Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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【第4回 K.T.G AWARDS】
■Best Game  第27節 柏戦
 GWの日立台での借りをキッチリと返し、おまけに自ら望んで名古屋を出て行った古賀を前半のうちに退場に追いやったホーム(瑞穂球技場)での柏戦が今シーズンの当ブログ選定のベストゲーム。
 フェルフォーセン体制についてのレビューは改めて書くつもりだが、今シーズンの名古屋に最も欠けていたものは、攻撃(ひいては勝利)への意欲だったのではないかと俺は思っている。シーズンが深まるにつれて整備されてきた印象のあった守備面に比べ、互いのプレーに対する反応が鈍く、バックパスと最終ラインでの横パスがやたらと横行していた攻撃面は全くもって退屈で消化不良なままだった。もちろん長いシーズンの中では第22節の大宮戦のように5点を奪って大勝した試合もあったが、俺はそんな試合においてすらチームが積極的に得点を狙いに行く意識だとかそれに伴った昂揚感のようなものをピッチ上から感じ取ることは出来なかった。
 そんな中にあってこの第27節の柏戦は――前の節で神戸に屈辱的な敗北を喫したリベンジに燃える思いもあったのか――チーム全体が前へ前へとボールを運ぶ中でアグレッシブかつ有機的に連鎖し、今シーズン唯一と言ってよいスペクタクルなゲームを演出したのだった。そして新システム4-1-4-1が機能したこの試合のもうひとつの意味は、タレントの頭数だけは揃う中盤で攻撃的な特徴を持ったプレーヤー達がようやく適切なポジションで起用されたことと、コンディションが良い時でもフェルフォーセンに冷遇され続けた(この試合でも途中交代の憂き目にあった)玉田の卓越したキープとポストワークによってボールと人の動きに循環がもたらされたことにあるのではないかと俺は思っている。

 次点を(自分がLIVE観戦した中から)挙げるとすれば、一人少ない状況でロスタイムに失点という悲劇的な結末にこそなったものの、チーム全体が素晴らしいファイティングスピリットを発揮して格上の相手と堂々渡りあった第23節川崎戦だろうか。
 チームにとって絶対不可欠な主力(外国人選手)に怪我が相次いだ影響か、チームとしてのフレームが一向に向上する気配がなかったシーズン中盤~終盤の名古屋にとって、チーム力で自分たちを上回る相手に対抗する術は、相手チームとのガチンコのマッチアップを組んでそれぞれの局面において対面する相手を上回ることしかなかった。
 そして個々のプレーヤーが強い気持ちが必要となるこのやり方で選手達が期待に応えた川崎戦はあわや勝ち点3という試合を演じ、逆に相手に合わせず自分たちのやり方で試合を推し進めようとした翌節のG大阪戦は(一見個々の能力の差のようにも見えるが)これでもかというぐらいチーム力の差を見せ付けられ圧倒される結果となったのでした。

■Best Goal  玉田圭司(第34節・千葉戦)
 DFラインの裏へと抜け出してボールを受け、PA内で対応に来た佐藤勇人と対面してもなんら動じることなく、むしろコーンなどの障害物を避けてゴールへと蹴り込むゲームでもするかのように左足で簡単に流し込んだこのゴールは、玉田がその優れた技術をベースとして他の選手達とは一線を隔す特別なプレーヤーであることを証明したゴールだったが、同時に玉田圭司というプレーヤーを最もよく表現しているゴールだったのではないだろうか。
 玉田といえば一瞬のスピードで相手を抜き去りテクニックとパワーを併せ持った左足でゴールを陥れるイメージが強い。その意味ではW杯のブラジル戦のゴールなども玉田の特徴が出た良いゴールだった。しかしそれらはあくまで玉田というプレーヤーの表面的なイメージでしかない。もっと玉田というプレーヤーの本質を考える時、俺は玉田がことあるごとに口にする「楽しむ」という言葉がキーワードになると考えている。「楽しむ」という言葉に対する解釈は人それぞれで、玉田のそれはしばしば周りの人間を苛立たせる原因にもなるが――そしてそれはフェルフォーセンが玉田をスタメンから遠ざけた一因かもしれないが――このゴールのような形で玉田の「楽しむ」姿勢が発揮されれば、誰もがその凄みの前に沈黙せざるを得ない。

