Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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高円宮杯 グループF 対横浜Fマリノスユース 1‐0 (得点:花井) @秋津サッカー場
 プリンス関東をぶっちぎりの強さで突破した横浜FMユースは、今やG大阪、広島、東京Vと並ぶユースサッカー界におけるビッグネーム。そんなチームと同じグループに入るということは、名古屋にとって試練であると同時に自分たちの力を試す絶好の機会でもある。

 横浜はU-20日本代表候補の長谷川アーリアジャスールなどを怪我で欠いているらしく、おまけに現在アジアユース本大会を戦っているU-17日本代表に水沼宏太以下数名を取られている。早生まれの2年生である水沼や金井(豊田国際ユースMVP)はともかくとして1年生の斉藤学(昨年のメニコンカップMVP)などがどれぐらいこのチームで主力となっているのかはよく知らないのだが、ベストメンバーを揃えられていないのは確かなようだ。対する名古屋は前節途中出場したDFの要・森本がこの試合から先発復帰しほぼ現状でのベストメンバー(あとは中田健太郎待ち)。磯村、アルベスといったあたりがベンチにも入っていないのは怪我なのだろうか。
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 名古屋のスタメンはこんな感じ↓

          久保(10)
 新川(19)            花井(7)

     福島(20)    西山(8)

          吉田(13)

後藤(12) 森本(5) 三宅(6) 酒井(11)

          長谷川(1)

 キックオフとともに横浜は前線からプレッシャーを掛けて来て、名古屋が中盤にボールを入れてもそこに対する寄せがこれまたもの凄く早い。中盤でミスでもしようものなら即ボールを奪われてゴール前まで持って来られそうなただならぬ緊張感がピッチに漂っている。前節の水橋戦とはかけ離れたそんな雰囲気に名古屋が怯んだわけではないのだろうが、試合は横浜ペースで幕を開けることとなった。
 試合開始から5分、やや押し込まれ気味の名古屋だが、押し上げて高い位置を保っている横浜の最終ラインをナナメに走り抜けるように新川が飛び出す。そしてこれを見逃さなかったアンカーの吉田から阿吽の呼吸で裏へパスが出る。あわやGKと1対1といった場面だったが横浜DFが新川を手で止めてこれを阻止。もちろんファールだがカードはなし。横浜としては命拾いした。
 その直後今度は横浜が右サイドからドリブルで持ち込むと、PA内で左SB後藤が振り切られこれを倒してしまう。判定はノーファール。あの程度でPKを取られたらたまったものではないが、人によっては取っていたかもしれないプレー(タイミング)に思わずヒヤッとする。これで差し引きゼロか。
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 時間とともに横浜のプレッシャーに慣れてきた名古屋は前半12分、カウンターから体制の整わない横浜ディフェンスの合間を縫うように福島がドリブルで持ち込みPA内まで侵入すると左足でシュート。惜しくもGKに弾かれたがこれが名古屋にとってこの試合初めてのシュートだった。
 ディフェンスになるとFWがハーフウェーラインを少し出た辺りまで下がって、かといってDFラインも下がり過ぎることなく全体をコンパクトに保ってスペースを消す名古屋。たまにDFラインと中盤の間でマークの受け渡しが上手くいかなかった時に危ない場面もを作られたりもしたが、最終ラインに森本が戻ったことで名古屋のDFはグッと安定感を増していた。そしてボールを奪うとしっかりとつなぎながら攻撃へと移行する。ミドルシュートを放つぐらいしか活路を見出せない横浜に対し、名古屋はようやく自分たちのペースを取り戻してきた。
 前線では今日の試合は花井がよくボールによく絡んでいる。そして持ち前のテクニックで横浜のプレッシャーに対抗。攻撃から守備への切り替えも早く前節とは比べ物にならないくらい良い動きだ。試合前のアップの時リフティングをするだけでスタンドの中学生(サッカー少年)の感嘆を誘えるほどのテクニックを持つ反面、そういった天才タイプにありがちな動きの少なさが前節の水島戦ではやや気になったが、これだけやれれば十分。

 横浜は名古屋の選手が中盤より前でボールを持つと2人、3人とボールを奪いに集まって来るが、逆に言えばこれはそこを抜ければその先には大きなチャンスが広がっているということ。そして名古屋の前線にはそれが出来るだけの技術を持った新川や花井、身体の強さを持った久保がいる。そして実際に20分過ぎには久保と(花井と左右を入れ替わっていた)新川コンビで右サイドを突破し、38分頃には右サイドの深い位置で花井が4人に囲まれながらボールをキープし、それぞれ良い位置でFKを得ることに成功している。横浜としてもそこを抜けられると大ピンチになることは分かっているから当然ファールで止めに来るし、危なければ思い切ってタッチに蹴り出すことを徹底している。それにしても花井のキープは圧巻だった。

