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Grampus Diary from TOKYO
by tknr0326g8
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第92回全国高校サッカー選手権大会 三回戦
 試合結果
  市立船橋 4-1 水戸啓明
  那覇西   2-3 京都橘

 試合会場
  フクダ電子アリーナ

 昨日は中津東に苦戦を強いられた市立船橋だったが、今日の試合は水戸啓明を相手に優勝候補筆頭の名に違わぬ強さを見せ付けた。特に石田を中心としたラストサードでの崩しには迫力があり、水戸啓明のGKが決定機を何本も阻んでいなければ得点差はさらに広がっていた。
 石田はもっと出来るプレーヤーだと思うが、それでも自身の一得点を含め全ての得点に絡み、最後はペナルティエリアの中で倒れたのをレフェリーにダイブを取られてイエローカードをもらいお役御免。監督としても準々決勝に訪れるであろう大一番に向けてチームのエースが二枚目のイエローカードをもらって退場になることを危惧したのかもしれない。

 第二試合は那覇西と京都橘の対戦。那覇西は俺が歴代の名古屋の選手の中で好きな選手を三人挙げろと言われたら間違いなくその中に名を連ねる喜名哲裕の出身校。名古屋入団が内定していた喜名が10番を背負ってプレーした1994年以来となるベスト8入りをこの試合に懸ける。その相手となる京都橘で10番を背負うのが名古屋入団が内定している小屋松というのも何かの巡り合わせだろうか。ちなみに俺が選手権で一人の選手を追い掛けるのは同じく名古屋入団が内定していた2005年の本田(星稜)以来で、その時の本田もシードで二回戦から登場し岡崎擁する滝川第二を破ると三回戦の相手が那覇西だった。

 試合は京都橘が立ち上がりから昨日の試合同様なかなかペースを掴めなかった京都橘だったが、小屋松の強烈なミドルシュートがバーを直撃したあたりから攻撃に勢いが出始め、前半の30分過ぎから後半にかけて三点を先制する。しかしそこから那覇西が交代出場で入った2年生・国吉の二ゴールで一気に一点差へと迫ると、試合は終了のホイッスルが鳴るまで予断を許さない状況だった。最終的には京都橘が巧みな時間の使い方をして逃げ切ったものの勝敗は紙一重だったと言っても過言ではないだろう。

 京都橘は昨日の試合で藤枝東に上手くボールを動かされて苦しい展開を強いられていたので今日は修正して来るかと思っていたが、今日の試合でも依然として中盤~DFラインでのマークのルーズさを那覇西に突かれていた。昨日も書いたように京都橘は前線からプレスに行って連動して守備をするという感じではなく、むしろ前の選手はあまりハードには守備をしない上にカウンター(攻撃)に備えて攻め残ることが結構多いので、どうしても中盤から後ろのディフェンスが後手に回ってしまう。
 そしてこの試合ではボールを奪って前に張っているアタッカーに出してもなかなか攻撃をフィニッシュへとつなげることが出来ない状況だった。京都橘の前線はいずれ劣らぬテクニシャン揃いだが、ボールを持った誰か一人がゴリゴリとドリブルで突き進むというよりは前線で複数人が絡んでお互いを上手く使いながらコンビネーションでフィニッシュへと持ち込む形が多い。今日は昨日よりも前線にスペースがなく、特にペナルティエリアに近付くとそのパスが引っ掛かってしまっている印象だ。その意味でも小屋松が放ったミドルシュートは有効だったと言えるだろう。
 小屋松は連戦の疲れやスペースの問題もって昨日と比べると自慢のスピードを魅せる場面は少なかったが、その中で出来ることを考えてプレーしていたし、二点目のゴールも浮き球を上手くコントロールして持ち出し、前に出ていたGKの頭越しにループシュートを決めたもので、判断力の高さは光った。次の市立船橋戦でも相手は当然研究して対策を練ってくるだろうし、磐瀬を中心に個々の能力が高い相手に対してどんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。

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# by tknr0326g8 | 2014-01-03 22:00 | Other Games
第92回全国高校サッカー選手権大会 二回戦
 試合結果
  中津東 0-1 市立船橋
  藤枝東 0-2 京都橘

