Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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Jリーグ第25 節 対大宮
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大宮はトニーニョがいないことが致命傷でした。名古屋はやるべきことをしっかりやれば、前半からもっと楽に試合を運べたと思います。杉本は速い以前によく走る。ハットトリックはそれに対する報酬ですね。
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by tknr0326g8 | 2006-09-30 21:23 | Game Review
ファンタジーキングと言えどもまだまだ知名度は低い
 水曜日発売のエルゴラッソ、「反町JAPANへの推薦状」(FW編)という特集で、平山、カレン、前俊、苔口、萬代、渡邉(早稲田大)、伊藤翔(中京大中京)ととも我らが津田知宏も写真付きで大きく扱われている。今シーズン、J1に限ればこの年代で(カレンと並ぶ)最多ゴールの<3>を記録している津田は、「このペースが維持されるなら、代表召集もそう遠い話ではない」「点で合わせるプレーが持ち味」のストライカーとの紹介。

 しかしいくら候補にも選ばれていないからって、

 「Kazuhiro TSUDA」

 はねーだろ。(しかもデカデカと)
 まがりなりにもファンタジーキングだぞ。(笑)
 名前間違えんなよ。
 
 とりあえず東京の人にも津田知宏(TSUDA TOMOHIRO)という名前を覚えてもらえるように、津田はもっと試合出てゴール量産してください。まだ時々プレーに(周りに対する)遠慮が感じられる場面があるが、ゴール前ではもっと貪欲に時には少しエゴイスティックなぐらいになってもいい。そして北京への道を自分で切り開いてくれ。
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by tknr0326g8 | 2006-09-28 12:05 | Topics & Issues
高円宮杯 準々決勝 対鹿島ユース 1-0 (得点:花井) @柏の葉公園総合運動場
 チームとしては未知の領域となる高円宮杯・準々決勝、相手は鹿島ユースだ。グループリーグでプリンス関東1位の横浜ユースを1-0、二日前の決勝トーナメント・ラウンド16では同2位の湘南ユースを2-1でそれぞれ下してきた名古屋にとっては、同3位の鹿島にここで負けるわけにはいかない。反対側のブロックでは広島ユース、G大阪ユース、横浜ユース、滝川第二といったあたりがしのぎを削っているのを見ると組み合わせ的にはラッキーだったのだろうか。
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 名古屋はここのところ不動のメンバーでスタメンを固め、またJの下部組織相手には大抵慌てずに落ち着いた戦い方が出来ているのでこの試合に向けて大きな不安要素はない。いつも通りの戦い方をしていけば自ずと結果はついてくるはずだ。ただ不安があるとすれば湘南戦のレビューの最後にも少し書いたような鹿島に先制を許す展開。鹿島のチームカラーを考えても出来ればそれは避けたい。

          久保(10)
 新川(19)            花井(7)

     福島(20)    西山(8)

          吉田(13)

後藤(12) 森本(5) 三宅(6) 酒井(11)

          長谷川(1)

 試合開始とともに攻勢に出たのは鹿島。右サイドを中心にどんどん名古屋陣内へと侵入してくる。名古屋はそれを水際でなんとか凌ぐ展開が続き、試合序盤は鹿島のコーナーキックの回数だけが時間とともに加算されていく。マイボールになると名古屋も落ち着こうといつものように後ろからパスを回して行くのだが、そのボールを鹿島に奪われてまたカウンターを喰らうという苦しい展開。

 名古屋がやっと反撃らしい反撃に出られたのは試合開始から10分が経過した頃。
 9分に左サイド久保のポストから後藤がサイドチェンジ、右サイドでこのボールを受けた花井からオーバーラップした酒井へ、そして再び花井がもらって前線に飛び出した西山にスルーパスとキレイにパスが回るがオフサイド。11分には福島からのサイドチェンジのパスを受けた右サイド酒井のクロスにPA内ファーで久保が折り返すも相手DFに拾われる。
 ようやくリズムが出てきた名古屋はなおも右サイドを中心に攻める。14分福島が中央をドリブルで割って入り右の花井へスルーパス。花井はキックフェイントを織り交ぜながら目の前の相手を振り切りシュートを放つがカバーに来たDFに当たる。15分にはまたも酒井の攻め上がりから戻して西山が上げたクロスに中央で久保が合わせるがゴール左へ。
 そして18分、そんな名古屋の右からの攻撃がついに得点へとつながる。新川のサイドチェンジから右サイドを酒井が深くまでエグり後ろサポートに来た吉田に戻すと、吉田がゴール前へとクロス。このボールをファーサイドで久保が競り勝ち落としたボールに花井が左足一閃ゴールを射抜いた。鮮やかな先制ゴール。
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 鹿島は中盤から後ろで真ん中を固めて守るスタイルを取っており、これは名古屋から見れば両サイドバックの前に攻め上がるスペースが空いていたことを意味している。名古屋はそこを上手く使って攻撃を組み立てていた。特に目立ったのは、左サイドで一旦ボールを落ち着けてそこから右サイドバックの酒井へサイドチェンジするパターン。この大会これまでお世辞にも機能しているとは言えなかった酒井の右SBだが、二日前の平塚戦(ラウンド16)で新川へのアシストを決めたあたりから何かが吹っ切れたのか、この試合でもタイミングの良いオーバーラップから何度も右サイドの突破を見せていた。そして何より今日の酒井にはプレーに迷いがなかった。
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 その後1点をリードしたことで気持ちが守りに入ったのか名古屋は再び鹿島に攻勢を許す。セットプレーの守備練習のようにひたすら繰り返されるコーナーキック。そしてやっとボールを取っていざ攻撃に出ようとしても、カウンターの基点となるべき新川が相変わらずコンディションが良くないのか足にボールに付いていない感じでボールを奪われたり、中盤でのつなぎにミスが出たりしてなかなかカウンターに移行することが出来ない。

 かなり押し込まれている名古屋だが久保を軸とした形で反撃も見せた。26分吉田のサイドチェンジ→右サイドで酒井が持ち込んでクロス→走り込んだ福島を経由し→DFを背負いながら久保が反転してシュート。この時にさらに左サイドには後ろから走り込んで来た新川がいたが、そこに出さずに強引にシュートに行った久保の積極性を俺は買う。センターフォワードはこれぐらいでなければ。28分久保のキープからオーバーラップしてきた酒井へスイッチし酒井がPA内へ飛び出す。30分左サイドで新川→花井→福島とつながったボールを福島がクロスもPA内久保の頭の上。36分右から作って久保のクサビからスルーパスに西山が抜け出すもオフサイド。

