Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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クラセン(U-18) 名古屋U-18×広島ユース @Jヴィレッジ
 グループリーグ第二戦の相手は中国地域代表の広島ユース。広島ユースと言えば一昨年の高円宮杯準決勝で延長戦の末に敗れたり、Jユースカップでも一昨年、昨年と二年連続で決勝トーナメントで対戦し行く手を阻まれている因縁の相手でもある。言わずと知れたユース年代のビッグネームであり昨日の試合で塩釜FCを8-1と粉砕している広島が弱いわけはないが、名古屋としても決勝トーナメント進出に向けてもう負けるわけにはいかない。

 名古屋のスタメンはこんな感じ↓。

      小幡   大西

矢田   水野   近藤   三浦俊

安藤   奥山    岸    岩田
 
        三浦天

 昨日の試合からの変更点は金編に代わって大西が起用され、大西をFWにそして矢田を一列下げて左サイドで起用しているところ。これが昨日の横浜戦で金編のパフォーマンスが芳しくなかったからなのか、それとも昨日のメンバー構成ではやはり得点が遠いと思ったからなのかは不明だが、個人的には昨日の試合を見ながらタテに行ける大西がいれば・・・と思うシーンが何度かあったのは事実だ。

 後がない名古屋は昨日の試合と同様に立ち上がりからとてもアグレッシブなプレーを見せる。特に2トップによる前線からのハイプレッシャーは、パスコースを限定するというよりも相手DFからボールを奪ってそのままゴールに持ち込もうとするぐらいの勢い。そんなハイテンポ(勢い)が一試合を通じて続くとはとても思えないが、選手達のこの試合に賭ける思いは十分に伝わってきた。

 しかし名古屋はボールを奪っていざ攻撃に移ってもなかなかそれをシュートに結びつける(シュートで終わる)ことが出来なかった。この試合、ピッチには試合に重大な影響を及ぼすレベルのとても強い風が吹いていて、前半の名古屋は風上に立っていたのだが、シュートを打たなければそれを生かすことも出来ない。
 名古屋がシュートを打てなかった原因はいくつかあるが、第一に挙げられるとすれば選手が「良いこと」をしようとし過ぎていたこと。名古屋の選手達はアタッキングサードでボールを持ってもドリブルで目の前の相手を完全に抜き去ってからシュートを打ったりクロスを上げようとしていた。確かに広島の選手達は名古屋の勢いに押されながらも最後のところでシュート(やセンタリング)のコースだけは空けないようにしっかりとポジションを取っていたし、相手を抜いてからシュートやセンタリングを打った方がより精度は高まるだろう。しかし例え視界の端に相手が入っていたとしてもシュートを打てば相手に当たって入るかもしれないし、クロスにしても相手を抜き切らずに上げるという方法もある(その方が守る側としては守り辛いという面もある)。そして結局名古屋の選手達はそこからドリブルを仕掛けている間に相手DFに距離を詰められ、それが相手に引っ掛かってボールを奪われるといういようなシーンが続出していた。
 シュートが少なかった原因をもうひとつ挙げるとすれば、チームがサイド攻撃にこだわり過ぎていたこともあるかもしれない。これはチーム方針に忠実だったという部分では褒められるべきことなのかもしれないが、名古屋はボールを持ってもタテではなくまずサイドという意識が強く、このまま真ん中から(ドリブルやワンツーを使って)ダイレクトに割って入って行けば相手も慌てるだろうなぁという場面でも、まずはサイドにボールをハタいて(そこにSBが絡んで)数的優位を作って攻める形を徹底していた。仮にサイドを破ったとしてもその後中央でフィニッシュに結びつけるか(クロスにどう合わせるか)という問題もあるし、相手にとっては図らずも名古屋の攻撃をサイドに押し出したような形になり態勢を立て直す時間も出来て怖さは半減したに違いない。

 そういう意味では矢田の先制ゴールは見ている側のちょっと焦れったいような気持ちを晴らすかのようなスーパーゴールだった。中央に絞っていた矢田がやや距離のある位置から得意の左足で掬い上げるように放ったシュートは風にも乗って190cmという広島の長身GKの頭上を越えゴールマウスへと吸い込まれる。矢田の色んな意味での状況判断と技術が光ったゴールであり矢田が特別なプレーヤーであることを証明するかのようなゴールだった。

 だがそんな矢田のゴールもチームにとっては追い風とはならなかった。むしろ先制後は一点を守ろうという意識が働いたのか大事に行こうとするあまりシュートを打たない傾向が強くなったようにさえ見えた。そして右サイドで攻めあぐんで中(水野)に戻したところを狙われてボールを奪われると、チャレンジに行ったCBの奥山もスピードに乗った相手に振り切られ独走を許してしまう。これを冷静にゴールへと沈められ名古屋はあっさりとアドバンテージを手放してしまった。右サイドにボールが渡った時もう少し思い切って攻める方法はなかったか。自分達の好機からみすみす相手にプレゼントしてしまったようなゴールだけに悔やまれる失点。

 さらに最初からかなり飛ばしていた名古屋は矢田のゴールが生まれる少し前からリトリートして守るような形に切り替えていたが、広島が中盤までボールを運ぶようになると前線や中盤で球際の強さの差が少しづつ表れるようになっていた。そして気合いと体力によってこの中盤の競り合いを制した広島は中盤の選手が前を向いてボールを扱えるようになり、名古屋DFラインの裏に狙い澄ましたパスを供給するようになる。プリンスリーグで何試合かを見た時に、俺は名古屋のDFラインが簡単にギャップを作って裏を取られてしまうシーンが気になっていたが、全くフィルターの掛っていない状態で次々と裏にパスを通されるのだから、こうなるとDFが対応に戻っている間に相手がボールコントロールをミスってくれるか、GKがビッグセーブを見せてくれるか以外に頼るべきものがない。
 そしてそれを修正で出来なかった名古屋はGKの退場とPK献上という最悪な事態を招いてしまう。タテ一本にアッサリと抜け出した広島の10番大崎がボックスに入ったところで、少し遅れて飛び出してきた三浦天が身体ごとこれにぶつかる形になっての一発レッドだった。これを広島のキッカーが落ち着いて決めて逆転。代わって入った古川はコースを読んでいたがシュートのコースが良く一歩届かなかった。三浦天の巨体と激突した大崎が(一旦はピッチに戻ったものの)前半のうちに負傷退場してしまったことは広島にとっても大きな痛手だが、どうしても勝ち点3が必要な名古屋にとって(まだ前半とは言え)一人少ない状態で1点のリードを許す展開というのもキツい展開だ。

 強風の風上というアドバンテージを全く生かせなかった(シュートをほとんど打てなかった)名古屋に対して、エンドが変わった後半の広島の攻撃は実にシンプルだった。後半になるとかなり風が弱まってしまっていたものの、広島はボールを持ったらまずタテを見てしつこく名古屋DFラインの裏を狙ってくる。そんな広島のダイレクトプレーが、追い風を計算に入れたものなのか、それとも前半を見て名古屋DFが簡単に裏を取れると踏んだからなのかは分からないが、この攻撃は名古屋に対しては実に効果的だった。名古屋はCBの二人とGKが何とか耐えて凌いでいたがクリアすれどもクリアすれども相手ボールという苦しい展開が続く。

 セカンドボールを拾ってDFラインの裏が狙えなければ一旦サイドへとボールを持っていく広島に対して名古屋はボランチの二人が右に左にとトップチームのボランチさながらの運動量で奔走して対応に出ていた。一人少ないとは言え、組織がしっかりしていればこんなに走らなくても良いのでは?という気もしないでもないが、おそらくチーム全体で組織プレーがそこまで詰められていないのだろう。
 例えば前半にまだ11人だった頃のこんなシーン。右サイドからドリブルでカットインして持ち上がってきた三浦俊が中央からボックスに入ったあたりで相手DFにボールを奪われると、ボールを奪った広島は三浦俊のいた右サイドからボールをつながいで攻撃に移行していった。そうした場合誰が三浦俊の空けたスペースを埋めるべきなのだろう。残念ながら名古屋では2トップと三浦俊の三人が前線に取り残された形になっていてそのスペースは空白のままだった。

 その後名古屋は前半から凄まじい運動量で相手DFにプレッシャーを掛け続けていた大西と小幡に代えて奥村と高原を投入する。この試合で特に目立っていたのは小幡で、小さな身体ながら激しいプレッシャーによって広島DFからボールを奪い取り自ら攻撃に持ち込むようなプレーを何度も見せていた。後半立ち上がりからの名古屋は正直なところそれぐらいしか突破口が見いだせなかったぐらいだ。
 そしてこの交代と前後して広島は選手達に疲労の色が見え始め、個々のプレーヤーの寄せが甘くなっていたことで、名古屋は少しづつ広島陣内へとボールを運べるようになっていた。そしてもし小川監督が我慢して我慢して相手の動きが落ちるのをギリギリまで待った上でフレッシュな選手を投入したのだとしたら恐れ入るが、結果的にこの選手交代が名古屋に流れを呼び込むことになる。

 今大会初登場といなる奥村のポストプレーはやや正確性を欠いていたものの、これに矢田と高原が絡む攻撃は十分に得点の可能性を感じさせるものだった。そして右サイドからのクロスボールに対してファーサイドで待ち構える高原の前で相手DFがハンドを犯してPKを獲得。これを矢田が落ち着いて蹴り込んで10人の名古屋が同点に追い付く。

