Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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高円宮杯 決勝 対滝川第二 0-3 (得点:なし) @埼玉スタジアム2002
 10/7の準決勝(国立競技場)に行けなかったので(試合)内容は分からないのだが、メディアの情報によると「国立」という大舞台に対する緊張からか本来のパフォーマンスが発揮できなかったらしい名古屋。それでもなんとか(なんか順番が逆の気もするが)この埼玉スタジアムで行われる決勝へと駒を進め、いよいよ最大の目標であるタイトルへと手が届くところまでやってきた。そして出場停止もなくいつものベストメンバーで臨むことが出来る名古屋にとっては、去年のこの大会(決勝トーナメント一回戦)で敗れている滝川第二にリベンジを果たす絶好の機会を得たことになる。

          久保(10)
 新川(19)            花井(7)

     福島(20)    西山(8)

          吉田(13)

後藤(12) 森本(5) 三宅(6) 酒井(11)

          長谷川(1)

 心配される立ち上がり。しかし過度の緊張状態に陥ったとされる準決勝の経験が生きたのか、名古屋は素晴らしい試合の入り方をする。いつものような「まずは様子を見て」「受けて立つ」といった感じがない。前からのディフェンスが機能し高い位置でボールを奪ってはそこが基点となってサイド攻撃を繰り出す名古屋。試合開始から大舞台に臆することなく伸び伸びとプレーする選手達の動きは軽快で、両ウイングにインサイドのハーフとサイドバックが加わるサイド攻撃はかなり厚みがある。
 今年の高円宮杯は名古屋の試合をグループリーグから準決勝を除いて全て見ているが、これだけいい立ち上がりを見せたのはおそらくグループリーグ初戦となった水橋高校戦以来。そしてさらに言うなら、その水橋戦では両ウイングがあまり機能していなかったこともあってセンターハーフの福島がインサイドからチームの攻撃を牽引していたような感じだったのだが、この試合では新川、花井という突出した能力を持つ両ウイングが基点となって、そこに後藤、酒井というサイドバック、さらには福島、西山という二列目のインサイドが時折クロスオーバーなども織り交ぜて攻撃が作られていたという意味で、スタイル的にはより名古屋本来の形に近いものなのだったのではないだろうか。
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 動きが硬かった滝川第二も時間の経過とともに反撃開始。前線の動き出しに合わせて後ろからロングフィードがどんどん飛んでくる。前線の動きはかなり激しいし、ロングキックも正確、おまけに名古屋が空けがちな両サイドバックのスペースを狙う抜け目なさも持ち合わせている。DFラインを押し上げてコンパクトにしている名古屋にとってはなかなか厄介な相手だ。そして徐々にリズムを取り戻してきた滝川第二はFWが名古屋のDFラインにかなり激しくプレッシャーを掛け始める。おそらくこうした「走り」をベースとしたチームカラーなのだろう。
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 相手のプレッシャーを受けながらもDFラインでボールを回しながらつないで攻めようとする名古屋とカウンターから走力を生かして押し返す滝川第二。
 対照的な両チームによる試合が動いたのは19分だった。自陣ペナルティエリアの外あたりで三宅が相手に体を入れられてクリアにもたついていると、そこから下げられたボールを滝川第二の9番が思い切り良く放ったミドルシュートがものすごい弾道で名古屋ゴールに突き刺さった。長谷川が伸ばした手の遥か先を抜けて行ったシュートはバックスタンドから見ていたら最初枠を大きく外れたのかと思ったほど。GKとしてもどうしようもない事故のようなゴール。ここは切り替えるしかない。
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 小心者の俺の心配をよそにピッチ上の高校生たちは落ち着いたもの。自分たちのペースですぐさま反撃を開始し次々とビッグチャンスを作り出す。22分後藤のロングフォードを久保が落とし、これを花井が胸でトラップしてからそのままミドルシュート。滝川第二GK(長谷川とともに今年の仙台カップメンバーに選ばれていたU-18日本代表の清水)がなんとか弾き出して得たコーナーキックは、新川が蹴ったボールをファーサイドで森本が折り返し中で吉田、酒井が相次いで頭で押し込もうとしたが惜しくも枠外へ。さらには26分ゴール正面で得たフリーキックのチャンスで花井が直接狙ったシュートは惜しくもバーを直撃した。

