Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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キリンチャレンジカップ2010 日本×韓国 @埼玉スタジアム
 日本代表でプレーする本田を観るたびに「(本田の良さを引き出そうと思えば)本田と中村の共存は有り得ない」と書いてきたが、それ以前の問題としてこの試合での本田のパフォーマンスは、韓国相手にショッキングなほど通用していなかった。そしてそれは高校時代から本田を追っ掛けている俺からしてもちょっと記憶にないぐらいのレベルでもある。かといって本田が身体を張らずに安全地帯でパスを捌くような役割に徹すればいいとはこれっぽっちも思わないが、本田を日本代表のアイコンに仕立てあげようとする昨今の過熱気味な報道とともにW杯に向けては心配な要素には違いない。
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by tknr0326g8 | 2010-05-25 01:28 | Game Review
J1 2010 第10節 浦和×名古屋 @埼玉スタジアム
 昨シーズンはクラ選(U-18)と重なってしまったために、個人的に二年ぶりとなる埼玉スタジアムでの浦和戦。一昨シーズンの二試合(リーグ戦&ナビスコカップ)のイメージからするとかなり評価はポジティブだが、スタジアムに向かう率直な気持ちは期待と不安が半々だった。その理由はピクシー率いる名古屋とフィンケ率いる浦和はそれぞれが苦手なタイプ同士による試合だからだ。

 浦和の弱点が山田暢久と坪井のセンターバックコンビに高さがないことであるのは明らかだ。また上手く機能している時はショートパスをつなぐ距離感がとてもいいフィンケのサッカーはその距離感(コンパクトな陣形)を保ったまま守備に移行できるという強みも持っているが、コンパクトもなにもその網に掛かるところに相手がボールを入れてこなければどうしようもない。そう考えると前線にケネディという絶対的な高さを誇るターゲットを擁し、パス回し自体も基本的にはDFラインで横に動かしたり素早くサイドに付けたりしながらケネディ目掛けて放り込むのが常の名古屋との相性は最悪と言っていいだろう。名古屋からしてみれば変な色気を出して中へと入って行かないことが勝利への近道だ。
 一方で中盤に攻撃的な(守備ではあまり気が効かない)プレーヤーを並べる名古屋は守備に回ると中盤のフィルターが全く効かないので、どの試合でもピッチのど真ん中でガスガスとクサビのパスを通されている。ピクシー好みの大柄で屈強なCBが出足良くこれをカット出来ているうちはいいが、試合終盤になるとさすがにその出足も鈍って来るし、ポストプレーから(ワンツーのような感じで)二列目に飛び込まれるともう対応の余地がない。フィンケのもとで生真面目にポスト役を引き受けているらしいエジミウソンにどんどんボールをつけて基点を作られ、田中達也や柏木そしてポンテといった二列目のアタッカーにボックス内へと飛び出されたり、ポッカリ空いたバイタルエリアから積極的にミドルシュートを狙われたりしたら埼玉スタジアムが浦和のゴールショーの舞台と化してもなんら不思議ではない。

 そんな先入観を具現化したかのような試合は、今シーズン完全に頭が混乱したままプレーを続けている小川がGKとの1対1で見ているこちらが拍子抜けするぐらいアッサリとシュートを外したプレーから始まった。

 前半からハイペースで飛ばして主導権を握った名古屋は、小川の致命的なシュートミスこそあったものの、コーナーキックの流れから三都主が浦和のプレッシャーの行き届かないタッチライン際でボールを拾いそのまま上げたハイクロスにケネディが超人的な高さのヘディングで合わせるという予想通りの展開で先制に成功する。その後も慌てず無理せず「安全地帯」でボールを回す名古屋は、W杯日本代表を座を賭けた田中達也との直接対決に燃える玉田が浦和が網を張っている中央にドリブルで突っ込んで行く(そして潰されてボールを失う)のを除けば盤石と言っていい試合運びだった。その後飛ばし過ぎがたたってか足が止まり始めた名古屋に対して浦和が猛攻を仕掛ける時間帯もあったが、キレイなパスワークとフリーランニングでサイドをいくら崩されても、中央での「弾ね返し」に滅法強い名古屋にとってそれは全く脅威ではない。名古屋にとっての危険度のバロメーターはあくまで(前半は極端に少なかった)エジミウソンのボールタッチであり、サイドからの崩しと関連付けるならバイタルエリアへマイナスの折り返しを入れられることだが、幸い浦和はそういったプレーをあまり仕掛けて来なかった。