 試合会場
  フクダ電子アリーナ

 地元千葉の優勝候補・市立船橋の登場と、大会屈指の好カードである藤枝東と京都橘の対戦があるということで15,000人を上回る観客が押し寄せたフクダ電子アリーナ。ジェフ千葉がJ2に降格して久しいということもあり、個人的にも蘇我までやって来るのは久々だ。(2010年の4月にJ2のFC岐阜戦を観て以来)

 第一試合に登場した市立船橋の注目選手はやはり名古屋U15出身の石田雅俊。J2京都への来期入団が内定している市船の絶対的エースも、名古屋U15時代は中京大中京の宮市や星稜の児玉等とともに北川柊斗や森勇人の控えに回ることが多かった。それ以外にも伊藤や曽雌などボールを持ったら離さないゴリゴリのテクニシャン達が集うチームにあってはどちらかと言えばフィジカル的な要素の方が目立つ地味な存在だった。しかし一昨年の優勝を飾ったチームで一年生ながらベンチ入りを果たすと、昨年の選手権予選・準決勝で途中から出て来た石田を見たら「雰囲気」を伴ったスーパーな選手になっていて、今年はインターハイで決勝戦の2ゴールを含むMVP級の活躍を見せたり県予選決勝で対戦相手の流経大柏からオールコートでマンマークを受けるなどこの年代では既に抜けた存在になっている。

 試合はそんな石田を擁する市船圧倒的有利の予想に反し中津東が善戦を見せる。個々のプレーヤーのレベルでは明らかに市船が上回っているものの、中津東はしっかりと人を捕まえて隙のないディフェンスを見せる一方で、時間の経過とともにカウンターの精度も上がって行き、前半も終了間際になると市船ゴールを脅かすほどになっていた。
 中津東はプラン通りにゲームを進めていて、市船が並のチームならおそらくここでアップセットを喰らっていただろう。しかし市船が並の高校と違うのは伝統の勝負強さとともに1対1に滅法強い二年生GK志村の存在。実際カウンターから危ないシーンを迎えても志村が立ちはだかっているとなんとなく何となく止めてしまいそうな雰囲気がある。
 そしてペナルティエリア外やや右寄りで得た直接フリーキックのチャンスで石田が蹴ると見せかけて12番山之内が左足でカーブを掛けて右サイドを狙うと、一瞬逆にステップを切ってしまったGKの手を弾いてボールはゴールへと吸い込まれた。

 第二試合は名古屋入団内定の小屋松を擁する昨年の準優勝高・京都橘と藤枝東の対戦。スタンドのリアクションを見ると、大会NO.1FWと持ち上げられる小屋松とともに高校サッカーファンに対する“サッカー王国”静岡のネームバリューが依然として健在なのがヒシヒシと伝わってきた。

 京都橘はロングボールを使って小屋松を中心に宮吉、中野といった前線のタレントをシンプルに使って攻めるシーンが目立つ。しかし彼等が前線に張っている(攻め残っている)シーンが多いので、カウンターから1本良いボールが通ればビッグチャンスを迎えるが、逆にここで収まらなかったりボールを奪われたりするとスペースの空いたWボランチの周りを藤枝東に上手く使われてパスを受けられ攻撃を組み立てられており、中盤が後手に回っている分セカンドボールの回収も藤枝東が優勢だった。

 しかし前半20分にコーナーキックのチャンスを得ると、そのこぼれ球をつないで左に展開、そこからのクロスボールを頭で押し込んで先制すると、お互いがPKを外した後の67分には、前掛かりになった藤枝東DFの裏を突いて小屋松が左サイドを抜け出すと左足で中央に折り返す。これを交代で入ったばかりの16番赤澤がファーストタッチで押し込んで追加点。藤枝東も良い形を作り続けていたが、決め手を欠いたこととクロスボールに対して安定感を見せていた京都橘のGK永井を前に最後までゴールを割ることは出来なかった。

 小屋松については以前インカレで観た福岡大三年時の永井の姿を重ね合わせながら見ていた。予想以上に身体も強くスピードとこの強さだけでも十分に相手DFを混乱に陥れることが出来るが、小屋松の場合にこれに加えてテクニックと周りを使う上手さもある。逆サイドまで見れる視野の広さもいい。今日の試合について言えば、ゴールこそなかったもののこれらを使い分ける判断もよかったし「10番」に違わぬプレーを見せてくれた。
 
