Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第26節 対FC東京 1-2 (得点:杉本) @スカパー
 ネタとしては少し古い話だが、来シーズンから5年間のJリーグCS独占放映権を獲得したスカパーがJ1も全試合LIVE放送するらしい。スタジアムでの生観戦にはどうあがいても勝てないが、録画放送ではスリルが半減することは確かだし、東京にいる名古屋ファンという俺のような人間にとってこれはかなりありがたい話ではある。
 しかし同時に心配されるのが放送技術の問題だ。スカパーがいくらで放映権を買ったのかは知らないが、資金の不足は間違いなく放送技術の低下を招く。この間J2で神戸・三浦淳のスーパーフリーキックをゴール裏から撮っている映像がなかった時のように、カメラの台数が一台減るだけでも視聴者にとってかなり興が削がれのは免れない。仮に資金は確保できたとしても人材面ではどうだろうか。分かりやすく表に出る例を挙げると、アナウンサーはどうするのか?解説者は?これまでは録画放送だから何人かのアナウンサー(解説)を回すことができた。しかし全試合LIVEだとそうはいかない。土日に分散して開催するにしても相当数を確保しなければならない。それでもなお(別に今がいいとは言わないが)これまでと同じクオリティを保てるだろうか。少年サッカーのコーチをしながら現役復帰を目指している選手にコメンテーターを依頼する某スポーツ新聞のようなケースがひよっとしたら今後増えてくるかもしれない。選手(関係者)にとっては働き口が増えるのは歓迎だろうが。

 なぜそんな話をいきなり書いたかといえば、この名古屋対FC東京戦のスカパーの中継(LIVE)で、後半引きの映像になるとメインスタンドの屋根の影になる部分が暗くて何が起こっているか全く分からなかったからだ。そこに人影らしきものがいるのは分かるのだが、ボールに触っているのが名古屋の選手なのか東京の選手なのかすら分からない。これでは試合を楽しんだり分析したりどころではない。最初はカメラマンも調整しようと試みていたようだが、明るさを増すと今度は日向部分の選手がとんで見えなくなってしまう。そしてそのうちカメラマンも遂に明るさの調整を諦めてしまった。カメラマンがゲームの展開(ボールの動き)を読みながら微妙に調整して行くとかいうのは望むべくもないし、せめてスイッチングで何とかならないかとも思ったのだが、スカパーではあれが限界だろうか。ただこんな状態(かもしくはこれ以下)が来シーズンもずっと続くと思うと少し気が滅入る。

 というわけで試合。前置きが長くなってしまったので出来るだけ簡潔に。
 累積警告で山口Kを欠く名古屋はそのポジションに絶賛売出し中のセントラルミッドフィールダー・須藤右介を起用。フェルフォーセンのお気に入りでもある須藤は二年目となる今シーズン出場機会を増やしておりアジア大会に向けたU-21日本代表メンバーにも予備登録されているとかいないとか。先発出場のチャンスは久しぶりなだけになんとかアピールして欲しいところだ。
 フォーメーション的には久しぶりに本田を変則的な左SBに配置する4-3-3を採用。前線ではアウトサイドではパフォーマンスが半減してしまう中村を3トップの一角(ウイング)として起用するという練習では何度か試していたらしい形で試合へと臨む。

        ヨンセン
  杉本          中村

    金正友    須藤

        藤田
本田
    古賀   スピラール  大森

        楢﨑

 バックスタンド中央上にあるポールに掲げられたフラッグが激しくはためき、さらにはその後ろの木々が大きく左右に揺れるというTV画面越しでも一目で分かる強風のコンディションの中、前半名古屋は風下に立ちキックオフ。

 試合序盤ペースを握ったのは名古屋だった。ヨンセンの頭や杉本の裏への抜け出しを狙った長いボールがブーメランのように風で大きく戻される状況ではさすがにいつものようにつなぐことは出来ないが、名古屋はそれを補って余りある集中力と出足の良さでセカンドボールをことごとく確保すると東京には何もさせないまま波状攻撃を繰り返した。逆に東京は6連敗中というチーム状態の悪さそのままに選手たちがピッチ上に棒立ち。仮にこの序盤の時間帯で名古屋が先制点を奪っていれば、それは東京にとっては致命傷となり試合はワンサイドになってだろう。

 名古屋は杉本と中村の両ウイングがヨンセンの周りを自在に動回り、二列目の金正友が前線に飛び出して行ってはキレのある動きで東京ディフェンスを脅かす。やはり金正友はスーパーだ。結果論だがこうなると残念なのは津田を先発で起用しなかったこと。須藤は確かに伸び盛りの良いプレーヤーだが、身体を生かした競り合いの強さやパスの散らしに特徴があるタイプで、それならむしろゴールに向かってくるタイプの中村をインサイドで使った方が相手チーム対しては脅威だっただろうし、中村のいるウイングのポジションなら津田も十分に中村に匹敵するレベルでのプレーが出来るはずだ。

