Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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アジア大会 日本vsパキスタン @BS1
 開始3分に日本が得た好位置でのFK。本田の蹴ったボールに対するパキスタンGKの反応があまりに鈍かったので、サイドネットの外側に引っ掛かったのかと思ったらしっかりとボールは枠を捉えていた。それにまずビックリだが、その後も本田はコーナーキックのキッカーとして際どいシーンを演出し続けた。クラブではなかなかお目にかかれない光景だけにこれはちょっとした驚き。
 確かにクラブでもコーナーキック(セットプレー)のキッカーとして強く速い(時として曲がりそしてブレて落ちる)ボールを蹴ってはいるが、それがゴールを予感させることは正直なところ稀。このU-21のチームでは反町監督がセットプレーに関して何か特別な指導でも施しているだろうか。もしそうであれば、高さに関してはJでも最高レベルのものを持ちながら一向にセットプレーから得点の入る気配がない名古屋に臨時コーチとしてぜひ指導賜りたいものだ。

 だが、今朝試合後の本田のコメントを読んだらその疑問が解決した。

「ボールの空気は緩かったけど、そのおかげでFKが入った。すごく曲がったんで、空気が抜けてないとあんな変化はしないと思う。」(スポーツナビ)

 試合前にホームチームがピッチに水を撒くようなことは海外でも当たり前に行われているというが、ボールの空気を少しだけ抜いておくというのは出来ないのだろうか。(笑) ボールの空気圧というのはホームチームとしてどれぐらいの関与が可能なのだろう。A社製以外のボールを使うことは現状難しいとは思うが、プロ野球で「飛ぶボール」と「飛ばないボール」を球場ごとに使い分けているように、もしコントロールが可能であるならば瑞穂(トヨスタ)では空気圧を「緩め」に設定すべきだ。それだけで名古屋のセットプレーでの得点力が倍増することはほぼ間違いない。

 あと平山はどうにかならないんでしょうか。クラブだけではどうしようもないので、こういった代表戦で試合に使いながらコンディションを上げていくという反町監督の温情(拘り)は、クラブで出場機会のない「ヨーロッパ組」の試合勘が鈍らないようにと代表戦に召集して優先的に起用していた前代表監督を思い出させる。
 まあ平山のコンディションが戻れば来年のオリンピック予選に向けて大きな戦力になることは確かだとは思うが、過去のこの大会を見ても2大会前にエースだったのは平瀬でも柳沢でも高原でもなく福田(健二)だったわけだし、前回大会も浪速のゴンこと中山だったわけで、この大会でのエースがその後予選や本戦でもエースであるとは限らない。
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by tknr0326g8 | 2006-11-30 13:23 | Other Games
第33節 対福岡 2-0 (得点:玉田、中村) @スカパー
 7月30日のデビュー戦(vs千葉)以降、代表召集と重なった鹿島戦以外は全試合フルタイム出場を続けてきたヨンセン。高い決定力を誇る攻撃面はもとより決して手を抜かない守備面においてもその貢献度は高く、身を粉にしてチームに尽くす姿はポジションこそ違えどかつてのデュリックスに匹敵するのではないかと思う今日この頃。そんなヨンセンが累積警告により出場停止となった今節の最大の見所はそのものズバリ「ヨンセン抜きでの戦い方」になるわけだが、前節から中二日という準備期間のなさを考えてもそれがかなりの難題になることは間違いない。

 鹿島戦でやったように増川をヨンセンの穴に持ってくるとか、セカンドチームで燻っている豊田をトップチームに引き上げるとか、ランクル賞で「新人賞」を獲得した津田をCFWとして起用するとか様々なオプションも考えられた名古屋だが、いざ蓋を開けてみればフェルフォーセンが選択したのは、玉田と杉本の2トップに藤田、金正友、中村、本田、山口Kという中盤の5人のタレントをフルに組み合わせるという、まずはメンバーありきのオーソドックスな選択だった。

    玉田   杉本

  金正友    山口K

       藤田    中村
本田
    増川  スピラール  大森

       楢﨑

 試合はキックオフかからヨンセン不在の影響がピッチに色濃く現れる。名古屋は中盤で藤田を中心にパスをつなぎながら攻撃を組み立てようと試みるが、慌ててタテに入れようとしてボールを失ったり、テンポよくボールがつながったところで意味のないバックパスを入れてスピードを落としてしまったりと、攻撃がなかなかフィニッシュまで辿り着かない。そして前半途中から振り出した雨の影響でボールコントロールが難しくなったのか、現役代表と元代表が入り乱れる豪華絢爛な中盤に似つかわしくないミスが次第に目立ち始めた。