■Best Player  該当なし
 四年間で二回目の「該当なし」。
 他所の賞についてとやかく言うのは筋違いですが、ランクル賞はいつになったら「該当者なし」を出すんだろうか。どんなに成績が悪かろうが、持ち回りでお歳暮代わりに提供されるランクルに価値を見出せる人はほとんどいないだろうし、そうなるともはやこれはランクルの叩き売り・イメージダウン以外の何物でもないと俺は思うんだが。

■YOUNG PLAYER OF THE YEAR  阿部翔平
 昨シーズン左SBとしてデビューしながら、あまりに守備が脆く、デビュー戦の前半途中にして左SHの本田と前後の入れ替えを命ぜられていた阿部。その後はまるで罰ゲームでも受けるかのように練習試合などでもストッパーをやらされていたが、ここでともにDFラインを形成していた秋田による薫陶もあってか、今シーズン再びトップチームに帰ってきた阿部は守備面(特に1対1)で見違えるような成長を遂げていた。もともと左足なら何でも出来る阿部は――時として左足しか使えないと揶揄されたこともあったが――狭いスペースでも左足で自在にボールを操ることが出来、多少のプレッシャーではボールを失うこともないから、守備面さえ強化されればこれほど安心してみていられるプレーヤーもいない。おまけに鋭く正確なキックを武器に長短のパスを駆使して後ろからのゲームの組み立ても出来るとくれば、フェルフォーセンが重宝するのも無理もない話だった。
 今シーズンすっかりレギュラーに定着したことで、怪我などせず代表などさらに上を狙っていけるかどうか来シーズンこそが阿部が真価を問われるシーズンになるだろう。だが俺は正直なところ攻撃面・守備面ともに本田との左サイドでのコンビが決して良くなかったことが阿部にとってはネックだと思っていたので、本田が抜けることが濃厚な来シーズンは実は阿部にとっても飛躍のシーズンにする最大のチャンスかもしれない。
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by tknr0326g8 | 2008-01-03 01:31 | K.T.G AWARDS
【第3回 K.T.G AWARDS】 vol.3
■Best GOAL : ヨンセン(初) 第16節・千葉戦

 Best GOALはチームの救世主と言っても過言ではないヨンセンの来日初ゴール。
 本当は一旦コンディションを整えて8月に入ってからのデビューを予定していたヨンセンだったが、来日直後に彼がスタンドから観戦したAWAYでのG大阪戦でチームが1-5の惨敗を喫すると、急遽予定を繰り上げ、その翌々節となる千葉戦でデビューする運びとなった。ノルウェーリーグはシーズン中でコンディション的には問題ないと言うものの、北欧からやって来ていきなり日本の夏に馴染めるのかという不安は拭い切れなかったが、蓋を開けてみればデビュー戦でいきなり2ゴールという離れ業をやってのけ、特に前半終了間際に突き刺したヘディングシュートは、(AWAY側のゴール裏から見るとそれは向こう側のゴールで起こった出来事でしたが)挨拶代わりの一発にしては衝撃を与えるレベルの代物でした。

 このゴールに関してもうひとつ良かったのはそこにクロスを上げた杉本。杉本はこの試合マッチアップ(というかほぼマンマーク)の水本に完全に抑えられていた。ストッパーとして類稀な能力を持つ水本を前にして杉本自慢のスピードが全く通用しない時間帯が続き、これは厳しいかなと思い始めた矢先の前半終了間際、それまで右サイドで行われていた戦いの場をペナルティエリアの左側に移した1対1で遂に杉本が珍しいフェイントから水本を振り切り左足でクロスを上げこれをヨンセンが決めたのだった。目の前にいる水本を一瞬でも振り切りさえすればクロスが上げられる。クロスを上げればヨンセンが決めてくれるという確信が杉本のプレーから迷いを消し去ったとも言える。もしここでゴール前にいるのが玉田や豊田だったら・・・杉本は水本を完全に振り切りあとは押し込むだけというレベルまでお膳立てしてやらなければいけないと考えたに違いない。結果難しいプレーを選択したり判断に迷ったりしてチャンスを潰していただろう。優れたストライカーであるヨンセンの存在はコンビを組む杉本のプレーからも迷いを消し、そのプレーに明確な道筋を作っている。

