Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第18節 対磐田 3-1 (得点:本田×2、秋田) @瑞穂陸上競技場
 先週の土曜日から8日で8試合という中村直志もビックリのハードスケジュールをこなして、今日最終の「のぞみ」で無事東京に帰還しました。
 甲府戦に続いてほぼ自由席状態のAWAY側カテ3での観戦。おかげで本田の2ゴールを目の前で観ることが出来、おまけにスコアも3-1で快勝と試合を存分に満喫することが出来たのだが、家に帰ってニュースを見ると同じく目の前で太田と接触して途中退場したスピラールが、「左眼窩底骨折」と「上顎骨骨折」という大変な事態となっていたようで、水曜日の川崎戦に向けて盛り上がっていた気持ちが一気に萎えてきてしまった。鼻骨骨折ぐらいならフェイスガードでなんとかなるが、眼窩底骨折となる今シーズン残り試合はほぼ絶望だろう。太田の右足が故意でなかったことを願うばかりだ。
 幸い名古屋は残留争いから抜け出しつつあるし優勝の可能性もほぼない。このどちらかにどっぷり浸かっているようであれば、最悪スピラールを切ってすぐにでも別の外国人選手を連れてくるという選択肢も考えなければならないが、今年はチームの基盤を作る年と割り切ればそこまでする必要はない。今はスピラールの早期回復と来シーズンか早ければ天皇杯でより完成度の高いチームにラストピースとしてスピラールが合流する日を待つしかない。鶴を折りながら・・・。
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 というわけで気を取り直して磐田戦。
 名古屋は前節甲府に(スコア上は)完勝した4-3-3システムを継続。メンバーを入れ替えずに試合に臨んできた。

         ヨンセン
  杉本           玉田
         藤田
     山口K   中村

本田  古賀   スピラール  大森

          楢﨑

 しかし試合が始まると徐々にスタイルが変化して行き、5分を経過する頃には↓のような3-4-3へとシステムが変化。これは当初からの狙いかそれとも・・・。

         ヨンセン
    杉本        玉田
         
本田   藤田   山口K   中村

   古賀  スピラール  大森

         楢﨑

 だがこの3-4-3のシステムと磐田の4-2-3-1のようなシステムのミスマッチによって、試合開始直後の名古屋は磐田にペースを握られることになってしまった。試合開始後5分ぐらい経過してからの選手達の基本的な配置を磐田の選手の背番号と合わせて表記するとこんな↓感じで、

        5     20
 3
         ヨンセン
    杉本       玉田
                    27   
     23       25    中村         
     藤田     山口K   
17
本田         10      11
      18           大森
     古賀    スピラール    

         楢﨑

 オーバーラップの目立つ磐田の左SB(27番)の対応に右トップの玉田ではなく中村が出て行かざるを得なかったこと、また相手のボランチ(25番)の対応に山口Kが引っ張り出されてしまうためDFラインとの間に空いたスペースで10番の成岡をフリーにしてしまったことで、名古屋は中盤から後ろで常に数的同数という危険な状況を強いられてしまった。そしてそんな状況で(例えば大森が西に)個人技で突破されたり、ポストを使った早いパス回し(ワンツー)でマークを外して突破をされたりする度に名古屋はゴールを脅かされる羽目になった。
 逆に名古屋の攻撃はと言えばこれがものすごく単発。前節の甲府戦で鮮やかなスルーパスから次々とゴールを挙げた残像が選手達に残っているのだろうか。中盤でボールをつなぐのではなく一本のパスでDFラインの裏を取ったり決定的なチャンスを作ろうという意識が見え見えで、中盤から後ろではボールホルダーに対するサポートの動きがひどく緩慢だ。ヨンセンの高さ、玉田・杉本のスピードに関しては百も承知の上で対策を練ってきているであろう磐田DFに対してこれでは通用するはずもない。
b0036243_513158.jpg

