Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第13節 vsFC東京 1-0 @味スタ
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 二日前の中スポに「本田、オシム日本入り」というニュースが出た時、何かの悪い冗談かブレ球バブルに乗じて拡販を狙った中スポの飛ばしだろうと思っていた。確かにあの五輪代表戦(対香港)でのFKのインパクトは絶大だったが、クラブと代表との掛け持ち(連戦)による疲労が明らかに見て取れる本田のプレーからはここのところ「キレ」が感じられない状態が続いていたし、動きの量や集中力といった面から見てもそのパフォーマンスは去年夏頃の好調だった時期と比べると数段レベルが落ちるものだった。正直今後も五輪代表との掛け持ちが続くことを考えれば、今シーズン本田に過度の期待を掛けるのは無理かもしれないという覚悟さえしていたぐらいだ。

 そんな中で迎えたのこのFC東京戦。中途半端に後半途中から出すぐらいならいっそベンチ外にして休ませれば良いのにと思っていたミッドウィークのナビスコカップ(新潟戦)を経て中二日での試合だっただけに、やはり本田については試合前から不安の方が大きかったのだが、そんな俺の不安をよそに本田はキックオフから(前半限定ではあったが)キレのあるパフォーマンスを魅せた。そして俺はそんな本田のA代表入りが本当に有り得る話なんじゃないかと思い始めたのだった。元々気持ちは強い選手だが、この試合では明らかにいつもより高いモチベーションが本田の身体をつき動かしているような感じで、そのモチベーションの根源となりそうなものは・・・と考えると、図らずも右と左でぶつかり合うことになった五輪代表の同僚でもありライバルでもある梶山の存在か、もしくは試合前にA代表入りの吉報が届いていたぐらいしか考えられない。世の中的にはオシムが「選手が安心してJリーグで手を抜くといけないからの試合の後まで発表しない」などと言っている代表メンバーだが、事前にクラブには通達されているらしく、特に今回の名古屋などは本当に発表が日曜日(の全試合終了後)だったら選ばれた選手は一旦名古屋に戻って再び東京に出て来なければならない。これはあまりにも非効率な話だし選手への負担も大きい。

 試合はといえば、セットプレーでのゾーンディフェンスの放棄、山口Kと縦の関係になり攻撃的な役割が増えた藤田、本田と金正友が攻撃時にかなり中に絞ってプレーすることなどチームとして新しい試みがいくつか見られたが、それでも試合自体で見れば名古屋にとって相変わらず決め手に欠く展開となった。そもそも両サイドを広く使って相手守備ブロックのズレを作るという組み立ての段階において、昨日の雨で水分をたっぷりと吸い込んだピッチに足を取られる選手が続出しミスを連発していた名古屋は、相変わらず攻守の切り替えにおいてもポジショニングバランスをあまり崩さず、攻撃自体に観ている側の心情を鼓舞するような迫力やダイナミックさが決定的に欠けている。それでもなんとか名古屋が前半何度かチャンスを作れたのは、(東京のバランスの悪さを除けば)本田がキレのあるプレーをしたからに他ならなかった。ヨンセンの高さ(強さ)、杉本の速さに対しては当然のごとく相手チームも対策を練ってくるわけで、そこでチームとして詰まってしまわないためには二列目のアタッカーがいかに勝負出来るかに掛かっている。今のチームにあっては本田の調子がチームに出来を左右していると言っても過言ではない。
 前半30分過ぎそんな本田のスルーパスからヨンセンが先制ゴールを決めた名古屋だったが、後半になると怒涛の攻撃を見せる相手に合わせてなんだか守り一辺倒で、相手が4-2-4みたいになったら名古屋も合わせて5-3-2にするみたいなやや消極的とも取れる展開に終始。カウンターも上手く作動せず、とにかく勝ち点3を取ることが最優先といった感じの戦い方は、今のチーム状態や、コンディション(暑さ/中二日での試合)といったこと考えれば仕方のないことなのかもしれないが、アウェーとはいえ少し寂しい戦い方だった。

 そんな名古屋の中で良い意味で目立っていたのが阿部と吉田。
 大卒二年目の阿部はルーキーイヤーの昨年左SBとしてデビューしながら、あまりにも相手にブチ抜かれるものだから試合中にも関わらず二列目にいた本田とポジションを入れ替わらされ、その後はトップで殆ど出番もなくサテライトで3バックの左ストッパーをずっとやらされていた。しかしその成果があったのだろうか。今日の阿部は守備の1対1で抜群の強さを発揮していた。実際に得点シーンにしても阿部がルーカスの突破をブロックしたところから始まっている。もともと左足なら「何でも出来る」選手だけに、守備で計算出来るようになればチームとしては大きな武器になる。
 そして吉田麻也。アルベルトに何もさせなかったデビュー戦(ナビスコ/甲府戦)を見た時は彼に未来に対してかなりポジティブな感想を持っていたが、増川の怪我によってリーグ戦でもチャンスを得てからは周りからの高い評価とは裏腹に、俺の中では「もっと出来るプレーヤーなのに・・・」というフラストレーションが少し溜まっていた。キャプテンマークを巻き名実ともにチームの中心に構えていた高校(ユース)時代の印象が強すぎるのかもしれないが、トップチームではどうにも周りの選手に遠慮してプレーしているように見えて仕方なかった。しかし前節(浦和戦)の後半ぐらいから徐々に思い切りの良さが目立つ始め、そして遂にこの東京戦でひと皮向けたと言えるのではないだろうか。危ないミスも二つぐらいあったが、後半はハイボールをこの吉田がことごとくはね返していたし、さらには何度か攻撃参加も試みるなどこのトップチームにおいても確実な存在感を発揮できるまでになってきた。

 チームが志向するサッカーとしての停滞感と若手の台頭。1点取って店じまいのもどかしい攻撃とそれでも粘ってもぎ取った勝ち点3。そして本田が取り戻した輝きとこれから本田に待ち受けるであろう更なる過密日程。プラスとマイナスが入り混じった土曜日の午後でした。
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by tknr0326g8 | 2007-05-27 11:27 | Game Review
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