Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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Jユースカップ 名古屋U-18×京都U-18 @サンガタウン
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 前半に三浦からの折り返しをアルベスが落ち着いて決め幸先よく先制した名古屋だったが、後半にこの試合初めて相手陣内へとオーバーラップを見せた右SB磯村が上がったスペースをカウンターで使われ、エリア内で相手を後から押し倒した西部がPKを献上。しかもこのプレーで西部は二枚目のイエローカードをもらっ退場になってしまった。
 同点とされた後の名古屋は、磯村がSB→CB、三浦俊がSH→SB、奥村情がFW→SHと右サイドでそれぞれが一列づつポジションを下げてカウンター狙いに切り替えたことで京都に決定的な場面を作られることもなく、むしろ数的不利に陥る前と比べてひとりひとりの集中力が高まっているようにも感じられたくらいだったが、ゲーム全体で見ればどことなく不完全燃焼な感は否めない。例によって(特に前半)ゴール前でのシーンが少なかったこの試合が「勝てる試合」だったと断言出来るかと言われれば微妙だが、京都が「勝てる相手」だったことは確かなのだから。

 試合は立ち上がりからDFラインでボールを回しながら機を見て前線へのフィードを入れて攻撃を組み立てる名古屋と前からプレッシャーを掛けて奪ってからのカウンターを狙う京都という分かりやすい構図。名古屋の攻撃はほとんどが西部の左足から始まっていて、前の4人(2トップ+両SH)が前後左右のスペースへと動いて一瞬マークを外したタイミングを見逃さず正確なロングボールが供給される。トップチームで攻撃を司っているのが阿部の左足だとしたら、ユースではストッパー西部の左足がそれに当たると言えるだろう。前線の選手に収まるとそこから攻撃はスイッチオン。センターハーフの岸寛も前線へと飛び出して行き第二・第三の動きが絡んで相手ゴールへと迫っていくのが名古屋のスタイル。そしてこの試合では特にアルベスと奥村の2トップのプレーが目を引いた。柔らかなボールタッチと相手の前に身体を入れる上手さを持つアルべスのポストプレーに対して京都DFはファールでしかこれを止めることが出来ず、ドリブルが上手く機動力に優れるセカンドトップの奥村情は前半から神出鬼没な動きでボールに触り攻撃にリズムを作り出していただけでなく、後半に西部が退場してからは右SHとFWとの掛け持ちのような状態で攻守にフル稼働していたスタミナは驚嘆に値する。
 とは言え名古屋の攻撃が京都の守備組織を打ち破るには決定的な何かが足りなかったのは事実で、ペナルティエリアの外ぐらいまではボールを運べるもののそこから先へはなかなか進めない展開が続いていた。しかしそんな中ほとんどファーストチャンスと言ってよいシュートで名古屋は先制点を奪うことに成功する。相手のミスもあって一気にペナルティエリアの中までボールを運んだ名古屋は、右寄りの位置でボールを受けた三浦俊が鋭い切り返しで目の前のDF二人を外すと中央で待つアルべスへパス。ノーマークとなっていたアルべスは冷静にそして豪快にゴール左上へとシュートを突き刺したのだった。

 そんな中気になったのは金編の欠場により右SBへと配置転換された磯村。磯村のように絶対的なプレーヤーをSBで起用することは、去年の中田健太郎の例もあるので決して有り得ない話ではないが、少なくとも今回のケースについて言えば、チームにとっても上で書いたような攻撃に「決定的な何か」をもたらす上でマイナスに作用していた部分が少なからずあり、また磯村個人にとっても右SBとしてのパフォーマンスは散々なものだった。守備では磯村のいるサイド(京都から見て左サイド)へと流れてくる伊藤優汰に振り回され、攻撃に回ってもつなぎのパスミスを連発、前半はオーバーラップから攻撃に参加するような機会も皆無だった。
 後半になると何故か京都が頭から伊藤優汰をベンチに下げてしまったため磯村の負担は激減したのかもしれない。相手陣内に入ったところでボールを持った三浦の背後をこの試合初めて見せる怒涛のオーバーラップで追い越していく。しかし三浦が外の磯村を使わずに中に入れたボールがアルベスと奥村の間で呼吸が合わずにロストするや、京都はカウンターから磯村が上がっていた右サイドのスペースへとボールを送り込んで来た。そしてそこからの折り返しをペナルティエリアの中に走り込んで合わせようとしていた選手に対して西部が後ろから押し倒したような形となりPK、そして西部は二枚目のイエローカードで退場となってしまった。

 同点に追い付かれしかも一人少ないという状況を考えると名古屋にとって残り時間は苦しいものになるかとも思われたが、予想に反して名古屋は一人少ないことを全く感じさせないような戦い方を見せた。それどころか選手たちのパフォーマンスは一人少なくなる前よりも良くなったようにも見え、相手チーム(京都)との間に力の差を感じていたのかそれまでどことなく淡々と試合を進めていた印象のあった名古屋の選手たちが、一人少なくなったことで遅ればせながら危機感を感じたのかそれを機に集中力もグッと高まり、またそんな選手たちの気持ちを盛り上げるために意図的にやっていたのかどうかは定かではないが、前半は殆ど指示らしい指示も送っていなかったベンチの朴監督もヒートアップしてレフェリーの判定に食ってかかるような場面が頻発していた。相手に宮吉がいたらまた違っていたのかもしれないが、DFの中心であり攻撃の起点でもある西部が退場するという最大級のピンチにあって、名古屋はユーティリティ性をいかんなく発揮する磯村がCBとして問題なく相手の攻撃を退け、機を見て繰り出す思い切りの良い攻撃では個々の特徴を生かした鮮やかな連携で京都ディフェンスを崩しに掛かるような場面すら見られたのだった。
 ただひとつ言えるとすれば、相手が一人少なくなった時点でイケイケの京都に対して、名古屋はボールポゼッションを放棄しカウンターに徹するという方向転換をせざるを得なかった。朴監督は結局最後までメンバーを入れ替えないまま試合終了まで乗り切ったわけだが、サッカーのやり方が変わるのであれば当然それに応じた選手交代が行われてしかるべきだったようにも思える。それだけの駒がベンチに揃っていないと言われればそれまでなのだが。
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by tknr0326g8 | 2008-11-01 18:04 | Youth
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