 良質なサイドアタッカーは良質なストライカーが作る(多分・・・)というのが俺の持論。平野には森山が、村井(市原→磐田)にはチェ・ヨンスが、そしてここ数年中途半端なプレーを続けていた三都主が突如覚醒したのは(世の中的にはW杯イヤーということや相馬との競争の結果と言われているが)ワシントンが中央に構えていたからではないか。
 逆に平野以降名古屋にサイドアタッカーが育たなかったのは、中央突破タイプのウェズレイやヘディングが不得意でむしろ自身がサイドに流れてチャンスメイクする傾向にあったマルケスが2トップを組んでいたからではあるまいか。マルケス以前にいたヴァスティッチにしてもその長身の割りにクロスに合わせてゴールというようなシーンはほとんどなく、少し下がってボールに絡み自ら基点となるようなプレーの方が多かった。彼等にクロスを送っても簡単にはゴールにつながらない。そうなった時にサイドアタッカーは階段を一段づつ昇りながらバリエーションを増やすのではなく、いきなりレベルの高い要求を突き付けられることになる。そこで挫折した(或いは潰れた)プレーヤーがどれだけいたことか。1999年に準優勝したワールドユースで右のアウトサイドを務めイタリアのメディアから「日本のベナリーボ」と評されたという酒井ですら名古屋ではサイドアタッカーとして大成しなかった。
 杉本はサイドアタッカーを本職としているわけではないが、ヨンセンの存在によって名古屋がこれから良質なサイドアタッカー量産体制に入ったことを告げるゴールだった(と将来言えることを期待したい)。


 次点としては、HOMEのG大阪戦で本田がゴールの左上隅に蹴り込んだシュートを推します。ほとんどワンステップで強烈なボールを蹴れるという本田らしい見事なゴールで、その迫力たるや2点をリードした後に1点返された状況で勢い付く相手を(サポも含めて)黙らせるぐらいのものがありました。まだ若いですが嵌った時の本田のプレーには独特の「凄み」があると思います。

 ところで・・・若槻千夏を見る度にどことなく本田を思い出すのでは俺だけだろうか。
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by tknr0326g8 | 2007-01-12 12:38 | K.T.G AWARDS
【第3回 K.T.G AWARDS】 vol.2
■Best GAME : 第31節浦和戦

 今シーズンの名古屋は、あたかも「セフのサッカーの基盤構築中」といった趣で、スタッフも選手達も手探りの中試行錯誤を繰り返し、なかなかゲームを通して相手を支配してしまうような試合がありませんでした。オランダキャンプを経てリーグ戦再開となったHOME・広島戦は(監督交代直後で名古屋以上に「構築中」な)相手をほぼハーフコート押し込む優位な展開の中、お礼参りを敢行せんと機を伺うウェズレイの個人技の前に逆転負け、5点を奪ってちょっとした夏の「祭り」となったHOME・甲府戦にしても内容ではむしろ甲府に劣っていたぐらい。攻撃サッカーが売りの昨シーズンのチャンピオンチーム・G大阪を前線からの鋭い出足による守備で圧倒し、取られたら取り返すとばかりに前半のうちに3点奪って見せた同じくHOMEのG大阪戦にしても後半の失速は目も当てられないほどでした。

 そんな中でBest GAMEを選ぶのだから、必然的に試合内容云々よりもどれだけ選手たちの闘う気持ちが伝わってきたかといった辺りが判断基準にならざるを得ないのですが、そうなると一旦先制しながらも逆転を許し、ああいつもの展開かと思いきや、その後再逆転して見せた16節のAWAY・千葉戦か、優勝を目前に控えた浦和をトヨスタに迎えて1-0で勝利したHOME・浦和戦のどちらかになるだろうか。どちらの試合も試合内容そのものより選手達のファイティングスピリットに対して試合後清々しい気分になりました。

 ただ千葉戦はフクアリで観戦したこともあり思い入れも深い試合なのですが、オシムパパなき後の千葉に限界が見えた試合でもあり、試合中(千葉に)何かが足りないと思いながら観ていて後から分かったのですが実はストヤノフが出ていなかったこともあって、(それでもオシムスコ率いるストヤノフ抜きの千葉はナビスコカップ決勝を獲ったのだから相手にとって不足はないのですが)かつての上得意先でありながらここのところ全然勝てなかった千葉にそんな状態で勝ってもまだ気が晴れないという意味で、泣く泣く次点にさせてもって、テレビ観戦となったHOME・浦和戦に今シーズンのBest GAMEを決定させてもらいました。