 後半の開始に当たり浦和の選手達が早々にピッチに現れた後も名古屋の選手達がなかなか出て来ないのを見てふと頭をよぎったのは二シーズン前のフクアリでの千葉戦だった。事故のような小川のゴールで先制しハーフタイムにたっぷりと時間を割いたにも関わらず、後半開始早々にアッサリと連続失点を喫したあの試合。そしてその悪い予感は的中する。
 後半開始からものの10分で同点そして逆転ゴールを許した時間の中ではやはりエジミウソンのボールタッチの増加が際立っていた。同点ゴールはサイドを崩されてマイナスの折り返しからミドルシュート、逆転ゴールはエジミウソンのポストプレーからポンテ、原口に飛び出されて決められるあたり、両ゴールともなんとも名古屋らしい失点だった。後半頭からFW(怪我の玉田)に代えてボランチ(吉村)を一枚増やしたにも関わらずなぜバイタルエリアが空いてしまうのか?という問いは愚問。そこが名古屋のアイデンティティであり名古屋の名古屋たる由縁だ。
 一昨年まで名古屋ユースで監督をしていた朴さんが当時から「早く(UEFA)チャンピオンズリーグとかの舞台でプレー欲しい」と規格外の賛辞を送っていた“怪物”が一年間ゴールから遠ざかっていれば、その感覚を取り戻させてあげるのも名古屋の役割。自分たちのチームが他所から掻き集めて来たベテラン選手ばかりならせめて相手チームの若手育成には協力しようという使命感でもあるのだろうか。

 逆転された後は時間の経過とともにみるみる同点に追い付く可能性が目減りして行ってしまった名古屋。中でも致命的だったのは三都主の交代だ。名古屋にとってはケネディ目掛けてクロスボールを放り込むことが唯一にして最大の得点機なのだから、チームで最も精度の高いクロスを蹴れる三都主は多少動きは落ちたとしてもピッチに残しておきたかった。阿部を残しておけば十分に事足りるという考え方もあるが、今シーズンはスタメンで出たりベンチスタートだったりといったことが続いていたせいかクロスの精度がすっかり劣化している阿部は、そのチューニングにまだまだ時間が掛かりそう。
 そんnこんなでケネディへの放り込みという決してクオリティが高いとは言えない戦い方すら完遂できなかったのがこの試合の名古屋だった。その戦い方に変化を付けられるマギヌン、金崎、(後半から)玉田を欠いていたとは言ってもこれでは到底勝ち目がないし、逆にそれを徹底できれば彼等不在でも名古屋には十分勝機があったはずだ。

 瑞穂や豊田では到底お目に掛かれない5万人の観衆を前にしてアドレナリンが出まくっていたのか、最後はこれがまるでトーナメント戦ででもあるかのように全員攻撃を繰り出してはカウンターから絶体絶命のピンチを招いていた名古屋。チームのスローガンである「Never Give Up!!」を体現していたその部分については今後に通じるものだと思いたい。
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by tknr0326g8 | 2010-05-05 21:32 | Game Review
JFAプレミアカップ2010 名古屋U-14×長岡ジュニアユースFC @Jヴィレッジ
 第一試合から三時間半のインターバルを挟んで行われた第二試合の相手は北信越第1代表の長岡ジュニアユースFC。第一試合では愛媛FCに5-2と大勝しており油断できない相手であるとともに、この試合が決勝トーナメント進出に向けたグループAの首位攻防戦であることを考えると名古屋としては負けられない。