 ヨンセン不在の中でも選手からはなんとかしようという意欲が伝わってはきた。それは分かる。藤田と本田はボールを落ち着け起点となってパスを配給しゲームを作っていこうとしていたし、金正友と山口Kは積極的に前方のスペースへのランニングを試みていた。中村も自分の持っている良さを発揮しようとボールを持てば積極的にプレーしていた。
 しかし実際にピッチ上の現象となって現れるのは、藤田のらしくないキックミス連発であり、カットインする動きなどが相手に研究されていた部分もあるがボールを持ち過ぎて進む先々で袋小路に追い詰められていた本田であり、時々動きが被る金正友と山口Kであったり、未だにアウトサイドとして攻撃面でチームの中に居場所を見つけられない中村のチーム全体の動きからすると斜め上を行っているかのような噛み合わないプレーだったりした。また金正友については大型連休明けでやや試合勘も鈍っていたのだろうかいつものキレもなかった。

 そんな展開で名古屋が手にするビッグチャンスはと言えば、杉本がスピードを生かして相手DFにプレッシャーを掛けてボールを奪い取った時ぐらいだが、悲しいかな杉本にはこういったコンディションでも正確にかつ落ち着いてゴールにシュートを沈められるほど技術が伴っていない。こういうところを少しづつでも上達させて行ければ本当に代表も夢じゃないと思うんだが。
 
 攻撃とは逆に守備は安心して見ていられた。福岡の前線にひとりで局面を打開してしまうようなスーパーなプレーヤーがいないということもあって、DFラインと中盤でしっかりと作った守備ブロックが崩される雰囲気はない。前々説(浦和戦)、前節(C大阪戦)、そして今節と守備に関してはそれなりに目処が立ってきたということだろうか。ただ解説の田中孝司(元名古屋監督)が指摘していたように、クサビのボールに対して鋭い出足でこれをことごとく潰すスピラールとは対照的に相棒の増川が相手にやすやすとポストプレーを許してしまっているのは気になった点だ。「ヨーイ、ドン!」での追い掛けっこや単純にタテに入ってくるロングボールに対しては強さを見せるが、以前から指摘しているサイドからクロスを入れられた時のマークや、ボールを持った相手との1対1、そしてこのようなクサビに対する対応を見ると、どうも増川は相手との距離感(距離のとり方)に問題があるように思える。

 両チームともにミスが多く決め手を欠く凡戦。こういう展開になると名古屋はペナルティエリア内で突然誰かをドフリーにしたり、楢﨑がポロッとやったりして相手チームに「優しさ」を振りまいちゃうのがお約束だよな・・・などと思って見ていると、天からの贈り物が名古屋に舞い降りた。
 大森がインターセプトからそのままオーバーラップしてグングン持ち上がり、ハーフウェーラインを越えたあたりでファーサイドにいる玉田目掛けてアーリークロス。これをコントロールした玉田が次のタッチで相手の前に出て抜け出そうとしたところで福岡DF柳楽と接触して倒された。柳楽としては身体を入れただけなのだろうが、これがPKと判定されてしまった。名古屋にとってはラッキーな、残留を争う福岡にとってはアンラッキーでは済まされない判定だった。このPKを玉田が落ち着いて決めて名古屋が先制。俺に記憶が確かなら、玉田は豊スタでの鹿島戦でPKを止められて以降、向かって真ん中から右にしか蹴っていないんだけどな。福岡GKの水谷は自分からから見て右側(すなわち反対側)にヤマを張っていた。飛び出すタイミングも相当早かったし、仮にあれで止めていても蹴り直しだっただろう。