 時間はないが勢いは完全に名古屋だ。そしてここで名古屋はまさかの岩田FW起用。近藤が右SBに移動し4-3-2のような布陣になる。岩田と奥村を前線に並べてパワープレー的な発想なのだろうが、ヘディングも強く、突破力、シュート力を兼ね備える岩田のFW起用は、静学戦の最後に岸をFWに上げたのよりも遥かに可能性を感じさせるものだった。

 しかし試合はそのまま2-2で終了。試合後ピッチに座り込んだのは一人多い状況で勝ち切れなかった広島の方だった。
 小川新監督率いる名古屋が全国の舞台に臨むにあたり用意した戦い方は、相手の出鼻をくじく先制攻撃といい、相手にボールを持たせておいてそれを奪ってカウンターを狙うリアクションスタイルといい、自分達を格下と認めた上での戦い方だった。ただこうした戦い方を選択して勝ち点3を確保するには攻守両面において名古屋は組織がまだ脆弱だったのも事実だ。ディテールまで詰められていない印象を受ける組織は未熟で、全国レベルチームを相手にした時には個々の選手達がいくら頑張ってプレーしてもその穴を覆い隠すことはできなかった。
 一方で選手達が最後まであきらめない姿勢を見せ横浜から1点そして広島から2点をもぎ取ったことは十分評価に値するし、全国の舞台にも全く物怖じすることなく試合に向けて集中力を最大限に高めキックオフからフルパワーを発揮できたことは選手達のメンタルの強さであり、監督以下スタッフによる試合への持って行き方が上手く行ったことの証でもあると思う。

 残り一試合、広島が8点を取り横浜が10点取った塩釜FCに対して一点でも多くの得点を奪ってグループリーグを締めくくって欲しいところ。中一日空くこともあり相手も一矢を報いようと死に物狂いで来るだろうし、いくら実力差があるからといってもチームとしての力がなければ全国大会に出てくるチームを相手に10点など取れるはずもない。名古屋にとってこの試合は何点取れるかという意味でのチーム力が試される場でもある。
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by tknr0326g8 | 2009-07-26 23:59 | Youth
クラセン(U-18) 名古屋U-18×横浜ユース @Jヴィレッジ
 今年もやってきた日本クラブユース選手権(通称クラセン)。二種年代では高体連のインターハイと並ぶ夏の二大大会でもある。名古屋にとってこの大会はベスト4がひとつの壁になっていて、ここ5年間でも青山隼の代、中田健太郎の代、そして昨年の磯村亮太の代が厳しいレギュレーションのグルプリーグを勝ち抜いたもののいづれも決勝トーナメント一回戦(準々決勝)で敗れ去っており、タレントが最も充実していた吉田麻也の代に至っては森本良が怪我で不在だった影響もあってグループリーグ敗退という憂き目に遭っている。名古屋は今大会こそ(準決勝・決勝の舞台でもある)三ツ沢のピッチに立てるだろうか。
 また今年の名古屋にとってこの大会で勝ち上がることはもうひとつ特別な意味を持つ。プリンスリーグ東海で4位と高円宮杯出場に一歩及ばなかった名古屋にとってこの大会は自力で高円宮杯の出場権を獲得するラストチャンスの場になる。条件はファイナリストとなること。ユースニュースの中で小川監督もそれについて触れていたからチームとしても当然意識しているのだろう。

 そんな名古屋の「Road to 高円宮杯」(←清水の弾幕のパクリ)初戦の相手は横浜ユース。この大会こそ関東第5代表に甘んじているものの、これは予選リーグの得失点差で5~8位決定戦に回らなければならなかっただけであり、結局関東予選は無敗のまま通過。プリンス関東でもリーグダントツの35得点という圧倒的な攻撃力で3位という好成績を残している。名古屋にとってこれまで対戦した相手の中でも最高レベルの強敵であることは間違いない。

 横浜ユースに挑む名古屋のスタメンはこんな感じ↓。

      矢田   小幡

三浦俊  水野   近藤  金編

安藤    奥山   岸   岩田

        三浦天

 中盤から後ろはここのところ固定されているメンバーだが、前線に矢田と小幡という小柄なチャンスメーカータイプを並べるのはおそらく初めての組み合わせだ。ローマや日本代表を見るまでもなく最前線に純粋なFWではない選手を置くゼロトップシステムというものは確かに存在するが、こうしたタイプを2人を並べるというのは珍しい。しかもこの二人の場合ともに左利きでタイプもよく似ている。ベンチには奥村や大西や高原といった選手も控えていたのことを考えれば、ベンチは何らかの意図を持ってこの二人をピッチに送り出したのだろう。

 最初に試合の主導権を握ったのは高い集中力で試合に入れていた名古屋だった。小柄な2トップを生かす意味合いもあってかキックオフ直後の名古屋はシンプルに横浜DFラインの裏へと鋭い(低く速い)フィードを送り込み2トップを走らせる作戦に出る。そして緊張からかどことなくフワフワしていたような印象の横浜DFは明らかに後手に回っていた。

 先制攻撃によってリズムを掴んだ名古屋はその後もタテに速いハイテンポなサッカーを展開する。高い位置でボールを奪ってからのショートカウンターがハマっている名古屋は後ろから次々と選手が飛び出してくる津波のような攻撃を繰り出し、それはネルシーニョ就任当初の名古屋のサッカーを観ているようだった。当時の名古屋に照らし合わせてこのチームとの違いを表すとすれば、最前線にいるのが二人のマルケスでウェズレイがいないということだろうか。そしてこうした名古屋の流れは、横浜が押し込まれても大きく蹴り出すようなことをしないで中盤を経由して組み立てようとしたことでさらにその傾向を強めていった。
 しかし名古屋はそうした自分達の時間帯を得点につなげることが出来なかった。出来ることならこの時間帯に先制点を奪ってさらに波に乗ってしまいたいところだったが、ショートカウンターから良い形でチャンスを作っている時でも「決定的」と言えるような場面はなく、そう考えるとこれは運が悪かったとか決定力がなかったとういうことよりも、相手を崩し切るような攻撃にまで至っていなかったということも含めて「得点力がない」ということになるのではないだろうか。おそらく相手の横浜からしてみれば「なんか上手く行かないなぁ」とは思いつつも、名古屋の攻撃に対して怖くてラインを下げてしまうようなことはなかったに違いない。

 そんな中先制点を記録したのは中盤でのせめぎ合いから思い切り良くミドルシュートを放った横浜だった。弾んだボールの落ち際を叩いたシュートは打った選手もどれだけ本気で入ると思って蹴ったのか分からないようなミラクルな軌道を描いて少し前に出てポジションを取っていたGK三浦天の頭を越えゴールマウスへと吸い込まれた。名古屋にとってはアンラッキーと言えばアンラッキーな事故のようなゴールだが、横浜は名古屋と比べたら常にゴールを狙うシュート意識が勝っていたのかもしれない。決勝トーナメントに進出するためには各グループで1位になるか、2位の場合はA~Fまである6つのグループの中から成績上位2チームに入るしかない。相手が格上の横浜であることを考えると何とかして先制点を奪い悪くても引き分けに持ち込みたかった名古屋としてはあまりにも痛い失点だ。

 そしてそんな名古屋に追い打ちをかけるようにさらに横浜に追加点が転がり込む。左サイドからのCKでファーサイドの選手を完全にフリーにしてしまった名古屋はドンピシャヘッドを叩き込まれてしまった。横浜が事前に名古屋のことをスカウティングしていたのかどうかは定かではないが、トップチーム同様にゴールエリアのライン上に4人の選手が等間隔に並びゾーンで守る名古屋の弱点を横浜は的確に突いてきており、逆に名古屋は横浜のそうした狙いに対して対応出来ないまま結局試合終了までファーサイドを空け続けていた。今さらゾーンディフェンスをやめたりラインを崩したりすることは出来ないと思うので、せめてファーサイドのスペースを埋めるためにもう一人立たせるなどの対処が出来なかったのか。失点こそなかったがセットプレーからもう2,3点イカれていても全く不思議ではなかった。

 関東の雄・横浜ユースの強さを体感するような場面はほとんど無かったものの0-2という想定外の結果で前半を折り返すことになった名古屋は、後半開始早々に岩田の突破からビッグチャンスを作り出したものの、横浜が2点のリードによって落ち着いて守りから入るようになったこともあって、時間の経過とともに少しづつ手詰まりになって行った。途中矢田と三浦俊のポジションを入れ替えたり、金編に代えて高原を投入し三浦俊を右SHに戻したりといったことを試みたものの効果はなく、逆に変な形でボールを失いカウンターから完全に崩されて致命的な三失点目を喰らってしまう。数的同数でゴールに向かってドリブルを仕掛けられている状態で岸が相手を遅らせている間、味方よりも敵のフォローが先に来てしまっている状態だったので、ああなったらもう相手がミスしてくれるのを願うほかないが、チームが攻撃に移る時は2バック状態になるのがデフォルトの名古屋だけに、例え不利な状態であってもCBが1対1で潰してしまう強さを持って欲しいというと思うのは無理な相談だろうか。

 ここまでの名古屋はプリンスリーグで大切な試合を勝ち切れない頃と何ら変わっていない名古屋だった。自分達でリズムを掴んで良い感じで試合を進めつつもなかなか得点までは辿り着かず、そうこうしている間に一転してあっ気ないほど簡単に失点を喫して(重ねて)しまう。だがこの試合での名古屋は(相手の選手交代などもあったが)一点を返すことに成功している。後半途中から投入された大西と高原、そして小幡のパス交換から最後は高原がボックス内でキープしたところで相手がファールを犯して獲得したPKを矢田が決めたものだ。プリンスリーグの頃の流れであれば、負けられない試合で失点を喫すると焦りからか途端に攻撃が上手くいかなくなり、また変な方向に気持ちが行ってファール(警告)を連発してしまっていたが、この試合では最後まで気持ちを正しい方向に向けてプレーしていたところは良かったところ。ゴールが自信になったのか得点後はチーム全体から良く声も出るようになっていた。この試合の結果によりグループリーグ突破はさらに厳しい状況になったが、残り二試合ひとつでも多くのゴールを見せて欲しい。