 長岡の印象はサイズと規律だ。ひと際目を引く長身の11番とサイズは11番ほどではないがいかにも運動能力が高そうな17番の2トップを筆頭に、大柄な名古屋の選手達に引けを取らないサイズの選手達がピッチ上には点在している。そしてボールホルダーへの寄せが速く忠実なディフェンスとソリッドな守備ブロックからこの2トップにボールを集める形で発動するカウンターは、名古屋にとっても脅威であり続けた。

 一方名古屋にとってみれば、第一試合と同じスタメンで臨んだこの試合は、7-0という圧倒的なスコアを記録した前者よりも、チームとしても内容が良かったし、個々のプレーヤーという意味でもそれぞれの特徴が発揮されていた好ゲームだった。1-0というスコアを考えれば、長岡が一発の怖さを秘めていただけに決して落ち着いて見ていられるような状況ではなかったが、キックオフから終了のホイッスルまで終始ゲームをコントロールしていたのは名古屋であり、最後まで集中を切らさなかったDF陣が長岡の2トップを完封したことで、終わってみれば長岡からしてみれば「何も出来なかった」試合になったのではないだろうか。

           桜井

川村         森       青山

       杉原    笹沼

長谷川    大橋    赤塚   吉住

           佐藤

 立ち上がりから名古屋は長岡のカッチリとしたディフェンスをいなしながらボールを動かし、DFラインの裏へとボール(と人)を送り込むタイミングを伺っていたが、長岡の組織的なディフェンスを前にしてもそのパスが袋小路に追い込まれなかったのは、個々のプレーヤーのキープ力やテクニック(ターンやフェイントでマークを外す動き)もさることながら、パスを出した後も足を止めなかったり、ボールホルダーに対してサポートに入る動きが徹底されていたからだろう。そしてもし長岡のディフェンスにボールを奪われたとしても、名古屋の選手達はそれを上回る集中力で攻守の切り替えを行い中盤での素早い寄せからボールを奪い返すようなシーンが立ち上がりから頻発していた。

 前半から長岡のディフェンスをかいくぐり何度かのチャンスを作っていた名古屋にとってはあとは決めるだけという状況だったが、こうした時間値が続くと長岡にも「一発」があるだけに全く予断は許さない。そんなチームとしての危機を救うキッカケを作ったのがこの試合で出色のパフォーマンスを見せていたWボランチだったのは偶然ではないだろう。笹沼が中盤の底からボールを持ち出し前線へと送り込むと、そのこぼれ球を笹沼とコンビを組む杉原が左足一閃。強烈なシュートはバーを直撃し、その跳ね返りを左サイドから走り込んだ川村がプッシュした先制ゴールはやはりWボランチが起点となっていた。

 この試合では笹沼とともにWボランチを組んだ左足のテクニシャン・杉原の散らしも効いていたし、CBでは赤塚と同様に大橋も安定感のあるディフェンスを見せていた。アタッカーでは絶対的な存在である桜井に加え右サイドを圧倒的なスピードでぶっちぎる青山もすっかり攻撃の核と呼べる存在だ。こう考えると、もともと一昨年の全少準Vの主力でもあった桜井、笹沼、赤塚というセンターラインを中心としていたこのチームは、この一年間で全員が主役と呼べるチームへと変貌を遂げたようだ。彼等がこの大会を通して(チームとしても個人としても)更なる進化を遂げ、夏にマンチェスターの舞台に立てることを願いたい。
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by tknr0326g8 | 2010-05-02 23:32 | Youth
JFAプレミアカップ2010 名古屋U-14×レオーネ山口 @Jヴィレッジ
 現高2の高原の世代ではベスト4、そして昨年は準優勝と着実に階段を昇り詰めている感のある名古屋のJFAプレミアカップへのチャレンジ。昨年のチームは元々能力が高い選手が多いと評判だった現中3の世代に早生まれの「オーバーエイジ」組二人(しかもその二人というのが一学年上のチームのキャプテンである真柄とDFの要であるニッキというほとんど反則級のセット)を加えた文字通りの最強チームだったが、今年のチームは一昨年の全少で準優勝を果たしたチームをベースに、昨年の全少で優勝したチームから杉森と森という「飛び級」組を加えたチーム編成になっているのが面白い。
 そして迎えた大会初日グループリーグ第一戦では森が堂々スタメンに名を連ねた。昨年の全少で観た時に「既に完成された選手」という印象を受けた森だが、そうは言っても一ヶ月前まで小学生だったわけで特別身体が大きいわけではないのだからこれは驚嘆に値する。