 名古屋が先制点を奪ったことで試合開始からの展開はますます加速。ずっと同じテンポで淡々と進んでいく試合の流れに時間の経過がいつもより速く感じられる。

 そして相変わらずミスは目立つもの精神的にも少し落ち着いてカウンター狙いというイメージをベンチ含めて全員で共有している名古屋は、ハーフタイムを挟んで後半15分、相手CKの流れからインターセプトした藤田が持ち出しカウンター発動。その少し前に前に増川がインターセプトから攻め上がった時には並走する選手がFWの二人しかいなくて結局シュートまで辿り着かなかったのに、今度は2トップに加え後方から本田と中村が追走。数的優位な状況で藤田が相手を引きつけるだけ引きつけて左サイドの杉本へ。これを杉本が左足で折り返したところにファーサイドから走り込んで来た中村がボレーで鮮やかに合わせて追加点を奪うことに成功した。まさしく絵に描いたようなカウンター。

 それにしても、ランクル賞の発表もあるホーム最終戦という舞台で、受賞者の本田、ヨンセン、杉本を傍目に、今シーズンクラブではパッとしなかった玉田と中村の二人が得点というなんとも皮肉な展開になった。玉田はW杯でブラジルから先制ゴールを奪い、中村はオシムジャパンになって代表に初選出されたりとそれぞれ別の舞台で一瞬の眩い輝きは放ったが、それぞれが「3億円で移籍」(=玉田)、「昨年のランクル賞MVP」(=中村)ということを考えると、クラブレベルでは「期待を裏切った選手」にカテゴライズされるべき二人だ。是非これを弾みに天皇杯、そして来シーズンでの巻き返しを期待したい。

 リードを2点とした名古屋には一層の余裕が生まれた。名古屋同様攻撃のつなぎにおける福岡の細かいミスに助けられた部分はあったが、スピラールを軸とした守備ブロックはそう感嘆には崩れそうになかった。そして結局そのままの展開で2-0のまま終了のホイッスル。

 確かに試合前からの狙い通りとも言える結果ではあった。少ないチャンスながらカウンターから確実に2得点。その後も選手たちはまずはしっかり守ってカウンターという流れをひたすらに遂行した。ベンチも取り立てて選手交代を行うでもなくただその行く末を見守っていた。俺もチームには少しでも上の順位に行ってもらいたいし現実的に見えている7位に向けて残り試合なにがなんでも勝ってもらいたいと思う。
 ただ試合を見ながらずっとこれで良いのだろうかと思いながら観ていた。かつては黒山の人だかりだったホーム最終戦ですら昨シーズンから空席が目立つようになった。もちろん天気のせいもある。そんなあいにくの天候にも関わらずこの日スタジアムに来たのはチームに強い思い入れを持った人達なのだろうが、もし初めてスタジアムに来ていた人がいたとしたら、この試合を見てまた再び観に来ようと思っただろうか。前節のように味方が一人少ない状況だったりその前の浦和戦のように相手チームとの間に明確な実力差があるのならば(しかも負けているわけではない状況では)それも仕方ないが、この試合のように同等かそれ以下の相手に対して「カウンターで手堅くスマートに仕留めて快勝しました」では名古屋はいつサポーターにスペクタクルを提供するのか。少なくとももう少し攻撃面でチャレンジがあっても良かったと思うし、チームが常勝ではなく発展途上(のはず)の中位であるならば、落ち着いた大人のサッカーを志向するのはまだ早いのではないかと思う。
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by tknr0326g8 | 2006-11-26 23:59 | Game Review
関東大学リーグ 最終節
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駒沢大学と流通経済大学の直接対決は、流経が勝つか引き分けで初優勝、駒沢が勝てば逆転優勝(簡単に言えば勝った方が優勝)というシビレるシチュエーション。駒沢では名古屋に入団が内定している巻と筑城も揃って先発出場しました。
内容はともかくとして、ラスト15分での駒沢の怒涛の攻撃と会場の盛り上がりは凄かった。巻も前半に流血しながら前線でよく体張ってましたが、一歩及ばなかったです。
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by tknr0326g8 | 2006-11-26 15:57 | College Football
第32節 対C大阪 1-1 (得点:ヨンセン)  @Jsports1
 少しでも順位を上げるためそして天皇杯に向けて弾みをつけるためにも決して蔑ろには出来ない残り3試合。ただ既にJ1残留を確定し、前節浦和との「大一番」を終えているということもあって、主力4人(本田、金正友、中村、藤田)が欠場という緊急事態にも関わらず感じるのは焦りや不安というよりも普段見られない選手達を見られるという楽しみの方が大きい。欠場するメンバーが揃って中盤のプレーヤーなのになぜかFWの津田をプッシュする中スポの意図は俺の理解を超えているが、ひょっとしたら先のアジアユースから帰国して以来コンディションも良いらしい青山あたりのリーグ戦初出場などもあるかもしれない。