 今日は例年と比べると思いのほか暑くなかったこともあって、その後はせっかくなので清水×柏(前半)、東京V×札幌(後半)、湘南×神戸などをハシゴしながら観戦。第三試合でなぜ関東最強のFC東京とG大阪の黄金カードではなくまた三浦スカウトも熱視線を送っていた三菱養和の試合でもなく湘南の試合を選んだのかと言えば、湘南の監督を務める浅野哲也がどういったチームを作ってどういった監督になっているのかを見てみたかったからだ。そしてそんな湘南がプリンス関西王者の神戸に対して見事な逆転勝利を飾ったのは我がチームのことのように嬉しかった。
 と、そんな他のゲームを(名古屋を比較対象にして)見ながら気になったのは、今日の試合で名古屋の選手がJヴィレッジの長い芝に足を取られて倒れ過ぎていたところ。ユースが「Jリーグのみならず世界で活躍できる選手の育成」を掲げているならば、もう少しフィジカル面についても強化していく必要があるのかもしれない。
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by tknr0326g8 | 2009-07-25 23:33 | Youth
トレーニングマッチ(U-16) 柏×名古屋 @日立柏総合グラウンド
 二年前のクラセンでの出来事。名古屋は同グループに入った柏と試合の合間にBチーム同士のハーフコートゲームを行っていた。トラックの付いたアップ用のグラウンドで1/3ほどのスペースを使いゴールもゴールマウスの代わりにコーンを並べただけの簡易版だったが、遠巻きにもひと際目に付く長身プレーヤー(指宿洋史)がやたらと足元も起用だったことと、柏の選手達の技術の高さ(パス回しの上手さ)を前に名古屋の選手達が押されっ放しで、GKの岩田が大活躍だった光景は今でも俺の脳裏に残っている。そしてそんな縁もあってというわけではないだろうが、土曜日に開幕するクラセン(U-18)を前に福島(Jヴィレッジ)への道すがらここ日立台に立ち寄った名古屋U-18(Bチーム)と柏による再戦(トレーニングマッチ)が二年間の時を経て実現したのだった。

 関東第6代表として名古屋と同じく本大会出場を決めている柏が大会を目前に控えどういったメンバーでこの試合に臨んでいたのかは不明だが、名古屋は完全にU-16に限定されたBチームだった。ただBチームとは言っても、帯同している13人のメンバーのうち実に11人は昨年のU-15の方のクラセンを制した黄金世代であり、今年の国体出場を目指す愛知県の主力選手達でもある。そしてずっと一緒にやってきた選手達だけにチームとしての完成度はひよっとしたらAチームより高いかもしれない。

 個人的には、柏に負けないぐらい個々のプレーヤーの技術が高い名古屋の黄金世代が柏を相手にどういったプレーを見せるのかということを楽しみにしていたのだが、この試合について言えば目立っていたのは、名古屋の選手達による攻守に非常にアグレッシブで組織として非常に良くオーガナイズされたプレースタイルだった。よくよく考えればこの選手達を観るのは2月のスーパーリーグ以来なので、彼等が伸び盛りの高校生であることを考えると「男子三日会わざれば…」状態なのも当然なのだが、彼等は(Aチームに帯同していると思われる水野や奥山を欠きながらも)しっかりとチーム戦術を理解し規律に従ってプレーする高校生仕様のチームになっていた。

 相手ボールになると前線からサボらずプレッシャーを掛けに行きそれに呼応してひとつの糸で結ばれたように後ろの選手達も動き出す名古屋のディフェンスはひと言でいえば「漏れ」がない。普通だとそれでも全員が連動し切れていなかったりしてどこかにスペースを空けてしまうものだが、よほどしっかりと規律を植え込まれている(そういったトレーニングをしている)のかそれとも選手達の戦術理解力が高いのか、ボールの動きに応じて前や横のプレーヤーが動いた(空けた)スペースをその後や横のプレーヤーがしっかりと埋めることが出来ている名古屋は相手が苦し紛れにパスを出した先でしっかりとボールを刈り取ることが出来ていた。そして相手が関東のチームだからなのかそれとも同じJ下部だからなのかは分からないが、闘争心に溢れる名古屋の選手達は球際の競り合いにも激しくそして強かった。
 そして奪ったボールは相手DFラインと中盤のラインの間のスペースに絶妙なポジションを取っている高原と足立の2トップに預けて相手DFラインを食い付かせたところで周りの選手達が飛び出して裏を狙うという戦い方が主流だ。もちろん生粋のストライカーでありドリブル突破に優れた高原などはボールを受けた後で前を向く余裕があればそのまま自分で仕掛けてゴールを目指す積極性もある。これはDFラインの裏という狙いは同じでも、一旦トップの大柄なプレーヤーに当ててその落としを拾った二列目の選手から(ワンツーのような形)のパスで裏を狙わせる柏とは少し趣の違ったスタイルだ。
 また名古屋ではマイボールの時には両SBが攻撃の起点になっていて、DFラインの間を斜めに外に向かって走り抜ける2トップに向けて正確な左足のキックでピタリと合わせるパスを出していた渡辺や、後半右SBに入り(前半は左SH)柏が前からプレッシャーを掛けに来てもこれを巧みなステップで落ち着いて交わして前にボールを運んでいた加藤凱などもプレーも光っていた。

 そんな感じでほぼ完璧にゲームを支配出来ていた名古屋は、後半に加藤翼の突破からこぼれたボールを後ろから走り込んだボランチの都竹が拾って蹴り込んだり、CKのボールがファーに抜けて来たところを渡辺がフリーで頭で流し込んだりと得点を重ねものの、さすがに後半になると全体的に足が止まって来て中盤でのフィルターが効かなくなりDFラインの裏にパスを通されてシュートまで持ち込まれるというような決定的なピンチを何度か招いたりもしていた。また失点場面も少しオフサイド臭かったが、副審を務めた柏の選手の判定があまりにも酷かった――慣れていないのかほとんどプレーが見えておらず、ギリギリでラインを割ったボールには全く旗を上げなかったり、微妙なシーンは「とりあえず柏」という判断を下していた――ことで少し集中力が切れていた部分があったのもしれない。

 三鬼の姿が見られなかったのが少し心配な名古屋だが、クラセンの前哨戦としては悪くない試合だった(と言っても出るのは彼等ではないが)。あとはこの試合で良いシュートをゴールキーパーに阻まれるなどなかなかゴールネットを揺らすことが出来なかった高原が本番では多くのゴールを決めてくれることを期待したい。
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by tknr0326g8 | 2009-07-24 00:55 | Youth
クラセン(U-15)東海大会 決勝 名古屋U-15×ACNジュビロ沼津 @三好町旭グラウンド
 東海大会も遂に決勝。対戦相手となるACNジュビロ沼津は静岡県予選を無敗で勝ち上がってきた文字通り静岡最強チームで、この東海大会でも無敗を続けている。舞台は整い相手にとって不足はない。あとは持てる力を発揮して二連覇に挑むだけだ。

 名古屋のスタメンはこんな↓感じ。

     10   9

21    7    8   25

5    4    6   14

       16

 これまでの対戦相手と違い勝ち方を知っているチームだけにどのような試合展開になるのかと注目していたが、つい2時間半前に終えたばかりの準決勝(SALFUS戦)の良いイメージがまだ残っているのか、名古屋はキックオフから良い感じでゲームを進めることが出来ていた。このチームの魅力のひとつがアグレッシブな攻撃にあるのは間違いないが、気負って強引になり過ぎることもなくシンプルにボールを動かすところは動かして(ボールを下げて作り直すところは作り直して)攻撃をオーガナイズする名古屋は大会を通して成長し大人のチームのような落ち着きを身に着けていた。
 対するジュビロ沼津はこれが本来の彼らのスタイルなのかどうかは分からないが、まずはしっかりとブロックを作って守りカウンターにつなげるというスタイルを徹底していた。2トップに合わせるカウンターには鋭さがあり、昨日の名古屋とVAMOSとの準々決勝のレビューの中で俺は「相手のカウンターにもう少しキレと精度があったら危なかった」というようなことを書いた気がするが、まさしくそんな感じのチームだ。
 しかしそんな相手のカウンターに対してキックオフ直後こそ戸惑って(慌てて)いるようにも見えた名古屋だったが、沼津のカウンターは中央に陣取るトップにボールを集めるところから始まるので、カウンターが発動すると4と6のCBコンビが横並びになるのではなくタテの関係になってチャレンジ&カバーの役割分担を明確にしてDFラインに深みを持たせることでいつしかその対応に成功していた。

 両SBが果敢な攻め上がりを見せる名古屋は厚みのある攻撃でジュビロ沼津陣内へと攻め入り、ボールを失っても前からのプレッシャーによって奪い返して波状攻撃を仕掛けられていた。そしてそれに耐える沼津はほとんど2バック状態の名古屋に対して一撃必殺のカウンターを狙う。
 そしてそんな展開が続いて前半を0-0で折り返すかと思われた矢先の出来事だった。沼津DFラインの手前でボールを受け一瞬フリーになった9が自らに対するプレッシャーがないのを確認すると思い切って左足を振り抜く。するとこのグラウンダーのシュートが沼津GKの伸ばした指先を弾きゴール右隅に突き刺さったのだった。ここのところ試合に100%集中出来ていないように感じられる場面もあった9だが、決勝という舞台で最高の時間帯に貴重なゴールを決めるあたりはさすがにエースだ。