 ヨンセンや本田を思い起こさせるひとつ前の型のユニフォームを身にまとう名古屋は、エースの桜井の下に1年生の森が陣取る4-2-3-1のような形。

           桜井

川村         森       青山

       杉原    笹沼

長谷川    大橋    赤塚   吉住

           佐藤


 ウォームアップを観る限り少し緊張しているかな?という感じがしたが、キックオフ直後の先制点とその後のゴールラッシュを誘発することになる相手チームの致命的な欠点によってすぐにリラックスすることが出来たのはうれしい誤算だったかもしれない。

 相手のレオーネ山口は、この大会の常連であるサンフレッチェを倒して中国予選を勝ち上がってきたチーム。二年前の高円宮杯(U-15)で久永や原川(ともに現京都ユース)を擁してベスト4と旋風を巻き起こしたのも記憶に新しい。しかしこのチームは攻撃ではしっかりとパスをつないでサイドを使ってくるオーソドックスなスタイルながら、ディフェンスでは常に高い位置を保っているDFラインが積極的にオフサイドトラップを仕掛け、その裏のスペースをカバーするためにGKがやたらめったらペナルティエリアから飛び出してくるという今の時代ではかなり特異なスタイルを打ち出していた。

 そんなレオーネに対して、初戦ということもあり立ち上がりは慎重に行こうしていたのかダイレクトの傾向が強かった名古屋の戦い方がバッチリハマってしまった。開始早々に赤塚の前線へのフィードに爆発的なスピードで右サイドからDFラインの裏に抜け出した青山が飛び出してきたGKの鼻先で左足ミドルを蹴り込んで先制に成功すると、名古屋は前線のアタッカーが次々とDFラインの裏に落ちたボールに反応しビッグチャンスを作り出す。

 そしてDFラインの裏へ抜け出してドリブルでGKとの1対1を交わしてから無人のゴールと流し込むという同じような形で桜井と川村が相次いで得点を奪ってスコアを3-0とすると、ようやくピッチ上の選手達の落ち着きを見せ始め、それを感じ取ったベンチからは1本のパスではなくもっとDFラインからしっかりつないで相手を崩せというような指示が出始めた。
 もしこの試合で名古屋が一貫してダイレクトプレーを続けて、青山の先制ゴールのようにDFラインの裏に抜け出した(或いはボールを奪った)段階で不用意に飛び出してくるGKの頭越しにシュートを打っていれば、おそらく前半だけでも10点以上の点差がついていただろう。しかしあまりに簡単にゴールチャンスが訪れるためか、逆にそういったシンプルなゴールを許さないような雰囲気がピッチ上には出来あがっていた。それはまるで、ゴールががら空きでも遠目から狙ってはいけないし、DFラインの裏に抜け出してGKと1対1になってもシュートはドリブルでGKまで抜いてからという暗黙の了解が存在しているかのような光景だった。

 その後試合は、桜井へのクサビから桜井が右サイドへと展開し、右サイドをエグった青山のクロスがゴール前でこぼれたところで、詰めていた桜井がプッシュするという、ベンチからも「ナイスゴール」の声が飛んだ理想的な形で名古屋が4点目を奪うと、その後もDFラインの裏でボールを受けた桜井がGKを交わして決めるという形で2ゴールを奪い、名古屋が実に6-0の大差をつけて前半を折り返した。

