■第4節 vs徳島(H) 2-1
開幕以来、甲府に始まり仙台、山形とJ2でも上位に属するチームとの戦いが続いてきた岐阜にとって、この徳島戦は今シーズンどこまでやれるのかという意味で真価が問われる試合でもある。対する徳島はシーズン開幕後未だ勝ちなし、得点もゼロという状況にある。岐阜としてはチーム状態を考えても勝ち点3が欲しい試合。
岐阜は前節の山形戦で攻撃陣が爆発した布陣そのままにこの徳島戦にも臨んできた。そして前節右SHとして初先発を果たしチームの攻撃に軽い革命をもたらした梅田がこの試合でもその力をまざまざと見せつけ、ハーフウェーライン付近から中央をドリブルで突き進むと誰も寄せてこないと見るや強烈なミドルシュートを徳島ゴールに叩き込み先制。その後追加点が取れずにいると後半一旦は同点にされたが、この試合それぞれに特徴を発揮していた2トップがコンビでゴールを決め勝ち越しに成功した。カウンターから片桐が得意の左足でDFの頭越しにファーサイドへふわりと送ったボールを片山がスライディングしながらダイレクトボレーで合わせたゴールはお金を取るに相応しいスーパーゴールだった。
予想以上のペースで目処が立ってきた攻撃面。あとは高い能力は誰の目から見ても明らかなものの、チームの中でそれが活かし切れておらず、なんだか時として「孤高のドリブラー」的な感じになってしまっている左SHの高木をどう使っていくかがチームの攻撃が破壊力を持てるかどうかのポイントになりそうだ。
それにしても日曜日のナイター(18時キックオフ)という「悪条件」とは言え、観客数が少ないのはちょっと残念。今の岐阜は非常に組織立って、全員がひたむきに頑張る良いサッカーをしていると思うので是非とも地元から盛り上げて行って欲しいと思う。
■第5節 vsC大阪(A) 0-1
長居という大規模なスタジアムのせいなのか、それともC大阪という広島と並ぶ優勝(昇格)候補の本命が相手だからか、はたまた開幕から休むことなくハードワークを続けてきた勤続疲労の影響か、立ち上がりから動きに硬さの見られる岐阜は、チームがリズムに乗る前に一瞬の集中力の欠如からスローインでアッサリと裏を取られて失点してしまった。相手が前線に(「名古屋キラー」でおなじみの古橋をはじめとした)タレントを揃えるC大阪だけに、この早い時間帯に失点を喫したことは下手すれば大量失点の引き金になるのではないかという不安がよぎる。
しかしそんな俺の浅はかな予想に反して、岐阜は個々の力では劣るものの組織的で粘り強い守備により中盤でセレッソからボールを奪い速攻に移るようなチームとして狙っていたであろう形を何度も作っていた。失点以降、後半20分ぐらいでペースがガクッと落ちるまでは試合は完全な岐阜ペースだったと言っていいし、このゲームでチームとして良いパフォーマンスを見せていたのは間違いなく岐阜だ。そしてそんな中で渋く存在感を発揮してのは藪田だった。開幕からスタメンを張っていた菅が負傷欠場したことにより、右SHとして2連勝にも大いに貢献していた梅田がボランチへコンバートされ、今季から岐阜に加入した藪田は右SHとして今季初出場を先発で飾ったわけだが、そのポジションで藪田は想像以上の順応性と実効性を発揮していた。これまで(名古屋の)試合相手として対戦していた時にはあまり気に留めたことがなった藪田だが、さすがにヴェルディ、横浜FC、神戸を渡り歩いてきたベテランだけのことはある。おそらくまだコンディションが万全でないこともあって残念ながら後半途中で交代してしまったが、風貌的にもどことなく藤田俊哉を彷彿とさせるようなプレーは経験の浅い岐阜の中で今後も確実な戦力となることだろう。
結果ということから言うと、多くの時間帯に置いてペースを握っていた岐阜だったが、結局最後までセレッソのゴールを割ることは出来なかった。上でも書いたように中盤の出来は悪くなかった(むしろ藪田が加わって良くなった面もある)が、岐阜の攻撃は最後のところでプレーに精度を欠いていた。昨シーズン日本代表GKの川島が名古屋から川崎に移籍したことで川崎から押し出されたセレッソのGK相澤のビッグセーブに阻まれたシーン(前半の高木のシュート)などもあったが、前線のプレーヤーの出来を見ても、そろそろ今季初得点が期待される片桐は(前後半でスパイクを履き替えた効果なく)いつもと比べて動きにキレが足りず特に長いキックの精度が悪かったし、片山も高さそして強さでセレッソのCBコンビを上回ることが出来なかった。ただ片山については、いつものように高さではポイントには成り得なかったが、動きの中で何度かボールに絡めてはいただけに、森山に代えるよりは片桐同様ピッチに残しておいた方がその後のチームとしてのチャンスは多かったような気がしないでもないんだが。
それにしても今シーズンのセレッソは何はさておき「昇格」を目標としているということなんだろうか。俺の中でクルピはかつてクルゼイロの監督としてベンゲル率いる名古屋と瑞穂で対戦した時に、元柏のリカルジーニョを中心としたすごく良いチームを作ってた記憶があって好印象を抱いていたのだが、この試合でのセレッソは汚いファールで相手を止めるブラジル人監督が率いるチームにありがちなダークサイドがやたらと目立ち、香川を筆頭に、柿谷、デカモリシなど才能のある若手が何人かはいるものの、例えこれでJ1に上がったとしてその先に何が残るのかと考えると、ちょっと疑問が残る感じでした。