Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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2005年 01月 02日 ( 2 )
救世主現る? (高校サッカー選手権 二回戦)
 選手権の二回戦を観に行ってきた。カードはもちろん駒場スタジムの滝川第二vs星稜。ここまで煽られたら観に行かないわけにはいかない。
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 星稜のシステムは4-4-2というか4-2-3-1に近い感じで前線は流動的だったけど、本田は常にトップ下の真ん中にポジションを取っていた。そして2得点1アシスト。噂に違わぬ活躍ぶりだ。だけど俺のイメージしていたプレーヤーとは随分違っていた。百聞は一見に如かずだ。
 まず目に付いたのが動き量の少なさ。最初はコンディションでも悪いのかな?と思いながら見ていたが、最後までそんな感じで結果まで残しちゃったんだから、きっといつもこんな調子なのだろう。正直これは意外。ユース代表監督のあの大熊が「ボランチでもいける」と注目してるぐらいだから、もっとモビリティがあって守備意識が高いプレーヤーかと思ってたけど、今日は動きの量も少なかったし守備へ切り替えも遅かった。
b0036243_21384599.jpg しかしそんな本田がひとたびボールに触れば、繊細にして絶妙なボールコントロール、屈強な身体を生かしたボールキープ、狙い所が良く難しいコースをいとも簡単に通してしまうパスと、そのプレーぶりはまさしく「マジック」と呼ぶにふさわしいものだった。そして本田というプレーヤーを形作るもうひとつの特徴が得点力だ。本田は動きの量自体は多くなかったが決してパスを出すだけで止まってしまうタイプではない。1点目のように決定的な場面でボックス内にポジションを取ることも、2点目のようにDFラインの裏のスペースを狙って飛び出すことも出来る。ゴール前での落ち着きぶりも大物の風格たっぷり。
 前に写真見た時にも書いた記憶があるけど、そのプレー振りは全体像としてオランダから帰ってきた頃の小倉を思い起こさせる。あの頃小倉がトップ下でプレーしてたらまさしくこんな感じだっただろう。そしてひとつひとつのプレーの精度は小倉よりも高いかもしれない。

b0036243_21372832.jpg 試合は開始から滝二がガンガン前に出てきて星稜は劣勢。本田もほとんど良い形でボールを受けられない。というか星稜は微妙に個々の選手の判断が遅くて滝ニのディフェンスに引っ掛かってる感じだ。それでも15分過ぎくらいから本田が絡み始めると少しづつ攻撃が形になり始め星稜が先制ゴールを挙げる。その後星稜は本田の2ゴール1アシストで計4点を取ったけど、滝ニの攻撃もまた抑えられず3失点。本田を筆頭にして中盤のディフェンスが全然機能してないし、タブルボランチとDFラインが完全に分断されちゃってる、おまけにボランチ自体も球際の競り合いによく負けてた。滝ニの3トップ気味な布陣に対して星稜が4バックだけで対応するような状態だから、滝ニの前線にボールが通るだけですでに3対4の状況が出来上がっていてあっという間にピンチになっていた。後半は星稜もやっとパスがつながり始めたけど、最後まで安心して見ていられる展開ではなかったなあ。
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by tknr0326g8 | 2005-01-02 21:50 | Other Games
2004年シーズンを振り返る その5
 というわけで「2004年の振り返り」もやっと最終回。第5回目はデイフェンスです。

■補強の成果
 思えば03年シーズンの終盤には怪我や出場停止でDFが欠けると、代わりの選手は高卒ルーキーだった深津(神戸戦)や大学時代までFWだった冨永(最終戦)を使わなければいけなかった。04年が始まるに当たり、クラブはDFに元日本代表の秋田とユース代表としてワールドユースを経験した角田を補強した。これで少なくともベンチ要員までは計算できる選手を確保できる。2ndステージを前にパナが退団し大森が怪我で戦線離脱すると今度は広島(保有権はG大阪)から井川をレンタルで獲得。クラブの対応は迅速だった。
 どうも今年の移籍市場を含めてクラブの対応を見ていると、各ポジション「ニ番手」までは計算できる選手を確保する。しかし三番手以降はいわゆる2ndチームを編成するという若手で補う。そんなクラブの戦略が見えてくる。例えば幸治郎と角田のいる右サイドで三番手の泰成の移籍はだし、吉村・クライトンのレギュラーにニ番手で山口Kのいるボランチのヨンデの移籍も、中谷の他にニ番手として使える目処が立った渡邊がいる左サイドは滝沢が神戸にレンタル移籍した。直志と岡山のいるトップ下も藤本が移籍した。ウェズレイ、マルケスの不動の2トップに平林、豊田に目処が立ちつつあるFWの原竜太も同じく。そしてDFやFWのように近い将来に必ず年齢的な要因による世代交代が起こりそうなポジションの有望な若手は、原竜太しかり深津しかりレンタルという「保険」を掛ける。欲を言えば切りがないが、クラブが保有できる人数に限りがあり、今後のクラブの存続までを考えると、まあ妥当な戦略(判断)ではないかと俺は思う。その代わり幸治郎のように、一番手、ニ番手と考えてた選手が「出て行きたい」と言い出した時は一大事なんだけど。
 ちょっと話が逸れたが、とにかく今年のDFラインはパナに始まり角田、古賀、大森と怪我による戦線離脱が相次いだ。この野戦病院には先シーズンからリハビリを続けていた海本慶治も加わる。それでもチームがメンバーをそれほど落とした感じもなく戦えたのは補強の成果と言えるだろう。

