Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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高円宮杯 準々決勝 対鹿島ユース 1-0 (得点:花井) @柏の葉公園総合運動場
 チームとしては未知の領域となる高円宮杯・準々決勝、相手は鹿島ユースだ。グループリーグでプリンス関東1位の横浜ユースを1-0、二日前の決勝トーナメント・ラウンド16では同2位の湘南ユースを2-1でそれぞれ下してきた名古屋にとっては、同3位の鹿島にここで負けるわけにはいかない。反対側のブロックでは広島ユース、G大阪ユース、横浜ユース、滝川第二といったあたりがしのぎを削っているのを見ると組み合わせ的にはラッキーだったのだろうか。
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 名古屋はここのところ不動のメンバーでスタメンを固め、またJの下部組織相手には大抵慌てずに落ち着いた戦い方が出来ているのでこの試合に向けて大きな不安要素はない。いつも通りの戦い方をしていけば自ずと結果はついてくるはずだ。ただ不安があるとすれば湘南戦のレビューの最後にも少し書いたような鹿島に先制を許す展開。鹿島のチームカラーを考えても出来ればそれは避けたい。

          久保(10)
 新川(19)            花井(7)

     福島(20)    西山(8)

          吉田(13)

後藤(12) 森本(5) 三宅(6) 酒井(11)

          長谷川(1)

 試合開始とともに攻勢に出たのは鹿島。右サイドを中心にどんどん名古屋陣内へと侵入してくる。名古屋はそれを水際でなんとか凌ぐ展開が続き、試合序盤は鹿島のコーナーキックの回数だけが時間とともに加算されていく。マイボールになると名古屋も落ち着こうといつものように後ろからパスを回して行くのだが、そのボールを鹿島に奪われてまたカウンターを喰らうという苦しい展開。

 名古屋がやっと反撃らしい反撃に出られたのは試合開始から10分が経過した頃。
 9分に左サイド久保のポストから後藤がサイドチェンジ、右サイドでこのボールを受けた花井からオーバーラップした酒井へ、そして再び花井がもらって前線に飛び出した西山にスルーパスとキレイにパスが回るがオフサイド。11分には福島からのサイドチェンジのパスを受けた右サイド酒井のクロスにPA内ファーで久保が折り返すも相手DFに拾われる。
 ようやくリズムが出てきた名古屋はなおも右サイドを中心に攻める。14分福島が中央をドリブルで割って入り右の花井へスルーパス。花井はキックフェイントを織り交ぜながら目の前の相手を振り切りシュートを放つがカバーに来たDFに当たる。15分にはまたも酒井の攻め上がりから戻して西山が上げたクロスに中央で久保が合わせるがゴール左へ。
 そして18分、そんな名古屋の右からの攻撃がついに得点へとつながる。新川のサイドチェンジから右サイドを酒井が深くまでエグり後ろサポートに来た吉田に戻すと、吉田がゴール前へとクロス。このボールをファーサイドで久保が競り勝ち落としたボールに花井が左足一閃ゴールを射抜いた。鮮やかな先制ゴール。
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 鹿島は中盤から後ろで真ん中を固めて守るスタイルを取っており、これは名古屋から見れば両サイドバックの前に攻め上がるスペースが空いていたことを意味している。名古屋はそこを上手く使って攻撃を組み立てていた。特に目立ったのは、左サイドで一旦ボールを落ち着けてそこから右サイドバックの酒井へサイドチェンジするパターン。この大会これまでお世辞にも機能しているとは言えなかった酒井の右SBだが、二日前の平塚戦(ラウンド16)で新川へのアシストを決めたあたりから何かが吹っ切れたのか、この試合でもタイミングの良いオーバーラップから何度も右サイドの突破を見せていた。そして何より今日の酒井にはプレーに迷いがなかった。
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 その後1点をリードしたことで気持ちが守りに入ったのか名古屋は再び鹿島に攻勢を許す。セットプレーの守備練習のようにひたすら繰り返されるコーナーキック。そしてやっとボールを取っていざ攻撃に出ようとしても、カウンターの基点となるべき新川が相変わらずコンディションが良くないのか足にボールに付いていない感じでボールを奪われたり、中盤でのつなぎにミスが出たりしてなかなかカウンターに移行することが出来ない。