 そんな名古屋にとって出口が見えない時間が20分過ぎまで続き、これはマークを修正したりして手を打たないといつまでもこの状態から抜け出せないぞ・・・と思っていたところで、磐田が一旦ペースを落としたのかやっと名古屋のボールがつながり始めた。そして名古屋は相手の左SB(27番)が上がったスペースに狙いを定めそこに杉本を走らせるシーンを連発する。決定的なクロスこそ上げられなかったが、ここでの杉本の頑張りが磐田には効いてきた。
 こうして試合のペースを手繰り寄せた名古屋は、右サイドでの崩しから戻されたボールをペナルティエリアの右外で待ち構えていた本田が左足アウトに掛けるようなミドルシュート。その左足から放たれたシュートは反対サイドの上隅に豪快に突き刺さった。これはとてもじゃないが川口でなくても防ぐことは出来ない。
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 さらに続く名古屋の猛攻。名古屋はそれまでの停滞が嘘であったかのうように磐田陣内へと攻め込む。そしてペナルティエリアの外で迎えたFKを(角度的に中村が蹴るのかと思われたが)本田が壁を外してシュート。キーパーサイドに真っ直ぐ飛んでいったボールは川口の正面を突いたが、あろうことか川口がこれをキャッチし損ねてボールはゴールへと転がり込んだ。これが噂に聞く、本田がW杯期間中から練習したという無回転シュートか。
 前節味方が大量ゴールを奪う中で本来の働きが抑制されてうっ憤を貯めていたであろう本田の全てを振り払うかのようなゴールで二点をリードした名古屋はそれが守備にも好影響を及ぼし、チーム全体でバランスよく守れるようになってきた。具体的には中央での数的不利を解消するために中村が中に入り、磐田の両SBのマークは両サイドのFWがラインいっぱいまで開いて行うようになった。そしてこの頃から杉本が右サイドへとポジションを移してきた。

        5      20

 3        ヨンセン
玉田                 27
                    杉本   
     23        25         
     藤田       中村   
17         10
本田        山口K    11
      18           大森
      古賀   スピラール    

         楢﨑

 そして2-0のまま前半を終了し試合は後半を迎える。
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 後半になると名古屋は完全な4-3-3にシステム変更。中盤は山口Kをアンカーに中村と藤田が攻撃的な位置に入る形。本田には再び我慢を強いることにはなるが、個々の選手の特徴(長所)を踏まえてシステムを考える場合、図らずも俺がひとつの理想形と考えている形になった。

         ヨンセン

 玉田              杉本

    中村        藤田
         山口K

本田  古賀    スピラール  大森

          楢﨑

 このシステムで3-4-3の時よりもトライアングルが作りやすくなった名古屋は、それほど攻撃に対する意識が高いわけではないが、2点をリードしている余裕もあってかパスがよく回るようになった。1発のパスで裏を狙っていた前半20分までとは見違えるようだ。
 一方守備面では、カレンが左サイドに流れて突破を試みるなど磐田が攻め込むシーンが増えつつあったが、名古屋は深い位置で集中した守りが出来ており、最後の最後危ないところは最終ラインが身体を張ってよく凌いでいた。しかしそんな身体を張った守備が名古屋に二つのアクシデントを呼び込むことになる。
 まず最初のアクシデントは本田の退場だ。前半に危険なカウンターを喰らった場面でいわゆるプロフェッショナルファールでこれを止めていた本田が、今度は左サイドから内側へと切れ込んでくる相手を倒して二枚目のイエローカードをもらってしまった。二枚とも警告は覚悟の上でチームのために行ったプレー(ファール)だったが、本田がこういう「汚れ役」を引き受けたことは本田の勝利への執念が伝わってきてうれしいような気持ちもある反面、チームの中で最も才能溢れるプレーヤーのひとりである本田にこういう役回りをさせるのはチームとしてむしろマイナスなのではないかという微妙な感想を持った。

 この退場によりこの時既にライン際で交代のスタンバイをしていた増川(交代対象は藤田)が一旦ベンチに引き上げる。

 この後山口Kが左SBに入り玉田が中盤の位置に下がることでなんとか凌いでいた名古屋だったが、ここで二つ目のアクシデントが発生する。(名古屋にとっての)左サイドからペナルティエリアに侵入してきた太田に対して、スピラールが見事なカバーリングでこれをカットすることに成功するも、スライディングで交錯した際に太田に蹴られるような形になって負傷。なんとかピッチに戻りしばらくは顔を気にしながらプレーしていたが、やはりダメだということでベンチに下がってしまった。(スピラールout、秋田in)