 後半になっても攻め続ける名古屋はいずれもU-14の選手が務める両SHが目立っていた。相手のカウンターを警戒してトップへのクサビのボールではなくサイドにボールを集めていた部分もあったのかもしれないが、彼等の繰り出すドリブル突破は一つ上の年代でも止めるのは容易ではなく、アタッキングサードでその存在は特に際立っていた。さすがに最後の場面では沼津も身体を張ってくるのでなかなかフリーでシュートを打たせてはもらえなかったが、名古屋にとって貴重な二点目は右サイドから仕掛けた25のセンタリング気味のシュートがそのままゴールに吸い込まれたところから生まれている。

 名古屋にとって後半は風下ということもあって25による追加点が生まれるまでは少し苦しい時間帯もあった。前半は4と6のコンビネーションによって上手く封じ込められていた沼津のカウンターも、後半になると沼津のFWが4と6のCBコンビとガチンコで勝負するのではなくサイドバックの裏のスペースを狙って走り合いを仕掛けて来たので、名古屋は何度か自陣深くまで沼津の侵入を許している。しかしそんな沼津の時間帯においてもCBコンビとともにGKの16がタイミングの良い飛び出しやビッグセーブでチームを救っていた点は見逃せない。右からのクロスに頭で合わせられた失点シーンこそクロスボールに対して風の影響もあってやや目測を誤った感もあった(出るか出ないか逡巡してポジションにングが中途半端になりシュートに反応出来なかった)が、全国の舞台で戦う上では彼がこの決勝トーナメントで見せたようなパフォーマンスが求められることになるのは間違いないだろう。

 試合はそのまま2-1で名古屋が勝利し二年連続での東海大会制覇を成し遂げた。サイズのある選手が多く、彼等がそのフィジカルを生かしてプレーしているのを見るとこれがジュニアユース(U-15)の試合であるということをついつい忘れてしまう。俺の印象ではこのチームはこれまでの(U-18を含めた)名古屋の下部組織とは全く違うどことなく関東っぽいチーム。ただ彼等のポテンシャルはまだまだ底を見せていないと思うので、(8月には関東遠征なども予定されているようだが)全国の舞台で様々な強豪チームと対戦して刺激を受け更なる成長につなげて行って欲しいと思う。そして彼等がそのポテンシャルを発揮すれば、全国大会で初優勝を果たした昨年の黄金世代に勝るとも劣らないパフォーマンスを福島の地で見せることも決して不可能ではない。
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by tknr0326g8 | 2009-07-20 01:47 | Youth
クラセン(U-15)東海大会 準決勝 名古屋U-15×SALFUSoRs @三好町旭グラウンド
 岐阜VAMOSを相手に予想以上の苦戦を強いられた準々決勝から一日。既に全国大会出場は決定しているのでここからは東海チャンピオンを賭けた戦いになる。彼らの目標はもちろん全国で結果を出すことだろうが、そこに向けて弾みをつけるためにも東海チャンピオンとして本大会に乗り込んでもらいたいところ。

 とは言え、この炎天下で立て続けに準決勝と決勝(3位決定戦)と一日二試合を戦わなければならない強行日程を考えてか、名古屋は通常の先発メンバーから少し構成を変えてこの試合に臨んできた。上手くローテーションを組みながら選手達の疲労を軽減し、また全国大会を見据えて色々な選手の組み合わせのテストや誰かが出られない時のシミュレーションなどもしておきたいというのもあるのだろう。

    10   25

21   7    6   12

5    4    3    2

       1

 注目はエースの9を欠いた場合の攻撃(2トップ)の構成と普段の最終ラインから一列繰り上がりボランチに入った6だろうか。最終ライン(CB)を4と6で組んでいると普段はなかなか出番のない3もCBとしてどこまで期待に応えたプレーが出来るのか。

 試合はSALFUSが普通に前からプレッシャーを掛けに来たこともあってか、またFWに9がいないこともあってか、名古屋は昨日のように必要以上にタテに急ぐこともなく後ろからしっかりとボールを動かしながらゲームを組み立てる。そして少しづつラインを押し上げながらタテに入れるボールとともにスピードアップする攻撃は安定感があっあ。ベンチからもトップと最終ラインの距離に関する指示がよく飛んでいたし、守備になっても攻め上がった選手のカバーリングを含めて全体のバランスがう上手く保たれていてあまり隙がない感じ。これでSALFASがやる気をなくしてしまったわけではないだろうが、試合は次第に名古屋の一方的なペースになっていった。

 最終的に5点を奪った攻撃の口火を切ったのは4。右サイドのCKから7が蹴り込んだボールをファーサイド高い打点で合わせたゴールは先日の試合同様ユースやトップチーム顔負けの迫力があった。そして給水タイムを挟んで、中盤でこぼれ球を拾った7が狙い澄ましたスルーパスをDFラインの間に通すとこれに反応した10が相手DFと競り合いながらドリブルで持ち込んで右足シュート。これが決まって名古屋は追加点を奪うことに成功した。
 SALFUSが球際をあまり激しく来ないこともあってか、名古屋の選手達は比較的余裕を持ってボールコントロールすることが出来ていたが、中でも際立っていたのは2トップで、さすがに相手も当たってこざるを得ないアタッキングサードで相手にボールを触らせないようなキープ力は秀逸。特に25は相手の寄せが甘いと見るや果敢にドリブルでボックス内へと切れ込んで行き積極的にシュートを放っていた。言わずと知れた一学年下のU-14のエースはこの年代でも際立った存在感を発揮し始めてている。そしてそんな25の姿勢はチームにとって3点目のゴールとなって結実する。左サイドの21と5が運んで来たボールを相手DFラインの裏に抜けながら受けた25は鋭いターンの利いたドリブルで対面するDFを置き去りにすると、限られた角度から冷静に左足で反対側のサイドネットを狙ってシュートを蹴り込んだのだった。先日のレヴューの中では25のシュートについて注文を付けたが文句なしのゴールだった。

 相手に全く何もさせないまま3-0とリードを奪った名古屋は後半に向けてメンバーをローテーション。

    10    9

13   8    21   12

5    3    6    2

       1

 エースの9や中盤の8といった主力選手を登場させつつ4を下げ6を最終ラインに戻す。7や4がいない時のシミュレーションも兼ねているのだろう。バネのあるドリブル突破からのシュートが持ち味である飛び級組の21のボランチ起用も興味深い。

 後半になるとSALFUSもハーフタイムにスタッフからの喝があったのか球際が随分と激しくなり寄せも速くなった。前半ほど自由にはタテのクサビからゲームを組み立てられなくなった名古屋だったが、ショートがダメなら大きな展開というわけで、ミドルパスを得意とする後半なら出場の8がピッッチ左よりの位置から右サイド大外の12に目の醒めるようなダイアゴナルパス。一気に局面を打開する。そして右サイドから12がドリブルで仕掛けるとたまらず相手がファールで止めPKを獲得。これを12が自ら決めて名古屋が点差を4点と広げたのだった。

 その後試合はSALFUSが右CKから右アウトサイドで蹴ったボールがGKの頭を越えてそのまま名古屋ゴールに吸い込まれるというスーパーゴールによって1点を返されたものの、左サイド深い位置でキープした9が中に入れたボールを相手GKの前で頭で触った10が決めてこの試合二点目。スコアを5-1にした。そして最後には22や23といった更なる飛び級組まで投入してチームに馴染ませた名古屋は、この試合で三つ目のポジションとなるFW(9の回りを動く仕事)に移動した21や途中出場でボランチに入った20が積極的にボックスに飛び出して行ってチャンスを作り続けたところで試合終了。その時点でピッチに立っていた4人の背番号20番台(20,21,22,23)はいずれもU-14からの飛び級組。23はGWのプレミアカップでは4とCBを組んで準優勝に貢献していた。そう言えば最近U-14で見掛けないなと思っていたら彼もこのチームに合流していたようだ。

 昨日の試合が良いレッスンとなったのかとても安定感のある戦いで決勝進出を果たした名古屋。二年連続優勝を掛けた決勝はこの後14:30から同じ旭グラウンドで行われる。
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by tknr0326g8 | 2009-07-19 13:44 | Youth
J1 2009 第18節 名古屋×京都 @豊田スタジアム
 思い出したくもない悪夢だがミッドウィークにナビスコカップの準々決勝を戦ったおかげで先週日曜日のリーグ戦以来中二日での試合が続く名古屋。冬場ならともかく真夏を迎えようかというこの時期にこの連戦は想像するだにキツイが、どうやらピクシーだけは京都に与えるハンデとしてこれだけでは不十分と思っていたようだ。“救世主”ケネディによる絵に描いたようなデビュー戦ゴールや怪我などで戦列を離れていた主力選手の復帰、さらには取り戻しつつある名古屋の攻撃スタイルなど全てが好転し始めている中で、この試合もし名古屋が勝ち点3を獲得することが出来ていればチームは上げ潮に乗っていけるところだった。しかし残念ながら半ば手中に収めていた勝ち点3を失う羽目になったのは、ピクシーの采配ミスだったと俺は思っている。