 セットプレーから名古屋ゴールを脅かしていた鹿島は、35分に流れの中で右から入れたクロスがゴール前を抜けて行ったがファーサイドで待つ選手に渡る直前に名古屋の右SB酒井が戻って来てカバーするという決定的なチャンスを防がれて以降は攻撃がトーンダウンして行った。

 勢いの落ちてきた鹿島に対し前半終了にかけては名古屋が新川と花井が左右を入れ替わったりしながら中盤で自由にボールを動かしゲームを支配する。40分後藤からのサイドチェンジに右サイドで福島と新川のコンビがPAに進入するも新川のクロスはゴール前を抜ける。43分今度は左サイドで福島と花井が流れるようなパスワークを見せ最後は左に飛び出した福島がクロスを上げるも中央の久保には合わず。44分ハーフウェーライン手前でクサビを受けた久保がターンから相手陣内をドリブルで独走。シュートには至らなかったがここでも久保の強引なまでの積極性が良い。

 そして1-0のまま前半を終了。
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 後半立ち上がりにペースをつかんだのは名古屋。そしてこの時間帯に光ったのはボールが収まる花井だった。相手4人ぐらいに囲まれても悠然とボールをキープし、逆サイドからくるあらゆる質のボールも鮮やかなトラップでピタリと足元に納めてしまう技術の高さ。
 4分森本のサイドチェンジから花井がカットインしてオーバーラップした酒井へスルーパス。抜け出した酒井はPA内ダイレクトでシュートを放ったがゴール右へ。5分カウンターから出たボールをハーフウェーライン手前で受けた花井がタメて左サイドを駆け上がる新川の前のスペースへ左足で丁寧なスルーパス。スピードに乗って独走した新川だったが左に流れてしまいシュートまでは行けず。6分右サイドの前方のスペースに出たボールをよく追っかけて久保がキープ。サポートに来た花井に戻し花井がクロスも中央福島のシュートは相手に当たって枠の外へ。これで得たCKからGKがファンブルしファーサイドで吉田がボレーもバーの上。8分再びカウンターから久保→花井とつなぎまたしても左を駆け抜ける新川の前のスペースへ。これをコントロールした新川が一気に持ち込み独走もやはり左サイドに流れてしまい、そこから上げたクロスに福島が頭で飛び込むが枠の外。

 10分過ぎからスキを見てようやく鹿島も反撃に出始めるが、名古屋もカウンターを軸にチャンスを作り続ける。16分に左サイドで新川が持ち出して鹿島DFに倒されFK。17分には中央で福島が相手ボールをカットしてドリブルで突進し左サイドの新川へ。新川のドリブルは相手DFに引っ掛ってシュートまで行けなかったが、このクリアを拾った名古屋は右サイドの花井へ展開する。これを花井がエレガントなトラップからニアサイドを狙ってクロスも久保のヘッドは枠の外。ペースは握っているものの得点には至らない名古屋。この時間帯で追加点が奪えていればもっと楽に試合が進めていたのだが。
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 徐々に失速していく名古屋。そして選手交代などもを挟みながら20分を過ぎる頃には三たびペースを掌握した鹿島。前3人と後ろの間にスペースが空きだした名古屋はセカンドボールも拾えず鹿島の波状攻撃を受ける。

 名古屋にとっては選手交代という選択肢もあったと思うがベンチは動かなかった。特に調子が悪くカウンターでブレーキになっていた新川に代えて奥村を入れるなど、ゲームの流れを見れば交代が必要と思われる場面もあった。新川のコンディションは試合を重ねることで回復するというベンチの判断なのだろうか。それであれば新川を引っ張り続けることも納得なのだが・・・。ベンチでは奥村がスタンバイしていた時間帯もあったが、これは途中倒れていた花井の交代を想定したものだったらしく、花井が大丈夫そうだと分かるといつしか奥村もアップへと戻っていってしまった。確かに花井は代えられない。花井を下げて助かるのは間違いなく鹿島だ。押し込まれて下がりながらも鹿島の攻撃を食い止めている中盤から後ろも(運動量が激減でもすれば別だが)なかなか代え辛い。そして久保。単にディフェンスをしてくれるというだけでなく、前に蹴り出されたクリアボールに対してそれをよく追って体を使ってキープしてくれる。特に25分過ぎに連続してスローインを獲得しながら少しづつ前進していた場面など、息継ぎも出来ないほどに攻められ続けていた名古屋のディフェンス陣にとっては助かるプレーだったに違いない。
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 結局最後の方は名古屋が完全に引いて守ってほぼ前に蹴り出すだけのようになりながらも何とか逃げ切って1-0で試合を終了した。選手交代など戦い方によってはもう少し楽に戦えた相手のような気もするが、まあベンチにはベンチなりの考えや事情があったのだろう。ちなみに翌月曜日発売のエルゴラッソに「トップにつながる選手の育成を考え、交代なしで乗り切ることを強いた」との記事(記事中では「 」が付いていなかったから朴監督のコメントではない?)があったが、まあ確かに苦しい時間帯を乗り越えたことは出場していた選手たちにとって自信や経験になる部分もあるのは事実だろう。ただチームマネージメントやゲームマネージメントに関しては正直疑問も残るのは事実だが。
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 とにもかくにもついにここまでやって来た準決勝@国立競技場の相手はPK戦の末ヴェルディを破った初芝橋本。ラウンド16で湘南に勝利した後、朴監督は「(鹿島に勝って)ヴェルディと戦いたい」と語っていたようだがその願いは叶わなかった。
 逆に初芝橋本はグループリーグで一度対戦している相手。水橋との試合をちょっと観た時は正直名古屋が負けるようなチームではないなと思ったが、グループリーグ第三戦で既に突破を決めていた名古屋がサブの1,2年生を大量に起用するという幸運にも恵まれ決勝トーナメントに進出した。そして決勝トーナメントに入ってからは優勝候補の静岡学園、ヴェルディユースを相次いで撃破し目下絶好調。グループリーグの時はチームがまだ本調子でなかったのか、それともインターハイでも準優勝しているしトーナメントに強い体質なのか。
 いずれにしても一度戦ってこちらは向こうの手の内を分かっている。逆に初芝橋本にとってはピッチの外から見た印象しかないはずだ。これは名古屋にとって間違いなくアドバンテージ。大きな舞台(聖地・国立競技場)にのまれることなく、いつも通りのプレーをして目標の優勝に向けて一歩づつ階段を上がって行ってほしい。