■いつものDFライン
 パナの怪我と大森のボランチ転向により、今シーズンの開幕を迎えたDFラインは、秋田、角田の移籍組と古賀だった。秋田がパナの位置に入り前線へのフィードも担当、右ストッパーに入った角田は積極的に攻撃にも顔を出した。第3節にパナが復帰すると角田もボランチに移動し右から秋田、パナ、古賀の3バックになった。しかしこれがどうもしっくり来ない。左右のストッパーが自分のゾーンに入ってきたFWをガッチリマークし、リベロのパナがカバーするというズデンコの頃からやってきたやり方において、秋田のストッパーがどうも噛み合わない。ネルシーニョは秋田のストッパー起用(パナと秋田の併用)を諦め、リベロのポジションで秋田とパナのを競わせることを決めた。ストッパーには角田の怪我もあり大森が復帰し、DFラインは見慣れた形(やり方)になった。パナ退が団したり古賀がコンディションを崩したり海本兄が復帰したりと、顔触れが代わってもやり方は代わらなかった。もちろんパナと秋田では微妙にタスクは違うけど。

■3バックか4バックか
 そんな中で1stステージ終盤からネルシーニョが試みようとしていたこと、それが4バックへの移行だ。常に後ろに3人が残る「いつものやり方」では中盤でボールをキープしてゲームをコントロールするやり方を目指す上で限界があるというネルシーニョの判断だった。かくして1stステージ終盤とナビスコカップの実戦の中では4バックのテストが行われた。味スタでのFC東京戦を見た時は、前半に関しては守備には全く破綻はなく、チーム全体のゲーム運びもほぼ完璧だった。後半ポジションチェンジして一列下がったルーカスにやられちゃったけど、4バックの感触は決して悪くはなかったんじゃないかと思う。
 しかし2ndステージ開幕戦でG大阪に再起不能なくらいに叩きのめされ、4バックはその試合の前半だけで絶命した。とにかく酷い出来だった。中盤でアンカーの吉村がフェルナンジーニョに引っ張り回されて、クライトンが二川や遠藤を捕まえられれず自由にさせていたというのはあるけど、古賀と井川で組んだCBはいとも簡単に大黒をすり抜けさせ、連動性も役割分担も全くなされないまま右往左往するだけだった。後半秋田を投入して3バックに変更しやっとチームは安定したと言うが、それではネルシーニョ自らが「限界」があると認めた「いつものやり方」に逆戻りだ。
 リベロを置いた3バックから4バックに変更したとしても、約束事さえ個々のプレーヤーがしっかり把握していれば仕事自体はそんなに難しくなるわけではないけど、前者の方が仕事がシンプルなのは確かだ。とりあえず目の前相手を抑えればいいんだから。馴染んだやり方で、ある程度制限され明確になった仕事の中で難しいことを考えずに「お役所仕事」をしたいと考えるプレーヤーにとってはこの3バックへの回帰は大歓迎だろうが、良く考えて欲しい、もしそういうプレーヤーが高い意識を持ってプレーすれば3バックだってネルシーニョが考えるような「限界」は解消されるはずだ。システムの問題じゃないんだよ。分かるかな?古賀君。

 とは言え現実的には来シーズンも、それなりに安定は約束されているが同時に既に「限界」も見えているぬるま湯3バックにどっぷりつかって古賀の覚醒を待ち続けるか、もう一度4バックにチャレンジするかという二者択一にネルシーニョと名古屋のサポーターは悩むことになりそうだ。
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by tknr0326g8 | 2005-01-02 20:29 | Topics & Issues