 ひと昔前にセリエAなどで流行っていたCBを4枚並べるDFラインを見るまでもなく、前半抑え目で試合に入って後半勝負に掛けていた京都は、後半開始と同時に中盤の安藤に代えて豊田陽平、さらには名古屋時代も含めもともとSBなのに中盤(SH)で起用されている中谷に代えてパウリーニョと温存していた攻撃のカードを次々と切って、実際にパウリーニョの突破からPKを獲得し同点ゴールに結びつけている。
 一方の名古屋はキックオフからゲームの組み立ての部分では悪くない感じで試合を進めていた(後述)。しかし後半になって蒸し暑さのせいもあって両チームの足が止まり始めると、試合はカウンター合戦のような攻め合いとなり、交代で入ったフレッシュなアタッカー達がゴールに迫る京都とは対照的に疲労が顕著な名古屋の選手達は中盤でボールを引っ掛けてカウンターに移行した時でさえ十分なサポートが見られないようになり攻め切るような場面自体が減少していったのだった。
 ピクシーがようやく動いたのは後半30分過ぎにマギヌンに代えて田中を入れてフォーメーションを3-5-2に変更した時で、それ以後は結局交代枠を二つ残したまま試合を終えている。動かずに待っていれば自分の「子供たち」がゴールをプレゼントしてくれるとでも思ったのだろうか。確かにこの試合で選手達のパフォーマンスレベルは向上してきていたし、昨シーズンからピクシーのもとでプレーしてきた選手達はそれだけの能力を備えてもいる。しかし上でも書いたように厳しいスケジュールで連戦を戦う選手達にそれを求めるのも酷な話だ。名古屋は引き分けるべくして引き分けた。もしピクシーが本当に誰が出ても同じスタイルが実践できる組織的なサッカーを目指しているのなら、考え方を改める必要があるだろう。

 キックオフから良い感じで攻め込んでいたのは名古屋だった。ケネディというターゲットマンを得た効果は顕著に現れた。時々今までの癖で無意味に横にボールを動かすような場面もあったが、これまでと比べれば随分とタテにボールが入るようになっていた。そしてケネディへの収まりが良いので周り(二列目)のプレーヤーがそれに連動して攻撃に参加することが出来る。攻撃に掛ける人数を増やせば必然的にパスコースは増えボールの回りも良くなる。ただこれは京都が様子を見ていたという部分も多分にあった。対戦相手の前線の核となるプレーヤーが入れ替わったのだからどいったやり方をしてくるのか試合をしながら探るのは当たり前の話だ。実際京都が名古屋のやり方を見切ってくると名古屋はケネディへのパスコースを消されてボールを預けられなくなり、半分追い詰められるようにサイドにボールを回してマギヌンや小川の突破力に頼ったり、アバウトなロングフィードを蹴って簡単にボールを失うようなシーンが増え始めた。後半になると京都も中盤の枚数を減らして少しづつバランスを崩してきたので名古屋は再びボールを動かせるようになったが、前半のような時間帯が続いていれば名古屋ももっと焦れるような展開に持ち込まれていたかもしれない。

 また名古屋にあってはボールはスムーズに動かせるようになったとしても、それをどうフィニッシュに結びつけるかという部分については課題は繰り越しになってしまった。ダヴィが去りケネディが加わったということは、簡単に言えば昨シーズンまで(もっと言うならヨンセンがいた頃)のスタイルへの回帰だ。ケネディとヨンセンを比べるというようなことはあまりしたくないが、ポストプレー自体はヨンセンが剛ならケネディは柔で遜色ないものの、ヨンセンの最大のストロングポイントであったボックス内でサイドからのクロスボールに合わせるという面ではどうなのか。得点に直結するところだけにケネディのそうした能力がどのレベルにあるのかの確認は最重要課題だ。乱暴な言い方をすれば、極端な話ヨンセンがいた頃は「サイドをどう崩すか」だけを考えていればよかった。サイドさえ崩せばあとはクロスを上げておけばヨンセンが高確率で決めてくれた。もちろん晩年はボックス内でのマークも厳しくなって単純にクロスを上げただけではゴールが決まらない状況になっていたが。
 一方のケネディは多少違うタイプのような気が俺はしている。マギヌンからのクロスをダイビングヘッドで決めたゴールは、ヨンセンがデビュー戦となった千葉戦(フクアリ)で決めた来日初ゴールと酷似していたが、もし二人のフィニッシュの形が違うのであれば、当然そこから逆算した組み立てにも別のスパイスを加えなければならないかもしれない。
 そして今は対戦相手も手探りだから違和感なくプレー出来ているが、相手チームに研究されてマークが激しくなった時にどうなのかというさらに次のレイヤーの話もある。かつてボックス内でヨンセンにマークが集中するようになって得点率が下がって来た時に、会見でピクシーが口にした「名古屋にはリアルストライカーがいない」という言葉。これによって札幌からダヴィが連れてこられたわけだが、このまま何もしないで見ているだけでは同じ道を歩むことになる。いつしかピクシーはその試合でのケネディのプレーを振り返りながら言うだろう。「ケネディは良いプレーヤ-だが名古屋にはリアルストライカーがいない。それが名古屋と鹿島の差だ」と。そう考えると、ヨンセンが清水で活躍し始めたのは脇に得点を量産し始めた岡崎というリアルストライカーがいるからであり、名古屋では玉田がどういったプレーを見せるのかが重要な要素となる。
 玉田と言えば、後半ロスタイムに左サイドからドリブルでボックスに侵入して決定的なラストパスを送ったシーンも印象的で、確かヨンセンのデビュー戦の時もフクアリで鋭いドリブル突破からボックスに侵入してアシストを決めていたシーンはそれに酷似していた。

 豊田スタジアムでの京都戦でパウリーニョが倒されてPKを獲得し最終スコア1-1というのもどこかで見たことがあるような光景だが、昨シーズン名古屋の進撃がそこから始まったことだと考えると、(この試合は選手達には少しかわいそうな試合だったが)これを良い予兆として次につなげて行って欲しい。
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by tknr0326g8 | 2009-07-19 01:51 | Game Review
クラセン(U-15)東海大会 準々決勝 名古屋U-15×岐阜VAMOS @三好町旭グラウンド
 同じクラセンでもシードによっていきなり東海大会のベスト4に組み込まれるU-18とは異なり、県予選から勝ち上がってこなければならないU-15は、三ヶ月にもわたる長い戦いを経てようやく東海大会の決勝トーナメント(ベスト8)を迎えた。東海からは4チームが出場できるので初戦を勝ち上がれば8/15に開幕する全国大会への出場が決定するわけだが、逆に言えば万が一このベスト8を落としてしまうと、いくらこれまで圧倒的な強さを見せて全勝で勝ち上がって来ていたとしても全国への道が閉ざされてしまう。育成では単純な勝ち負けよりも大切なものがいっぱいあるが、この一戦に限っては勝つことに大きな意味がある試合と言っても過言ではない。

 名古屋の試合会場となるのは三好旭グラウンド。徒歩だと三好ヶ丘の駅からも浄水の駅からも所要時間は20分程度で、特に山(丘)の中腹に向かって緩やかな上り坂となっている浄水からの道程はどことなく木戸からJヴィレッジまでを彷彿とさせるものがある。個人的には来週から始まるクラセン(U-18の方)に向けての良いウォーミングアップといった趣きだ。

 名古屋のスタメンはこんな↓感じ。

    10   9

13   7    8   25

5    4    6   14

      16

 本来左SHのレギュラーを務める11はU-15日本代表のトレーニングキャンプを負傷で離脱したというリリースが出ていたがやはりこの試合も欠場。代わって13が左SHに入っている。他に目新しいところでは右SHに一つ下の年代(U-14)のエースでもある25が入り、右SBには先日の名東クラブ戦に続き正確な右足のキックを持ちプレースキックなども任されていた14が入っているあたりだろうか。得点力が売りの10と9の2トップにも期待が掛かる。

 試合は立ち上がり早々に名古屋が先制する。25がドリブルでボールを持ち出すと相手の意識が25に集中した隙に右サイドのスペースに流れた9にパス。これを受けた9が右サイドをエグッてセンタリングを送り込むとゴール正面に詰めていた13が蹴り込んだ。9がセンタリングを送ろうとした時点で、ゴール前にはニアにボールを呼んでいた10とファーに(マイナスの)ボールを要求していた13の二つの選択肢があったわけだが、9はより可能性の高い13を選んだのだった。

 VAMOSからしてみれば、今大会最強チームである名古屋に対してしっかり守って(我慢して)からのカウンターで少ないチャンスをモノにするというゲームプランを立てていたと思われるが、これが開始5分としないうちにアッサリ崩れてしまった。その後も名古屋は前線のアタッカー4人(2トップと両SH)が相手DFラインの手前でボールを受けそのままターンして前を向くようなシーンが多く、VAMOSは名古屋の攻撃に対して必要以上に恐がってしまっているような印象も受けた。当たりに(ボールを取りに)行って抜かれるのを恐れてか、DFラインは名古屋のアタッカーに強く当たることが出来ておらず、このあたりには試合の入り方に対してベンチの持って行き方がマズかった(裏目に出た)部分があるのかもしれない。