 かなり押し込まれている名古屋だが久保を軸とした形で反撃も見せた。26分吉田のサイドチェンジ→右サイドで酒井が持ち込んでクロス→走り込んだ福島を経由し→DFを背負いながら久保が反転してシュート。この時にさらに左サイドには後ろから走り込んで来た新川がいたが、そこに出さずに強引にシュートに行った久保の積極性を俺は買う。センターフォワードはこれぐらいでなければ。28分久保のキープからオーバーラップしてきた酒井へスイッチし酒井がPA内へ飛び出す。30分左サイドで新川→花井→福島とつながったボールを福島がクロスもPA内久保の頭の上。36分右から作って久保のクサビからスルーパスに西山が抜け出すもオフサイド。

 セットプレーから名古屋ゴールを脅かしていた鹿島は、35分に流れの中で右から入れたクロスがゴール前を抜けて行ったがファーサイドで待つ選手に渡る直前に名古屋の右SB酒井が戻って来てカバーするという決定的なチャンスを防がれて以降は攻撃がトーンダウンして行った。

 勢いの落ちてきた鹿島に対し前半終了にかけては名古屋が新川と花井が左右を入れ替わったりしながら中盤で自由にボールを動かしゲームを支配する。40分後藤からのサイドチェンジに右サイドで福島と新川のコンビがPAに進入するも新川のクロスはゴール前を抜ける。43分今度は左サイドで福島と花井が流れるようなパスワークを見せ最後は左に飛び出した福島がクロスを上げるも中央の久保には合わず。44分ハーフウェーライン手前でクサビを受けた久保がターンから相手陣内をドリブルで独走。シュートには至らなかったがここでも久保の強引なまでの積極性が良い。

 そして1-0のまま前半を終了。
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 後半立ち上がりにペースをつかんだのは名古屋。そしてこの時間帯に光ったのはボールが収まる花井だった。相手4人ぐらいに囲まれても悠然とボールをキープし、逆サイドからくるあらゆる質のボールも鮮やかなトラップでピタリと足元に納めてしまう技術の高さ。
 4分森本のサイドチェンジから花井がカットインしてオーバーラップした酒井へスルーパス。抜け出した酒井はPA内ダイレクトでシュートを放ったがゴール右へ。5分カウンターから出たボールをハーフウェーライン手前で受けた花井がタメて左サイドを駆け上がる新川の前のスペースへ左足で丁寧なスルーパス。スピードに乗って独走した新川だったが左に流れてしまいシュートまでは行けず。6分右サイドの前方のスペースに出たボールをよく追っかけて久保がキープ。サポートに来た花井に戻し花井がクロスも中央福島のシュートは相手に当たって枠の外へ。これで得たCKからGKがファンブルしファーサイドで吉田がボレーもバーの上。8分再びカウンターから久保→花井とつなぎまたしても左を駆け抜ける新川の前のスペースへ。これをコントロールした新川が一気に持ち込み独走もやはり左サイドに流れてしまい、そこから上げたクロスに福島が頭で飛び込むが枠の外。

