Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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2005年シーズンを振り返る その1
 今シーズンの振り返り第一弾は、めでたく2回目を迎えた【K.T.G AWARDS】です。(第1回はこちら)

【第2回 K.T.G AWARDS】

■Best PLAYER : 該当なし
 ランクル賞や他の表彰と違ってここは商品も賞金も出ないので、別にケチケチする必要はないんだが、それでもチームがこの成績では選びようがない。それでも強いて「敢闘賞」を挙げるとすれば藤田俊哉。その動きの質そして献身的なプレーはシーズン終盤になって突然国産モデルへと方向転換した名古屋にあってはまさに異次元だった。ただその藤田にしてもチームにフィットしていたとは言い難く、(監督交代やルイゾンの移籍などの要素はあったにせよ)むしろ藤田加入後の方が色々な意味でチームのバランスが崩れたような気もする。例えば、これまでチームで(日本人)「エース」としての扱いを受けてきた中村が契約更改でゴネて(スネて)いるのは、年齢的にも選手会長という役割からもチームの中で中心的な存在になりつつある仲良しの吉村という(共闘戦線を張る)後ろ盾がいることの他に、自分の倍以上の年俸をもらっていると報道される「外様」の藤田俊哉に対する対抗意識のようなものがあるような気がするのは考え過ぎだろうか。それが良いとか悪いはとかはともかく、これもひとつのチームのバランス。まあ俺はそれでも藤田俊哉というプレーヤーにはそれぐらいの価値があると思っているけど。

■Best GOAL : ルイゾン(初) 第23節柏戦
 あんな流れるような連携からのゴールを見たのは、歴代の名古屋にあってもちょっと記憶にない。山口Kがクロス気味に入れた楔のボール、それを得意のヒールでワンタッチで杉本に流したルイゾン、杉本と藤田のスイッチ、藤田のスルーパス、再びボールを受けたルイゾンの切り返しからシュートに至る一連の動作。いやマジで「音」が消えました。で、焦りや力みとは無縁の世界の冷静さでシュートを枠に沈めたルイゾンがゴールの後ろをゆっくりと一周した後チームメートに囲まれて祝福を受けていた時、場内の歓声とともに徐々に「音」が戻って来たような錯覚を覚えた。
 次点は、第15節横浜Fマリノス戦での藤田俊哉のゴールです。第7節柏戦でも中村の先制ゴールも良かったな。中村にはああいうゴールをもっと増やして欲しい。そして来年こそは二桁ゴール達成を。
 ゴール自体がスーパーという意味では本田のプロ初ゴール(第8節)や中村のFK(第6節川崎戦、第25節C大阪戦)、上のルイゾンと同じ柏戦での杉本のゴールも凄かった。
 あとは俺が今シーズン前が始まる前に「宿題」とした5ゴールをクリアした古賀。これは素直に評価したい。

■Best GAME : 第23節柏レイソル戦
 正直これは第2節の磐田戦とどちらにするか迷った。ただどれだけ試合をコントロールし相手を圧倒するようなパフォーマンスを見せたかを考えると間違いなく柏戦になる。角田がインタビューで語っていたように確かにこの日の柏は「弱かった」。それは今にして思えば入れ替え戦でJ2・3位の甲府にこれ以上ない完敗を喫して降格することになる後の柏の姿を暗示していたのかもしれない。しかし例え柏がどんなチーム状態であったとしても、この試合での名古屋の勝利やパフォーマンスは決して色褪せるものではないと俺は思う。名古屋は激しいチェックで中盤を制圧し、前線ではルイゾン、藤田、杉本の三人が互いの動きをよく見て活かし合いながら有機的な絡みを見せた。
 問題があるとすれば、これだけ完璧な試合に名古屋で中心選手としてプレーすることを期待されている中村と古賀の姿がなかったという事実だ。巡り合わせはもちろんあるが、チームは中村と古賀抜きで今シーズンのベストパフォーマンスを見せてしまった。コンディション不良が理由でスタメンを外れていた中村は後半の完全に勝負が決した時間帯になって交代出場を果たしたが、それでもなお「全試合出場」などということを大手を振ってアピールするのだろうか。日本代表として名古屋の名前を世にアピールしているわけでも格別観客動員に貢献しているわけでもないであろう中村が全試合出場といったようなことを盾に年俸アップを要求するなら、せめて100試合連続「フル」出場の服部公太(広島)ぐらいの実績を残してくれないと。それなら多少プレーがしょっぱくても誰も文句など言わない。

■Young Player of the year : 杉本恵太
 去年のインカレを見た時点で、交代出場(スーパーサブ)やゲーム戦術的なオプションとしてはすぐにでも使える(というか面白い)存在だと思っていたが、ウェズレイが負傷した第2節でいきなり先発デビュー。磐田を相手にそのスピードを活かして走りまくり勝利に貢献した。その後軽いスランプではないが、焦りによってさらに勝負の間合いが近くなる悪循環を生みゴールから遠ざかる時期もあったが、ネルシーニョによって右SBにコンバートされるとそこで新たな才能を発揮したりもした。そのスピードを活かした攻撃はもちろんだが、守備でも1対1ではそのスピードと思い切りの良さを武器に意外な強さを見せた。ひょっとしたらサイドでは角田よりも強いんじゃないかってぐらい。ただポジショニングなどは目をつぶらなければいけない要素が多く、相手チームから戦術的に狙われたりコンビネーションで崩されると手も足も出なかったのはが現実ではあったけれど。
 来年以降FWとして勝負するのか、サイドでのチャレンジを続けるのかは定かではないが、今シーズンの名古屋では杉本は藤田とともに前線で無駄走りが出来る貴重な存在だった。シーズン終盤に3バックで右アウトサイドを担当していた頃、試合開始前のピッチでは必ずクライトンが杉本を捕まえてなにやら指示している光景が見られた。全体が引き気味になり(攻撃に人数を掛けなくなり)、前線に強烈な外国人も代わりとなる日本人FWによる動き出しもなくなった中で、クライトンにとって唯一のパス供給先が杉本だったのだ。
 シーズン後半(上記の柏戦の頃)には間合いの問題も徐々に改善の兆候が見られ、クラブとしても期待が高いスピードキング。新監督の元でもその飛びぬけた才能(特徴)がどう活かされるのかもまた興味深い。
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by tknr0326g8 | 2005-12-28 13:41 | K.T.G AWARDS
韓国代表MF・金正友獲得
 一週間ぐらい前から噂されていた金正友の獲得が正式にクラブから発表された。