 名古屋は4-3-3を基本とした布陣。3-4-3にしようにも右アウトサイドを出来る人材が(そのパフォーマンスのレベルは別として)中村しかいないことを考えれば至極当然の成り行きだ。津田を前線に入れて杉本を右アウトサイドに回すとか、青山を右ストッパーに入れて大森を回すとかいう選択肢もないわけではないが、チームの骨子が固まり始め徐々に結果も伴ってきている現状では無理に前の3人と後ろの3人を動かす必要性は感じられない。

         ヨンセン
  杉本            玉田


   山口K  吉村   須藤

渡邊   増川   スピラール  大森

         楢﨑

 キックオフからボールが落ち着かない名古屋はさっそくヨンセン一辺倒の攻撃へと傾倒していく。山口K、吉村、須藤という、いつもの豪華な顔触れと比べるといささか地味な印象の中盤はどちらかと言えば守備的なプレーヤー達で、中盤で上手くゲームを作ることが出来ないし、いつも左サイドの低い位置で攻撃の起点となっていた本田の不在や、さらには大森やスピラールといったビルドアップの「眼」を持った選手たちが思いのほか前からプレッシャーを掛けに来たセレッソに対してなかなか自由にボールを持てないという要素が加わると、そんなヨンセン頼みも当然の成り行きだ。だがヨンセンがスーパーな選手であればあるほど、当然相手チームも徹底したマークをしいてくるわけで、そこから相手ゴールをこじ開けることは容易ではない。
 本来であればこんな時に頼りにしたいのは玉田。玉田は杉本と違ってプレーの幅も広いし、一旦中盤に下がってボールに触って再び前に出て行くようなプレースタイルを持ち味としている。そんな玉田が多くボールに触ることは玉田自身にとってもチームにとってもリズムを生み出すことになるはずだ。しかし時間が経過すれども玉田の仕事量は全く増えてこない。チームとして「まずはヨンセン」、そしてそこにポイントを作って玉田と杉本にはよりゴールに近い位置で(ゴールに向かった)仕事をしろという決まり事でもあったのだろうか。一度ヨンセンへのポストからボールを受けた玉田がディフェンスラインを突破に掛かったシーンはあったが玉田がした仕事らしい仕事はそれぐらいだった。

 逆に中盤に守備的なプレーヤーを3人並べていることで、4+3で作る名古屋の守備ブロックはかなりソリッドなものだった。セレッソは名古屋キラー・古橋を筆頭に名古屋にとってはどことなく印象の良くない選手を揃えているのだが、そんなイメージを払拭させるほどに名古屋のディフェンスはオーガナイズされており、最終ラインで抜群の存在感を放つスピラールを中心に見ている側にも一定の安心感をもたらすほどだった。
 しかしこのオーガナイズされた守備ブロックをセレッソは個の力によってこじ開けてしまう。左サイドでゼ・カルロスが対面の須藤をほとんど子供扱いしてアッサリ振り切ると、余裕を持って中へクロスを放り込む。これをファーサイドで待ち構えていた西澤が胸でトラップし、何度かのキックフェイントを織り交ぜながら目の前のGKとDFを交わしてシュート。ゴールに向けたパスのように左足から放たれたボールは名古屋ゴールに吸い込まれた。クロスが入ってきた時点で西澤のマークに付いていたのは増川だったが、サイドからのクロスに対してボールをすぐに見てしまい自分のマークを簡単に見失って(離して)しまうという増川の悪い面がこのシーンでは出てしまった。前節の浦和戦では集中した良いディフェンスを見せていたんだが。

 この後さらなる悲劇が名古屋を襲う。出場停止の本田に代わって左SBで起用されていたU-21日本代表の渡邊が裏のスペースに抜け出そうとする相手を引っ張って二枚目の警告を貰い前半30分ほどしか経っていないにも関わらず何もしないまま退場させられてしまったのだ。田とはタイプが違い周りに使われて初めて生きるタイプの渡邊にとってこの日の一向にボールが収まる気配がない中盤はアンラッキーだったし、セレッソが左サイドのスペースを執拗に狙ってきたことで、セレッソの前の3人を4バックでスライドしながら対応しつつ右アウトサイドの山田の突破、さらにはサイドのスペースに飛び出してくる宮本をケアしなければならないという守備面での一人三役を担うには山口Kとのコンビネーションが未成熟だった感は否めない。しかしこの退場は渡邊自身の価値を大きく下げてしまったと言わざるを得ない。
 ただ俺は渡邊がこの程度のプレーヤーだとは思っていないし、最終節もし再びチャンスが訪れれば必ずリベンジを果たして欲しいと思う。