 後半になると名古屋は1トップに昨年の全少得点王・杉森を投入して桜井をトップ下に下げる布陣へと変更。そしてハーフタイムに再度DFラインからしっかりパスをつないで崩すようにという指示が徹底されたのか、選手達からは中盤の底で笹沼が中心となってゲームを組み立てようという意識が見てとれた。
 しかし相手DFの動きが揃う(準備が整う)前に裏にタテパスを通していた前半と違い、こうして細かくパスをつないでいると、その間にレオーネのDFラインはどんどん(ハーフウェーラインギリギリまで)押し上げてくるので、そこから半分苦し紛れにタテパスを出しても取り残された前線の選手がオフサイドに引っ掛かってしまう。また相手DFがコンパクトな状態でパスを回していこうとすれば当然ボールを奪われる(失う)機会も多くなる。ダイレクト一辺倒ではなくてしっかりとポゼッションしながらゲームを作っていくという自分達のスタイルはもちろん大切だが、名古屋はボールをポゼッションしながらどうやったら相手の裏が取れるのかという部分でのアイデアが不足していた。

 結局後半の名古屋はゲームの大勢が既に決していたこともあって交代で全ての選手に出場機会を与えたことなども重なり、結局ゴールはロスタイムに森山が決めた1点に留まった。初戦の入り方として7-0という結果は十分過ぎるものだが、(コンパクトを売りにしている相手にポゼッションで挑んで行くという噛み合わせの問題があるとはいえ)ポゼッションを志向した途端にチームがスタックしてしまった点などはこの後の試合でも修正が必要だろう。
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by tknr0326g8 | 2010-05-02 18:38 | Youth
J1 2010 第9節 名古屋×山形 @瑞穂陸上競技場
 第9節にしてようやく今季リーグ戦初観戦。闘莉王、金崎といった代表クラスの補強に成功した今シーズンの名古屋は戦力的には十分優勝を狙えるポテンシャルがあるが、強大な戦力がまだ上手く噛み合っていない印象。昨シーズンの終盤から取り組んでいる新フォーメーション・4-1-4-1もむしろ完成度が落ちてしまったかのようだ。もっとも、完成形へと近付いていた昨シーズンの4-1-4-1が天皇杯の決勝でG大阪にコテンパンに叩きのめされ、新たな戦力も加わった中での再構築を行っているのだから、ある程度の「スクラップ&ビルド」は仕方のない部分ではあるのだが。

 腰痛によりここ二試合を欠場していたケネディが戦列に復帰した名古屋は、大型補強のかいもあって、マギヌンをお約束の負傷離脱で欠いてもベンチ入りメンバーまで隙のない構成。ポジションバランスを考えれば巻をベンチに残して吉村かダニルソンのどちらかをベンチから外してもよかった気がするが、少なからずチャンスをもらったここ二試合で巻が全く成長の跡を見せられなかった(プロ入り後三年間で伸びたのは髪の毛だけだったことが分かった)ことを考えれば、巻がベンチ入りメンバーから外されるのは当然の流れかもしれない。もともと「パワープレーでCBが前線に上がって来た」ようなプレースタイルの巻をベンチに入れておくぐらいなら、実際この試合でやったように最終ラインに千代反田を入れて闘莉王を前線に上げれば事足りてしまうし、ひょっとしたらその方がクオリティの高いパワープレーが出来るかもしれない。

 名古屋のスタメンは三都主をアンカーに据え、中村とブルゾという“天然系”のアタッカーをインサイドに配置する4-1-4-1。

         ケネディ
玉田                 金崎
     ブルゾ     中村

         三都主

阿部    増川    闘莉王   田中

          楢崎

 (マギヌンがいない)現状ではこれが名古屋のベストメンバーなのではないかと思う。唯一あるとすれば、足首に痛みを持ちこの試合でも終始足を引きずっていた玉田の代わりに小川を入れるかどうかだが、不調を伝えられる今の小川に栄光のナンバー10の面影はない。W杯に向けてリーグ戦でアピールしたい玉田のモチベーションに賭けるのが賢明な判断だろう。
 小川について言えば、1月の天皇杯決勝で同じフォーメーションのインサイドでプレーしたものの全く機能せず、今シーズンも開幕戦でG大阪の遠藤にほとんど子供扱いされて格の違いを見せ付けれれたあたりからインサイドでのプレーに暗雲が漂い始めていた。本人も悩みながらプレーしていたようだが、名古屋の10番を背負うプレーヤーがサイド限定でしか輝けないのでは話にならないし、もっとプレーのディテールに拘って突きつめて行かない限りは、インサイドはおろか得意のアウトサイドでも輝きを失ってしまうだろう。