 「金 正友(キム ジョンウ)選手」新加入のお知らせ(クラブ公式HP)

 今年の名古屋はJ1残留がシーズン終了直前まで確定せず来年に向けたチーム編成が遅れざるを得なかったこともあるが、既存の外国人を全員入れ替える割には新外国人に関する噂が全く聞こえて来ずにわかに不安になっていたところだけに、やっとひとり決まったか・・・というのが正直な感想。ブラジル人だからとか、韓国人だからとかいう感慨は良い意味でも悪い意味でも俺の中にはない。強いて言うならば、FW、MF(ボランチ)、DFのそれぞれのポジションにひとりづつの補強を宣言している中で、ことボランチに関しては「生粋のブラジル人」というのは難しいのかなと思っていた。ブラジルと日本ではあまりにもスタイルの違いが大き過ぎるのか――またその違いはFWやDF以上にボランチで最もギャップが大きいのか――例えばブラジルで将来を嘱望されていたドゥドゥは去年柏で全く役に立たなかったし、ブラジル国内でNo.1ボランチの評判を不動のものにしていたらしいマグロン(横浜)も(怪我もあったのだろうが)日本に馴染めないでいる。ロビーニョやヂエゴとともに栄華を誇ったサントスでバリバリプレーしていたクライトンも名古屋では決してその能力に見合った評価を得られているとは言い難いし、鹿島のフェルナンドにしたって日本に馴れて高いパフォーマンスを発揮するには時間が掛かった。こう考えるとかつてのセザール・サンパイオや今シーズン前にやってきてC大阪で中心選手として活躍したファビーニョは「例外」なのではないかとすら思えてくる。ブラジル人ボランチが能力に見合った活躍を出来る条件は大分のようにブラジル人指揮官を据えるか、ドゥンガやジョルジーニョ(鹿島)のようにヨーロッパを経由してやってくることなのではないか。そう考えると恐らくブラジル人を中心に人選を進めているであろうFWとDFはともかく、ボランチに韓国人というのはアリなような気もするのだ。

 金正友の獲得がかなり現実味を帯びてきた段階で、俺は金正友がどんなプレーヤーなのか自分の目で見てみたいと思ったが、Kリーグの試合を視聴する術などはあいにく持ち合わせていないし、ナショナルチーム同士の試合も日本代表を含めここのところほとんど見ていないから(当然の成り行きとして)日本代表と韓国代表がともに出場した東アジア選手権はおろか最近の韓国代表の試合も全く観たこともメディアに録画したこともない。なにか良い手立てはないものか・・・と色々探して辿り着いたのが2004年のアテネオリンピックだった。その中から三試合、グループリーグの韓国vsメキシコ戦、同・韓国vsマリ戦、決勝トーナメント一回戦の韓国vsパラグアイ戦をチェック。

 最初に見たメキシコ戦、前半いきなり金正友のもの凄いミドルシュートが炸裂。それは俺にとってはまさに挨拶代わりの一発であり、軽く衝撃を受けるだけのインパクトのあるゴールだった。まずは1ポイント獲得、掴みはバッチリだ。(笑)
 試合の中で実況の人が「(3-5-2の韓国で)ボランチと(右)サイドをやる」と言っていたので、補強としては名古屋の補強ポイントに合致する。あとの問題はプレースタイルだ。名古屋でボランチを務めるならパートナーは必然的にヨンハッになる。これがいかにもマスコミ受けしそうな「南北ボランチ」たる由縁なのだが、重要なのは耳障りの良い言葉の組み合わせではなく、ヨンハッとのプレースタイルの相性でありコンビネーションだ。
 しかし結論から言えばこれがどうも俺のイメージの中ではしっくり来ない。ヨンハッと組むならしっかりとボールが収めることが出来、中盤の底から攻撃を組み立てることが出来るタイプが良いと俺は思っている。そこで俺が求めるエッセンスは「センス」だ。ヨンハッも決して攻撃力がないわけではないし中盤の底でパスを引き出して展開したり積極的に前線に上がって攻撃に加わったりしているが、お世辞にもパスセンスがあるタイプだとは言えない。そんなヨンハッと組むのなら、サイドへの展開はもとより前線にスルーパスを出したりというタテへのパスを出せるセンスを有する選手が望ましい。逆に言えば、ヨンハッは守備が強く極端な話ひとりでも気の利いたディフェンスが出来るだけに、そういうセンスがあるなら多少守備が出来なくても目をつぶることも可能だ。そして俺が見た試合で金正友がどうだったかと言うと、忠実にパスを散らすことは出来るが、とても天より与えられし(パス)センスがあるようには見えなかった。昔風の言い方で言うならイングランド・タイプとでも言うか。相手がメキシコなど中盤でのプレッシャーがキツいチームだったという要素もあったのだろうが、メキシコやパラグアイとは言えU-23のチーム相手に思うようなプレーが出来ないようではJで優勝争いを目指すチームでの活躍は望むべくもない。そしてさらに言えば守備も決して強いとは言えない。そのプレースタイルは未成熟な(守備の弱い)アン・ヨンハッみたいだ。

 もちろんたまたま見つけた三試合だけで全てを判断することは出来ない。その大会でたまたまコンディションが悪かった可能性もあるし、去年の夏に行われたこの大会での経験を糧にさらなる成長が十分見込める年齢でもある。ひょっとしたらその後急速な成長を遂げているかもしれない。そしてひとつ付け加えるなら、金正友が素材としてとてもいいものを持っているということだ。恵まれた体格にヨンハッばりのミドルシュートを放つだけの強烈なキック。ノーステップで長い距離のサイドチェンジをバシバシ蹴れるだけのキックはボランチとして十分魅力的なものだ。来年はサイドアタックというものがチームとしてひとつのテーマになりそうな予感があるし、グラウンドを広く使う上で彼の特徴は存分に活かされるだろう。来年のシーズン終盤を迎える頃、チームとしてまだそんな悠長なことを言ってられるかどうかは分からないが、まだまだ伸びシロがありまさしく伸び盛りであろう彼を見るのもひとつの楽しみに成り得る可能性は十分ある。
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by tknr0326g8 | 2005-12-27 02:03 | Topics & Issues
インカレ グループリーグ・Dブロック 第3節 @夢の島競技場
 新人のおさらいをしに夢の島までインカレのグループリーグ・第三節を観に行って来ました。