(公式のレポートはこちら)
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by tknr0326g8 | 2006-09-25 02:57 | Youth
第24節 対横浜 1-2 (得点:ヨンセン) @日産スタジアム
 思い返せば去年の9月3日、有り得ない判定で勝ち点2を盗まれた因縁の地・日産スタジアム。名古屋は前半に1点を奪われながらも、後半から出場したルイゾンの2ゴールで逆転し、そして迎えたロスタイムのセットプレーで二人を除いて誰も理解出来ないPK宣告を下されたのだった。クラスの優等生が「さっきあの人達体育館の裏でタバコ吸ってましたよ」と先生にチクるように、セットプレーの直前主審にすり寄り「さっきからあの5番俺のユニフォーム引っ張ってますよ」とコッソリ告げ口した中澤。そしてセットプレーの間中そこだけを注視し、世界中のサッカーにおいてどこにでもあるレベルのポジションの取り合い、体の押し合い、ユニフォームの引っ張り合い(中澤も引っ張っていた)でよりによって守っている側のファールを取った主審。鳴り響く笛にピッチ内の選手はおろかスタジアム中がポカーンとするなかで、主審に対して「グッジョブ!」と合図を送る中澤

 「俺、日本代表の中澤さんに褒められちゃったよ。しかもあのイケメンの中澤さんが俺の目を見て・・・」

 この時の快感が忘れられなかったのだろう。主審の男は一年後「再犯」を犯す。8月30日カシマサッカースタジアム。男はゴール前のセットプレーで再び誰の目にも見えない(誰にも理解出来ない)ファールを取ってPKを宣告し試合に決着をつけた。男の名は家本政明。

 家本については顔も見たくないが、中澤についても俺は去年の9月3日以来好意的な感情を持っていない。日本最高のディフェンダーが多少ユニフォーム引っ張られたぐらいでレフェリーに泣きついてんじゃねえよ。しかも一時期は海外移籍までブチ上げてた男がそんな日本基準(スタンダード)でどうすんだ。海外じゃ(極端なホームタウンデシジョンは別として)誰もそんなファール取ってくんねえぞ。というのがその理由。
 
 と、そんなこんなで絶対に負けられない今回リベンジマッチ。俺も気合を入れてSB招待席(バックスタンド)で観戦してきました。(笑)
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 名古屋は前節新潟にチーム力の差を見せ付けた時と同じメンバーで試合に臨む。だが試合が始まってピッチを見ると、横浜の布陣に合わせたのか3-4-3だった前節から左サイドの本田と渡邉を一列づつ下げた4-4-2へと変更している。なかなか芸が細かいなフェルフォーセン。

       杉本    ヨンセン


本田   金正友    藤田   中村


渡邉    古賀    スピラール  大森


          楢﨑

 横浜に対するディフェンスのカギは両サイドをどう抑えるかと1トップ+2シャドーのような前の3人にどう対応するかだ。前節の3-4-3では、両サイドは(1対1で負けなければ)ガチンコで抑えられても前の3人への対応が難しい。名古屋のセンターハーフ二人(藤田と金正友)はどちらもディフェンシブなタイプではないから横浜の前線3枚に対しては3人のCBで対応するような形になってしまう。そこでおそらくフェルフォーセンはDFラインを4枚にして前の3人に対応し、中盤を4枚にすることで両サイドもカバーしようと考えたのだろう。3バックの横浜に対して3バックではなく4バックにすることでマッチアップが作れてしまう数字の不思議。

 だがこの作戦は完全に裏目に出る。確かに今の名古屋のように個々の能力が高い選手が揃っている状態で相手とマッチアップするような戦い方を選択すれば、局面での優位の積み重ねによって結果的に試合そのものを優位に進めることが出来る。しかし比較的ポジションにとらわれやすい名古屋に対して横浜の選手たちには岡田前監督のプラスの遺産でもある選手達の流動的な(そしてそれぞれが連鎖した)動きがある。名古屋はこれを捕まえるのに戸惑い時間が掛かってしまった。人数がいるのに守れない。そして横浜の前の3人はゾーンで守る名古屋の4バックの隙間を狙って入ってくる。
 もうひとつ課題があるとすれば二列目の両サイド(中村と本田)が相手のWBであるドゥトラと田中隼にどこまで付いて行くかということ。ポジショニング的には相手とマッチアップする形だが基本的にはゾーンで守る名古屋は、例えば右サイドでドゥトラがタテに行った時、中村が大森に受け渡してしまうシーンがよく見られた。中村とすればチームがこの間の新潟戦のような3バックではない(自分がWBではない=自分の後ろに人がいないわけではない)のだから、そういうケースでは受け渡すのが当然と考えたのだろう。まあ4バックだから当然だ。だがこれに大森が対応に行ってしまうと相手のアタッカー3人に対して後ろに4枚を置いている意味がなくなってしまう。ここでセンターハーフのうちのひとりが山口Kのように後ろに戻ってスペースを埋めたり3人のうちの誰かを捕まえられるなら話は別だが、さっきも書いたように藤田も金正友もそういったタイプではない。ただでさえ相手の3人のアタッカーが4バックの間に入ろうとしているのに、後ろにスペースを空け数的同数になってしまっては苦しくなるのは当然だ。
 横浜の奪った先制点はこうした状況が最も明解に示された失点だったと言える。右サイドでドゥトラの突破を許し、DFの隙間(この場合は大外)を狙って入ってくるような動きに対してマークが曖昧なままの名古屋最終ラインは、試合開始から1分としないうちに大島にヘディングシュートを叩き込まれてしまった。
 名古屋は相手の特徴を消そうとした結果後手に回り、結果的に自らの特徴を消してしまった。
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 その後もしばらくは名古屋にとって苦しい時間帯が続く。上手くマークがハマらない状況にあって特に右サイドでドゥトラに自由を許し前線では山瀬のキレのあるドリブルを止められない。特によりゴールに近い位置で繰り出される山瀬のドリブルにはヒヤヒヤさせられた。単なるドリブラーではなくシュートに対する強い意識と強烈な両足でのシュートを持った山瀬はネドヴェドを彷彿とさせる。
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 しかし名古屋もやられっ放しではなく時間とともに反撃を開始する。水曜日にナビスコカップ準決勝を戦っている横浜は中二日でこの試合へと臨まなければならなかった。それに対し名古屋1週間たっぷりと調整を行ってきた。時間とともにその差が出てくる。横浜は命綱でもある動きの量(前線の流動性)が徐々に失われていき、名古屋の最終ラインは余裕を持ってこれに対応して攻撃へと移れるようになった。そしてサイドを基点に攻めてくる横浜に対し守備では浮いた形になっていたセンターハーフの二人も、裏を返せば攻撃ではギャップとなっているスペースでボールを扱えるということ。センターハーフの二人が上手く絡んでゲームを作り、横浜が引いて守りを固めて膠着すれば「リベロ」スピラールが出動し組織を崩す。ゲームを支配し始めた名古屋は得点には結びつかなかったが前半三度の決定機を作った。