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# by tknr0326g8 | 2014-01-02 23:45 | Other Games
第92回全国高校サッカー選手権大会 一回戦
 試合結果
  神村学園 0-1 岐阜工業

 試合会場
  味の素フィールド西が丘

 個々のプレーヤーの技術では明らかに岐阜工業を凌駕する神村学園は、試合序盤こそ安全にロングボールを中心とした組み立てを見せていたが、次第に中盤(岐阜工業のブロックの間)でパスを受けるようになり、そこからのスルーパスに10番半田が抜け出す形で何度か決定機を作り出した。
 対する岐阜工業は攻撃こそ立ち上がりから可能性の低いロングボールがほとんどだったが、ソリッドなディフェンスで最後のところを守り切り、試合終盤になるとカウンターから後ろの選手が何人も前線に飛び出していくスタミナと気持ちの強さを見せる。
 そして迎えたロスタイム、岐阜工業が繰り出したカウンターからの決定機を神村学園のGKがビッグセーブ。ひょつとしたらここで神村学園の選手達の気持ちに安堵からの油断が生じてしまったのかもしれない。岐阜工業が左から入れたコーナーキックが鋭くゴールへと向かってくるとこれをクリアし切れずに決勝点を許してしまった。昨日の開幕戦(國學院久我山vs熊本国府)に匹敵する劇的なクライマックスだった。

 岐阜工業の強みのひとつは普段のトレーニングでも特別に時間を割いている「ヘディング」だという。もちろんそれだけで相手の攻撃が防げるようになるわけではないが、今日の試合を観て、空中に浮いたボールの処理に自信の持つ(慌てない)だけでこれだけディフェンスは安定する(バタバタしなくなる)のかというのが率直な感想。

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# by tknr0326g8 | 2013-12-31 23:45 | Other Games
第21回 マリノスカップU-10 三日目
 試合結果
  名古屋U10 0-2 レジスタ
  名古屋U10 1-3 横浜FMプライマリー追浜

 試合会場
  マリノスタウン

 大会も今日で三日目。決勝トーナメント一回戦の相手はレジスタFC。昨年のダノンネーションズカップ日本大会で優勝している強豪チームで、二年前にこの大会で名古屋が優勝した時にも苦戦を強いられている。

 名古屋のスタメンは↓のような感じ。昨年のこの大会にも(3年生で)出場していた横井が俺の観たグループリーグ第二戦以降では初めての出場。

     佐藤

山本  藤川  近藤

谷澤  岩川  横井

      橘

 圧倒的な走力をベースとしたレジスタのハードワークによって触発されたのか、立ち上がりの名古屋はこれまでの試合よりも判断が速く球離れも良い。しかしレジスタで特筆すべきはそのセカンドボールへの反応。中盤でセカンドボールにいち早く反応しことごとく奪取することでペースは次第にレジスタへと移って行った。そして名古屋は右サイドをエグられてその折り返しから中央で合わせられて失点すると、セカンドボールを拾われたところから始まった波状攻撃でゴール正面からヘディングで押し込まれて前半のうちに2点のビハインドを背負うことになってしまった。

 名古屋も立ち上がりには右サイドをタッチライン際までドリブルで侵入した近藤の折り返しをゴール正面で佐藤が右足で合わせたり、レジスタが前からプレッシャーに来たとことで逆にスピードを活かして裏に抜け出した佐藤がGKを1対1を迎えるようなシーン等もあったがいづれもゴールに結び付けることは出来なかった。

 後半になればレジスタのペースも少しは落ちるかもしれないという淡い期待もあったが、実際にはレジスタ以上に名古屋の運動量の方が先に落ちてしまい、後半は名古屋がレジスタのゴールに近付くことすら難しいような状況だった。前線にボールを入れようにもレジスタDFの出足が勝りカウンターに結び付けてしまうし、かといって後ろからドリブルで持ち上がろうとすれば前線からサボらずプレッシャーを掛けられて進路を阻まれてしまう。後半の名古屋はレジスタの中でも特別な才能を持つ9番の選手(山崎倫)を中心としたカウンターを止めるのが精一杯でシュートを放った記憶すらも曖昧だ。例のごとく後半途中から出て来た小林も時間が短か過ぎたこともあって、このピッチの中ではプレーのリズムを掴む前に終了のホイッスルを聞くことになってしまった。