 浦和に勝つためのポイントは二つ。いかにしてワシントンを抑えるか、そしていかにして浦和の堅い守備を破るか。当たり前のことと言えば当たり前のことですが・・・。決して爆発的な攻撃力を誇るわけではない浦和のシーズン総得点67に対してワシントンの得点数は26(アシスト5)と数字だけ見れば半分以下の関与度しかないですが、浦和の攻撃はワシントンを止めれば止まる。というか止めなければ始まらない。そのワシントンを最終ラインのスピラールと増川が最大限の集中力を最後まで維持して(一度増川が抜かれてポスト直撃のシュートを打たれはしたものの)抑え切ったのは見事でした。ただワシントンを止めることは一巡目の第6節(0-0)でも出来ていたと言えば出来ていたことで、さらなる難題は(こっちは間違いなくJ最強と言って差し支えない)守備をどう破るかということだった。しかしこれをも名古屋は、今シーズン更なる成長を遂げた本田と正真正銘のヨーロッパの強豪国の現役代表ストライカーであるヨンセンのコンビが文字通りの1チャンスを逃さず決めることに成功する。その他の選手の集中力も途切れることはなく監督の采配も的確にして意図が明確。すべてが噛み合って上手く回ったゲームでした。

 この試合で若い選手たちが得たものは自信を含め小さくはないはずで、おそらくその大部分が浦和を観に集まった大観衆といい、優勝を争っているチームとの対戦というプレッシャーといい、中位を彷徨っているチームには絶対に巡って来ないシチュエーションを図らずも与えてくれた浦和には感謝しないといけない。

 とそんなこんなで振り返ってみれば、今シーズンの名古屋はなんだか(やっと)等身大のチームになったなぁというのが実感です。かつてのチームは(伝統的に)前線にJのレベルを超えた強力な外国人2トップを並べ、そこがハマれば強豪チームでもなぎ倒せるだけの威力を持ち、逆に相手の策がハマってそこを抑えられれば格下にもアッサリやられてしまうといった不安定なチームでした。しかし名古屋は等身大のチームになった分、上記のようにストヤノフ不在の千葉に逆転勝利を演じたり、バレー不在の甲府に大勝(第17節 5-1/その後AWAYでバレーに敵討ちに遭う)、トニーニョ不在の大宮に大勝(第25節 4-1)など巡り合わせの幸運を逃さなかったり、降格した福岡、C大阪、京都に負けなかったり(4勝2分)といった堅実な結果を残し、このBest GAMEのように(決してやっつけたという感じはしないですが)明確に自らを格下と意識した戦術を徹底させて浦和に勝ったりといったことが出来たのだという気もします。
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by tknr0326g8 | 2007-01-11 12:35 | K.T.G AWARDS
【第3回 K.T.G AWARDS】 vol.1
■Best PLAYER : ヨンセン(初)

 名古屋のスーペル外国人の系譜を継ぐ男・ヨンセン。彼なくしてシーズン中盤以降のチームの立て直しはあり得ず、実働期間こそ半年弱だが高い決定力と献身的な守備での貢献度はチームの中で群を抜いていた。
 スーパーな能力を持った外国人FWというと(某チャンピオンチームが十八番とするような)ボールさえ預けておけばひとりでぶっちぎってゴールまで行ってくれるようなタイプを連想しがちだが、残念ながらヨンセンはそういったタイプではない。むしろセフの志向するサッカーの1部分といった趣すらある。しかしだからこそ本田や杉本といった周りのプレーヤーが伸びたのも事実だ。

 今冬はどうやら大丈夫そうだが、問題は再びヨーロッパのマーケットが開く夏に彼の流出を防げるかということ。来シーズンの中盤を迎える頃にチームが相変わらず下位に低迷しているようだと、気持ち(モチベーション)の面でヨンセンをつなぎとめておくことが難しくなる可能性もある。巻が規格外の伸びでも見せるのなら話は別だが、せめて3ヶ年計画を完遂するまではチームに留まって欲しい。


 次点としては本田。高卒二年目にしてすでにチームに欠かせない大黒柱は日本代表にも召集され、代名詞となった無回転フリーキックとともにメディアへの露出が激増した。今や楢崎に代わるチームの顔として全国的には地味な名古屋を全国にPRしている存在。彼にはそんな価値もある。
 才能は才能を呼ぶ。いつか有望選手が「本田とプレーしたい」という理由で名古屋を選んでくれる日がくるかもしれない。