 そんな名古屋の中にあって出来の悪さが目立ったのが右サイドの二人。前半は俺の座っている席の目の前だったのでそれが際立って見えたのかもしれないが、大森はフィードにいつもの冴えがなく相手に渡ることが多かったし、中村は中にフラフラ入っていって足元にボールを要求するばかりで動き(走ることで変化をつけたり走ってスペースでもらったり)というものがまるでない。後ろにいる右SBがタテに強いプレーヤーならともかく、中村がこんなプレーをしているようでは横浜の左サイドのドゥトラを押し込むことは出来ないのも当然だ。名古屋がいくら良い攻撃を続けていてもそれがドゥトラに対する抑止力にならなかった(時間が経過してもドゥトラだけは攻撃面で元気だった)理由はそこにある。特に中村はオシムの御前試合でこの体たらく(パフォーマンス)ではもう二度と代表に呼ばれないのではないかと心配になるぐらい。
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 後半名古屋の選手交代はなし。対する横浜は奥に代えて吉田を投入してきた。やはり中2日でコンディション的なことを考えたのだろうか。確かに前半は時間の経過とともに前線での動きが減退して名古屋にペースを明け渡したが、チーム戦術以前に奥自身が持つ流動的な動きといったものが名古屋にとってはイヤな存在だったからこの交代には少し助けられた。まあどうしても代えるとなればこの試合での山瀬は外せないし奥の交代もしょうがないのだろうが。

 前半からの流れを受け攻める名古屋。守備ではセンターハーフの二人がサイドのサポートに回る微調整が施されたが、攻撃では横浜のようなチームに守られた場合ポイントとなるのは前半同様スピラールとセンターハーフの二人(藤田と金正友)だ。スペースがなければ杉本は走れないし、全員が高さのある3バック(栗原、松田、中澤)とボランチの河合で挟み込まれるような状況のヨンセンにも前線で大きな自由はない。中盤から後ろもポジションに固定されがちで手詰まりな印象を受ける。それをスピラールの攻め上がりをキッカケとして切り崩し、センターハーフは二人とも深い位置でゲームを作りながら前線まで飛び出していくプレースタイルを持ち味としている。この二人なくして名古屋の攻撃にダイナミズムは生まれない。

 そして後半開始から6分、金正友が前線に絡んで行って打ったミドルのこぼれ球を右サイドで大森が拾いファーサイドのヨンセンにクロス。これをヨンセンが頭で押し込んで名古屋は同点に追いつくことに成功した。前半二度の決定機を決め切れなかったヨンセンだがこれを外すような選手ではない。
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 同点に追いつかれても出て来る気配がない横浜。中二日というスケジュールがそれほどまでに効いているのか、それともこれは岡田前監督時代の負の遺産なのか。各チームがどういうサッカーを選択しようが勝手だが、これだけの戦力を持った(選手を揃えた)チームが、ホームで同点に追いつかれた状況でするサッカーではないと俺は思った。味スタだったら間違いなくブーイング起きてるであろう展開を黙って見守り、1点をリードした後に前掛かりになった名古屋に対してカウンターからチャンスを作り始めてやっと盛り上がりを見せるスタンドは、どこか平和的でスポーツを楽しむ「オリンピック的」な雰囲気が漂う。それはそれで国際都市・横浜のイメージにピッタリではあるんだが。
 まあスタジアムの雰囲気に関しても、浦和を筆頭に威圧的な雰囲気(応援)こそ良い雰囲気だという感じの風潮がある中で、こういう横浜のようなカラーがあってもいいし、なんとなく村の「祭り」の延長線上にある感じの鹿島のような雰囲気や、東京のように少しユーモアがある雰囲気も、それぞれの特徴があって良いとは思うが。ちなみに俺は人口密度が低く「球音を楽しむ」瑞穂の雰囲気が好きです。耳を澄ませば聞こえてくる楢﨑の野太い生声も悪くない。(皮肉です)
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 何度か形は作りながらも追加点を奪えない名古屋は中村に代えて山口Kを投入。結局この試合良いところがなかった中村。そして俺の考えとフェルフォーセンの考えがピタリと一致した交代だった。これで山口Kをアンカーに入れ、本田のポジションを上げてチームが調子の良かった頃に採用していた4-3-3にすれば・・・。しかしピッチへと入った山口Kはそのまま中村のいた右サイドへと走っていく。今さらドゥトラ対策か?まさか。ここは勝負を賭けて畳み掛けるべきだ。

 そしてそんなことをしてる間に横浜にカウンターから攻め込まれDFラインの裏へ出されたボールを一度は楢﨑が飛び出してクリアしたが、そのクリアを拾った田中隼が大きく蹴り出すとこれが弧を描きながらゴールに吸い込まれ名古屋は再びリードを許してしまった。このシーンはしょうがないとしても楢﨑はその前にもつなごうとして軽率なキックでピンチを迎えたりとらしくないプレーを見せており、ゴールキックの類も味方に届かないことが多かった。キーパーにもフィールドプレーヤー同様のゲームを作る能力を求めるというオシムの前で良い所でも見せようとしたのだろうか。

 その後前掛かりになった名古屋は、前線に坂田を投入してきた横浜によってカウンターに晒される。ハマれば手に負えないようなパフォーマンスを見せる坂田だが、この試合に関しては数的同数さえ確保出来ていれば失点する気がしなかった。そして坂田が決定的なカウンターを繰り出しては潰して、スタジアムが沸きかえってはズッコケてを繰り返してるうちになんだか試合(スタジアム)の雰囲気も緩んできた。そしてそんな雰囲気を反映してか、明らかに数的優位を作られたカウンターでは河合が出来もしないプレーをしようとでもしたのかモタついて勝手にチャンスを潰してくれた。