 一方で今シーズンアンカーとして起用されることもあった中村については、チーム入団から10年の年月を経てもなも成熟の時を迎えないその「野性味」を生かすためには、戦術に縛られず好きなだけボールを追いかけられ、また予測不能なスペースへの飛び出しで相手DFを混乱に陥れるこのインサイドがベストポジションだと言うことが出来る。そして実際にこの試合での先制点はそんな中村の野性味溢れるボール奪取がキッカケだった。
 まるでライオンがシマウマを襲うかのような獰猛さが漂っている中村のボールへのアプローチは、その喰い付きの良さゆえに逆にアンカーに置いておくのは心許ない気がするし、その野性味ゆえにペース配分を考えずキックオフからフル回転で走り回ることで、30分を過ぎた頃には早くも膝に手を当てて苦しげな表情を見せるシーンが増え始めたあたりも不安要素ではある。(まったく試合とは関係ないが、もし「動物」でサッカーチームを作るとしたら、ライオンをワンボランチに入れるチームはあるだろうか?象はやはりCBだろうか?キリンとチーターで2トップを組むのが王道だろうか?)

 そんな中村に代表されるチームは、気温の影響もあってか時間とともに運動量が落ち始めて、前半「終了間際」という時間帯に毎度の失点を喫してしまう。闘莉王と増川のハイタワーが並び立つマリオットアソシアのようなCBはサイドからハイクロスを放り込まれてもよっぽどなことがない限り失点にはつながらない安心感がある。しかし問題はトップの足元にクサビのボールを付けられた時で、全くフィルターの役割を果たしていない中盤がガスガスとクサビを許して、そこを基点にワンツーなどでDFラインを突破されるのが名古屋お決まりの失点パターンだ。ナビスコのFC東京戦やその後のリーグ戦でも新潟戦、広島戦とみな同じパターンでやられており、それが試合終了間際に続いたのは、その時間帯になると疲労で足が出なくなり(インターセプトが狙えなくなり)、ボールの動きを見てしまったところでやられている。この試合でも動きの落ちていた前半終了間際にボックスの近辺及び中で足元につながれているパスを見てしまったことが失点につながった。

 名古屋の弱点を把握したければ相手チームの戦い方に注視してみるのもいい。
 この試合の山形は名古屋のDFラインからの縦パスを狙ってカウンターを仕掛けるスタイルを徹底していた。名古屋の攻撃においてビルドアップの起点は常にDFラインであり、中盤にはDFラインからボールを受けてそれを左右に大きくスイングさせるような選手がいない。単調な名古屋のビルドアップに対して、前半には山形のその形がハマった場面が何度かあった。
 そして山形でもうひとつ目立っていたのが遠目からのシュート。ボールを失ったら名古屋のDFラインは一目散に後退する。前線のプレーヤーの攻守の切り替えも遅いので、スペースが出来てミドルシュートが狙えるという事前情報があったのだろう。同じ理由でサイドに流れた選手が深くエグってマイナスにパスを折り返すのも名古屋対策の鉄板だ。

 選手個々は頑張っていても運動力が少なく有機的にそれがリンクしていない名古屋は、最後は闘莉王が劇的な決勝ゴールを叩き込んで山形を振り切ったものの、一段力の落ちる相手に必要以上の苦戦を強いられていた印象だった。優勝するためにはこうした苦しい試合を勝ち抜いていくことが必要なのかもしれないが、前節のC大阪戦といいもっと楽に勝てる試合のような気がしないでもないというのが正直な感想。あとはこの先強いチームと対戦した時にどういった化学反応が起きるのかに注目したい。次節はその格好の相手とも言える浦和戦だ。
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by tknr0326g8 | 2010-05-01 18:32 | Game Review