 今日のメニューは、
  ・第一試合 国士舘大学vs仙台大学
  ・第二試合 筑波大学vs福岡大学

【第一試合 国士舘大学vs仙台大学】
 国士舘は片山がスタメンはおろかサブにも入っておらず、俺の注目は必然的に竹内ひとりへと集中することに。竹内は今日も3バックの真ん中で先発出場している。
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 グループルーグ敗退が決定している国士舘は、主力の4年生のうち片山の他に蒲原も出場しておらず、あたかもそれは来シーズンも見据えたメンバー構成といった趣きだった。そしてそれが影響して試合開始からなかなか形を作れない国士舘の攻撃陣。コンビネーションもなければ個人で打開出来るだけの能力も十分でない国士舘の若い攻撃陣は、ボールを持っても次のプレーに対する迷いが多分に感じられ、そうこうしているうちに寄せの早い仙台大学にボールを奪われてカウンターを喰らうケースが何度か見られた。
 仙台大学は素早く引いてガッチリ守りボールを奪えば後ろからも次々と攻め上がっていくような勢いのあるカウンターを仕掛けるスタイルをチームカラーとしているようだ。そのスタイルは準レギュラークラスの混じった国士舘にとってはひと際厄介だった。せめて個人の能力で突破できる蒲原や片山がいればもう少し違う展開になっていただろうけど。そして試合は仙台大学がプラン通りにカウンターからの波状攻撃で二点を奪って前半を終了する。
 後半になると国士舘は土屋が高い位置(ボックス内)で仕事をするシーンが何度か出てきて、それをキッカケに二点を返して一旦は追いついたものの、全体的にチグハグな感じは最後まで改善されないまま、ロスタイムにPKを決められて2-3で敗退してしまった。正直PKはあの時間帯に取るにしては微妙なプレーではあったが、そのプレーの流れの中からPKの笛が鳴るのとほぼ同じタイミングで放ったシュートが国士舘ゴールに吸い込まれていたから国士舘としても言い訳の余地はないし、むしろPKをストップ出来ていたらラッキーだったんだが・・・。
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 この間の筑波大戦で「竹内は言われているほどヘディングの強さを感じなかった」と書いたが、今日の試合での竹内はヘディングの競り合いを全て制していたし、局面での1対1でも冷静で落ち着いた対応を見せていた。そして筑波戦でも見せていたような機を見ての果敢な攻め上がり。そんな竹内を見ていて思ったのは竹内がかなりヤマを張るタイプのDFだということだ。それは「読み」とも「勘」とも言えるものだが、ハマればいいが外れた時には結構大きなピンチを招いていた。こういうタイプのDFは俺のイメージでは古くはトーレス、最近では大森がそのタイプで、上田滋夢TDが言う「大森と似たタイプ」というのは守備だけでなく攻撃も出来、中央もサイドも出来るユーテリティ性とともに、こういった部分もあるのかもしれない。

【第二試合 筑波大学vs福岡大学】
 第二試合では出場の危ぶまれていた目当ての阿部(7)が先発出場し低位置である4-4-2の左SBを務めていた。(そしてFWにはこの試合も富岡英聖(34)。もうひとり密かに注目の永芳卓磨(21)はスタンドにいました)
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 試合は前半から先日の国士舘戦とは打って変わってDFラインからのロングフィードをバンバン放り込むシーンが目立っていた筑波だったが、ここ一番では得意のサイドアタックからこぼれ球(マイナスの折り返し)を二列目が押し上げてきてミドルシュートという同じような形で次々と得点を奪っていった。そしてそのサイドアタックは、得失点差(総得点)によっては決勝トーナメント進出も有り得る?福岡大が前線に人数を増やして攻撃に来るとカウンターから益々冴えを見せることに。(ちなみに一点目は右SB野本のスルーパスに対して右サイドのDFラインの裏に流れた富岡が冷静に中を見て折り返し、それを中の選手が落としたボールを走り込んできた野本がペナルティエリアの外から強烈なミドルを放ったものだった。富岡もユースでサイドバックとかやらされてた経験が生きたか?笑)
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 前半から比較的ロングボールを多用していた戦術のせいか、はたまた太腿にテーピングを巻いている左足をはじめコンディションに不安があるのか、阿部は前半からオーバーラップやドリブル突破を見せる機会がとても少なかった。それは試合を通じて片手で足りるぐらいの回数しかなかったのではないか。だがそんな状況下において逆に際立ったのは、彼の鋭く正確な左足(のキック)で、サイドで後方からビルドアップに貢献しながら、時に逆(右)サイドのDFライン裏へフランク・デブールばりのダイアゴナルなロングフィードを何度か見せたりもしていた。
 しかし、試合を通じて阿部の課題のようなものも見えてきた。まず不安なのはその体力面だ。怪我が多いらしいからひょっとしたら試合にコンスタントに出れていないのか、試合終盤になると足が止まり始めた(終了間際に途中交代)し、試合の中でも攻守の切り換えにひとり遅れるシーンがしばしば見受けられた。もうひとつは守備。体力的な部分とも無関係ではないのだろうが、メインスタンド右寄りに座っていた俺のほぼ正面に筑波DFラインが来た後半、阿部は守備面ではほとんどそこに立っているだけのような状態だった。俺が相手チームの監督だったらそこを徹底的に狙わせただろうが、現に福岡大は阿部サイドの1対1をことごとく突破してチャンスに結び付けていた。そして試合が進んでいくと筑波の左SHや藤本が阿倍のすぐ近くまで来てフォローに入るようになっていた。4バックでの動き方やポジショニングに関してはこ慣れた感じだったが1対1は少し不安が残ったのは事実だ。
 まあそれでもサイドにこれだけボールが収まってさらに前にも行ける選手がいるというのはこれまでの名古屋にはなかった要素だからそれだけで楽しみではある。左サイドで藤田や本田と絡む姿が今から待ち遠しい。

 そう言えば第一試合と第二試合の合間にスタンド(右寄り)でポツンと座る中田前監督を見掛けたけど、来年もスタッフとしてチームに残るんだろうか。
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by tknr0326g8 | 2005-12-25 23:43 | College Football
インカレ グループリーグ・Dブロック 第2節 @江戸川区陸上競技場
 来シーズンから名古屋に加入する新人5名、竹内(DF/国士舘大)、片山(DF/国士舘大)、阿部(DF/筑波大)、青山(MF/名古屋ユース)、和田(MF/磐田東)。このうち大卒の竹内、片山、阿部の3名全員が出場しているインカレ(全日本大学サッカー選手権大会)を観に西葛西まで行ってきました。国士舘と筑波は、FC東京入団が内定している池上のいる仙台大、京都入団が内定している登尾のいる福岡大とともにDブロックに入っていて、ひとつの会場で全員が観られるのはまさに一石二鳥。しかも今日は国士舘と筑波の直接対決だ。これはプロ入り後も同じポジションを巡って競争が繰り広げられるであろう片山と阿部の未来を暗示しているのだろうか。