 名古屋は渡邉に代えて片山を投入したり、杉本に代えて津田を投入したり、本田を右サイドへ回したりとスクランブルで挑んだが横浜の壁を崩すには至らなかった。特に左サイドに入った片山にはもう少し頑張って欲しかったんだが。せめてもう少し勝負して、ヨンセンを意識した低空ではないクロスを上げて欲しかった。

 そして試合は1-2で終了。一年前のリベンジはならなかった。

 名古屋はチャンスがありながら勝ち越しゴールを奪うことが出来なかった。何が足りなかったかと言えば、(快勝した前節・新潟戦のレビューでも書いたが)それはメンタリティの部分が大きいと思う。使い古された言葉で言えば「ハングリー精神」とでもいうやつだろうか。ゴールへの飢え、勝利への飢え、そしてあくなき向上心、そういった類のものが名古屋には決定的に欠落している。ボールを支配し良い攻撃が出来たということだけで、そして自分たちが強くなっている(強いチームとも対等に闘える)という実感だけで、勝利やゴールへの執着心が希薄な名古屋。
 前節はチーム状態が悪く最後は戦意を喪失気味だった手負いの新潟から3点(後半1点)しか奪えず、今節は中二日でいっぱいいっぱいの横浜にトドメを刺せなかった。横浜はさすがにそれを見逃してはくれなかった。確かにもう優勝とは無関係なポジションにいてモチベーションを維持することは難しいかもしれないが、順位で上を狙えることはもとより得失点差に至っては借金生活だ。決して満足すべき状況ではない。目の前のあらゆるものを踏み台にひたすら前へ突き進んで行くぐらいの気持ちが欲しい。
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by tknr0326g8 | 2006-09-24 22:29 | Game Review
第二試合 ガンバvs 星稜
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豊田・本田に続くのは、星稜の4番鈴木君(CB)ですかね。まだ二年生なので春のキャンプに呼んで囲っちゃいましょう。
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by tknr0326g8 | 2006-09-24 15:59 | Other Games
高円宮杯 準々決勝 試合終了
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前半の花井のゴールを守り切って1-0で勝利。良い流れの後半立ち上がりに追加点を奪えず、最後の方はほとんど蹴るだけの苦しい展開でしたがなんとか凌ぎきりました。
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by tknr0326g8 | 2006-09-24 13:01 | Youth
高円宮杯 準々決勝 前半終了
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18分に花井の鮮やかな左足シュートが決まり1-0。今日は花井と酒井がいいです。
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by tknr0326g8 | 2006-09-24 11:55 | Youth
高円宮杯 ラウンド16 対湘南ユース 2-1 (得点:新川、花井) @熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
 昨年破れなかったベスト16の壁に挑む名古屋。対戦相手となるのは関東プリンス2位の湘南だ。個人的にはグループを1位で突破して去年このベスト16で破れた滝川第二にリベンジマッチを挑んで欲しかったのだが、その手のサッカーが苦手とされる名古屋にとっては湘南の方が組みしやすい相手かもしれない。その意味では組み合わせ的に運もある。
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 グループリーグ最終戦をサブメンバー主体で戦った名古屋はコンディショニングも上手く行き累積警告で欠ける選手もいない。そんな(現状での)ベストメンバーでこのトーナメント一回戦に臨めるということの意味はとても大きい。そう言えば去年の滝川第二戦では青山が出場停止だったなぁ・・・。

          久保(10)
 新川(19)            花井(7)

     福島(20)    西山(8)

          吉田(13)

後藤(12) 森本(5) 三宅(6) 酒井(11)

          長谷川(1)

 序盤名古屋は慎重な立ち上がり。オーソドックスな4-4-2の布陣で前からガツガツ来るというよりも中盤をコンパクトにしてスペースを消しそこで奪ったボールを素早く攻撃に結びつけるという戦い方をしている湘南(監督は元浦和レッズの曺貴栽)に対し、名古屋はDFラインでボールを回す時間帯が続く。相手が待ち構えているところへ敢えて突っ込んでいく必要はないし、落ち着いて試合に入れているといえばそうなのだが、本当に強いチームというのは横浜のように試合序盤に一度ガツンと行っておくようなゲームの流れの作り方が上手い気もする。

 名古屋はDFラインが「各駅停車」のパスを右へ左へと何往復かさせているが、当然のことながらそれでは湘南ディフェンスのバランスは一向に崩れないので、時間とともに森本が持ち出してタテにボールを入れ始める。
 新川をスルーパスで走らせたかと思えば、4分には森本が久保に入れたクサビのボールから→福島→新川とつなぎ逆サイドの酒井へ。酒井のクロスに中で花井が頭で合わせたがシュートは惜しくもゴール右へ外れた。さらには5分にも再び森本から久保にクサビのボールが入り、そのボールが新川を経由して前線へと飛び出した吉田へ。湘南のGKが飛び出していたのを見た吉田はそのままシュートを放ったが、ペナルティーエリアのラインを出たか出ないかというところで湘南GKがこれをセーブ。ちょっとハンドくさかったが(笑)、湘南は難を逃れた。序盤は名古屋ペース。

 しかしその後湘南が前への圧力を強めて来ると名古屋は苦し紛れのロングボールが目立ち始めた。そして10分DFラインで後藤の不用意な横パスをさらわれ大ピンチを招く。シュートは森本がなんとかブロックしたが、この攻撃を機に湘南も攻撃のリズムが出始めた。13分には左サイド中盤で名古屋のパスミスをさらわれるとそのままPA内まで持ち込まれシュート。逆サイドにコントロールされた良いシュートだったが名古屋GKの長谷川が左手一本でこれをセーブ。

 名古屋は裏を取られるのが嫌なのか相手の2トップに対する寄せが甘い。そこで潰せればそこから名古屋も逆襲に出られるのだが。

 苦しみながら名古屋も反撃。14分、16分には連続してそれぞれ相手CKからのカウンターと長谷川のゴールキックから新川、福島のコンビで左サイドを崩しにかかったり、19分にはやっとボールが持てるようになってきた吉田を中心にボールを動かし最後は吉田がDFの頭越しにフワリとパスを送ると久保が抜け出してGKと1対1、だが久保が左足では放ったシュートはゴール右へと外れていった。
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 このまま流れを取り戻したい名古屋。だが22分名古屋は再びDFラインで危険なパスミス。後藤から右へと大きく振ったボールがマイナス方向にブレ、この処理に焦った酒井が中途半端に中へ戻すと、これを拾った湘南の選手が放ったシュートは三宅と長谷川をすり抜ける。なんとかカバーに入った森本がゴールライン上かき出したが、10分台前半と同様これで再び勢い付いた湘南はこの後連続してCKのチャンスを得る。