 あとは杉本と古賀。杉本はルーキーイヤーだった昨年と比べればその武器であるスピードの生かし方(動き方)を身に付けてきて、徐々にではあるが結果も伴い始めてきたこのスピードスターのFWとしての序列は玉田より上と言っても過言ではない。
 今は周りに使われながらスピードを生かしてフィニッシュに直結するようなプレーをするのが精一杯だが、例えばサイドのスペースに抜けた時にそこで基点になれるようなプレーも出来るようになるとワンランク上に行けると思う。
 そのためには代表や国際経験など今よりレベルの高い中に身を置くことだ。そうすればもっと余裕を持って周りを見ながら落ち着いてプレー出来るようになるに違いない。

 高卒時に名古屋から10年契約を持ちかけられたという話もあった古賀は、10年の熟成期間を経てようやく安心して見ていられるDFになった。(ここに来ての移籍などもってのほか)
 そしてヨンセン加入前には不慣れなFWとして予想以上の順応性を見せるなどチームのために体を張って頑張ったプレーを最大限評価したい。
 終盤チームが安定してきた頃に負傷して離脱していたのがチーム内における立場を少し微妙にしている可能性もあるが、来シーズンからはこれまでチームやサポーターが彼のために費やしたものを返してくれる時だと個人的には思っている。
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by tknr0326g8 | 2007-01-02 22:55 | K.T.G AWARDS
2005年シーズンを振り返る その1
 今シーズンの振り返り第一弾は、めでたく2回目を迎えた【K.T.G AWARDS】です。(第1回はこちら)

【第2回 K.T.G AWARDS】

■Best PLAYER : 該当なし
 ランクル賞や他の表彰と違ってここは商品も賞金も出ないので、別にケチケチする必要はないんだが、それでもチームがこの成績では選びようがない。それでも強いて「敢闘賞」を挙げるとすれば藤田俊哉。その動きの質そして献身的なプレーはシーズン終盤になって突然国産モデルへと方向転換した名古屋にあってはまさに異次元だった。ただその藤田にしてもチームにフィットしていたとは言い難く、(監督交代やルイゾンの移籍などの要素はあったにせよ)むしろ藤田加入後の方が色々な意味でチームのバランスが崩れたような気もする。例えば、これまでチームで(日本人)「エース」としての扱いを受けてきた中村が契約更改でゴネて(スネて)いるのは、年齢的にも選手会長という役割からもチームの中で中心的な存在になりつつある仲良しの吉村という(共闘戦線を張る)後ろ盾がいることの他に、自分の倍以上の年俸をもらっていると報道される「外様」の藤田俊哉に対する対抗意識のようなものがあるような気がするのは考え過ぎだろうか。それが良いとか悪いはとかはともかく、これもひとつのチームのバランス。まあ俺はそれでも藤田俊哉というプレーヤーにはそれぐらいの価値があると思っているけど。

■Best GOAL : ルイゾン(初) 第23節柏戦
 あんな流れるような連携からのゴールを見たのは、歴代の名古屋にあってもちょっと記憶にない。山口Kがクロス気味に入れた楔のボール、それを得意のヒールでワンタッチで杉本に流したルイゾン、杉本と藤田のスイッチ、藤田のスルーパス、再びボールを受けたルイゾンの切り返しからシュートに至る一連の動作。いやマジで「音」が消えました。で、焦りや力みとは無縁の世界の冷静さでシュートを枠に沈めたルイゾンがゴールの後ろをゆっくりと一周した後チームメートに囲まれて祝福を受けていた時、場内の歓声とともに徐々に「音」が戻って来たような錯覚を覚えた。
 次点は、第15節横浜Fマリノス戦での藤田俊哉のゴールです。第7節柏戦でも中村の先制ゴールも良かったな。中村にはああいうゴールをもっと増やして欲しい。そして来年こそは二桁ゴール達成を。
 ゴール自体がスーパーという意味では本田のプロ初ゴール(第8節)や中村のFK(第6節川崎戦、第25節C大阪戦)、上のルイゾンと同じ柏戦での杉本のゴールも凄かった。
 あとは俺が今シーズン前が始まる前に「宿題」とした5ゴールをクリアした古賀。これは素直に評価したい。