 メインスタンドしか開放されていない?ようだったので、とりあえず竹内、片山の二人がいる国士舘寄りに席を確保し両チームのスタメンを発表を待つ。国士舘では竹内(4)と片山(6)はともに先発。それ以外で馴染みのある選手はと言えば、岐阜工で片桐とチームメートだった土屋が10番を背負ってキャプテンマークを巻いている。一方の筑波・阿部はベンチには入っているものの先発メンバーから外れていた。怪我でもしているのだろうか、少し残念だ。しかしそんな筑波にあって先発メンバーにはひと際強烈に俺の興味を引く存在が・・・清水入りが内定している元U-17日本代表・藤本淳吾!ではなく(笑)、名古屋ユース出身のFW富岡英聖(34)だ。平林とともにU-15高円宮杯を制した時の中心選手だが、同期の神丸(中京大)が水曜日の試合でゴールを決めているようだから負けていられないところだろう。
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 とりあえずこの三人(竹内、片山、富岡)を追っ掛けながら試合を観ていくことにした。
 片山はどうやら3-5-2の布陣を採用しているらしい国士舘で左のアウトサイドを担当している。国士舘というチームを見てみると、中盤にタレントが揃っていて蒲原、土屋、柴崎(そして後半土屋に代わって入った養父)といったあたりはおそらく大学でも屈指のレベルの選手達だ。しかし蒲原と土屋が攻撃的に行く分柴崎が1ボランチ気味になることも多く、それとバランスを取る形で片山は比較的引き気味のポジションを取っていることが多かった。さらに言えば4-4-2の筑波が両サイドのスペースを突いてくることで、片山は相手のOHに引っ張られる形でDFラインと並ぶような位置でのプレー(守備)を強いられていた。
 竹内は3バックの真ん中でリベロとしてプレー。言われている程空中戦での強さを誇っている感じでもなかったが、最後尾でラインをコントロールしつつよく声を出してチームを引っ張っていた。リベロというポジション柄と筑波が先制して逃げ切ったゲームの流れ的にそれほど1対1での守備機会のようなものはなかったが、筑波の前線で身体を張っていた富岡が途中何度か引いてきてバイタルエリアで良い基点を作った時、それに釣り出される形で裏を取られて決定機を演出されたのが気になったぐらい。
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 国士舘は中盤でつないで崩すというよりは早めにDFラインの裏を狙いそこで前線の個人技を活かすような戦い方。2トップとそれに絡む形のトップ下・蒲原が個人技を活かして筑波大最終ラインに対して積極的に勝負を仕掛け、その後方では土屋がボールに多く触ってゲームをコントロールしながら裏へのパスを狙う。そこでは片山もしばしば左サイドからスピード溢れるオーバーラップを見せていた。そして試合序盤は何度か狙い通りに筑波DFの裏を取っていた国士館が個人技で突破を図り決定機を作り出した。
 対する筑波は、GKの好セーブなどもありなんとかそんな国士舘の攻勢を凌ぐと、徐々にボールをつないでサイドから攻めるという本来の?スタイルを出し始めた。個々のタレントでは劣るかもしれないが筑波には藤本という絶対的な存在がいる。そしてその藤本がハーフウェーライン付近(自陣)で土屋からボールを奪うと追いすがる国士舘の選手達を次々と振り切って右サイドをタッチライン付近まで独走、得意の左足に持ち替えて放ったシュートをGKが弾いてバーに当たり、そこに詰めていた筑波のFWが押し込んで先制点を奪った。
 その後は30分過ぎに国士舘がカウンターから決定的なシュートを放ってバーに弾かれたり、その跳ね返りを押し込もうとしたシュートがさらにバーに当たるなど惜しいシーンもあったが、先制点を奪った筑波がより慎重な戦い方にシフトしたことと国士舘の攻撃に対し筑波DFが時間の経過とともに慣れてきたことで、国士舘はゴール前でチャンスを作れなくなってきた。確かに常に裏を意識した攻撃を行うことは大事だが、これ一辺倒では単調な感は否めなかったし、個人技を基軸とした攻撃はサポートの動きも少なくチームとしての体を成していなかった。
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 後半に入ると筑波でメンバーチェンジがあり阿部(7)が登場、左SBに入った。左の太腿にテーピングが見え隠れしたから負傷でもしているのだろうか。そうであればあまり無理はして欲しくないが・・・。
 阿部のプレーはと言えば、筑波の慎重な試合運びの中でそのポジションであるSBとしての職務を逸脱しない範囲内の自重気味なものだったが、筑波の攻撃陣が前線でボールをキープしていると気が付けばスルスルと上がって来ていて、その左足から狙いを持った良いクロスボールを何本も蹴っていた。そのクロスボールは鋭いドライブ回転が掛かり美しい放物線を描きながら相手DFにとって危険なポイントを的確に突くもので、それにはスタンドから息を呑むようななんとも言えない声が聞こえたほど。こんなキレイなクロスボールを蹴る選手がかつて名古屋にいただろうか。
 そんな阿部とは逆サイドにいる片山は後半になるとかなり高い位置をキープし始め、守備は半分捨てたような感じで時にウイングのようにプレーしていた。ベタな表現だが阿部が柔なら片山は剛、攻め上がりも長距離のプレースキックを任される左足も片山のそれはどちらもパワフルだ。タイプの違うこの二人に中谷を加えた三人の中からフェルホーセンは誰を選ぶのだろうか。(ちなみに俺の中では彼等が加入すれば渡邊はポジションを前(アタッカー)に戻してプレーさせるべきだと思っている)