 これはいよいよ名古屋の一方的なゴールラッシュが始まるのかとも思われたが、しかしそんな俺の浅はかな予想に反してその後試合はVAMOSが試合のペースを握る時間が多くなった。もちろん試合を通してボールを持ってまず何かしらのアクションを仕掛けていたのは名古屋の方だったが、ゴールを脅かすようなシーンはアクションサッカーの名古屋もリアクションサッカーのVAMOSも同等かむしろVAMOSの方が多かったぐらいかもしれない。
 立っている(座っている)だけでTシャツが汗でビッショリになってしまうような蒸し暑さの中、キックオフから飛ばしていた名古屋の選手達は前半も中盤を迎える頃には既に足が止まり始めていた。そしてそれとは対照的にVAMOSの選手達は名古屋からボールを奪って繰り出すカウンターがシュートまで辿り着けるようになると、少しづつ自信とパフォーマンスを回復して行ったのだった。
 戦術的なことを言うなら、名古屋はトップチームの悪い時がそうであるように2トップと両SHの4人が前線に吸収されて後ろの6人との距離が開き始めていた。そして前線にボールが収まらない(収まっても後ろとの距離が長いのでサポートがない状態でボールを失うことが多い)と広く開いた中盤のスペースを使われてVAMOSにボールを運ばれカウンターに持ち込まれてしまう。そうなると名古屋は慌ててボランチの二人がその(カウンターの)起点を抑えに行くのだが、焦りからか一発で相手との距離を詰め過ぎて簡単に入れ替わられ傷口を大きくしてしまっていた。このU-15を筆頭とする名古屋の三種のチームはいづれも非常にアグレッシブにプログラミングされていて、ディフェンス(相手がボールを持った状態)でも前からプレッシャーを掛けて相手が蹴って来たところを最終ラインが「前」で勝負する(ボールを奪う)のが基本。場合によってはリトリートして守り切るようなプログラムはまだインストールされていないのだろう。

 とは言え、最後まで名古屋は追加点を奪えないままもしVAMOSのカウンターがハマったら同点というシビれるシチュエーションにも関わらず、俺は比較的余裕を持って試合を観ていられた。VAMOSが得点を奪うとすれば技術的にもミスの生まれやすいトップスピードの状態をノーミスでクリアし、しかもゴール前ではピンポイントで狙わないとほとんどチャンスはない。(選手の能力が高いことが前提で)それに特化したようなトレーニングを行ってきたようなチームならともかく、普通のチームではハイスピイードの高速カウンターにそこまでのキレを持たせることは難しい。そして名古屋は最終ラインが4と6を中心に水際で良く耐えて凌いでしたし、今大会これまで余り出番もなく影の薄かったGKの16も素晴らしいタイミングでの飛び出しや頭上を抜かれそうになったシュートを指先で弾いてバーに当てるなど、その能力の高さを垣間見ることも出来た。これで全国大会も安心して観ていられる。

 試合は結局そのまま1-0で終了。最後は次々と選手交代を行っていたVAMOSも足が止まって来てカウンターに掛ける人数が少なくなり、そんな相手に対して名古屋は意地を見せるかのごとく最後の気力を振り絞って複数の選手が攻め上がってボールを相手ゴール前まで運び惜しシーンを作っていた。
 二日連続の試合に加えて明日は二試合とコンディション的にはキツイかもしれないが、とりあえず全国への切符は手にしたことだし、伸び伸びと戦って是非二年連続東海チャンピオンとして全国に乗り込んで欲しい。
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by tknr0326g8 | 2009-07-18 23:58 | Youth
ナビスコカップ 準々決勝 FC東京×名古屋 @味の素スタジアム
 昨シーズン監督に就任したピクシーのもとJリーグ3位と躍進を果たした名古屋を見ながら、それでももし名古屋がFCWCに出場してヨーロッパチャンピオンとガチンコで試合をしたらこんな感じになるんじゃないかと俺が思い描いていた展開、それがデジャブのように現れたのが前半30分までのこの試合だった。組織的でスペクタクルなモダンフットボールを掲げる名古屋だが、その実DFラインと中盤との間の連携は乏しく組織として致命的な欠陥を抱えてしまっている。最終ラインは相手がボールを持ったら裏を取られないようにとシュートコースを切りながら後退し、中盤での守備を引き受ける二人のCHは運動量を生かして前後左右に走り回っているだけなので、名古屋はどうしてもDFラインと中盤のラインの間すなわちバイタルエリアを相手に自由に使われてしまうのだ。もちろんこれは日本人選手の持つスピードやシュートレンジを考えれば裏を取られるよりもミドルシュートを打たせた方が失点の可能性は低いという合理的な判断でもあるのだが、ミドルシュートが芯に当たったら即失点につながってしまう(実際それで痛い目を何度も見た)し、シュートレンジが広いヨーロッパのチームと試合をしたら通用しない戦術なんだろうなと俺は漠然と思っていた。

 だがまさかそれがヨーロッパどころかFC東京相手に現実のものとなってしまうとは思ってもみなかった。あっという間に喰らった4失点も、マンチェスターUが本気を出した途端にG大阪が手も足も出なかった光景を思い出させる。この試合に限って言えば、FC東京と名古屋の間にはマンUとG大阪と同等かそれ以上の差が存在していたのは事実だが、ではなぜ(いくら今勢いがあるからと言って)ヨーロッパチャンピオンでもないFC東京相手に名古屋が手も足も出なかったのか。
 その最大の要因が名古屋のディフェンス陣のうちGKも含めればレギュラー5人中3人を欠いていたことにあることは間違いない。4人のDFがラインを保ちながら機を見てラインをブレークして相互カバーを行うことで(中盤からのサポートを期待せずに)それ単体で成り立っているDFラインは、逆に言えばメンバーが大幅に入れ替わると機能を失ってしまう危険性が高い。
 具体的に言えば、まずCBに入った竹内がこの二試合平山との競り合いに全く勝てなかったこと。大学(国士舘)時代、スカウトがたまたま観戦していた試合(阿部目当て?)で当時筑波大学にいた平山を抑えていたのが目に留まったとも言われるシンデレラ・ストーリーを持つ竹内だが、今ではすっかり立場が逆転してしまった模様。中盤からのサポートを期待出来ない名古屋のDFラインにおいては相手FWにロングボールの競り合いで勝てないのは致命的だ。増川もカボレの対応にいっぱいいっぱいでサポートどころではない。
 またこの試合では左サイドから崩されるシーンが目立った。これは2年目の左SB佐藤が1対1の対応でことどことく後手に回っていた影響は多分にあるにしても、そもそもDFライン自体が簡単に裏を取られていたようなシーンを見ると、阿部だったらもう少し増川との距離感を調節して上手くやっていたいただろうなというコンビネーション面での問題も大きいように見えた。
 どこでボールを取るんだよ?と突っ込みたくなるぐらいバラバラな前線からのディフェンスが中盤で遊ばれるのは想定内。上でも書いたようにボランチ二人がひたすら走り回っているだけのディフェンスではしっかりとボールを動かせるチームが相手だと太刀打ち出来ないシーンは昨シーズンも何度かあった。これを今更改善しろと言っても一朝一夕にはオーガナイズ出来るはずもない。もし出来るとすれば大森が指摘しているように前線の選手によるディフェンス量を増やしてボランチの出動範囲(負担)を減らすことぐらいだろう。これに比べると最終ラインは(コンディションの問題こそあれ)バヤリッツァ、吉田、阿部といった主力が戻ってくれば改善される部分(ロングボールへの対応など)も大きいのは救いだ。

 この試合で予告通り何人かのスタメンを入れ替えて来たピクシーの意思がどこにあったのかは俺には分からない。日曜日の試合を観てのペナルティなのか、疲労なのか、それとも単なる気分転換なのか。だが今日のスタメンを見た時に俺が思い浮かべた戦い方は、まずはしっかりと守った上でシンプルに相手DFラインの裏に蹴ってダヴィと杉本の機動力を生かすというもの。この試合がホーム&アウェー方式のカップ戦のアウェーだということや相手が日曜日の試合でコテンパンにやられたばかりのFC東京だということを考えればこうした戦い方も悪くはない選択だし、またダヴィのパワーと杉本のスピードをもってすれば得点出来ないまでも相手DFに相当なプレッシャーを掛け運動量とパワーを強いることが出来る。そして後半相手DFが肉体的にも精神的にもヘバったところで消耗品の杉本に代えて切り札の玉田を投入すればいい。そして(このメンバーで守り切れるのかどうかはともかくとして)キックオフ直後の名古屋は実際にそうした戦い方を実践してペースを掴みかけたかにも見えた。
 しかし試合が進みFC東京がスコアを重ねていくと名古屋はこうしたスタイルではなく元来のサイドから崩すスタイルへとチェンジしてしまった。先行したFC東京が引いて守ってカウンター狙いに切り替えたことで多少ボールを持てるようになったからかもしれないし、逆にそうなったことで裏にスペースがなくなってしまったからとも言える。しかしダヴィと杉本の2トップに対してサイドからクロスを放り込んだところで得点など期待できるはずもない。そして前半も終了間際になるとダヴィが完全にやる気を無くしてしまった。ピクシーもそれを感じたのか後半開始からダヴィに代えて玉田を投入したが、監督が落合だったら最終の新幹線でダヴィを名古屋に強制送還しているところだろう。

