Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第21節 対鹿島 1-2 (得点:津田) @カシマスタジアム
 13年間で17戦全敗のカシマスタジアム。ヨンセンの離脱は痛手だが、鹿島もチーム状態が悪い中大黒柱の小笠原がイタリアに移籍して条件はほぼ互角。さらに鹿島は週末のナビスコカップに備えて主力を何人か休ませるという。名古屋からしてみたら歴史を変える千載一遇のチャンスと言えるだろう。

 ヨンセン不在でどうなるかと思われたスタメンは、ゲーム前携帯に送られてきたメンバー表を見ると人数的には前節までと同じ4-3-3ながら本田がFW登録になっている。本田を前に上げて左FWでプレーさせるのだろうか。増川の左SBは前節実験済みだし、ヨンセンに加え玉田も欠場しているFWでは軸となる選手がいない。そこで本田を軸にというならまあ納得だ。津田を真ん中に右に杉本、左に本田というのも悪くはない。
 しかし選手達がアップに出てきてひと通り身体を温めた後ボールを使って思い思いトレーニングを始めるとなんだか雰囲気が違う。いつもヨンセンがいるところに増川が立ち、フィードに対するヘディングでの落としやポストの練習をしている。もしかしてこれは・・・

 試合が始まりさっそくフォーメーションチェック。

         増川
 杉本             津田

     山口K    中村
本田      藤田

     古賀  スピラール  大森

         楢﨑

 やはりFWの真ん中には増川。左・杉本、右・津田でスタートした両ウイングは、試合の中で頻繁にサイドを入れ替わっている。いつも通り三枚の中盤は、相手のボールの出所であるボランチに山口Kと中村を当てて潰す意図もあってか、キックオフ直後は藤田がアンカーの位置に入り山口Kが前目に出ていたが、時間が経つとともにいつもの構成に戻って行った。
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 試合開始から鹿島の狙いは明解。本田と古賀の間に出来るギャップを執拗に狙ってくる。まあ弱点というか、そこにスペースがあることぐらいは、「地球一」の監督でなくても名古屋の試合のVTRを見れば誰でも分かることで、名古屋にとってもそこを狙われるのは折り込み済みの話。

 それよりも深刻なのはヨンセンを欠く名古屋の攻撃のオーガナイズで、サイズと身体能力だけならヨンセンを上回る増川のFW起用に一瞬淡い期待を抱いたが、そんな増川の頭を狙ったロングフィードがことごとく自陣まで跳ね返されて戻って来てしまう状況に改めて俺は現実を思い知らされた。北欧の強豪国の現役代表FWと(福岡時代含め経験がないわけではないが)本職がDFの増川を比較したら増川が可哀相だが、ヘディングの競り合いであまりにも(予想以上に)勝てない増川を諦めたのか、時間が経つにつれてフィールド上の選手達からも増川の頭というオプションが消えて行った。
 こうなると名古屋に残されるのは両ウイングのスピードを活かしてDFラインの裏を狙わせるというという選択肢しかない。そして名古屋はその形から何度かチャンスを作り、10分過ぎには左サイドを抜け出した杉本が折り返したボールをゴール前ファーサイドで待ち構えていた津田がワントラップしてから落ち着いて蹴り込んで幸先良く先制したが、点を取られてからも引いて守ってカウンターというスタイルを徹底している(アウトゥオリってこんな芸風だったんだ・・・)鹿島を前にするとこの作戦だけではどうしてもチャンスは限られてきてしまう。手負いの鹿島に畳み掛けられないもどかしさ。
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 名古屋が畳み掛けられない原因は中盤の「重さ」にもあった。確かにところどころポイントとなって良い(鋭い)パスを前線に供給してはいるが、パスを出すまでが仕事といった雰囲気の彼らからは前線に対するサポートや自らの仕掛けがいつもより足りない。あと(攻撃)は前の3人だけでなんとかしてくれというようなシーンがこの試合ではことのほか多かった。そして出足が鈍い名古屋の中盤は攻守に渡って鹿島にことごとくセカンドボールを拾わるだけでなく、チェックが遅く相手に上手く抜け出される場面が目立つ。中二日で疲労が取れていないのか、それとも後半一気に失速したガンバ戦の教訓からペース配分を考えて敢えてセーブしているのか。理由は分からないがこれでは攻撃が単発で追加点を奪うことはおろかゲームを支配することもままならない。

 結局その後名古屋はナビスコカップかと見間違うような鹿島の若い面々の力量不足に攻守に渡って助けられ前半を1-0で終えた。

 後半中盤を補強してくるかと思いきや選手交代はなし。どこかを一枚削って、あるいは藤田を下げて三日前の試合で登録メンバーから外れていた(ことでフレッシュだと思われる)須藤を使うべきだと俺は思ったんだが。

 後半開始直後は増川へのロングボールにもう一度トライしたり中盤が活動量を取り戻したりと名古屋がやや押し戻す展開に。そして右サイド・杉本のクロスからまたしても増川をオトリにファーで津田がボレーで合わせる惜しいシーンなども作った。このあたりの後半の入り方というのは名古屋はいつも素晴らしい。おそらく後半を頭はフルパワーでゲームに入ろうというのがフェルフォーセンのプランなのだろう。それが徹底されている。
 守備面では古賀があらかじめかなり左サイドに寄ってスペースを埋めるような微修正が見られた。これにより中村が時々右SBに近い位置に入るような逆転現象が起こる。