 一人少なくなったことで名古屋がどういった対応に出るのかは試合を分けるキーポイントになりそうだ。俺は選手交代推奨派で、先制こそ許したもののこと守備に関しては名古屋の4+3という守備ブロックが大きく崩されるような兆候はなかったし、逆に言えば仕事量の少ない前線の玉田を削って渡邊の欠けたところに誰かを入れてしまえば守備に関してはある程度目処が立つと考えていた。そしてヨンセンの高さ+杉本のスピード+山口Kのランニングでカウンターから少ないチャンスをモノにするのが賢明という考え。
 だが名古屋(ベンチ)は特に動く気配がない。そして左サイドのMFの山口Kが少しだけポジションを下げて最終ラインと中盤の間ぐらいで絶妙のバランスを取っている。これまで4+3のブロックで守っていたものを3+3のブロックで守るということだろうか。もともと攻撃は前3人に任せっきりのようになっているからこれで守り切れるのであれば渡邊の退場前と比べても大勢に影響はないことになる。
 そしてこの策がハマる。個の能力で勝るセレッソが往年の「イテマエサッカー」で攻撃の人数を掛けて来られたらひととまりもないなとヒヤヒヤしていたが、去年ぐらいからチームカラーが変わってしまったセレッソは完全に唄を忘れたカナリア状態。一点リードしていることもあってか臆病なぐらいに慎重な試合運びだ。これで名古屋は救われた。そしてこの場面でもうひとつ確認できたことが名古屋のヨンセン+玉田+杉本という3トップが相手に与える心理的なプレッシャーの大きさだった。この3人を前線に並べておくことはそれだけで相手の総攻撃に対する抑止力となるらしい。前節浦和がこの3トップを意識するあまり3バックから4バックへと変更して攻撃の迫力を半減させたように、セレッソもまた意識過剰で勢いを増すことは出来なかった。これは意外な発見。普通であれば、ヨンセン、杉本と比べても明らかに守備面での貢献度が低い玉田を下げることでチームの守備強化を図ろうとするのだろうが、3人を残すことがしての攻撃力を弱らせ結果的にそれが守備の強化につながるというトリック。

 セレッソがなかなか前に出てこないことで、3+3の守備ブロックでもそれまでとなんら変わらない試合運びを行えている名古屋は前半のうちにカウンターで同点に追い付くことに成功する。須藤のDFライン裏へのフィードに上手く抜け出した杉本がゴール前にボールを流し込むと、これがセレッソのGKとDFの間を上手い具合に抜けて行きファーサイドで詰めたヨンセンが蹴り込んだ。先制されたシーンではゼ・カルロスにアッサリと抜かれ俺の中での株を下げた須藤だったが、このシーンはワンタッチ、ツータッチでミドルレンジの大きな展開を行えるという須藤の良さが出たシーンだった。そして良い動き出しでDFラインを抜け出した杉本もGood job!!!だ。

 前半を1-1の同点で折り返した名古屋は後半から玉田に代えて秋田を投入。増川を左サイドに回し4+3の守備ブロック、そして攻撃を前線のヨンセン+杉本の凸凹コンビに託す形に切り替えた。前半確かに3+3でも余裕を持って守れてはいたが、ビハインドの状況ではないし、より手堅く行こうということなのだろう。まあ納得できる策だ。
 しかしハーフタイムにセレッソが意識面も含めて何かしらの攻撃に関する指示があったと思われること、名古屋が前に人数を減らしたことで、セレッソが後ろから積極的に前に出てくるようになってしまった。特に目立ったのは両サイドで、空いている側のDFが積極的に前のスペースに出て行くことで名古屋は数的優位を作られ始め押し込まれ始める。