■Best GAME : 第23節柏レイソル戦
 正直これは第2節の磐田戦とどちらにするか迷った。ただどれだけ試合をコントロールし相手を圧倒するようなパフォーマンスを見せたかを考えると間違いなく柏戦になる。角田がインタビューで語っていたように確かにこの日の柏は「弱かった」。それは今にして思えば入れ替え戦でJ2・3位の甲府にこれ以上ない完敗を喫して降格することになる後の柏の姿を暗示していたのかもしれない。しかし例え柏がどんなチーム状態であったとしても、この試合での名古屋の勝利やパフォーマンスは決して色褪せるものではないと俺は思う。名古屋は激しいチェックで中盤を制圧し、前線ではルイゾン、藤田、杉本の三人が互いの動きをよく見て活かし合いながら有機的な絡みを見せた。
 問題があるとすれば、これだけ完璧な試合に名古屋で中心選手としてプレーすることを期待されている中村と古賀の姿がなかったという事実だ。巡り合わせはもちろんあるが、チームは中村と古賀抜きで今シーズンのベストパフォーマンスを見せてしまった。コンディション不良が理由でスタメンを外れていた中村は後半の完全に勝負が決した時間帯になって交代出場を果たしたが、それでもなお「全試合出場」などということを大手を振ってアピールするのだろうか。日本代表として名古屋の名前を世にアピールしているわけでも格別観客動員に貢献しているわけでもないであろう中村が全試合出場といったようなことを盾に年俸アップを要求するなら、せめて100試合連続「フル」出場の服部公太(広島)ぐらいの実績を残してくれないと。それなら多少プレーがしょっぱくても誰も文句など言わない。

■Young Player of the year : 杉本恵太
 去年のインカレを見た時点で、交代出場(スーパーサブ)やゲーム戦術的なオプションとしてはすぐにでも使える(というか面白い)存在だと思っていたが、ウェズレイが負傷した第2節でいきなり先発デビュー。磐田を相手にそのスピードを活かして走りまくり勝利に貢献した。その後軽いスランプではないが、焦りによってさらに勝負の間合いが近くなる悪循環を生みゴールから遠ざかる時期もあったが、ネルシーニョによって右SBにコンバートされるとそこで新たな才能を発揮したりもした。そのスピードを活かした攻撃はもちろんだが、守備でも1対1ではそのスピードと思い切りの良さを武器に意外な強さを見せた。ひょっとしたらサイドでは角田よりも強いんじゃないかってぐらい。ただポジショニングなどは目をつぶらなければいけない要素が多く、相手チームから戦術的に狙われたりコンビネーションで崩されると手も足も出なかったのはが現実ではあったけれど。
 来年以降FWとして勝負するのか、サイドでのチャレンジを続けるのかは定かではないが、今シーズンの名古屋では杉本は藤田とともに前線で無駄走りが出来る貴重な存在だった。シーズン終盤に3バックで右アウトサイドを担当していた頃、試合開始前のピッチでは必ずクライトンが杉本を捕まえてなにやら指示している光景が見られた。全体が引き気味になり(攻撃に人数を掛けなくなり)、前線に強烈な外国人も代わりとなる日本人FWによる動き出しもなくなった中で、クライトンにとって唯一のパス供給先が杉本だったのだ。
 シーズン後半(上記の柏戦の頃)には間合いの問題も徐々に改善の兆候が見られ、クラブとしても期待が高いスピードキング。新監督の元でもその飛びぬけた才能(特徴)がどう活かされるのかもまた興味深い。
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by tknr0326g8 | 2005-12-28 13:41 | K.T.G AWARDS
2004年シーズンを振り返る その1
【第1回 K.T.G AWARDS】
(※K.T.Gは「蹴りたいグランパス」=Kick the GRAMPUSの略です笑)

■Best PLAYER : マルケス(初)
 文句ナシ。今シーズンの名古屋はマルケスなくして語れない。チーム得点王にしてJリーグベストイレブン。しかし凄い選手を連れてきたもんだ。もう少し若ければヨーロッパでも全然プレー出来てるでしょ。夏に開催が噂される万博関連の試合で「バルサでもマドリーでもドンと来い!」と胸を張って言える選手。かつて名古屋には90年のイタリアW杯ブラジル代表で、パリSGやベンフィカといったヨーロッパのクラブを渡り歩いた「マジック」バウドや、当時現役バリバリのセレソンだった名古屋のアイドル「エリー」ことエリベウトンを筆頭に、「セレソン」の肩書を持った選手がジョルジーニョ、トーレス、マルセロといたけど、その中でも掛け値なしに凄いんじゃないだろうか。チームへの貢献度を考えても、ジョルジーニョやトーレスとタメ張っている。昨年の得点王だったウェズレイがコンディションを崩してリタイアする中でも強豪チームと何とか戦えてこれたのはマルケスに依る部分が大きい。最後になって怪我しちゃったけど、あれがシーズン序盤だったらと思うとゾッとするよ。来シーズンも頼む。

