代はなし。
 後半に入るとヨンセンへのロングボールがチームとして格段に増えてきた。いや増えてきたというよりもそれ一辺倒。これは前半終了間際の得点でヨンセンへの信頼感が高まったと言うより、「困ったらヨンセンにロングボール」というチームとしてより確実な戦い方を選択しているということなのだろう。まあ1-0とリードしていることだし、今必要なのはひとつでも多い勝ち点であり理想のサッカーだとか言っている場合じゃなくなりつつあるので、観ている側としても我慢するしかないのか。

 しかし徐々に押し込んできた千葉に対し、名古屋はまたしてもセットプレーの二次攻撃から失点を許してしまう。前にも書いたように古賀が復帰したことで、ゾーンでの守備と言えどもセットプレーから一発で簡単に失点することはなくなっていく傾向にあると思うが、二次攻撃に対する対処に関してはチームとして未だ整理されていない。この失点シーンではセットプレーから弾き出されたこぼれ球を拾った本田がとりあえず大きく蹴り出しておけば問題はなかったのだが、つなごうとして「持った」ことで詰められて引っ掛けられクロスを中で巻に合わされてしまった。全く迷うことなくクロスを放った水野の動作は、彼自身のキックに対する自信と同時に、名古屋がリーグ戦再開後毎試合のようにこういう形で失点しているというイメージが刻みつけられての条件反射のようにも感じられた。全く名古屋は一体何試合同じ失敗を繰り返せば気が済むのか。そしてその動揺も収まらぬうちに最終ラインでクサビのボールに対して古賀と相手FWが競り合ったこぼれ球に対して素早い反応で飛び込んできた佐藤にミドルシュートを決められあっという間に名古屋は逆転を許してしまった。
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 後半開始から既にロングボールしか手がない名古屋にとってこのビハインドは正直キツイ。
 さてどうしたものかと思っていると、時間が進むにつれて再び千葉の足が止まりだし中盤でも出足が鈍ってきた。名古屋が中盤でルーズボールを拾う機会が徐々に増えていく。と、ここで名古屋側のスタンド脇から「キャー」という黄色い声援。見ると玉田がベンチに向かって走って来ている。決定打が欲しい時間帯でフェルフォーセンはついに切り札・玉田をピッチに送り込む決心をしたようだ。屈辱のスタメン落ち、そして何の因縁があるのか俺には分からないが千葉サポの猛烈なブーイング・・・玉田の感覚は研ぎ澄まされていた。そしていきなり大仕事をやってのける。
 ピッチに入るやいなやバイタルエリアに入り込んでボールを受け、ボックス内へ飛び込もうとする金正友に浮き球のパスを送ると水本がこれをファールで止めてさっそくFKを誘発。本田、玉田、中村で細工を施したこのFKこそ決まらなかったが、その流れで得たCKから今度は玉田がこぼれ球をさらい左サイドから疾風のごときドリブルでペナルティエリア内へと侵入していく。そしてゴール正面に入ってきた金正友に落ち着いてラストパス。これを金正友が流し込んで名古屋は同点に追いつくことに成功した。こうした大仕事を飄々とやってのけるあたりいかにも玉田らしい。
 またゴールを決めた金正友もリーグ戦再開後4試合で3得点とその前線への飛び出しがチームの確実な武器となってきている。中断前はほとんど見られなかったプレーだからこの部分だけでもチームとしての「成長」は見られる。そう言えば当日券売り場で並んでいた時に新しく韓国代表監督になったピムがその列(俺の前)を横切ってスタジアムへ入って行ったのだが、金正友にとっても良いアピールになったのではないだろうか。その後試合終了間際に、相手選手が次々と味方選手を交わして中央突破を図ってくるというシチュエーションで、今や定番になった感のある足裏タックルを繰り出し豪快にケズって今シーズン二度目となるイエローカード累積による出場停止を喰らったのはお約束でもあり、今後のチームに向けては痛い材料ではあるのだが。

 本来の攻撃のリズムを取り戻した名古屋は、サイドを使った攻撃と二列目の飛び出しで千葉陣内へと攻め込むシーンが多くなってきた。そして同点ゴールの興奮も冷めやらぬうちに中村のCKからファーサイドの古賀の折り返しをゴール前に詰めたヨンセンが押し込んで逆転に成功。目の前で見た中村のキックは正直なところ何の変哲もないプロ選手なら誰でも蹴れるようなキックだったが、古賀、スピラールにヨンセンが加わった名古屋のセットプレーは相手チームにとってこれからもかなりの脅威を与えていくことになるだろう。さらにこれに秋田が加わったら・・・。

 リードした名古屋は自陣に引いてスペースを埋めて守る堅実な戦い方にシフトチェンジ。懸案の玉田もしっかり守備をしてチーム全員でなんとかこのリードを守りきった。千葉には去年ホーム(開幕戦)もアウェーも終了間際に猛攻を受けて立て続けに失点喰らっていた嫌な思い出があるが、この試合ではほぼ危な気なく乗り切ることが出来た。
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 この4連戦で勝ち点6は最低限の数字でしかないが、新加入ヨンセンの2ゴール(しかも逆転)でチームに勢いは付くし、ここに来て今シーズン初めての連勝ということもあり選手の自信レベルは確実に上がっていることだろう。この自信を糧にしておよそニ週間の中断でヨンセンのフィットと金正友の穴埋めをどう行うかの確認を行って欲しい。あとはセットプレーの(二次攻撃に対する)守備だ。
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by tknr0326g8 | 2006-07-31 03:00 | Game Review
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