 これは決勝はレジスタと柏かな・・・という俺の浅はかな読みは、柏が名古屋と同じ決勝トーナメント一回戦で横浜FMプライマリーに敗れ、レジスタも準決勝で川崎に敗れたことでアッサリと外れてしまったが、この二チームの現在地が今の名古屋よりも先にあることは事実。こういうチームとの対戦を経て、選手達が何を感じてどう取り組んでいくのかにこれからも注目していきたい。チビリンピックの東海予選も年が明けたらもうすぐだ。

 トーナメント敗者戦に回ることになった名古屋の対戦相手は横浜F・マリノスプライマリー追浜。
 この試合に名古屋はこれまで余り出場機会に恵まれなかった選手中心で臨む。

     伊集

小島   橘   西

岩崎  橋爪  杉浦

     横井

 3年生ながらサイズがあって足が長く懐が深いボールキープを見せる伊集にボールを集めて攻撃を組み立てる名古屋は、グループDを大宮に次ぐ二位で突破した追浜相手に一歩も引かないサッカーを見せていたが、カウンターからタテ1本で右サイドを割られると角度のないところから蹴り込まれて先制を許してしまう。名古屋としてはややもったいない形での失点。
 さらに出場機会の少なかった選手中心で臨んだ後半も、ゴール前の混戦からボールがこぼれたところを伊集か西のどちからが蹴り込んで一度は同点に追い付いたものの、その後カウンターから2点を失いトータルスコア1-3で大会最終戦を終えることになった。

 今大会で三日間このチームを観て一番印象に残っているのは、このチームが過去のどの年代よりもサッカーが好きな子供らしいチームであるということ。自分達の前に行われていた試合が終了すると同時にピッチに競うようにピッチになだれ込んで来て、GKとフィールドプレーヤーに分かれたシュート練習やパス練習を始めるチームは歴代の名古屋U-10でもこれまでになかった。監督も井口コーチが指揮をとって佐賀監督はオブザーバーのような感じでピッチ内のことに直接関与していなかったため、ベンチからの指示やハーフタイムなどの雰囲気なども例年とは少し違う雰囲気だったが、選手達がサッカーを楽しんでやっていそうなことは何よりだ。

第21回 マリノスカップU-10 三日目_b0036243_2312312.jpg

# by tknr0326g8 | 2013-12-28 23:58 | Youth
第21回 マリノスカップU-10 二日目
 試合結果
  名古屋U10 1-1 横浜FMSPクラス
  名古屋U10 1-1 江南南SS

 試合会場
  マリノスタウン
 
 大会二日目。U-18が自前でユースフェスティバルを開催するようになり、GO FOR 2018 CUPへの参加がなくなったためこちらに集中。

 グループリーグ第四戦の相手は横浜FMSPクラス。グループリーグの二位を争う直接対決だ。横浜FMSPクラスはチームの過半数を3年生が占めるチームということもあり名古屋としても負けられない。
 名古屋の先発は↓のような感じ。

     佐藤

山本  藤川  近藤

鈴木  岩川  谷澤

      橘

 試合はキックオフと同時に名古屋の左サイドへとボールを運んだ横浜がその折り返しを真ん中で合わせてあっと言う間に「ノーホイッスルゴール」を決めてしまった。しかし瞬時に気持ちを切り替えた名古屋の選手達はセンターサークルへとボールを戻すと、キックオフから右サイドの近藤がドリブルで持ち出して前方のスペースにボールを流し込む。すると抜け出した佐藤がこれを拾って右足で横浜ゴールへと流し込み「ノーホイッスルゴール」をやり返す。裏へ抜け出すスピードに優れる佐藤の特徴が活かされたナイスゴールだった。

 その後試合は、名古屋が10番の藤川を中心にボールを保持して攻撃を組み立てようとするもなかなかゴール前まではボールを運べない中で、ボールを奪った横浜が人数を掛けた勢いのあるカウンターを繰り出して逆に名古屋ゴールを脅かすような展開が続く。アツサリと先制ゴールを許した名古屋DFが最初の失点後は集中力を切らさずよく対応し、前半はそのまま1-1で終了。