 これで残りの交代が難しくなった。ベンチは藤田を代えたがっているようだが、90分間持たない杉本に交代枠を残すとすれば残りはあとひとつ。俺なら藤田ではなく守備面での貢献が高くはなくさらに足を引きずっているようなシーンもあった玉田に使うが・・・。そもそも一人少ない状況の中で前線を一人削るのは定石のはずだ。
 しかしこっちがやきもきする程引っ張りに引っ張った末フェルフォーセンが出した結論は、藤田out増川in。攻撃は最大の防御というわけであくまでスピードのある玉田&杉本によるカウンターを意識させつつ、杉本を引っ張れるだけ引っ張ろうという算段らしい。この交代で増川が左SBに入り山口Kがアンカーに戻った。フォーメーション的には4-4-1のような形。

          ヨンセン

 玉田  山口K   中村  杉本

 増川   古賀   秋田  大森

          楢﨑

 増川の投入にはもうひとつ意味があった。それが後半時間を追うごとに増えていた自陣ペナルティエリア付近でのセットプレーへの対応。ゾーンで守る名古屋のセットプレーはぶっちゃけ言えば背の高いプレーヤーを何人揃えられるかだ。ヨンセン、スピラール、古賀、そして本田が等間隔に並んでそれぞれ自分のエリアに飛んできたボールをクリアする、ほとんどそれだけの話だ。ここ数試合セットプレーから失点していないのも実はヨンセンという高さの加入が大きい。しかしスピラールの代わりに秋田が入ったのはいいとしても本田の代わりがいない。名古屋は山口Kや大森がこの役割を果たすべくラインに入ったが、危ないシーンを作られていた。そんなセットプレーでの本田の代役という理由もあっての増川投入。

 4-4-1という布陣で意外とソリッドな守備を構築できた名古屋に対して、磐田はボールは回せどなかなか中にボールを入れられない展開になってきた。逆に名古屋の攻撃は玉田、杉本のスピードを生かした狙い通りのカウンターからしばしば磐田ゴールへと迫る。そしてそうした中で得たFKから名古屋に待望の追加点が生まれた。キッカーの中村がボールをセットした時、当初ボックスにはヨンセンと古賀が入っていたが、後ろ(守備)が相手と同数になっていて、オイオイこれカウンター喰らったら大ピンチになっちゃうよ!というわけで慌てて古賀がボックスを出て後ろに戻る。とその古賀について磐田の選手も一人上がってくる。また同数だよ!というわけで、ボックスの外あたりに立っていた秋田が「俺も戻ろうか?」と古賀に合図を送るが、それじゃセットプレーの意味ねーよというわけで秋田がボックスへ。そんな微笑ましくもあり形だけのようなセットプレーで、ゴール正面から秋田が豪快にヘディングゴールを突き刺した。磐田はあれ決められちゃいけないだろう。

 その後名古屋は杉本に代えて須藤を投入したり、1トップのヨンセンが疲れの見える玉田とポジションを入れ替わるなどしてなんとか磐田の攻撃に耐え続けていたが、試合終了間際に、秋田の頭突きを後頭部に喰らっていたカレンが朦朧としながらも右サイドからの折り返しをゴールに流し込んで1点を返されてしまった。そしてここで試合終了。

 最初に20分ぐらいはどうなることかと思ったが終わってみれば完勝。名古屋よりも磐田の迷いの方が深いように感じた。ただ名古屋がこの勝ち点3の為に払った代償は大きく、スピラールの長期欠場、そして本田も次節出場停止だ。本田の代役には怪我から復帰した渡邊圭二がいるし、金正友も帰ってくるが、スピラールの穴は代役が予想される秋田だけでなくチーム全体で埋めていかなければならないだろう。そんな中よりにもよって川崎、G大阪、鹿島と続く日程は名古屋にとってまさしく正念場となりそうだ。
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by tknr0326g8 | 2006-08-19 23:59 | Game Review
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