 10分過ぎからスキを見てようやく鹿島も反撃に出始めるが、名古屋もカウンターを軸にチャンスを作り続ける。16分に左サイドで新川が持ち出して鹿島DFに倒されFK。17分には中央で福島が相手ボールをカットしてドリブルで突進し左サイドの新川へ。新川のドリブルは相手DFに引っ掛ってシュートまで行けなかったが、このクリアを拾った名古屋は右サイドの花井へ展開する。これを花井がエレガントなトラップからニアサイドを狙ってクロスも久保のヘッドは枠の外。ペースは握っているものの得点には至らない名古屋。この時間帯で追加点が奪えていればもっと楽に試合が進めていたのだが。
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 徐々に失速していく名古屋。そして選手交代などもを挟みながら20分を過ぎる頃には三たびペースを掌握した鹿島。前3人と後ろの間にスペースが空きだした名古屋はセカンドボールも拾えず鹿島の波状攻撃を受ける。

 名古屋にとっては選手交代という選択肢もあったと思うがベンチは動かなかった。特に調子が悪くカウンターでブレーキになっていた新川に代えて奥村を入れるなど、ゲームの流れを見れば交代が必要と思われる場面もあった。新川のコンディションは試合を重ねることで回復するというベンチの判断なのだろうか。それであれば新川を引っ張り続けることも納得なのだが・・・。ベンチでは奥村がスタンバイしていた時間帯もあったが、これは途中倒れていた花井の交代を想定したものだったらしく、花井が大丈夫そうだと分かるといつしか奥村もアップへと戻っていってしまった。確かに花井は代えられない。花井を下げて助かるのは間違いなく鹿島だ。押し込まれて下がりながらも鹿島の攻撃を食い止めている中盤から後ろも(運動量が激減でもすれば別だが)なかなか代え辛い。そして久保。単にディフェンスをしてくれるというだけでなく、前に蹴り出されたクリアボールに対してそれをよく追って体を使ってキープしてくれる。特に25分過ぎに連続してスローインを獲得しながら少しづつ前進していた場面など、息継ぎも出来ないほどに攻められ続けていた名古屋のディフェンス陣にとっては助かるプレーだったに違いない。
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 結局最後の方は名古屋が完全に引いて守ってほぼ前に蹴り出すだけのようになりながらも何とか逃げ切って1-0で試合を終了した。選手交代など戦い方によってはもう少し楽に戦えた相手のような気もするが、まあベンチにはベンチなりの考えや事情があったのだろう。ちなみに翌月曜日発売のエルゴラッソに「トップにつながる選手の育成を考え、交代なしで乗り切ることを強いた」との記事(記事中では「 」が付いていなかったから朴監督のコメントではない?)があったが、まあ確かに苦しい時間帯を乗り越えたことは出場していた選手たちにとって自信や経験になる部分もあるのは事実だろう。ただチームマネージメントやゲームマネージメントに関しては正直疑問も残るのは事実だが。
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 とにもかくにもついにここまでやって来た準決勝@国立競技場の相手はPK戦の末ヴェルディを破った初芝橋本。ラウンド16で湘南に勝利した後、朴監督は「(鹿島に勝って)ヴェルディと戦いたい」と語っていたようだがその願いは叶わなかった。
 逆に初芝橋本はグループリーグで一度対戦している相手。水橋との試合をちょっと観た時は正直名古屋が負けるようなチームではないなと思ったが、グループリーグ第三戦で既に突破を決めていた名古屋がサブの1,2年生を大量に起用するという幸運にも恵まれ決勝トーナメントに進出した。そして決勝トーナメントに入ってからは優勝候補の静岡学園、ヴェルディユースを相次いで撃破し目下絶好調。グループリーグの時はチームがまだ本調子でなかったのか、それともインターハイでも準優勝しているしトーナメントに強い体質なのか。
 いずれにしても一度戦ってこちらは向こうの手の内を分かっている。逆に初芝橋本にとってはピッチの外から見た印象しかないはずだ。これは名古屋にとって間違いなくアドバンテージ。大きな舞台(聖地・国立競技場)にのまれることなく、いつも通りのプレーをして目標の優勝に向けて一歩づつ階段を上がって行ってほしい。

(公式のレポートはこちら)
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by tknr0326g8 | 2006-09-25 02:57 | Youth
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