 攻め込む名古屋だが点が奪えない。名古屋の前に立ちはだかったのは、ジャーン、茂庭、そしての鉄壁3バック。名古屋はボールを支配しているにも関わらずゴール前ではどうしてもその3枚の壁を破れない。同じく中位直接対決ろなった前節、逆転で東京に大勝した新潟と今節の名古屋の違いはそこにある。負傷上がりとは言えやはり茂庭とジャーンの存在は大きい。

 そうしている間に名古屋は一回のピンチから先制点を奪われてしまう。本田の空けた左サイドを狙うように数的優位を作られ、その対応が遅れたところをクロスを上げられて、マイナス気味のボールに中で梶山がミドルシュート。楢﨑が弾いたところをゴール前で待ち構えていた平山にプッシュされてしまった。平山はちょっとオフサイドくさかったが、左サイドのカバーリングに入ろうとしていた古賀が残っていたような気もする。まあそれでもその前の大森のクロスからペナルティエリアの中で中村がダイレクトボレーを蹴り込んだシュートがオフサイドなら、これもオフサイドで良かったんじゃないか。なんでホームチームの「怪しきプレー」は罰せられて、アウェイチームの「怪しきプレー」はスルーなのか。逆だろ、普通。「微妙なジャッジはホーム有利で」――レベルの低い話だが、いっそのことこの方針を徹底すれば、Jに蔓延る誤審問題は(解決しないまでも)観ている側にとってもう少しスッキリするんじゃないだろうか。

 先制した東京は全員が自陣へと下がってガッチリ守ってからカウンターという戦い方を徹底してきた。そして精神的に楽になったのか選手達の動きも心なしか良くなったような気がする。そしてそんな東京の「セクシーフットボール」を前にして、名古屋は最初こそ後ろからボールを回しながら切り崩しを図っていたが、徐々に足が止まって中盤が間延びしだすと後ろから前へ放り込むだけのなんの工夫もない攻撃になっていってしまった。そして足が止まって間延びした中盤ではつなごうとしてもパスミスが増え始め、東京がそのボールを奪ってカウンターというシーンが多くなってきた。

 そんな展開のまま前半は0-1で終了。

 ハーフタイムを挟んで持ち直した名古屋は後半開始とともにテンポ良く細かいパスをつなぎながら東京陣内へと攻め込む。その主役となったのは中村のいる右サイドで、いつになく動きが良い中村が積極的にヨンセンに絡んで数多くボールに触っている。中村の迷いのない動きを見ているとおそらく中村の中ではヨンセンに対する信頼は格別なんだろうなと感じる。

 そしてそんな良いテンポの中、ヨンセンがペナルティエリアの外から放ったシュート気味のキックに杉本がDFラインをギリギリのタイミングで飛び出してトラップそしてシュート。杉本の飛び出しにはいつも(オフサイドじゃないかと)ヒヤヒヤするが、虚を突かれて完全に足が止まっていた東京ディフェンスはただ(オフサイドをアピールして)手を挙げてこれを見送るしかなかった。

 名古屋としては良い時間帯に同点に追い付くことが出来たし、さあこの勢いと追い風に乗って一気に逆転・・・と思いきや、追い風(強風)という有利な状況や決して動きが良いわけではない東京に対して「いつでも勝てる(点を取れる)」という変な余裕でも生まれたのか、名古屋の攻撃は途端にペースが落ちてしかも雑なものになってきてしまった。こんな時こそ「慎重かつ大胆」にとはよく言ったものだが、チームは慎重さと大胆さを履き違えているようだ。慎重さ=動きを止めること、大胆さ=雑なことで決してはない。こういう勝負どころで畳み掛けられないのが名古屋の弱さであり拙さでもある。まあ確かに東京が後半風下に回ったことで最終ラインを中心として前半より集中した守備をしていたことはあるんだが。
 そんなゲームにはありがちなパターンで、まずは守備ありきでそこからカウンターという東京のペースに完全にハマってしまった名古屋は、雑な攻めからボールを奪われてカウンターを喰らう展開を繰り返す。そして自陣ペナルティエリア内でクリアボールが相手の足元に転がるという不運もあって後半34分に致命的な失点を許してしまう。これで勝負あり。

 過去の例を挙げればキリがない、新人選手にJ初ゴールを許すお人好しぶりは今シーズンも健在で、しかもその相手が世の中ナメ切った発言を連発して天然ぶりを発揮する平山ともなれば観ている側のフラストレーションはMAXだが、一体いつになったらこういう試合に勝ち切れるチームになれるのだろうか。口で「勝てる試合だった」というのは容易い。しかしそういう試合に確実に勝てるようになるための道のりは果てしなく遠い。
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by tknr0326g8 | 2006-10-13 01:27 | Game Review
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