Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第23節 vs 川崎 1-1  @等々力
 「格上」の川崎に対し、フェルフォーセンが採った策はやはりガチンコでのマッチアップだった。前節大宮に快勝した4-4-2をアッサリと捨ててまでフェルフォーセンがこのマッチアップを採用したのは、まずは川崎の強烈な個を伴う攻撃をしっかりと抑えるところから試合に入ろうとしたからにほかならない。そしてこのガチンコ作戦と選手達の集中力が高いレベルでシンクロしていた名古屋は、雨に濡れてスリッピーなピッチが川崎から本来のボールコントロールを少しだけ奪っていたことにも助けられ、川崎相手に互角とは言わないまでも十分に渡り合うような試合を展開した。

 メンバー表を一見しただけでは全く読めなかったフォーメーションは中村をインサイドの高い位置に置くことで全てのパズルが解けた。フェルフォーセンの頭の中に中村をインサイドで使う選択肢が残っていたことがそもそも驚きだが、川崎封じの肝である中村憲剛潰しと中村直志が本来持っている特徴を活かすなら、この起用は実は非常に利にかなった一石二鳥とも言うべき策だ。そして中村と藤田が受け渡しながら川崎のダブルボランチに対して忠実なマークを見せたことが試合の流れを決定付けたと言っても過言ではない。
 中盤の底では、前節右SBでそのポリバレントぶりをいかんなく発揮していた山口Kがこのポジションでもツボを押さえたプレーを披露していた。マギヌンを主に見ながらバイタルエリアに入ってきた相手に対して確実にスペースを潰してアクションを奪う。SBから中盤に戻った途端にショボショボに戻ってしまったパスはともかくとして、そのプレーを見ればどうしてフェルフォーセンが山口Kを信頼し起用し続けるのかが分かるだろう。
 川崎相手に練ってきた作戦はまだまだ続く。セットプレーではただでさえ背が高くないメンバーが並ぶ中、ヘディングが強い部類に入る本田を大森とともに特定のマークを持たせずにゴールエリア内に配置する(そして残りの選手がマンマークを受け持つ)という大胆な采配。そしてゴールエリアに入ってきたボールに対しては二アサイド(や低いボール)であればこの二人が弾き出すがそれ以外は基本的に楢﨑が対応というやり方がことのほか上手くハマった。というよりは迫力に欠けた川崎のセットプレーがやや拍子抜けと言うべきか。名古屋(楢﨑)にとっては、ファーサイドに固まって一気に走り込んでくる川崎のやり方よりも、あたかじめゴールエリアに立たれて飛び出すスペースをなくされた方が嫌だったに違いない。

 川崎相手に狙い通りの型にハマった戦い方を出来ていた名古屋だったが、どうしても止めることが出来なかったのがジュニーニョだった。下がってボールを受けるジュニーニョに対して大森や米山が追尾型ミサイルのごとく付いて行って潰しに掛かるのだが、何人かに囲まれても鋭いターン一発でそれを振り払い次の瞬間にはゴールに向かって一気にトップスピードのドリブルで向かってくるジュニーニョだけはどうにも手に負えない。
 ジュニーニョ以外では中村と藤田のマークを避けるようにフラフラと前線に上がって来る谷口に対してマークが付ききれていないのが気になったぐらいだろうか。

 一方の攻撃では少しでも判断が遅れると川崎の寄せの前に道筋を失ってしまうという厳しい状況の中、それでも名古屋はゴールへの足掛かりのようなものを微かに見出せてはいた。箕輪欠場の影響もあってか川崎の最終ラインが意外とサイドからのクロスボールに対してマークを外してしまうようなシーンが目立つのだ。中に玉田しかいない場面で杉本がクロスを上げ「オイオイそこで慌てて放り込んでどうするんだよ」と思っていたら上手くマークを外してフリーになった玉田がシュートを放ったりするシーンもあったし、本田のコーナーキックに対して玉田が二アサイドで合わせて先制点を奪ったシーンなどもこれに当たるだろう。ヨンセンがいないことでサイドからのクロスでは勝ち目がないと思っていたが、これなら早いタイミングで渡邊を投入しても面白いかもしれないと俺は思っていた。結果的にはこれがハズレとなったわけだが・・・。

 一点をリードして迎えた後半、立ち上がりから一気に攻勢を強めてきた川崎。しばらくは押されっ放しだった名古屋だがしばらくするとカウンターでこれに対抗し始める。フィニッシュが甘く得点には結び付けられなかったが決して悪くはない展開だった。しかし本田の不可解な退場を機にゲームの流れは一方的になってしまった。さらにはフェルフォーセンも退席処分となり、これに選手交代が追い討ちをかける。
 本田が抜けてから左アウトサイドには杉本が回っていたがスタミナ切れを憂慮したのかベンチは杉本に代えて渡邊を投入した。すると途端に川崎の右サイド・森勇介が躍動し始める。同点ゴールのキッカケとなったセットプレーにしても元はと言えば渡邊が森にブッちぎられたのが起点となっていたし、守備を考えて渡邊を投入したのであればこれは全く裏目に出た形になった。ではこの交代が守備だけでなく攻撃のためにも行われたものであったとしたらどうか。だとしたら何故最後のカードが玉田→巻ではなく玉田→片山だったのか。縦への突破からのクロスを持ち味とする渡邊に玉田(片山)のワントップで何をしようというのか。いくら川崎のDFがクロスに対して対応が甘かったとはいえ、その時点で名古屋の攻撃は玉田(片山)のドリブル突破、渡邊のタテに抜けてのクロスという要素がバラバラに存在するだけの断片的なものになってしまった。

 そして迎えるべくして迎えたジュニーニョの同点ゴール。名古屋選手達の足が止まった瞬間をジュニーニョは決して見逃さなかった。その後の名古屋は守って勝ち点1を名古屋に持ち帰ることに集中。結果的に勝ち点3を得られなかったのは残念だが、勢い付いた川崎に一気に逆転を喰らわなかったのは、一昨シーズンの最終節・ジェフ千葉戦@フクアリの頃と比べれば少しは進歩していると言っても良いのかもしれない。。
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by tknr0326g8 | 2007-08-30 00:27 | Game Review
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