Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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J1 2008 第10節 vsG大阪 @スカパー
 前節川崎戦での敗戦はある意味必然の結果だった。メンタル的にも戦術的にも未成熟な選手たちに少しセーブして試合に入れと指示すれば、あのような消極的な前半になるであろうことはこれまでの名古屋を見ていれば想像に難くないし、中盤のセンターを中村+山口Kという組み合わせにしたら攻撃面でマイナスの影響が出ることも十分に想定されることだった。一般的にはレギュラーコンビの中村+吉村の役割分担は中村が攻撃的で吉村が守備的と考えられる。それぞれのプレーヤーの特徴を考えればそれは至極真っ当な判断で、それを基準に考えれば吉村を休養させる代わりに同じく守備的な性質を持つ山口Kを起用するというのも常識的な判断だ。しかしここのところ相手に研究されて苦しい戦いが続くリーグ戦で、試合をよーく見てみれば攻撃に効果的な絡みを見せていたのは中村よりもむしろ吉村の方であり、吉村が(得意のサイドに散らすプレーではなく)高い位置でボールに触れる機会が増えるほどにチームはチャンスを作り出していたというのが実状でもある。そんな吉村に代えて山口Kを使い中村と組ませたのだから、攻撃が停滞するのも無理のない話しだった。そして川崎というチームを相手にするにあたって何より致命的だったのは、ジュニーニョや中村憲といったバイタルエリアが「大好物」なプレーヤーが多い川崎のストロングポイントと、DFラインの前(中盤)での守備がアキレス腱という名古屋の弱点がこの上なくマッチしていたということだ。そんなこともあり俺は試合前から名古屋が勝つとしたら乱打戦しかないと踏んでいたが、結果的には乱打戦に持ち込むまでもなく川崎の前に敗れ去ってしまった。

 と、「前置き」が長くなってしまったが、両チームともに二連敗と後がない状態で迎えたこのG大阪戦、名古屋は川崎戦と比べれば全体的にアグレッシブさが戻って来たものの、チームとしての弱点は修正出来ないまま試合に臨み、やはりそれが致命傷となって三連敗を喫してしまった。なんだか甲府時代からの天敵・バレーひとりにやられたような印象が強いが、失点シーンにしろ危ないシーンを作られた場面にしろ根本の原因はほぼ全て同じところにある。
 とにかく前半からよく見られたシーンは遠藤や二川、ルーカスといった二列目のプレーヤーが前を向いてFWのバレーや播戸にパスを通すようなシーン。前節の川崎戦で中村憲に好き放題プレーさせていたデジャブのようだが、名古屋の中盤が彼等のようなプレーヤー――そう言えば大宮の小林大悟や東京Vのディエゴもそうだった――にとっていかにザルかということでもある。ピクシーは「最終ラインの選手達が(バレーに対して)優し過ぎた」と試合後のコメントで言っていたが、ジュニーニョやバレーといった選手に良い形でボールが入ったら(しかもそれが何回も続いたら)その全てを防ぐのは至難の業だろう。

 そういう意味では一失点目は象徴的なシーンだった。バレーが吉田とバヤリッツァを交わしてシュートを決める前、有り得ないことにボールはハーフウェーライン手前の橋本→遠藤→バレーとピッチのほぼ中央を縦に渡ってきた。ウイイレの初級トレーニングですらこんなパスの流れからのシュート練習はしない。カウンターなら致仕方ないにしても、この場面は名古屋の人数も揃っており、いかに名古屋の中盤の守備のバランスが悪いかということを物語っている。なぜそんな事態が起きたかと言えば、中盤の4人がラインを作ってスペースを埋めるような守り方が出来ていないからだろう。俺は開幕前からこの点を不安視していたが、6連勝と好調だった時の名古屋は、アタッキングエリアへとボールが運ばれてもDFラインが状況に応じてラインをブレークして役割分担を行いDFラインだけでなんとか守り切ってしまっていた。
 話は戻って一失点目。橋本がボールを持った時、小川はまだ攻撃から戻り切れていなかったが、名古屋は後ろの4枚と中盤では中村、マギヌン、吉村がブロックを形成できる状況だった。しかし中村がクサビを受けに下がったルーカスに付いて行き、マギヌンがボケっと前方に突っ立っていたことで、結果何が起こったかと言えば、ルーカスと入れ替わるように前のスペースに出た遠藤と反対方向に流れる二川との間で吉村はどっち付かずな状態になってしまった。すなわちバイタルエリアで二人のフリーな選手を作り出してしまったということだ。そして前を向いた遠藤に橋本からパスが通り、遠藤は余裕を持ってルーカスにパスを通した。マギヌンがしっかり左サイドのスペースを埋めて遠藤をケアし、吉村が右に流れる二川を見ながら真ん中のスペースを埋めてれば失点は防げたシーンだった。マギヌンは緩慢な守備から加地にスペースを使われるようなシーンも度々あり、攻撃面での貢献を差し引いても評価は微妙。
 これ以外にも名古屋の中盤の守備はとにかくルーズというかバラバラなことが多かった。スペースを埋められずそこを使われる、ボールホルダーに寄せれば今度は裏を使われるという展開は、今後も中盤でボールを動かしてくるチームに対しては困難が予想される。名古屋攻略パターンは定番化しており、両SHが戻り切れておらずスペースだらけのバイタルエリアへと侵入し、そこを基点として前線にスルーパスを通してアタッカーとDFのガチンコ対決の状況を作り出したり自ら突っ掛けること、もうひとつはロングボールを前線に入れて両CB(バキ&吉田)が弾き返したセカンドボールを拾ってそのままシュートまで持ち込むこと。後者は川崎戦でジュニーニョにやられたパターンでもあるが、DFラインの前のスペースを埋められない名古屋の中盤にセカンドボールが拾えるはずもない。

 ピクシーもその辺りのことを感じてかどうかは知らないが、後半途中からアンカーに米山を起用してきた。俺はここに青山を使って欲しいとずっと訴えているわけだが、元々CBながらゲームの流れを読めて長短のパスを蹴り分けられる米山というのも悪くはない選択肢だ。ただそれでもやはり二列目でルーカスをフリーにしてしまい、大外へのクロスからバレーにこの日二点目となる決勝点を献上してしまったわけだが、これは右SBの竹内が上がった後のスペースだったこと(本来であれば竹内が絞っていたはず)と、バキや楢﨑のポジション、判断ミスが重なったという意味でアンラッキーな面もあった。今のメンバーをそのまま生かそうと思うと3トップは有り得ないと思うが、俺は4-3-3の方がバランスが良い気がする。

 あとサブメンバー6人(GK除く)中にCB二人+CB兼ボランチ(アンカー)一人というのは明らかに人選ミスだろう。CB二人とかどこで使う気なんだろうか。それともピクシーの頭の中では、それぞれCB、SB、ボランチとキレイに色分けされているんだろか(だとしたら山口Kは要らない)。ピクシーの意図はとても気になるところだが、このような試合に備えて出来れば攻撃の駒を充実させて欲しいところだし、そうなると使い方が限られる巻よりも津田や深井が有効な気がしないでもない。果たして東京戦のメンバーはどうなることか。
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by tknr0326g8 | 2008-05-06 02:45 | Game Review
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