 しかし時間とともにペースは再び鹿島へ。ちょっと足に来ている名古屋の選手達は、鹿島にカウンターから1対1で勝負を仕掛けられるとなかなかこれを止められない。そしてこの頃から「家本劇場」が加速。オフの日はスカパーで「世界バスケ」でも見ているらしい家本は、接触プレーがあるごとにファールを取りまくる。もう残暑で頭沸いてるとしか思えない笛はピッチ上の選手達にとっても観ている観客にとってもほとんど暴力。これではサッカーにならない。

 そして後半20分を過ぎた頃、ペナルティエリアの左外で杉本のスライディングが相手に引っ掛かり案の定FKの裁定。審判がなんでもかんでもファール取ってる状況を考えれば、杉本はあの場面もう少し慎重に行くべきだった。おそらく杉本も疲れていた中でなんとか相手にプレッシャーを掛けなければと考えたのだと思うが、相手の体勢や周りの状況を考えればあそこは無理してまで行く場面ではなかった。そしてなんとなく嫌な雰囲気だったこのFKを岩政に頭で合わせられて試合は振り出しに。またしてもセットプレーからの失点だが、この日前半から数え切れないほどのFKをペナルティエリアの周りで与えていたことを考えれば、そろそろ(一発ぐらい)決められてもおかしくはなかった。
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 名古屋は足が止まり試合のペースはずっと鹿島だったので、選手交代を含めて相当上手く対応しないとこれは雲行きが怪しいなと思っていると、鹿島の青木がこの日二度目の殺人タックルで退場になる。これは名古屋を生き返らせるか。
 ここでフェルフォーセンが交代準備・・・ん?秋田???これは後ろ三枚にして中盤から前の人数を増やそうという算段か?が、秋田と交代で増川がベンチに下がると古賀が最前線へと上がって行く。そしてこの古賀が前線でヨンセン並みかそれ以上の高さを発揮する。名古屋の攻撃は何かを思い出したように一気に活性化してきた。だったら古賀を最初からFWで使っとけよ。ていうか、単純に古賀と増川のポジションを入れ替えるだけじゃダメだったのか?まあフェルフォーセンは増川の疲労やカードを一枚受けていることを考慮に入れたのだろう。帳尻合わせで退場にでもさせられたらたまったもんじゃない。
 それにしてもこの古賀と増川の機能面での違いはどこにあるのか。おそらく増川は早くポジションに入り過ぎる。極端な話後ろが蹴る前に入っている。この試合では津田や杉本のスペースを潰すこともあったぐらいだ。そしてその場でジャンプして勢いを付けて飛んできた相手に負ける。古賀は違う。相手と駆け引きをしながらスペースを作っておいて、そのスペースにボールを呼び込みそこで競る。これがおそらく最大の違いだ。

 試合終了まであとわずか。どちらのチームにもチャンスがある。

 しかし試合を決めたのは選手でも監督でもなく主審の家本だった。セットプレーを凌ぎさあ攻撃と思ったら突然意味不明な笛がピッチに鳴り響く。もらった方にとっては致命的とも言えるPKだ。どことなく去年のAWAY横浜戦を思い出すなぁ・・・と思ったら、あの時も主審は家本だったか。ある意味判定が一貫してるな。(笑) その上一度決まったPKを蹴り直しさせたりもう独壇場。誰も彼を止められない。

 その後名古屋は、鹿島にとっては厳しすぎるファールで家本にペナルティエリア周りでのセットプレーを何度か恵んでもらったりもしたが、自力でパワープレー(上がって行った秋田の落とし)から古賀が惜しいシュートを放ったり、豊田の折り返しから中村が飛び込んだりと決定的なチャンスも作った。リードを奪われてやっと中村がボールを持ち上がったり藤田がボックスの近くで仕事をするようになったが、それでは反撃に移るのが遅すぎだ。そしてやっと反撃に移ったかと思ったらまたしても不可解な判定で大森が退場。人数合わせに必死な家本の目にはダイブとファールの違いも見えなかったらしい。それにしてもさすがは王者・鹿島。普段出場機会にあまり恵まれないこうした若手選手の一人一人にまで伝統の「教育」が行き届いている。
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 ラスト15分くらいは判定にぶち壊された試合が見るに耐えなかったこともあり、正直帰ろうかと思ったぐらい俺もすっかり集中が切れてしまっていたので、人を批判出来るような立場ではとてもないが、試合開始早々に1点を奪ってまったりとしてしまい一気に試合を決めに掛からなかった名古屋には自分達自身にも敗戦の責任はある。今日の鹿島相手なら前半で試合を決めてしまわなければならなかったはずだ。

 そのほとんどを守備に割いていた中村、自らは全く仕掛けず前節までが幻のようにFKの精度がなくなってしまっていた本田、この二人の代表選出はこの試合だけを見れば難しいだろう。特に本田は代表に選ばれてる場合じゃなく日本で休養した方がいい。逆に前節瑞穂まで加藤さんが観に来ていた楢﨑の復帰がそろそろあるんじゃないかと言う気がするのは俺だけだろうか。
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by tknr0326g8 | 2006-08-31 04:31 | Game Review
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