 またこの試合に向けて球際の強さなど気持ちの面を強調していたピクシーだったが、それも選手達には上手く伝わらなかったようだ。前半に佐藤がマッチアップする石川に対して撫でるように優しいボディコンタクトで簡単に入れ替わられて(抜けられて)しまうシーンが続いたのを観て俺は正直嫌な予感がしていた。相手は最も警戒しなければならない石川。まだレギュラーポジションどころかベンチ入りさえままならない20歳になるかならないかの一介の若手でしかない佐藤にとって「顔」で止められる相手では到底ない。なぜ潰すぐらいの気持ちで行かないのか。最悪1対1で振り切られるのは仕方ないとしても、相手を上回る気持ちを持てていないようではやる前から結果は見えている。そしてこの佐藤のプレーはチーム全体を象徴していた。彼らにとっての戦う覚悟とは結局この程度のものでしかなかったのだ。交代で入った玉田を後半立ち上がり早々にいきなり梶山が削りに行った場面があったが、良いか悪いかはともかくとして、それぐらいの気持ちを名古屋の選手にも見せて欲しかった。4点取られた後に竹内が平山にバックチャージをかましてイエローカードをもらっていたシーンなどもあったがそれでは遅すぎるし、気持ちというよりはどうしても勝てない相手にテンパってファールを犯したようにしか見えない。おそらく石川のスパイクには蹴られた跡すら残っていないだろうし、平山がここまで気持ち良くプレー出来る相手はきっと今のJでも名古屋か柏ぐらいだろう。

 名古屋にとってこのナビスコカップは、おそらく今年のチーム状態でグループリーグを戦っていても決勝トーナメントには残れなかっただろうというおまけの大会。まだホームゲームが残っているとは言えこの結果は順当だ。次回ホームで4-0で勝てば逆転ベスト4も可能だがピクシーはやはり「Never Give up!」の精神で「ベスト」メンバーを組むのだろうか。
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by tknr0326g8 | 2009-07-15 23:41 | Game Review
J1 2009 第17節 FC東京×名古屋 @味の素スタジアム 
 せっかくなので東京に帰る前にトヨスポに寄り道しセカンドチーム&ユース混成チームと東海学園大学のトレーニングマッチを観戦。“ジーザス”ケネディもJデビューをいよいよ来週に控えコンディションの仕上がり具合が気になるところだ。

 名古屋のスタメンはこんな↓感じ。

        ケネディ
久場                橋本

    矢田(Y)    中村

         田口

平木   磯村    岸(Y)  金編(Y)

         広野

 ※(Y)はユース

 先週のG大阪戦でトップチームが採用していたのと同じ4-3-3。これがケネディ加入後にピクシーが描いている青写真でもあるのだろうか。そしてこの時点で俺は18:30Kick Offの試合(FC東京戦)でトップチームも同じフォーメーションで戦うであろうことを確信した。選手達の特徴を考えれば俺はトップチームにもこっちの方が合っていると思うし、相手に研究されて硬直化してきている4-4-2に拘るよりもこっちの方がトンネルの出口は早く訪れるような気がしている。

 と呑気にそんなことを考えながら試合を眺めていた俺にとってこのセカンドチームが見せたパフォーマンスはちょっとした驚きだった。対戦相手が大学生でしかも急遽決まった(変更になった)こともありコンディション面を差し引いて考える必要はあるかもしれないが、テンポ良くボールを動かしながらゲームを完全に支配して、つなぐところと仕掛けるところ(スピードアップするところ)のメリハリの利いたサッカーは観ていてもなかなか爽快だった。
 そしてそんなリズムを作っていたのは中盤の底に入りレジスタとして抜群の存在感を発揮していた田口。U-18日本代表でも主力を張る田口はこの試合ではゲームキャプテンも務めていて、上手いだけでなく闘えるプレーヤー。ピクシーがなぜ田口を東京に連れて行かなかったのか疑問に思えたほどだ。そしてそこには4-4-2の時には決して見ることができなかったこの田口のポジションを経由して常にゲームが組み立てられる風景があった。

 またこの試合ではユース組も良いプレーを見せていた。昨日のプリンスリーグでフル出場を果たしたばかりの金編は橋本との「石川県コンビ」で右サイドから何度もオーバーラップを繰り返し尽きることないスタミナと走力を発揮していたし、ケネディのゴールをアシストした矢田は累積警告で昨日の試合を欠場していたもののこのチームで何の違和感もなくプレー出来ている。そして最も目を引いたのは右のストッパーに入っていた岸で、守備機会こそそれほどなかったが、ボールを持った時に逆(左)サイドのウイングに対して何度も正確なフィードを通しており、姿勢も良くとてもリラックスした(ように見える)状態から繰り出されるキックは軽く蹴っているように見えて質(スピードや回転)・精度ともに申し分ないものだった。ユースでもこうしたシーンがもっと見られるようになれば良いのだが。

 後半はメンバーチェンジもあって下↓のような感じにフォーメーションを変更。ケネディとユースの奥村という2トップも夢のような組み合わせだ。

     ケネディ  奥村(Y)

平木   矢田(Y)  田口   橋本

安藤(Y) 磯村   岸(Y)  金編(Y)

       長谷川

 来週の本番に向けてケネディも今日はフル出場。前線に張るだけでなく、後半はむしろ奥村を最前線に据えてトップ下のような位置でプレーする時間帯も長かった。そして追加点はまさしくそんなケネディから出たスルーパスに抜け出した奥村が冷静にGKを外して決めたものだった。

 昨日のプリンスで負傷交代した(怪我を押して出場していた?)安藤はこんなにすぐに試合に出て大丈夫だったのかだけが気になるところだが、試合自体は(後半少し足が止まってダレた場面もあったが)得点差以上に収穫のあった試合と言えるのではないだろうか。
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 というわけで、良いイメージを持ちつつ新幹線に乗り込み一路東京(味スタ)へ。俺の一番の期待はセカンドチームのトレーニングマッチに出場していなかった花井、新川、福島が試合に絡むことだ。

 キックオフ後まず注目したのは名古屋のフォーメーション。だが戦前の予想に反しなぜか名古屋はいつも通りの4-4-2のフォーメーションを敷いていた。よくよく考えてみれば、前線のプレーヤーはダヴィと玉田の2トップといい小川とマギヌンの両SHといいフルメンバーが揃っているので、変える必要がないと言えば変える必要がない。連敗中で何かしら変化を与える必要があるならまだしも、先週のG大阪戦で連敗からは一息ついており、ここは敢えてリスクを冒さず慣れ親しんだシステムで行こうという判断だろうか。

 しかしそんな悠長に構えていて止められるほど勢いに乗るFC東京そして石川直宏は甘くはなかった。キックオフから5分と経たないうちに最も警戒していたはずの石川をお約束通りバイタルエリアでフリーにして狙い澄ましたミドルシュートを決められてしまった名古屋は、早晩リスクを冒す必要性に迫られることになる。名古屋としては完全に試合の入り方を誤った形であり、もっと言うならこの一週間一体何の準備をしていたのかという話だ。

 文字通り目の醒めるような石川のゴールによってようやく目覚めた名古屋の選手達はその後フォーメーションを4-3-3に変更して遅ればせながら反撃を開始する。特に名古屋にとって攻撃の軸となったのは左サイドで、フォーメーションの変更によって近くでプレーすることが可能となったマギヌンと小川が絡む崩しは十分に可能性を感じさせるものだった。また東京のプレッシャーは確かに激しいが、名古屋はそれに対抗するために大きなサイドチェンジを何度も織り交ぜながら攻撃を組み立てようとしていた。
 だが先制したこともあってまずは守備から入りカウンターにつなげる作戦を徹底してきた東京に対して、名古屋はフィニッシュに至る道筋を全く見出すことができない。ダヴィを生かすためのスペースが十分でないことは言うに及ばず、ダヴィにボールを収めようとしても相手もそれを読んで(警戒して)いるので上手くいかない。またサイドを崩したところで単純なクロスボールを放り込んでもダヴィに対しては効果的ではない。名古屋は結局この半年間ダヴィを加えたコンビネーション(崩しのアイデア)を完成させることが出来なかった。そしてダヴィは代理人の入れ知恵じゃないかと疑いたくなるような不用意なハンドによってイエローカードをもらい、この試合がJでのリーグ戦最後の試合となってしまった。まだ水曜日のナビスコカップは残されているがあまりにも寂しすぎるお別れだ。

 東京は連勝中ということもあってか一人一人のプレーヤーが自信を持ってプレーしていて、名古屋と比べればキックオフから遥かに気合の入った激しい当たりで名古屋の選手達に自由を許さず、レフェリーのジャッジという追い風にも乗って試合のペースを握っていった。こうしたコンパクトな守備からスピードに乗ったカウンターを繰り出すというのも実に東京らしい戦い方ではある。そして名古屋からしてみれば東京が前線に並べている大柄な2トップに蹴って来てくれればまだ楽だったのだが、平山が下がってスカスカの中盤でクサビを受けてもの凄いスピードでサイドから名古屋DFラインの裏に飛び出して来た石川にボールを出すと、名古屋は誰も(GKの楢﨑が羽生のシュートを弾いたぐらいしか)これに対応することが出来ずされるがままに追加点を与えてしまった。