 その後やや前線からの圧力は緩んだものの、名古屋にボールを持たせてリアクションフットボールに徹する湘南。それに対し相変わらずDFラインからのロングボールが中心の名古屋。相手のGKが名古屋のDFがボールを持ってルックアップすると(ロングボールが)来るぞ!来るぞ!」と叫ぶ。確かに今日も久保の高さは絶好調だが、こんな芸風だったっけ?ウチ。
 それでもそんな久保の周りで花井が持ち前のエレガントなテクニックを発揮してボールをキープし攻撃のポイントを作り始めると、名古屋は再び湘南ゴールに迫り始めた。31分には久保のポストから花井が抜け出しPA内へ→相手DFに詰められなんとか残したボールを福島がフリーで打つがゴール左へ。39分花井のスルーパスから新川が左サイドを抜け出しマイナスのクロスも中には合わず。43分福島の中央突破からミドルシュートもGKなんとか弾く。ロスタイムには吉田が中央で抜け出すもPAに入ったところでシュートを打たず左の花井へ出したが外に流れてしまいチャンスを逃す。

 名古屋にとっては良い流れになってきたところで前半終了。
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 後半、名古屋はいい入り方をする。
 1分久保のポストから花井がもらい左の新川へサイドチェンジ。新川が左から仕掛ける。さらに花井と新川が頻繁に左右を入れ替わって、2分西山→新川(スルー)→福島→花井とつながり、花井が久保との壁パスを狙うが相手に倒される。3分カウンターから新川→オーバーラップした酒井と渡り、酒井がドリブルで相手PAまで突進してCK獲得。
 そしてそんな感じで後半開始から間断なくチャンスを作り続けリズムが良い名古屋に先制点が生まれる。DFラインでボールを回しながらも酒井が、前線でDFラインの間をナナメに飛び出そうとする新川の動き出しを見逃さず右足で少しアウトにかかった鬼フィード。少なくとも俺が見た右SBとしての酒井にはこんなシーンはこれまでなかったが、さっきの思い切ったオーバーラップで何かが吹っ切れたのかもしれない。新川はフィードの落下地点にフルスピードで走りながらトラップ一発で飛び出してきたGKを右に交わすと右足で無人のゴールへ流し込んだ。
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 その後も名古屋ペース。相変わらず久保の高さと前線で異次元の間合いによるキープを見せる花井が効いている。そしてそこにピッチを縦横無尽に駆け回る福島が加わる。
 13分森本→後藤とつながったボールを後藤がアーリークロス。ニアサイドで飛び込んだ花井の頭上を通過したボールはファーサイドの久保へ。これをコントロールした久保が角度のないところか右足でシュートを放つがポスト直撃。14分には負けじと右から酒井が突破しアーリークロス。ボックス内には3人。大外の福島がダイレクトボレーで狙うが枠の外。16分左サイドの相手陣内深くまで福島が追っていき相手DFからボールを奪うと中に折り返すが人がいない。23分長谷川のゴールキックから久保が落として花井がミドル。
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 しかし20分を過ぎたあたりから湘南も選手交代を行いながら反撃。湘南はFWの10番と右サイドの7番に加え、途中出場で左サイドに入った9番がどんどん前を向いてドリブルで仕掛ける。そして押し込まれ始めた名古屋はセカンドボールをことごとく湘南に拾われ我慢の時間帯へと突入する。
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 この時間帯を凌いだ名古屋は30分過ぎからやっとカウンターでチャンスを作れるようになってきた。前掛かりに攻める湘南とカウンターで応戦する名古屋。
 32分スルーパスに抜け出した新川が1点目と同様にキーパーを交わすがコントロールがやや外に流れ中央で待ち構える久保へと折り返す。しかし久保のシュートはバーの遥か上へ。
 33分名古屋は福島に代えて奥村を投入し花井が中に入る。
 35分カウンターから森本が抜け出し久保へ。久保が倒されて得たやや遠い位置からのFKは花井が外す。
 36分全体が引き過ぎの名古屋は右からのクロスに中でヘッドを合わされるが長谷川が弾き出す。
 37分酒井が前に持って行けばいいところを不用意に後ろに戻してしまい湘南に押し込まれる。そして左サイドからのクロスボールに中でフリーで合わされるが枠の外。
 38分奥村→久保→花井→新川→花井とつなぎ花井がミドルを放つがキーパー正面。
 39分前線に出たボールに久保が追いついて深い位置でキープ。マイナスの折り返しを花井がシュートも再びGK正面。
 そして40分、カウンターから奥村が前方の久保に出して自分はPAに向けてダッシュ。(この時奥村の向こう側には全力で駆け上がる花井の姿が!) PAに入ったところで久保からのリターンをもらった奥村は寄せてきたDFと競り合って倒れ込みながら内側に流すと、これを花井が豪快にゴールに蹴り込んで決定的な追加点を奪った。
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 その後名古屋は花井に代えて津田、ロスタイムには酒井に代えて三島を投入。逃げ切れるかと思われたが、ロスタイムにCKからヘディングで合わされ1失点。その後センターサークルに戻ったところで試合は終わったが、なんとなく勝利に水を差されたような後味の悪い失点だった。前半からセットプレーのピンチは何度もあり、そのたびに集中した守備でこれを防いでいただけに、最後にアッサリやられたのは集中を欠いてしまっていたのだろうか。名古屋にとってはこれがラストプレーであったことが不幸中の幸い。

 これで壁をひとつクリア。目標は神戸総監督が明言していた通りあくまでタイトル(優勝)だが、これから先は未知の領域だけにひとつひとつクリアしていくしかない。その意味では最後の失点は浮かれない意味でもいいクスリだったかな?と好意的に解釈したい。
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 次の対戦相手は鹿島ユース。プリンス関東の1位(横浜)、2位(湘南)と破ってここで3位の鹿島に負けるわけにはいかない。そして俺自身この間雨の中朝っぱらからひたちなかまで出掛けていったかいがやっと出てきた。あの日のひたちなかは風、雨ともに激しくちょっと参考にならないかもしれないが、鹿島ユースの印象はしっかり守ってカウンターというセレーゾ時代の鹿島(トップチーム)のイメージ。比較的単調な攻撃にあってどことなく本山を彷彿とさせる10番の選手がアクセントをつける。この選手を潰すことだ。あとはボランチに大型の選手がいて彼等のミドルシュートには気を付けた方がいい。個々の能力を含めチーム力は名古屋の方が上だと思うが、先制点を奪われると少し厄介なことになりかねない。名古屋としては何が何でも先制点を奪い常にリードする展開で試合を進めたいところだ。