 名古屋はセレッソの放り込み中心ながら波状攻撃のように繰り返される攻撃を丹念に中央で弾き返し続ける。そしてチャンスを見つけてカウンターを狙う。クサビとなってボールを受けたヨンセンのスルーパスから杉本が独走したシーンなどは決定的だったが、GKまで交わした杉本のシュートはヒットせずゴールを割るには至らなかった。
 そして後半20分過ぎ、いつもより早く杉本に代えて津田を投入。確かに杉本のスピードは相手にとっても脅威だが、これだけ押しこまれて波状攻撃を喰らっている状況では足元も強い津田の方が杉本よりもボールを持てるしチームとしても楽だ。それに津田は杉本ほどでないにしてもスピードもあるしディフェンスも(たまにボーッとしていることもあるが)真面目にこなす。

 その後名古屋は足の攣った須藤に代えてリーグ戦初出場となる青山を投入。青山がピッチ脇で指示を受けながら準備している時に神戸さんがまるで我が子を見るような顔でなにやら声を掛けていたのが印象的だったが、ピッチに入った青山は堂々たるプレー振りを披露した。アジアユース準優勝の自信は青山の中でも財産となって息づいているようだ。古橋にDFラインの裏を取られた危ない場面でしっかりと古橋に付いて行ってそれを防いだところなどを見ても、危険なところを察知する目は例えば吉村のそれと比べても上回るものを持っていると思うし、攻撃でも果敢に攻め上がってボールを呼び込みクロスを上げるようなシーンなどゲームへの積極的な関与も見せた。もちろん現時点ではプレーの精度や安定感といったところでレギュラーや吉村との間には差があるが、まだまだ大きな伸びシロを持った選手だと思うので、来年のU-20W杯に向けても着実に成長して行ってくれることを願って止まない。

 そう言えば吉村といえば、後半玉田がベンチに下がったことでプレースキックを担当していた。一人少ない中でリスクを冒してDFを上げているにも関わらずGKにそのままキャッチされる(収まる)ボールを蹴った一度目(左サイドから)の時にはオイオイと思わず突っ込みを入れたくなったが、二度目(右サイドから)の時には二アサイドで飛び込んできたスピラールの頭にピタリと合って、ここ十数試合ぐらいの名古屋のセットプレーの中では最も際どいシーンを演出した。吉村は元来正確で強いキックを持った選手だし、そうでなくても名古屋は他のどのJチームと比べても引けを取らない高さを持っているだけに、「キックの自己主張」が強過ぎる本田や玉田、スランプかなにかかと思うぐらい何(どこ)を狙っているのか分からない中村と比べてもクセがなくて良いかもの知れない。

 試合はその後名古屋が「守り切った」印象で1-1の引き分け。後半は結局杉本の決定的なシーン以降は大きなチャンスを作ることは出来なかった。一人少ない中でよく戦ったというべきか、中盤に攻撃的な駒がいない状況では仕方ないのかもしれない。最終ラインからではなく中盤から杉本や津田を走らせるようなパスを出せる選手がいればまた違ったかもしれない。

 第32節を終えての順位は9位。今節主審に対する意義により通算四枚目のイエローカードをもらったヨンセンが次節出場停止な上、中位は団子で負ければ順位を大きく落とす可能性もある厳しい戦いは続くが、可能性がある7位に向けて残り二試合戦って欲しい。
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by tknr0326g8 | 2006-11-23 11:59 | Game Review
U-21日本代表vsU-21韓国代表
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本田はどこ行っちゃったんでしょうか。
青山※と水野は良い選手ですね。

※ビルドアップに難のあるストッパーの方ではなくキャプテンを任されていた広島の方。
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by tknr0326g8 | 2006-11-21 21:10 | Other Games
第31節 対浦和 1-0 (得点:ヨンセン) @NHK総合
 昔々、普通のJリーグの試合がまだ国立競技場を満員にしていた頃、国立競技場での浦和と名古屋の試合のレポートを収録していた某在名TV局のグランパス応援番組が、どさくさにまぎれて(遠くから見れば同じ赤なのをいいことに)浦和側のサポーター席を背景に「名古屋サポーターも沢山駆けつけています」みたいな画を録っていたことがあったなぁ・・・などと、ホームチームの名古屋を差し置いてやたらと浦和のゴール裏を映したがる今回のNHKを見て思い出した。