 試合はなかなかテンポアップしないまま淡々としたペースで進んで行き、1-0で筑波リードのまま迎えた終了間際、途中交代した土屋からキャプテンマークを引き継いでいた竹内が最終ラインから往年のマティアス・ザマーのようにピッチの中央をワンツーを織り交ぜながらドリブルで相手PAまで攻め上がるなど勝利への意欲を見せる。水曜日の第一戦(対福岡大)に敗れている国士舘にとってこの試合は落とすことが出来ない試合だった。
 その後もロスタイムまで前線に残り攻撃に加わり続ける竹内。突出したテクニックを持っているわけではないが、決してディフェンスだけの選手ではないようだ。しかし前線でオーバーヘッドシュートを放つなどスタンドを湧かせた竹内の奮闘も、それに触発されたのかやっと積極的に仕掛け始めた国士舘の総攻撃も報われず、スコアは動かないまま試合終了のホイッスルが鳴り、その瞬間竹内はユニフォームの裾をめくって顔を覆った。
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 確かにこの1年ぐらいで国士舘には様々な出来事があったのだろうが、正直なところチームとしての一体感や完成度では2シーズン前までJFLで戦っていたチームとしての面影を失っていた。これで国士舘のグループリーグ敗退が決まったが、竹内と片山には名古屋という次の舞台が待っているのだから、そこでさらにプレーヤーとして成長して行って欲しい。敗退の決まったグループリーグ最終戦に彼等が出るのか不明だが、個人的にはもう一試合ぐらいじっくり観てみたい。
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by tknr0326g8 | 2005-12-23 23:37 | College Football
PlayBack#4 クラブ史上最長監督ネルシーニョの2年1ヶ月
■クラブ史 第3期
 名古屋というクラブの歴史を監督単位で区切るとすれば、こんな感じ↓に分けられる。
・第1期:平木~ミルン
・第2期:ベンゲル~田中(サンチェス)
・第3期:ジョアン・カルロス~ネルシーニョ

 <第1期>は言わずと知れた低迷時代。その頃の名古屋は今やすっかり引き離されてしまった感のあるガンバや浦和とともに「Jのお荷物」と呼ばれていた。そしてそんなどん底状態だった名古屋に「救世主」ベンゲルが降臨、チームとしての<第2期>がスタートする。ベンゲルのもとチームは急速な進歩を見せ優勝争いに名を連ねるようなチームへと変貌を遂げた。やっとクラブとしての進むべき道筋が見えてきた名古屋は藁にもすがるような思いでその路線を踏襲、ベンゲルがアーセナルに去った後はそのベンゲルの推薦でカルロス・ケイロス(現マンチェスターU)を、さらにそのケイロスがいなくなるとベンゲル、ケイロスのもとでコーチを務めていた田中孝司を監督に据えてチームを伸ばしていこうとした。
 この第2期に養った(ある意味では「余計」な)自信を糧に、クラブとして本気で優勝を目指して(優勝を至上命題として)戦ってきたのが名古屋における<第3期>だ。クラブは優勝という明確な目標達成に向け毎年のように大型補強を行って戦力の拡充を図る一方、そのための監督選考を行ってきた。ジョアン・カルロス、ズデンコ・ベルデニック、ネルシーニョと名前だけ並べれば、南米(ブラジル)→欧州(東欧/スロベニア)→南米(ブラジル)と全く一貫性がなくその場凌ぎの監督選びを行ってきたようにも感じられるが、よーく眺めているとそこにはひとつの共通点があることに気付く――それは「Jリーグで実績のある監督」というキーワードだ。
 日本(Jリーグ)をよく知り、かつそこで結果を残してきた監督を起用することが優勝への近道だとクラブは考えた。これに関して言えばあながち間違った判断とは言えないと思う。2003年以降はTDに上田滋夢を迎えたが、それ以前のフロントは完全な(サッカーに関する)素人集団で、そんな彼等が下手に主観を入れたりせず「Jで実績のある監督」を選んできたことは、(結果はともかく)それはそれで目標に対して真摯に考えた方向性であると俺は思う。少なくともそれは、(ベンゲルを除けば)ミルン、ケイロス、サンチェスと外国人監督の選考に失敗し続けてきたクラブにとって、ギャンブル性を排したより確実な選択(のはず)だった。

 そんな第3期がまさしく今終焉を迎えようとしている。ネルシーニョは言ってみれば第3期の「Jで実績のある監督のもと優勝を命題として戦う」シリーズ三部作で、第一部:ジョアン・カルロス、第二部:ズデンコ・ベルデニックに続く第三部(完結編)だったわけだ。

 それが名古屋というクラブの歴史における俺なりのネルシーニョの位置付け。

■攻撃サッカーの名のもとに
 2003年8月、1stステージ限りで更迭されたズデンコに代わる新監督としてサン・カエターノ(ブラジル)に多額の違約金を払ってまで招聘されたのがネルシーニョだった。クラブがこの第3期においてあくまで「優勝」を命題として戦っている以上、ズデンコはそれにそぐわない監督だった。少なくともその年の初めにTDに就任した上田滋夢はそう判断した。勝利チームに勝ち点「3」が与えられる現代サッカーにおいて、優勝を狙う上で必要なのは勝利であり、勝利を得るために必要なことは失点を与えないことより得点を奪うことという考え方は順当だ。
 そういった背景も踏まえネルシーニョが最初に行ったことは、例えるならば後輪駆動型のサッカーから前輪駆動型のサッカーへの転換だった。ズデンコ時代の名古屋が守備に重心を置くあまり守から攻への切り換えに難があると判断したネルシーニョは、それまでの自陣に引き篭もって守っるスタイルから、前からボールを奪いに行くアグレッシブなスタイルへの転換を図った。前からプレッシャーを掛けてボールを奪いに行き、奪ったボールは素早く強力な2トップに預ける。そしてそこでボールが落ち着く間にトップ下(岡山)、両サイド(海本弟)、ボランチが前足に重心の乗った勢いそのままに津波のような攻め上がりを見せる。その光景はズデンコ時代には決して見られることのなかったスタイルであり、確かな勢いを感じさせるものだった。
 そしてそのスタイルはシーズン半ばにはチームが優勝争いを演じるまでにその完成度と選手の中での確信を高めて行き、怒涛のような攻撃で前半だけで4得点を奪った第8節の東京V戦、浦和初優勝の夢を砕いた第14節でひとつの集大成を迎えるに至る。特に浦和戦はその完成形と呼ぶにふさわしい試合で、ネルシーニョが就任当初何をしようとしていたかを知りたければこの試合を観ればいいだろう。