 あと名古屋の試合後、星稜と盛岡商の試合を前半途中まで観た。俺にとっては本田が出ていた選手権以来となる星稜。当時1年生ながらスーパーサブとしてドリブルでチョコマカしていた印象の塩原拓真が今やすっかり逞しくなっていたのに驚いた。少なくとも公称の170センチよりは遥かに大きく見える。そしてドリブルだけでなく、チャンスメークもシュートもなんでも出来る文字通りのチームの攻撃の中心として立派に10番を背負っていた。彼もプロの道へ進むのだろうか。どことなく田中達也にタイプが似ているしどこかでプロになってくれれば楽しみな選手だなと感じた。

(公式のレポートはこちら)
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by tknr0326g8 | 2006-09-23 02:30 | Youth
高円宮杯 ラウンド16 対湘南ユース
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リアクションスタイルの湘南に対して後ろでボールを回しながらロングボール中心に組み立てるという勝負に徹した戦い方をした名古屋が2-1で勝利。
酒井からのフィードに新川が抜けて出してワンタッチでGKを交わした後流し込んで先制。さらにカウンターからゴール前に走り込んだ花井が豪快に決めて追加点。ただ集中を切らしたのかラストプレーのCKから失点したのは残念でした。
MOMを挙げるとすれば、決定的なチャンスを二度外した久保ですかね。(笑) でもヘディングの競り合いでの強さは言うまでもなく、前線でよくボールを追って、さらにはディフェンスでも貢献してました。
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by tknr0326g8 | 2006-09-22 18:12 | Youth
第23節 対新潟 3-1 (得点:本田、ヨンセン、津田) @スカパー
 夏場の4連勝の余韻に浸っているうちに気が付けばここ4試合は勝ちがない(2敗2分)名古屋。このままズルズルと行ってしまっては再び下を見ながらの戦いを強いられる危険性もある。しかし対戦相手である新潟はそんな名古屋を遥かに上回るチーム状態の悪さらしい。名古屋と同じくここ4試合勝ち星なしながら、失点は3、3、3、7と壊滅状態。名古屋にとっては再浮上のこれ以上ないチャンスとも言えるが、不安があるとすれば、新潟に対する相性の悪さ(リーグ戦では未だ勝ち星なし)と、さすがに前節7失点も喰らってれば気持ちを入れ替えて立て直してくるだろうというネガティブな方向に振れた予測。

         ヨンセン
   本田          杉本


渡邉   金正友   藤田   中村


   古賀   スピラール   大森

          
          楢﨑

 怪我や出場停止明けの選手が戻ってきてやっとベストメンバーを組める名古屋。だがこの試合ではW杯の中断以降レギュラーに定着しチームを支えてきた山口Kをスタメンから外し、U-21代表候補の渡邉を先発に起用してきた。システム的にはそんな渡邉を左アウトサイドに配置した3-4-3で、これに伴いいつもは苦手な守備に時間を割かれることが多い本田を一列上げて攻撃により多くの時間を掛けさせることが出来るようになった。

 キックオフとともに際立ったのは新潟のチーム状態の悪さ。最初に書いたような俺の不安は杞憂に終わったようだ。むし前節の7失点を始めとしたここ数試合の結果を完全に引きずってしまっている。守っては、個々の動きもさることながらチームとして意思統一がされていないかのような曖昧でバラバラなプレスで名古屋の中盤でのパス回しと新潟陣内への侵入を許し、攻撃に移ってもDFラインから単純に前に蹴り出すだけのプレーが目立つ。確かに名古屋は前(3トップ)からプレッシャーを掛けて中盤にボールが出たところを狙うという戦い方をしていたが、いつもと異なりDFラインの前にアンカーを置いていないこのシステムでは背後のスペースが気になるためセンターハーフの二人(藤田と金正友)はいつもと比べると「前」でディフェンスする迫力にどうしても欠けてしまう。こうした状況ではシルビーニョなんかを使ってゲームを作られると名古屋は嫌だったんだが、ゲーム序盤シルビーニョがボールに触れる機会はほとんどなかった。これは名古屋としても凄く助かっていたと思う。

 名古屋の攻撃は新潟のプレッシャーが甘いということもあってか、これまでのようにヨンセンが最前線に張りその頭目掛けて蹴ったロングボールのこぼれ球を拾うという作戦よりも、むしろヨンセンが中盤まで降りて来てそのポストプレーを使ったりしながら藤田が中心となって中盤でボールを動かし、ヨンセンが空けた後ろのスペースに杉本(や本田)が走り込んでボールを受けるといった攻撃の方が目立つ。

 おそらくボール支配率では大きく新潟を上回り、時として新潟を自陣まで押し込めるような展開をも見せていた名古屋。そんな序盤の展開の中でひと際俺の目を引いたシーンは、相手陣内へ入ろうかというポジションまで押し上げていた古賀がパスを回しながら前線で藤田がスペースに飛び出すタイミングを見逃さずに浮き球のパスを送り藤田が走りこむ前のスペースにボールを落としたシーン。パス自体は惜しくも寄せてきた相手にクリアされてしまったが、直後に藤田も古賀に向かって「OK!ナイスボール!」というような仕草で合図を送っていた。これまでのイメージだと3バックの時の古賀はほとんど守備専門といった印象で、ビルドアップに貢献するどころかボールを持っても目の前のWBに渡したら「もう自分の仕事は終了」とばかりに知らん振りを決め込んでいたような感じだったが、この場面ではパス回しに参加しながらもしっかりと前線の動き出しに意識を配っていた。これは新潟のプレッシャーが弱かったこともあるが、普段からチームとしてそういう(どうやってボールを動かしていくかという)トレーニングをしている(またそこにはDFラインの選手も含まれている)ということなのだろう。そうでなければ(もともとそういった能力を持っていたとは言え)プロ入りから10年間でカラダとココロに染み付いたプレースタイルをそうやすやすとは変えられないだろう。こうしたシーンひとつ取っても、フェルフォーセンのサッカーがチームに浸透してきているというのを感じることが出来る。