■Best GOAL : マルケス(初) 1stステージ第2節磐田戦
 ベストゴールは1stステージ第2節ジュビロ磐田戦(豊田スタジアム)でのマルケスのゴール。シュート自体鳥肌が立つほど素晴らしいものだったが、その前の駆け引きがまた凄い。(「選手紹介・マルケス篇」を参照)
 まあゴールに良いも悪いもないんだけど、一口にゴールと言っても美しいだけじゃいいゴールとは言えない。例えば1st浦和戦(豊スタ)での中村のスーパーなミドルシュート。俺はあれを評価していない。あのポジションでミドルシュートを打とうという中村の「意識」は評価に値するし買いだけど、試合後の「練習でもあんなゴール決めたことがない」というようなコメントに激しく萎えた。練習ではいいプレーするのに試合(実戦)ではからっきしダメという選手はプロとしてどうしようもないけど、「マグレ」ってのはシラケるし俺達に見えない所で努力して試合で魅せるってのがプロとしてのあるべき姿だと思ってるので。中村だったら1st柏戦のゴールはシュートはボテボテだったけど素晴らしいゴールだった。まああれは大野のパスも素晴らしかったけどね。他には2ndステージの豊スタでのFC東京戦の古賀のハンドまがいのゴールも、形はともかく俺はそこに詰めていた古賀に対して高い評価をしてるし。
 あとは印象に残ってるのは岡山の1stステージ横浜国際での横浜戦でのゴール。あの頃は中村がまだ2トップと上手く絡めてなくて、そんな中村に代わって途中出場した岡山が2トップとのコンビネーションで「こうやってやるんだよ」と言わんばかりに実演して見せた電光石火のカウンター。
 2ndステージC大阪戦で5点を奪った中でのマルケスのループやクライトンのゴールも印象に残ってるし、1stステージ第3節の鹿島戦を皮切りに2ndステージの大分戦まで何度となく繰り返された中村が右サイドをえぐってグラウンダーの折り返しをマルケスが中(ニア)で合わせる流れるようなゴール。あとは戦術的な意味合いということを考えると、2ndの柏戦や浦和戦での角田のゴールも評価に値する。

■Best GAME : 2ndステージ第2節ジュビロ磐田戦
 正直2ndの浦和戦とどっちにするか迷った。期待外れに終わった1stステージからの巻き返しを図った2ndステージ開幕戦で(最終的に2位になる)G大阪にコテンパンにやられて、メンタル的にも立て直して臨まなければいけなかった試合。相手は何年も勝っていない苦手磐田。おまけにウェズレイが怪我で欠場。そんな中で強い気持ちを持って磐田に走り勝ったということを最大限評価したい。終わってみれば磐田はこのステージ振るわなかったんだけど、そんなことは関係ない。素晴らしい戦いだったと思う。次点は2nd浦和戦。カード乱発で退場者を2人も出したけど、クライトンを中心に闘う気持ちを見せてしかも勝利という結果を出してくれたチームに満足。
 あとなかなか結果にはつながらなかったけど、1stステージの第9節市原戦から第12節浦和戦に至るあたりはチームも守備をベースとして結構安定した戦いが出来ていたと個人的には思ってる。

■Young Player of the year : 角田誠(初)
 京都で実績を残した角田をここに含めていいのかどうかは悩む所だけど、ある意味今シーズン最大の驚きであり同時に期待通りの活躍。センターバックでスタートして、最後は怪我の幸治郎に代わり右アウトサイドでポジションを獲得。どっちのポジションでも期待を裏切らない成果を残したけど、俺的にはその間に経験したアンカーとしてのボランチ起用が一番の「発見」であり「当たり」だったと思ってる。自身初という比較的大きな怪我も経験してアテネを逃したけど、順調に成長していってくれることと来シーズンからは主力の一人としてチームを引っ張って行くことを期待。
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by tknr0326g8 | 2004-12-30 03:41 | K.T.G AWARDS