■リアクションスタイルからの脱皮
 チームとしてアグレッシブなスタイルへの転換に成功し、シーズン中盤には優勝争いに加わったものの、ネルシーニョにとって名古屋初采配となった2003年2ndステージは最終的には定位置(中位)でのフィニッシュとなった。
 シーズン途中で元ヴェルディの石塚啓二を獲得しなければならなかったことや、まさしく勝負どころだった第10節の神戸戦で当時ルーキーだった深津を先発起用せざるを得なかったり、またその試合で楢﨑の代わりに出場した本田が試合を決定付けるミスを犯したことなどを見ても分かる通り、失速の原因は選手層の薄さだとネルシーニョは考えた。そしてシーズンオフには名古屋と言えども過去に例のないような大型補強が行われる――代表経験のある秋田、岩本、大野に、ユース代表としてワールドユースのピッチに立ったばかりの角田、川島を加えた陣容は他チームと比べても決して見劣りしないものだった。ここでさらにダメ押しとも言える新井場の獲得に成功しなかったことが、後々考えれば大きかったと言わざるを得ないが・・・。

 それなりに拡充した陣容とシーズン前のキャンプからという準備期間を得たネルシーニョは次なるステップへと打って出る。ネルシーニョ就任以降半年で確かにチームとしてはズデンコ時代よりは攻撃的な姿勢が打ち出せるようになったが、それはまだネルシーニョが求めるスタイルの序章に過ぎず、さらに言うならベンゲル時代のようなリアクションスタイルでしかなかった。ネルシーニョはもっと中盤でボールをキープしてゲームを作りコントロールすることを意図していた。これはすなわちJ最強と謳われた外国人2トップを支える中盤を作り上げる作業だ。
 しかしシーズンが始まると、トップ下には急速な成長を遂げた中村が頭角を現して来たが、ボランチがなかなか定まらない。開幕以来本職のヨンデや吉村、山口Kの他、DFの大森や角田、攻撃的な中盤のプレーヤーである大野などが試されたが怪我などもありどれも定着しなかった。そしてネルシーニョは2ndステージを迎えるに当たり、苦肉の策としてDFのパナディッチを切り、ボランチにブラジルの名門サントスからクライトンを獲得する。これはネルシーニョ自身が志向するサッカーの完成に向けた肝でありまさしくラストピースだった。

■積み上げなきチーム
 ラストピースとして中盤にクライトンを獲得し、マルケスがその年Jリーグ年間ベストイレブンに選出される獅子奮迅の活躍を見せたものの、長年名古屋の最前線で身体を張り続けたウェズレイが怪我でコンディションを崩すとその調子に比例するかのようにチームは失速し、名古屋は2004年も結局目標である優勝には手が届かないままシーズンを終えた。
 だが1ステージ制となる2005年を迎えるにあたり、それまで一年半に渡って、その間に弱点と思われるポジションに補強などを行いながら指揮を取ってきたネルシーニョには確かな手応え(勝算)があったはずだ。当初は二人だけでサッカーをする傾向のあったウェズレイ、マルケスの2トップに、トップ下の中村そして右サイドの海本幸治郎が絡むコンビネーションは熟成の時を迎えつつあったし、中盤を仕切るクライトンもチームメートの特徴を掴みながらチームに馴染みんで来ていた。2004年に新井場が獲れていれば・・・というのはこの部分なのだが、この状況は俺にとっても2005年を「少なくとも優勝争い」と楽観視出来るようなものだった。

 しかし実りを収穫するはずの2005年、事態はシーズン前から予想外の方向へと動き出す。ネルシーニョのもと日本人では最重要なプレーヤーのひとりだった海本幸治郎が兄を追って新潟へと移籍してしまったのだ。さらにキャンプではDFのキープレーヤー大森の怪我による長期離脱が判明。開幕後も、名古屋のシンボルと言っても過言ではないウェズレイがリーグ戦1試合に出たのみで退団。さらには6月限りでマルケスまでもがチームを去ることになってしまった。クラブは彼等の代わりに、ヨンハッやルイゾン、藤田、中山といった最大限の補強をしたが、揃いも揃ってそれもキープレーヤーとも呼ぶべき選手達がいなくなってしまっては収穫どころではない。一人の監督に長く続けさせることのメリットは戦術の浸透やある程度メンバーを固定して戦うことによるコンビネーションの深化でチームが熟成させれていくことにあるが――これがあまりに長く続きすぎるとマンネリやそれに伴うチームとしての硬直化を招く恐れもあるが――チームは熟成を前にして新たな苗木に植え替える作業を行わざるを得なかったわけだ。

 新しいメンバーで新たに動き出したチームが収穫を迎えるのは来年かそれ以降の話でしかない。

■第4期のはじまり
 ルイゾンや藤田が完全に馴染む間もなくチームが優勝争いから脱落すると、シーズン終了を待たずしてネルシーニョは更迭された。最初にも書いたが、クラブにとってのこの第3期が「優勝」を掲げて戦うものであったことを考えればこれは必然的な結末だった。

 そしてチームは新たな<第4期>へと突入する。
 ここ数年も実は名古屋はセカンドチームを作ることで大命題の「優勝」とともに「育成」という二兎を追う政策を採っていたが、今後はより育成へとシフトした方向性を示していくことになるだろう。TDは、このシーズンオフは恒例の補強を控え伸びてきている若手を我慢して使っていくことを示唆しているし、ユースにも各年代の代表に名を連ねる(またそこで中心選手としてプレーする)プレーヤー達が育ってきている。
 第4期最初の監督となるフェルホーセンはチームを立て直せるのか。そして我慢が実を結び今の若い力が順調に伸びてくることが出来るのか。名古屋にとって第Ⅳ期はひょっとしたら冬の時代かもしれないが、願わくばそこで蒔いた種が<第5期>に黄金時代となって花開くことを期待したい。

 ※2005年の振り返りはそれはそれでまたやります。
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by tknr0326g8 | 2005-12-18 05:17 | PlayBACK
第34節 対千葉 1-2 (得点:鴨川) @フクアリ
 史上空前の優勝争い、可能性が低いとは言えその最中にいる千葉と、とりあえず残留を確定させたためかホーム最終戦でもサッパリ戦う気力も感じさせない醜態を晒すなど、どうやらとっととオフに入りたいらしい名古屋の戦い。名古屋にとって有利な要素は(かつての)相性の良さと、強いチームには強い(らしい)名古屋クオリティ。しかし(かつての)相性の良さが外国人2トップを初めとした個の能力の支えられたものであったことを考えると、今の名古屋にはそれがあまり期待できそうもない。
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 名古屋は前節負傷交代した吉村に代わり山口Kがアンカーを務め、出場停止の井川に代わって大森が最終ライン(3バック)に戻ってきた。