 後半に入るとピクシーは中盤の吉村を削って頭から巻を投入。前節の劇的な決勝ゴールのイメージが残っているのだろうか素早い判断だった。これで名古屋はサイドからクロスボールを放り込むにもターゲットが出来、困った時には巻きの頭を目がけてボールを蹴ればいいというオプションも出来る。ただ上手く回ればいいが、(小川のCH起用はともかくとして)玉田とマギヌンのSHというのは相当後ろに負担が掛かるシステムでもある。
 そしてそれでも事態が好転しないと見るやピクシーは二枚目のカード・花井を投入する。これまでの試合での采配を観てもリードされている展開で花井が起用されることはないだろうと俺は高を括っていたのでこれは(良い意味で)予想外の起用だった。中盤の底でボールを引き出して左右に散らしてゲームを作れということだろうか。実は俺もスタンドで試合を観ながら「梶山で出来るんだったら花井でも出来るだろう」と思っていたところだったので、この花井投入はピンポイントなのだが、ただそれまで攻守両面に渡って良いパフォーマンスを見せていた山口を下げるという判断が果たして正しかったのかどうかは疑問だった。俺ならこの試合で何も見せられていなかった玉田を外して花井を投入し小川を攻撃的なポジションへと戻していただろう。
 守備もしなければ得点もアシストもしない玉田は一体何のためにプレーしているのか。ドリブルがしたいだけなら近所の公園ででも勝手にしていればいい。玉田が守備をしなくても許されるのはボールを持った時に他のプレーヤーにはない才能を発揮することが出来るからだ。それは例えば瑞穂で誰がボールを持った時の歓声が最も大きいかを見ても分かる。ただそれをアタッキングエリアで得点に絡む形で出さなければ何の意味もない。すなわち玉田はゴールとアシストによってのみピッチに立つことを許されるプレーヤーであり、たった一本のシュートすら放っていない玉田にこの試合のピッチに立ち続ける資格はなかった。

 その後最後の切り札として杉本を投入したピクシーだったが、ピッチを去ったのは玉田ではなくなんとダヴィ。俺はこの時点でこの試合の敗北を覚悟した。既に中東移籍が決まっているとはいえ、ピクシーが望んで連れて来た「リアルストライカー」抜きに名古屋はどうやって点を取るつもりなのだろう。ブルーノ・クアドロスと今野の両CBを相手に巻がどう一人で頑張っても限界はある。俺はむしろ杉本よりもゴール前で勝負できる津田を投入して欲しかったぐらいだ。そして悪いことは重なるもので、相手との接触プレーで肩を痛めた(外した?)花井が負傷退場し名古屋は10人での戦いを強いられることになってしまった。

 花井が退場する前から東京は既に余裕の逃げ切りモードに入っていた。新人の田邉を起用したりするあたりも余裕の現れかもしれない。また同じように前からプレッシャーを掛けに行くにしても連動したプレスからボールを奪ってショートカウンターを狙う東京とは対照的に、名古屋は各人の動きがバラバラでとりあえずプレッシャーには行くがチームとして一体どこでボールを奪うのかといった共通理解がほとんど感じられず、プレスの合間を縫ってFC東京に面白いようにボールを回されてしまっていた。

 ただひとつ言えるとすれば、そんな半分遊ばれているような状況にありながらも、名古屋とFC東京とのチーム力(チーム状態含む)の差は先日の鹿島との間で感じたほどの差ではないということ。中二日でまた同じ相手と戦わなければならない選手たちはフィジカル面同様に精神的にも過酷だが、選手一人一人が強い気持ちを持って戦い、また試合の入り方さえ間違えなければ少なくともこの試合のような敗戦は避けられるだろう。ドッと疲れが出るような敗戦を喫した後だけにまずは気持ちを切り替えて水曜日を迎えてもらいたい。
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by tknr0326g8 | 2009-07-13 02:48 | Game Review
プリンスリーグ東海2009 第9節 名古屋U-18×磐田ユース @港サッカー場
 毎年秋になると関東在住の特権として楽しませてもらっている高円宮杯(U-18)。それもこれもここ数年名古屋ユースが連続出場を果たして好成績を残してくれているおかげなのだが、今年も俺のスケジュールは9/6の開幕から10/12の決勝に至るまで試合日程によって押さえられている。(毎年開催されている)前橋やひたちなかや藤枝(焼津)はともかくとして、今年は石巻やらいわき(Jビレッジスタジアム)やらとファンの忠誠心の試すようなベニューが加わっているがそれも既に織り込み済み。あとは名古屋が出場してくれるのを待つだけだ。

 プリンス東海から高円宮杯への勝ち抜けは磐田ユース・静岡学園・藤枝明誠の三チームで既に決まってしまった今、名古屋に残された可能性は、クラ選で決勝まで勝ち残るか、プリンス東海でなんとか4位に踏みとどまりクラ選で磐田が決勝まで勝ち進んでくれるのを待つかしかないのだが、いずれにせよ可能性を拡げるためにもまずはこの磐田戦に勝利し4位に踏みとどまりたいところ。

 背番号10の矢田を筆頭に大西、小幡と三人の出場停止がいる名古屋のスタメンはこんな↓感じ。

    21  11

6   12   27  3

8   19   4   2

      1

 この大事な一戦に出場停止でメンバーが揃わないのは確かに痛いが、先日U-17日本代表にも選出された金編がスタメンに戻って来たり、U-18日本代表には岩田が、そしてU-17には金編とともに岸が選出されたりと明るい材料もある。メンバーだけ見れば顔ぶれは決して悪くないし、彼等なら首位磐田が相手でも十分に戦ってくれるだろう。

 磐田はGWに藤枝で清水との試合を観た通りの磐田だった。キッチリとラインを揃えた4-4-2は等間隔に整然と選手が並び、こまめに最終ラインをコントロールしながら押し上げることで全体をコンパクトに保っている。ボールホルダーに対する集散も良いのでこのゾーンの中に入って行ってパスをつなぐことは生半可では出来ないが、最終ラインからトップにクサビのボールを当ててそこに二列目が絡んで攻撃を組み立てていくスタイルの名古屋からしてみたら、このゾーンに入っていかないことには何も始まらない。そしてそんな磐田に対して真っ向から挑んでいた名古屋だったが、これがなかなか上手くかないと次第に相手のゾーンの外(DFライン)で横にボールを動かすようなシーンが目立ち始め攻撃に手詰まりな雰囲気が漂い始めた。DFラインで一人飛ばして速くボールを動かしマークをズラそうとするなどの工夫は見られるがこれぐらいでは磐田の守備組織はビクともしない。トップへのクサビのボールが入らないのなら、せっかくボランチには水野もいることだし、一旦水野にボールを集めて後ろからつないで行けばよいとも思うのだが、それはこのチームのコンセプトとは異なるのだろう。

 こうなると名古屋としてはサイドにボールを集めてSHとSBの関係で突破を図っていくしか手がない状況だが、やはりそこでは矢田不在の影響がジワジワと効いてくる。自らボールも運べて周りも使える矢田の存在はやはり貴重だ。名古屋は右サイドでは金編と岩田のコンビが時々ポジションを前後に入れ替えながら良い突破も見せているのだが、逆に左サイドでは三浦俊と安藤のコンビが上手く機能していないように見えた。矢田も三浦俊も能力的には大きな差はないが、左サイドでの三浦俊はゴールに半分背中を向けてボールを受ける(ゴールとは逆方向にトラップする)ことが多くてなかなかそのスピードを生かせていないし、(パターンとしては安藤が外を回るというだけだが)抜群のコンビネーションを見せていた矢田と安藤のコンビを考えると安藤の良さも全く出ていない。
 正直なところ俺は途中から三浦俊と金編の左右を入れ替えてみたらどうだろうと思いながら試合を観ていたが、結局最後までそうした試みなどが行われることもなく、そのまま試合終了を迎えてしまった。試合終盤に真ん中からやや左寄りでボールを受けた金編が中に切れ込みながらポストを直撃するシュートを打ったりしていたことを考えるとその思いはますます強い。まあ後半開始直後には左サイドに流れてボールを受けた高原から内側をタテに抜け出した三浦俊にボールが渡るという形でチャンスを作っていたし、この起用が三浦俊がこれからサイドアタッカーとしてプレーして生きていく上で右と同レベルで左でもプレー出来るようにならなければならないというメッセージだとしたらそれはそれで仕方ない話ではあるが。

 前半終了間際には攻め上がった岩田がポスト直撃の糸を引くようなミドルシュートを放ったり、後半には上で書いた金編がポストに当てたシュートの他にもひとたび前線にボールが収まれば複数の選手が絡んだ鮮やかなパス交換で磐田デイフェンスを翻弄するようなプレーを見せた名古屋。しかし名古屋にとってこの試合もやはりゴールは遠かった。このプリンスリーグを通して見つかった課題のひとつは間違いなくこの得点力不足(チャンスメーク自体にも課題があると思うのであえて「決定力不足」とは言わない)。今月末から始まるクラ選では高円宮杯出場に向けて「決勝進出」という大目標はあるが、現実的な目標に目を向けるならば、横浜や広島といった全国レベルの強豪チーム相手に名古屋が得点を奪えるのかどうかが注目点になるだろう。あとは不用意なファールでカードをもらわないことも大切。全国の舞台で名古屋がどういったプレーを見せるのか楽しみに福島で観て来たい。

 あとこの試合で目立っていた選手を挙げるとすれば水野。上でも書いたように、このチームの攻撃の組み立ては水野が中心というわけでは決してないが、名古屋の攻撃が行き詰った時に水野に回って来たボールをダイレクトでDFの裏に出すプレーには磐田DFも反応出来ておらず、名古屋にとって良いアクセントになっていた。問題は先週の静学戦のレビューでも書いたように磐田DF同様(高原以外の)名古屋のプレーヤーもこのボールに反応し切れていないこと。正直なところ俺は黄金世代の中では意外とこの水野が最もカテゴリーの変化(U-15→U-18)に苦労するのではないかと思っていた。春先の試合(スーパーリーグ)でも技術の高さは見られるものの、売り物であるパスが相手DFに引っかかってしまうケースも散見され、中学生→高校生のリーチ差に慣れるまでには少し時間を要すると思ったからだ。しかし水野は既にそれをクリアしたようで、これから始まるクラ選・Jユースと高校生仕様になった水野のプレーが楽しみになってきた。
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by tknr0326g8 | 2009-07-12 12:32 | Youth