 トヨタスタジアムという大箱でのゲームにも関わらず、公式HPの<チケット販売状況>では自由席以外は早くから「売り切れ」がアナウンスされ、(それがどう考えても名古屋サポの仕業によるものではないと考えると)試合内容そのものより当日のスタジアムの雰囲気が一体どうなってしまうのだろうかと不安半分楽しみ半分で迎えた試合当日。そしてそれを煽るように当日の中スポにも「公式戦最多入場者数更新か」の文字が踊った。
 だがいざ中継が始まるとちょっと拍子抜けしたというのが正直な印象。確かに浦和側のゴール裏は最上段までギッシリと埋まっていたが、試合の映像とともにカメラが捕らえるバックスタンドには一階部分ですら虫食いのように所々に空席が見受けられ、上の階に行けばブロック単位で赤いシート郡が取り残されている。これって本当に「売り切れ」なのか?スポンサーがまとめて大量に買い上げてバラ撒いてるチケットの弊害ではないのか?新潟のようなマーケティングの成功例もあるのでタダ券を配るなと言うつもりはないが、見る気もない人に配るのにはちょっと疑問を感じざるを得ない。

 というわけで試合。
 名古屋は累積警告で出場停止の金正友の代わりに藤田が起用された以外は大分戦と同じスタメン。フォーメーションも最初はいつも通りの3-4-3をベースにしているように見てたのだが、浦和の山田がトップ下ではなく右サイド(名古屋にとって左サイド)に開いてポジションを取ることが多かったため、本田が下がり気味になってこれに対応。さらにボランチの山口Kがそのサポートのためかかなり左サイドに重心を移したようなポジションを取っていたため、逆サイドにいたはずの中村がスライドしてかなり内側に絞るようになっている。数字だけで表せば4-3-3だろうか。

          ヨンセン
   玉田            杉本


   山口K   藤田   中村

本田
       増川   スピラール   大森

          楢﨑

 対する浦和も名古屋の3トップ対策ということでいつもの3バックではなく4バックに変更してこの試合に臨んで来た。そしてこの名古屋に合わせた布陣に象徴されるように、かなり慎重な試合への入り方をした浦和には想像していたほどの迫力がない。確かに前半からいくつかの決定的な形を作られはしたがそれらは十分に想定の範囲内での出来事。もっと押し込まれるかと思っていた俺にはこれはかなり意外な展開だった。

 個々の局面でも浦和の攻撃から迫力を奪っていた要素はいくつかある。
 例えばトップ下で出てこられたら嫌だなと思っていた山田がサイドに張り付いていたこと。かつて04年のナビスコカップ準決勝(瑞穂)でトップ下の山田に苦しめられた記憶が残っているだけに、本田の攻撃参加の量と引き換えにこれを消せたことは名古屋にとってはラッキーだった。
 そして累積警告による永井の不在。ペナルティエリアの左側で増川と本田がワシントンに二人掛かりでブチ抜かれて打たれたシュートが反対サイドのポストを直撃したシーンに象徴されるように、名古屋は個々の選手が高い集中を保って守備の組織を作っていたが、個々の勝負では浦和の選手に圧倒されるシーンが目立った。浦和が個の力でゴリ押ししてこなかった面にも助けられたが、もし永井がこの試合に出場していたらどうなっていただろうか。
 多くの選手が1対1で浦和に対して後手に回る中、唯一大森だけは三都主を完全封殺していた。三都主を調子に乗せると面倒なだけにこれも大きかった。

 逆に脅威を感じたとすれば他チームサポの立場からすると最近あまり聞かなくなった長谷部ぐらいか。ジーコに「将来の日本を背負って立つ」と言われた若者が元気そうなのはなにより。彼に対しては藤田がファールで止めるのが精一杯だった。

 と、そんな感じであまり勢いのない浦和を相手に試合開始から意外とボールを持てている名古屋。最終ラインと藤田が中心となってボールを動かしながら、機を見て大森と本田の両SBも積極的に前のスペースへと出て行く。一見いい感じ。だがよーく見てみると、名古屋はセンターサークルの真ん中の点と浦和側の両コーナーを結んで三角形を描くとするとその中に全く入って行けていないことに気付く。名古屋はその外でボールをつないではいるが、その中にボールを入れようとすれば、それがヨンセンの高さを狙ったボールであれ杉本と玉田のスピードを狙ったボールであれこれをキープすることがままならない。ただでさえ攻守の切り替えが早い浦和が重心を後ろ気味に掛けて慎重に守備ブロックを作っているのだから無理もない話。