 名古屋は試合開始から飛ばしてきた反動からか、その後やや中盤が空くようなシーンも見受けられたが、ボールを支配する名古屋と走力を生かしたカウンターで押し返す滝川第二という基本的な構図は変わらないまま前半終了。
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 後半も立ち上がりから前半と変わらないペースで攻め続ける名古屋。そして3分には久保の突破から花井→逆サイドペナルティエリア内で待つ新川と渡ってシュートに行ったシーンや、5分に後藤の突破で得たフリーキックで花井の蹴ったボールに吉田が合わせるなど際どいシーンを作り出す。さらにこのフリーキックを得たシーンで後藤が負傷して津田に交代した後も、左に回った酒井が怒涛の持ち上がりでペナルティエリアへと侵入したりと滝川第二ゴールへ迫る名古屋。この試合酒井は前半から鋭いオーバーラップを連発して右サイドから好機を演出していたが、たまに中途半端なプレーをするような場面もあり、逆に左だと(左に回ったからといって新川のように左足でボールを扱うわけでもないので)出来ることが限られる分プレーの判断がシンプルかつ迅速で迷いがないような気がしたのは気のせいだろうか。
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 試合の流れが変わったのは後半15分ぐらいに滝川第二が20番の選手を投入してきた後。左サイドのFWに入ったこの選手のスピードが名古屋にとっては脅威となった。津田が高さならともかく速さでも太刀打ちできないのでは諦めるほかない。加えてこの時間再び名古屋の足が止まり始め中盤が空きだしていたことにより、名古屋のディフェンスのバランスは極めて不安定な状態に陥っていた。

 その後、微妙な判定で取られたPKを滝川第二の選手が外してくれたこともあり、流れは名古屋に来るかとも思ったのだが、足が動いていないのに気持ちばかりが焦る名古屋の攻撃はどんどん単調なものになっていく。前3人と後ろとの距離が開き始めた名古屋にあっては、中盤をつないで作るというよりも、ほとんど滝川第二DFラインに張り付いている前3人に早くボールを入れようというようなタテパスばかりが目立つようになり、これが滝川第二の狙いすましたディフェンスにことごとく防がれるような状態だった。
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 後半35分にカウンターで左サイドを突かれて、その折り返しから再びミドルで追加点を奪われると名古屋は完全なパワープレーモードへ。酒井を「本職」のFWへと上げ、久保、酒井、吉田によるトリプルタワーを最前線に形成する。しかし普段こうしたスタイルにやりなれていないせいもあってか、単純な個々の強さだけなら圧倒的な高さを誇る三人を並べてもタテに入れるロングボールはことごとく滝川第二に跳ね返され続けた。
 もう少し工夫が欲しかったところだが、そうした変化をもたらせそうなプレーヤーはこの時間ピッチ上から存在感を消してしまっていた。選手交代やシステム変更の影響もあり花井は(別の面で持ち味を出せるはずの)センターに入ったものの、自分の頭の上を行き交うボールにどうすることも出来ずピッチから消えた。そして最終ラインからタテへのロングボールを多用する展開では途中出場の奥村もアウトサイドで生きることはなかった。新川に至ってはほとんど左サイドバックのようなポジショニングだ。これではなかなか厳しい。
 そして試合終了間際の後半42分にはゴール正面やや離れた位置でのセットプレーから三たびスーパーなミドルシュートを直接叩き込まれて0-3。
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 名古屋は後半立ち上がりまでは立派なサッカーを展開していたと思うが、中1日というハードなスケジュールもあってか後半途中からはガクッとペースが落ち、自分たちのサッカーを出来なくなってしまった。そしてまさか去年と同じ相手に選手たちが涙に暮れることになろうとは・・・。「歴史」を作るためにタイトルは是が非でも欲しかったところが、惜しくも得点王を逃した「プリンス」花井聖やすっかり頼もしくなった三宅にはまだ来年もあることだし、今年はプリンスリーグで負った負傷の影響からか結局ベンチ入りの機会すらなかった中田健太郎等とともにぜひこの悔しさを胸に来年のこの舞台へ帰って来て欲しい。
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 また時間があれば高円宮杯総括と今後の展望でも書いてみたいと思います。

(公式のレポートはこちら)
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by tknr0326g8 | 2006-10-10 01:20 | Youth
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