     鴨川   豊田

          中村
藤田   本田       角田
         山口

  ヨンハッ   秋田   大森

        楢﨑

 前半からピッチの右と左で繰り広げられるサッカーは実に好対照だ。
 千葉は前半全体的にやや慎重ではあったものの、ほとんどポジションというポジションがないがないかのように選手達が流動的に動きながらピッチ上に広がり、個々の選手達が頭を休めることなく次の展開とその時自分がすべき仕事を考え続けている。そしてDFラインでボールを持てば中盤から必ず誰かが顔を出して貰いに来たり、サイドを経由してしっかりとボールをつないでいく。
 対する名古屋は相変らずなスタイルで前線に張る豊田と鴨川にタテ一本で放り込むばかり。しかし、ほとんど(それしか手がない)苦し紛れのようなタテ一本のフィードは2トップまで行き届くどころか、頼みの彼等が市原のDFに出足で完全に負けていてサッパリ基点になれる気配すらない。名古屋も試合の流れの中で中盤が(藤田、本田、山口Kのラインが)流動的に、本田が外に出たり山口Kが外に出たりしているが、これは名古屋の中で「ひとりジェフ」状態の藤田が神出鬼没に攻撃へと絡む姿勢を見せた後そのスペースをどう埋めるのかといった守備的な意味での流動性であり、彼等が代わる代わる左サイドから飛び出したりするわけではない。
 時間が経つにつれ、名古屋はDFがボールを持つと、ボールを貰いに来る山口Kともうひとりぐらいを自陣に残して、5人ぐらいがこんな感じ↓で相手陣内に張り付く形も目立ち始める。完全な中盤省略スタイル。

    ●   ●
●     ●     ●


――――――――――(←センターライン)

       
    ●   ●
 ●    ●    ●

確かに下手に中盤をつないで千葉の激しいプレッシャーの前にボールを奪われてカウンター喰らうのも怖いだろうし、ロングボールに対するこぼれ球を拾える位置に人を掛けたいという意図は明確で今のチームの戦術に沿った合理的なやり方ではある。しかしこれも結局、ピッタリとマークに付かれた前線のプレーヤーにどうやってボールを入れようか迷って後ろの5人でバタバタしてるうちに、千葉の前線の選手からプレッシャーを掛けられてボールを失ってピンチを迎えるような有様でしかなかった。
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 名古屋のディフェンスは、千葉の変幻自在なポジショニングによる攻撃に付いて行く事が出来ないのか、慎重な中にも時に勝負を掛けて雪崩れ込んでくる千葉の選手達を捕まえきれずしばしばビッグチャンスを相手に与えてしまっている。中には両アウトサイドが下がって5バックのような状態にも関わらず、そこ(最終ラインの人と人との間)にフリーの選手を作ってしまうような場面さえあった。千葉の選手達の動きが良すぎるのか、それとも名古屋の選手達が人数を掛けて守っているということ自体に安心してしまっているのか。
 そして目立つのはG大阪戦や東京V戦で見せたような当たりの強さ(粘り強さ)が見受けられないことだ。言わずと知れた秋田やワシントンを抑え切ったヨンハッといった屈強なDF達がハースや巻にやすやすとポストプレーを許している。もちろんハースや巻のポジショニングを含めた上手さはあるのだろうが、おそらく前節・新潟戦でアンデルソン・リマのFK一発に沈んだトラウマから、自陣ペナルティエリア付近でのファール(もしくは激しい接触プレー)をやめようという申し合わせが名古屋のDF陣の中でなされていたのではないかと考えるのが普通だ。千葉にも阿部勇樹というFKのスペシャリストがいる。

 前半は30分頃に一度名古屋に波が来たぐらいで、あとは終始千葉のペースだった。流れが来た時間帯、名古屋ではいい形で角田にボールが渡るシーンが何度かあったが、迷いがあるのか角田のクロスが名古屋のFWに合うことはなかった。チームとして守備に重点を置き(守り倒して)攻撃はシンプルに(速く)人数を掛けないで行うというなら、それはそれで構わない――心情的には嫌だけど――が、「必殺カウンター」の形のひとつぐらい持っといてくれよ。せめてサイドにいい形でボールが出た時の2トップの動き方ぐらい。角田がボールを持ったシーンでも2トップは動きが被っていたり、角田もどうボールを入れていいか分からない感じだった。

 後半選手交代はなし。
 そして意外にも名古屋がいい入り方をする。前半から中田監督(神戸コーチ)が両手で弧を描くような仕草で「サイドから攻めろ」という指示を出していた(ちなみに今日の俺の席は名古屋ベンチの真後ろだった)ようだが、ピッチ上の選手にはそれが上手く伝わらなかった。それをハーフタイムで徹底したのかだろうか。中でも特徴的だったのは、前半真ん中にポジションを取って千葉DFのプレッシャーをモロに受けていた豊田が、後半の立ち上がりは3バックの脇のスペースに流れてボールを受けそこで基点を作り始めた。まあそれが立ち上がり5分しか続かないのが「名古屋タイマー」たる由縁で、それを凌がれると千葉による怒涛の反撃、そしてこの試合の行方を大きく決定付けたアクシデントが待っていた。

 千葉のカウンターにより裏を取られたDFラインに対応して飛び出した楢﨑と千葉の二列目からの飛び出しを追って来た山口Kが衝突。山口Kは一度はピッチに戻ったが結局二人とも交代になってしまった。サブGKとしてはそのレベルを超越した川島と、山口Kとタイプ的に似通っている中島がベンチに入っていたのが不幸中の幸いだったが、純粋なDFを入れずこの二人の他にはFW二人(杉本、津田)とサイドアタッカーの中谷という(アグレッシブな交代を想定した?)ベンチ構成だった名古屋にとって、この早い時間帯に負傷によりGKを含めた二人を交代しなければいけない状況は誤算以外の何ものでもなかっただろう。勝負どころで使える交代枠はあと一つしかなくなってしまった。
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 名古屋はいつからだろうか――ひっょっとしたら前半途中からだったような気もするが――例の中田監督によるサイドからの攻撃の徹底という指示により、前節の新潟戦同様本田を左アウトサイドに固定し藤田を中に入れるポジションチェンジを施してきた。前節全く機能しなかったこのやり方をなぜ今さら再び持ち出すのか俺には全く理解できないが、サイドから中に入ってくるタイプの藤田に対し左利きの本田をアウトサイドに出すことで、右の角田と合わせ両サイドからのクロスというものを攻撃の軸としていきたかったのだろうか。
 前節に引き続きこのポジションチェンジは完全に裏目に出た。藤田が左サイドにいた頃以上に名古屋の左サイドは死んでしまった。本田が有効に攻撃に絡めない。そして前半藤田が苦労しながらもなんとか凌いでいた感じのあった千葉の右アウトサイド・水野を本田が止められない。途中イエローカードを一枚貰ったが、これはなんらかの対処をしないと二枚目のイエローカードも時間の問題であるように思われた。本田が止められないと必然的に3バックの左ストッパーであるヨンハッが対応に行かざるを得ず釣り出される。千葉は待ってましたとばかりに二列目からのランニングでこのヨンハッの空けたスペースを突いてくる。そしてそれに対してどう対処していくかが全く見えてこない名古屋。秋田がスライドするのか、藤田が戻ってスペースを埋めるのか。オフサイドで取り消されたハース?を含め失点は時間の問題だった。(そして実際それがロスタイムに致命傷となった)