 前半名古屋が枠に飛ばしたシュートはおそらくミドルレンジから中村が左足で放った1本だけとアタッキングエリアではほとんど何もさせてもらえなかった名古屋だったが、守備では全員が集中し(カウンター気味に前の三人でいくつかの決定機は作られたものの)前半を0-0で終了することに成功した。まずはしっかり守って少ないチャンスをモノにするというプラン通りか。ミッドウィークにも代表戦を戦った選手が多い浦和相手であることを考えると、我慢していれば後半必ずチャンスは来るだろうし、どちらにせよこの浦和の守備を崩すには後半勝負に賭けるしかないのも現実。

 後半開始。名古屋はいつものように少しづつエンジンをかけていこうかと考えていると、それ以上にペースを上げてきたのは浦和だった。その原動力となったのは前半とは異なり中に入ってプレーするようになった山田。勘付かれたか・・・。中でプレーし始めた山田はワシントン、ポンテと絡んでいくつもの決定機を作り出す。山田にラインを破られ独走を許したシーンで楢﨑のビッグセーブに助けられたり、シュートがことごとく枠を反れたりでなんとか凌いでいた名古屋だったが苦しい時間帯が続く。

 このままではマズイと感じたのだろう、ベンチも藤田に代えて吉村を投入し浦和の前線のトライアングルに対する対応を図る。さらには両SBが積極的に攻撃参加するようになるなど勢い付いて徐々に前掛かりになる浦和に対して、名古屋は玉田に代えて渡邊を投入し中盤を厚くする。ゲームの流れを読みながらの的確な選手交代は、浦和を格上として見て明確なゲームプランを描けているからこその対応だろう。これが同レベルの相手であれば、0-0の状況では変な欲とかが出てきてこれだけ割り切った采配も出来ない。

 逆に采配によってみすみす流れを手放した格好なのが浦和。後半25分勝負を賭けて山田に代えて小野を投入。確かに山田は後半再三に渡って訪れた決定機をモノに出来ないでいた。それを見たベンチが「今日は山田の日ではない」と判断しても仕方ない状況ではあった。だが名古屋にとってはこの山田こそがネックだった。名古屋にとってはこれで少し楽になった感は否めない。それは例え小野がボランチに入って、この日キレのあるプレーを見せていた長谷部が一列前に上がってきたとしても同じことだ。

 風は名古屋になびき始めた。そしてその機会を名古屋は逃さなかった。攻める意識と守る意識。特にメンタル面で一瞬バランスの崩れた浦和の隙を突いた二次攻撃で、本田の上げたピンポイントのアーリークロスに対してヨンセンが現役ノルウェー代表の決定力を見せ付けた。競り合っていた内館の前に瞬間的に頭だけ出してのヘディングシュートが浦和のゴールに突き刺さった。

 後がない浦和はポンテに代えて田中達也を投入。確かに良い時の田中達也のプレーは常にゴールに向かって来るイメージで怖さがある。だがペナルティエリアの中で決定的な仕事が出来るポンテと引き換えでは、名古屋にとって±0だ。名古屋に合わせたソリッドな4-4-2の採用といいやけにバランス重視な浦和。もしここで浦和に前線の人数を増やされていたらどうなっていたか。名古屋サポの俺が見ている限りでは、(鈴木啓太を外すとかなら論外だが)浦和の守備が一人減ったぐらいで名古屋が攻撃の糸口を見つけられるようになるとは到底思えなかったのだが。

 逆に名古屋は明確。動きの落ちた杉本に変えて中盤に須藤を投入し逃げ切りを図る。守りに入ったチームがあっけなく崩されるのはJでもよく見る光景だが、この日の名古屋はこれで逃げ切れると確信を抱かせるほどにそれぞれのプレーヤーが集中していた。そしてそのまま1-0で試合終了のホイッスル。

 まさにチャンピオンになろうかという浦和に今シーズン1勝1分という成績を残せたことはとりあえず満足すべき結果。ガチンコで浦和とぶつかり合って勝利を収める日がいつ来るのかは分からないが、それは来シーズン以降のお楽しみということで。
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by tknr0326g8 | 2006-11-19 23:59 | Game Review