 試合が動いたのは17分。大森が新潟DFの裏に走り込む杉本目掛けて出したロングボールのこぼれ球を、一旦は新潟のDFに拾われたものの後ろから猛追した杉本が奪い返すと中央を上がって来た金正友にパス。金正友のシュートは新潟DF捨て身のブロックによった阻まれたがそのこぼれ球がまたしても杉本の元へ。このボールを杉本が落ち着いてGKとDFラインの間に流すとファーサイドでフリーの本田が左足でプッシュしてゴール。

 それからさらに7分後またしても杉本が魅せる。自陣ゴール前でのセットプレーから奪ったボールを右サイドでタテに送るとハーフウェーライン手前で待ち構えていた杉本がフルスピードで相手DFを振り切りドリブル。最後は中をよく見てファーサイドに詰めてきていたヨンセンにセンタリングを送るとこれをヨンセンが仕上げとばかりにインサイドでのボレーで鮮やかに合わせて追加点。
 この得点シーンの他にも、新潟は前半楢﨑がボールを持ったところから中村に右サイドを破られそのクロスを中で杉本が森山ばりのダイビングヘッドを放ったシーンなど、攻守の切り替えがやたらと緩慢なシーンが目についた。

 追加点を奪い気持ち的にもかなり楽になった名古屋だが、35分ぐらいに新潟が珍しくシルビーニョを使って組み立ててるなぁと思ったら、そのシルビーニョから右サイドへスパッとパスを通されこれに中村がファール。そしてそのFKに対してニアサイドを守っていたヨンセンが(前で飛んだ古賀がブラインドになったのか)味方ゴールに蹴り込んでしまいオウンゴールで失点を許してた。名古屋にとってはややアンラッキーな失点だったが、試合開始からセットプレーの度に、新潟が明らかに名古屋のセットプレーの守備(ゾーンディフェンス)に対して研究してきていた様子は見受けられたし、そんなセットプレーが何度も続けばゴールを割られる可能性があるかもしれないというのは想定の範囲内での出来事ではあった。

 1点を返した新潟だったが、残り時間僅かな前半にもう1点取って同点へというよりは、どちらかと言えば1点ビハインドのままハーフタイムに入りたいといった感じで、守備になると中盤から後ろがかなり下がってしまい、名古屋は余裕を持ってボールをポゼッションすることが出来ていた。そしてボールを奪われても新潟がカウンターに人数を掛けてこないことで、名古屋のディフェンス陣も比較的ゆとりを持ってこの状況に対処出来ていたのではないだろうか。

 それでも前半のうちに1点(3試合ぶりの得点)を奪ったことは新潟にとって精神的にとても大きなことだったのか、狙い通り(?)1点ビハインドのまま前半を終えた新潟は、ハーフタイムを挟んで後半ピッチに姿を現すとまるで前半とは別のチームへと変身していた。後半立ち上がりから新潟は前線から積極的にプレッシャーを掛けてくるようになり、中盤から後ろのそれと連動した動きやポジショニングも前半とは比べ物にならないぐらいのバランスの良さだ。これに対して名古屋は前半とは打って変わってDFラインからのロングボールが目立ち始める。流れは確実に新潟へと傾きつつあった。

 だがそんな状況にあって名古屋がなんとか嫌な流れを食い止め新潟を押し返せたのは3人の男の力によるものが大きい。まずは一人目はスピラール。新潟のコンパクトな守備により前線にスペースがなくなって攻撃が停滞していると見るや、最終ラインから自分でどんどんと持ち上がる。そしてその対応でバランスが崩れた新潟ディフェンスのスキを突いてパスを散らす。後ろに2人のDFを残し、マイボール時のスピラールはDFというよりほとんどアンカーのようだ。そして二人目と三人目は金正友と藤田のセンターハーフコンビ。二人とも中盤でゲームメークをこなしながら、スキがあれば前線へと飛び出して行き守備になればDFラインの前まで戻って対応するというプレーをこともなげにこなしている。これが苦しい状況のチームを救った。特に金正友は負傷後あまり満足なパフォーマンスを見せられていなかったが、この試合でのハードワーク振り(とその実効性=効き具合)は完全復活を感じさせるものだった。
 まあ本来であれば生え抜きで現役の日本代表である中村あたりにこういった役割をこなしてチームを引っ張って行って欲しいところだが、まだまだ引っ張っていくというよりも周り(のこういったプレーヤー)に活かされているというのが現状(中村はその後前線で基点となった藤田のお膳立てからミドルシュートを二本放った)。そして中村がそういったプレーヤーになるにはもう少し戦況を読む目も養っていかなければならない。流れの良くない(攻撃がつながらない)後半立ち上がりの時間帯で、中村は前掛かりに出て、その結果名古屋は中村のいるべき右サイドからカウンターでファビーニョに突破を許すシーンを何度か作られていた。この時間帯状況を考えれば中村はまず守備から入るべきではなかったか。俺はここ二試合ぐらい中村に対して(特に3-5-2のWBで起用される時は)守備だったら守備だけになってしまうことにやや不満を感じていたし実際にここでそれに(リスクを冒せと)言及したこともあったが、それは決して流れを無視して何でもかんでも攻撃的にという意味ではない。

 流れを取り戻した名古屋は、あとは新潟を上回っている個人の力で局面を制して押していくだけ。そして渡邉に代わって入った津田(津田が左のFW、本田が一列下がって左WBへ)が杉本のシュートがポストに当たって跳ね返ったところをプッシュして3点目を奪うともう勝負ありという感じ。新潟にとっては後半中野が負傷し、その中野に代わって入った藤井がまた負傷で交代を余儀なくされてしまったことはアンラッキーだったが、こうなるともう打つ手はなく粛々とゲームを進めていくのみ。

 そして試合はこのスコアのままタイムアップを向かえ名古屋が3-1で勝利。

 名古屋としては相手チームの状態が悪かったにせよ、(一部の時間帯を除いて)チーム全体が素晴らしいパフォーマンスを見せた試合だった。しかし贅沢を言えば両チームのチーム状態や試合展開を考えてもこの試合はもっと点差が付いても良かったと思う。未だ借金生活の得失点差を考えればここは稼ぎ時なはずだっだ。だが選手たちは多くのチャンスこそ作ってはいたが「これだけ取れればOK(十分)」という変な余裕のようなものが節々に感じられたのも事実だった。チームに得点王を争いっているストライカーでもいればもう少し違ったのかもしれないが・・・。手負いの相手を追い詰められない甘さが今後命取りにならなければいいと思う。
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by tknr0326g8 | 2006-09-21 00:47 | Game Review