 ここでオシムが動く。左サイド山岸に代え林投入。DFに向って指を四本立てていたから4バックだろうか。林は左サイドの高い位置に入り4-3-3のような布陣になった。しばらく情勢も見守っていた名古屋DFだったが、しばらくすると大森と秋田が指を立てながらなにやら二人で話し合っている。そして二人で「OK」と頷き合うとそれぞれ角田とヨンハッに意思を伝達。右から角田、大森、秋田、ヨンハッの4バックへのシステム変更だ。

     豊田   鴨川

             中村
本田  藤田
          中島

ヨンハッ  秋田   大森  角田

         川島

中盤に攻撃的なプレーヤーを揃える名古屋にとっては、どちらかと言えばこっちの方がバランスがいい。

 そして残り10分を切った所で名古屋に先制点が生まれる。タテ一本から豊田が千葉DF(ストヤノフ)と飛び出してきたGKの間隙を突いて突進して潰れると、そのこぼれ球が鴨川の元へ。これを鴨川がヘディングで無人のゴールへとふわりとパスするように押し込んだ。前の二人はよく頑張ったが、チームとしてはなんとも芸のない、相手の致命的なミスだけが頼りの情けない攻撃。これに頼っているようでは未来はない。
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 名古屋は得点シーンで負傷した豊田に代え、前線に「名古屋のスピードキング」こと杉本を投入してあとは守備からのカウンター狙い。プランは明確だ。実際にカウンターから杉本が一気に持ち込んだ場面もあったが坂本が上手く対応しシュートは枠の外だった。
 しかし千葉の猛攻を耐え切るには名古屋の中盤は疲弊し切っていた。藤田、本田、中村は先週の三連戦でもフル出場していたんだから無理もない。唯一中島だけは体力的に余裕もあったがいかんせん一人では限界がある。例えばこんなシーン・・・市原の左サイドから坂本がボールを持って上がってきた、本来対応に行くべきはずの中村は動かない。仕方なく中島が対応に行くが、ボールを運ばれ中央に戻される、そこに待っていたのは中島が見るべき羽生や佐藤。中村はマークを入れ替えて彼等に対応に行くことすら出来なかった。

 その後千葉は羽生に代えて工藤を投入。この工藤が名古屋にとってはなんとも厄介な存在だった。動けない名古屋の中盤をあざ笑うかのように二列目から最前列へとドリブルでガンガン勝負を仕掛けてくる工藤。名古屋DFは彼の前に成す術がない。工藤ってこんないい選手だったっけ?

 そんな千葉の攻撃に何度か完全に崩されつつも、GK川島のスーパーセーブでなんとか凌いでいた名古屋だったが、ロスタイムを迎える頃にセットプレーからペナルティエリア内で中村と誰かが派手にもつれあって倒れた。そしてPKのジャッジ。よく見えなかったが、空気を読んだ柏原のジャッジのようにも感じた。仮にファールを取らなかったとしても、そのプレー(ジャッジ)に関して怒る千葉の選手もいなかったのではないか、ぐらいな。このPKを阿部が落ち着いて沈めて同点。
 センターサークルまでボールを戻す時、この試合その風貌と相俟って「鬼」にしか見えなかったストヤノフがさらに怖い顔して「早く戻せ」と強奪に来るボールを、名古屋の選手達が中村を中心に試合の中では観られないようなスムーズな連携でボールを(手で)回し合ってイジメっ子のような嫌がらせ。しかしそれは精神的な落ち着きや逞しさでもなんでもなく、単なる後ろ向きな嫌がらせでしかなかったことがその直後ハッキリする。
 チームとして完全に気持ち(集中)が切れていたのだろう。それが鴨川と杉本という大卒ルーキーの2トップに若さという形で表れた。キックオフしても動かないチームメートに焦れたのか、逆転に向け前のめりな千葉の迫力に気圧されたのか、キックオフと同時に誰もいない前方に無闇に蹴り出す2トップ。オイオイ、ロスタイム5分だぞ。プレー切れて終了じゃねーんだぞ。そのことすら誰も伝えてないのか?ベンチは何やってんだ?中途半端なキックはラインを割ることもせず相手の右サイドの選手に拾われ再び名古屋陣内へと戻って来た。本田が交わされ引っ張り出されたヨンハッの空けたスペースにボールが渡る頃には、そこに千葉のフリーの選手が二人ぐらい立っていた。この試合で何度も何度も見せられたパターン。最後の最後まで修正できなかった。ゴールを決めたのが反対サイドのSB坂本だったのもまた千葉らしい。

 そしてそのまま試合終了。
 結果だけ見れば、順当で内容に則った結果だった。すっかり強豪チーム(千葉)と弱小チーム(名古屋)といった趣の内容で、強がりじゃないが、この内容で勝ちを拾っても俺は正直ビミョーな心境だ。前半から本田がひたすら首をヒネっている姿が強く印象に残り、中盤から前では藤田以外誰も声を出して要求したりしない。みんな文句も言わずただ淡々とプレーしているだけ。そんなのサッカーやってて面白くないだろ。やってて面白くないサッカーを観てて面白いわけがない。
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 そう言えば、試合終了後、神戸さんのところにかつての(市原)ユースの教え子達が次々と挨拶来てたのがもうひとつの印象的な光景だった。名古屋も今のユースの子達がトップチームでモノになる何年後かに優勝を争えるようなチームになってればいいなと心から願う。
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by tknr0326g8 | 2005-12-04 02:31 | Game Review