 前半中盤は横浜のペースが落ちたこともあってしっかりとした守備からボールを動かして攻撃に移れていた名古屋だったが、試合は30分過ぎから再び息を吹き返した横浜のペースに。名古屋は中盤でつないでいる間に横浜にボールを奪われてしまうシーンが多くなってきた。しかしそんな悪い流れの中で、35分に右サイドからのFKで二アサイドを狙われた場面やその2分後ぐらいに三宅がかぶって裏へ抜け出されフリーでシュート放たれた場面などのピンチをいずれもGKの長谷川がすばらしい反応で弾き出して事なきを得る。
 そして横浜ペースのまま前半終了。
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 後半立ち上がり再び前からプレッシャーを掛けてくる横浜。そしてそんな横浜の圧力に負けるかのように開始3分ぐらいの間に三宅がタテ続けに二回相手にプレゼントボール(一度目は相手が狙っている所に注文通りのタテパスを入れてインターセプトを食らい、二度目は中途半端なパスミス)。名古屋としてはここで点を奪われると相手を勢いに乗せかねないだけに危なかったが、これも長谷川がことごとくストップ。

 嵐が去ったところで名古屋も反撃。6分にペナルティエリアの外から福島が左足で放ったミドルシュートを皮切りに、久保のポストを軸として横浜DFラインの裏を執拗に狙う。ここから名古屋のアタッカーと横浜DFラインとのオフサイドを巡る攻防が始まる。そしてそんな中20分には花井のスルーパスから再び福島が抜け出しシュートも枠の上。
 後半になると目立って来たのは久保へのロングボールだった。立ち上がり早々に三宅が危ないパスミスを立て続けにやらかしてからチームとしてリスキーなプレーを避けようというのもあったのだろうが、それよりも予想以上に久保の高さが横浜DFを上回っている(ハイボールの競り合いに勝てている)ことで、チームとしてここを狙っていこうというという意思統一がなされたようだった。久保の頭を狙ってロングボールを出し、競ったボールを拾うべく新川や花井が裏へ走るというプレーが徹底されていたし、普段は久保は中央からあまり動かずに両サイドが左右に大きく開く形の3トップだが、この試合の後半では久保がどちらかのサイドに寄って新川や花井と近い位置でプレーすることでこぼれ球を含めたチームとしての連動性が生まれやすいような状況を作り出していった。
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 そしてそんな攻撃が実ったのが後半の21分。GK長谷川の蹴ったゴールキックを前線で久保が競り勝って後ろへ流す。このボールに走り込んだ右FWの花井が右に流れながらも角度のないところから右足で横浜ゴールへと蹴り込み先制。その後花井は30分ぐらいで足を攣らせて奥村に交代したが、まさしく値千金のゴールだった。

 リードを許した横浜は交代も含めて次々と前線に人数を送り込み猛攻を仕掛けてくる。当然その分後ろ(ディフェンス)は薄くなるのだが、押し込まれた状態からスルーパスで裏を狙う名古屋の攻撃はことごとくオフサイドに引っ掛かる。名古屋にとってはもどかしくそして我慢の展開。
 守る名古屋。31分には左を33分には右をそれぞれ突破されるが長谷川がいずれも素晴らしい反応でこれを弾き出す。40分を過ぎる頃にはパワープレー対策として吉田がほとんど最終ラインの真ん中のような位置でプレーして横浜の攻撃を弾き返した。そして前線では久保がDFラインの前でボールを受けて自ら突破して相手陣内深くで時間を稼ぐ。

 そして試合は1‐0のまま終了のホイッスル。

 苦しい試合だったが、森本を中心としたディフェンスでなんとか横浜の攻撃を凌ぎ、前線では個の能力をベースとしたコンビネーションでなんとか横浜の壁を打ち崩した。
 目立った選手は、技術の高さを発揮して横浜のプレスに屈しなかった花井、ビッグセーブを連発してチームを救った長谷川、高さで横浜DFに風穴を空けた久保の3人。地味だがとても効いていたのが森本、吉田、後藤の守備陣。あとは右サイドをこれでもかと突破されて崩されている中で、速く的確なカバーリングを再三見せていた三宅も見逃すことは出来ない。後半立ち上がり早々ミスパスを連発したが、守備面ではカバーリングや1対1の対応に成長の跡が見られ(もともとカバーリングは上手かったが)、観ている側からすれば守勢の時にDFラインに彼の姿を確認することで安心出来るようなプレーヤーになりつつある。
 横浜の印象はフィジカルが強く玉際が激しいチーム。そう言えば豊田国際ユースで初めて水沼宏太を観た時、それまでは勝手に華奢なテクニシャンタイプを想像していた(笑)のだが、実際の水沼はパワフルなドリブル突破を見せるプレーヤーでそのギャップに驚いたことがあった。今から思えば彼も横浜FMユースのカラーを持ったプレーヤーだった。そうしたチームが中盤で人数を掛けてプレッシャーに来るのだから、名古屋では新川や福島といったドリブルを得意とするプレーヤーはやや苦労していた。新川も左サイドで一人目を交わして中に入ってきた後に二人目・三人目とチャレンジが来る過程でボールを奪われることが多かった。ただ横浜に関して言えば、左サイドに比べて右サイドの守備が若干弱い気がしたのだがあればメンバーの関係なのだろうか。
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 連勝したことでグループリーグ最終戦となる18日の初芝橋本戦にどう臨むかに関しては様々なオプションがある。あくまでもベストメンバーで行くのかサブメンバーに経験を積ませるのか、警告を一枚もらっている森本を決勝トーナメントに向けて温存するのか。どうするにせよグループの3位まで決勝トーナメント進出の可能性があるというのは、そのようにチームによってはやや余裕が出来る反面、グループ下位のチームにも3節時点で消化試合が少なくなるので意外といい制度かもしれない。
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by tknr0326g8 | 2006-09-16 23:15 | Youth
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