 後半になると名古屋は左サイドに小島を投入。裏への抜け出しに加え、サイズがあって相手を背負ってもボールを受けられる小島は後ろの選手からしてもパスを出しやすい存在。この小島の前への推進力に引っ張られるようにチームも後半開始から攻勢を強めていった。しかし押せ押せの雰囲気の中で何度か訪れたコーナーキックのチャンスで10番藤川の蹴る正確なボールをゴール前でDFの岩川が中心となってヘディングで狙うものの結局最後までゴールネットを揺らすことが出来ないまま試合は終了。名古屋側から見れば横浜の直接FKに対して壁に入ってまともにシュートを受けた選手(負傷)以外は後半も選手交代をしないで勝ちに行ったものの勝ち切れなかったという印象。決勝(1位,2位)トーナメント進出決定は次の江南南SSとの試合へと持ち越しになった。

 グループリーグ最終戦の相手は原口元気を輩出したことで有名な江南南SS。名古屋は勝てば自力で決勝トーナメント進出が決まる。同勝ち点で並ぶ横浜FMSPクラスの最終戦の相手が柏でかつ得失点差でも優位に立っていることを考えると、万が一この試合で負けたとしても決勝トーナメントには進めるだろうが、ここはスッキリ勝って終わりたいところ。

 名古屋のスタメンはGKを除いて横浜戦と同じ。

     佐藤

山本  藤川  近藤

鈴木  岩川  谷澤

     岩崎

 試合開始から押し気味に試合を進める名古屋だったが、ゴール前でクリアが小さくなったところでこぼれ球を豪快に蹴り込まれ先制を許してしまう。しかし今大会何度もビハインドを背負っている名古屋は慌てることなく藤川を中心に攻撃を組み立てて再びペースを握ると、コーナーキックからの混戦を頭で押し込んで前半のうちに同点ゴールを挙げることに成功した。

 中盤で10番を背負う藤川はそれほど大柄ではないが身体つきがガッチリしているレフティー。当たりの強さと足元の細かなテクニックそして周りの状況を正確に把握する視野の広さと判断力によって自分の周りにスペースをそしてチーム(周りの選手)には時間を作り出せる選手。当然ボールキープにはチーム随一の安定感があり、キャプテンマークを撒いているだけあって守備もサボらないし攻撃でも「自分が自分が」ではなく周りのプレーヤーを上手く使えている印象だ。

 後半も試合を優位に進めていた名古屋だったが、ゴール前でのアイデアとシュート精度を欠いたことで追加点を奪うまでには至らず、試合は結局1-1の引き分けで終了。
 この試合ゴール前で何度もチャンスを作っていた9番の佐藤は立っている時の雰囲気がU-12時代の桜井昴に似ている天才肌のストライカー。但し桜井昴がドリブルやシュートもさることながら相手を背負った状態でのプレーや浮き球の処理が抜群に上手かったのに対し、こちらは一瞬の加速で相手DFを置き去りにするスピードが最大の魅力。ドリブルはテクニックがあり右足のキックも強烈だ。相手DFとの駆け引きやボールの受け方、ハードワーク(集中力)、シュート精度といった部分ではまだまだ学ぶべきことは多いが、二年後の全少などで見る時にどういった選手になっているのかとても楽しみな選手であることは間違いない。

 横浜FMSPクラスが柏に敗れたため、名古屋は決勝(1位,2位)トーナメント進出が決定した。初戦の相手はグループAを圧倒的な強さで勝ち上がってきたレジスタ。レジスタは前線からのハイプレスとハードワークを信条としているチームだけに、名古屋としては気掛かりなのは選手達のコンディション。この日は大会二日目ということもあってか、初日と比べると選手達の動きも若干鈍っているように見えた。大会三日目ともなれば疲労はもちろんあるだろうが、モチベーションは高いだろうし可能な限りコンディションを整えて臨んで欲しいところだ。

第21回 マリノスカップU-10 二日目_b0036243_2044846.jpg

# by tknr0326g8 | 2013-12-27 23:58 | Youth